今日の出費:1998.1/5
(1ルピー=約3.6円で計算)
朝食:プーリー+チャイ 14
自転車 7 マンゴJ 8
ぶどう 10 バナナ 10
バス 16 列車 2
おやつ:ピザ+コーヒー+ケーキ 79
夕食:魚フライ+カレー+ポテト 74
合計 220 円換算 790円





 
1998.1/5(月)晴れ
*カンチープラム〜マドラス
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 7時起床。8時頃よりレンタルサイクルで寺院巡りを始める。
 最初に行ったカイラーサターナ寺院付近はのどかな農村といった趣で、あまりに気持ちがいいので、周辺をしばらく自転車で走り回る。超爽快!

 だが、その後に行ったエーカンバレシュワラ寺院から不幸は始まる。
 そこで話しかけてきた気のいいオッサンが、日本の紙幣が欲しいと言い出し、その話に迂闊にも付き合ってしまったのだ。ホテルに置いてあるので、今、手許にはないと言うと、ならばホテルまで取りに行くと言う。ホテルに行くまでは、寺院のガイドを無料でやるからと言うので、僕もそれならばまあよかろうと思い、ひとまず彼に従ってインドの神様の本当か嘘かわからない説明を聞きながら、2つばかり寺院をまわった。だが、似たようなインドの神々の話にはすぐ飽きが来る。僕はもっと自由に町中を自転車で走り回りたかったので、彼の説明を早々に打ち切って、そろそろホテルに戻って、円とルピーを交換しよう!と言った。
 さて、ホテルまで戻って、鞄に仕舞ってあった財布から千円札を取り出し、等価交換しようとすると、彼は200Rs(720円)も持っていない。僕はそれじゃ駄目だね!と言って自転車を跨ごうとすると、待ってくれ!キミが次に行こうとしているヴァイクンタペルマール寺院は、ボクんちのそばだから、そこで渡せると言う。僕は渋々彼の言うことに従った。
 ところが、ホテルからそれほど遠くないはずのヴァイクンタペルマール寺院になかなか着かない。という以前に、いささか方角が異なるような気もする。僕が、急いでいるんだからもっと早く歩け!とか、本当にヴァイクンタペルマール寺院に向かっているのか?と言うと、そのオッサンは老人をもっと労れ!とか空惚けたことを言う。どうも怪しいと思って、問い詰めたときには、すでに希望の場所とは全く異なるところに連れて行かれていた。昨日自転車で行った町から最も遠く離れたところにあるワラダラージャ寺院が突然目の前に現れたのである。
 ハメられた!と思ったが、ここで揉めるのもバカバカしいし、彼の家がすぐそばだと言うので、ひとまず彼の家に行く。もっとも、家といっても家族もなく、四畳半一人暮らしといった体の寂しい生活。さらには家にある持ち金すべて合わせても300Rsに足りやしない。僕がもう諦めろ!と言って立ち去ろうとすると、彼は突然、居直ったかのようにガイド料を払え!と言い出したので、僕はFUCK YOU!と怒鳴って、家を出た。

 超ムカツク! 自転車で走りながら、超ムカツク!という言葉が何度も頭をよぎる。というよりも、その言葉はすでに口からこぼれていた。
 超ムカツク! しかし、それは連発しているうちに、コギャルの発音にどんどん近づいていくような気がして、次第におかくなっていった。

 でもでもやっぱり超ムカツクゥー。とにかく時間を無駄にした。時間を無駄にしたために、寺院回りもそれで終わってしまったし、マドラスに着いてからも、重い荷物を背負って20分も歩いて現代美術館まで行ったというのに、5時Closedで終わっていた。もうぐったり。近くのカフェで、日本では滅多に食べないピザを注文。超ウマイ! それがせめてもの救い。

 マドラス発の飛行機は翌朝6:40発なので、空港のソファで夜を明かすことに。ただ、あまり早くから居てもなんなので、ピザを食べた後は、続け様だけど、高級料理屋でのんびり夕食を取ることにした。そこで偶然居合わせた日本人旅行者と相席。ところがその彼はA型肝炎の初期症状を引き起こしているらしく、明日から入院するとのこと。それでは僕の暇つぶしに長時間付き合わせるのも悪いと思い、早々に飛行場に向かって、比較的ゆったりとしたソファで朝を待つことにした。


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