表意文字としての漢字



あなたは表意文字をご存知だろうか?
我が国の言語の特徴として、表音文字と表意文字の二種類の文字があると言う事が挙げられる。
これは読んで字の如く音を表す文字と意味を表す文字があると言う事である。
簡単に言うと、ひらがなカタカナと漢字の事である。
ひらがなは音しか表せない。
が、漢字は上で「読んで字の如く」と書いたように文字から意味を判断出来るのだ。
しかもひらがなは音しか表せないのに、漢字は使う音も指定しているのだ。
贅沢な。
「欲しがりません、勝つまでは」と言う日本人の心を忘れたのかっ!!!
まったくもってけしからん。



さて、ここで実際に表意文字はどの程度意味を表しているのだろうか。
検証してみよう。
アフリカのサヴァウ族のンガヴァさんに協力頂き調査してみた。
ンガヴァさんに「蟹」と言う字を見せたらこう言っておられた。

ンジャモプファンドベベブララモッササモ。
モアモアメネネネシャシャ。
ブマッ!!!ゴエッサラモッペッ!!!
アヘ〜モヘモへ〜バフ〜ンガヴァ〜ポヒ。

三行目と四行目の台詞の間にンガヴァさんは興奮して電車に槍を投げつけておられた。
そして電車が走り去ると勝利のダンスを踊った。
四行目は勝利の歌のようである。
どうも電車がンガヴァさんから逃げ出したと思ったようだ。
自分の名前を入れているあたりから、「ンガヴァはすごい」とかそんなような歌詞だろうか。
まとめてみると「蟹」と言う文字をアフリカのサヴァウ族のンガヴァさんに見せるとこうなる

初めは落ち着いて普通に話す。
しかしそう時間がかからないうちに興奮してくる。
興奮も頂点に。
電車を見ると槍を投げる。

このような事になった。
つまり「蟹」には興奮して電車に槍を投げてしまうような意味が含まれていると思ったようだ。
どうも正確な意味がうまく伝わって無いようだ。
表意文字、しかしそれ自体を見て意味を理解する人は選ばれるようだ。
少なくともンガヴァさんは勘違いして槍を投げた。
なお、ンガヴァさんの一連の行動は思考実験である。



この時点で既に脱落してしまう人(例:ンガヴァ・モモペララ、二十歳、最近歌を作るのが趣味、サヴァウ族の勇者と呼ばれる)もいるのに、さらに二つに分かれ、音を表現する部分、意味を表現する部分がある漢字もある。
例えば「味」と言う字を見てみよう。
分解すれば「口」と「未」になる。
味は口の中の舌で感じるものだし、読み方は未と同じ「ミ」である。
それがどうしたと言われると、特にこのことから展開させる無駄話は考えてない。



以前「名前:認識記号」で述べたことがあるが、イメージが定着してから名前がイメージに追随する。
これから、漢字が表意文字、と言うのはちょっとどうかと思う。
その文字自体が意味を表すのではない。
その文字に私たちが意味を当てはめているのだ。
表意文字とは、意味を表す文字ではなく、意味を表されている文字、ではなかろうか。



さて、宴もたけなわでは御座いますが、そろそろお会計の時間がやってまいりました。
今宵はここまでにしとう御座います。
今日はいつもの文章と違い真面目に実りのある結論へ達しました。
きっとこの宴の料理に出てきた鮎や車海老、蟹たちも喜ん・・・あ、ンガヴァさん、電車が来ないからって勝利のダンスはちょっと。

いや、電車は勝負を知らなかったから来なかったのであって勝負に逃げたわけでは・・・。
あ、そんな落ち込まないでっ!!!



なお、上記のンガヴァさんの一連の行動は思考実験である。



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