西上州にそびえる稲含山は、農耕の神様を祭った山として昔から地元の信仰
を集めています。山頂付近のふたつの神社では5月3日に例大祭が行われ、多
くの人々で賑わいます。
上州電鉄の上州神岡駅から上信ハイヤーバスに乗り、終点の那須のバス停で
下車したら、雄川にかかる那須大橋の手前から右手の林道に入ります。雄川
沿いにくねくねと蛇行しながらしだいに高度を上げて、梅ノ木入(うめのき
いり)の山村を通り、駐車場のある旧登山口に出ます。ここから右手の林道
をさらに登り続けると、急傾斜の道が山腹を巻くようになり、神ノ池のある
「いこいの広場」に到着します。
いこいの広場にはあずまやと水場があり、ひと休みするのにちょうど良い場
所です。広場の上には、駐車スペースを備えた新しい登山口があるので、自
家用車で広場まで入り、稲含山を往復する登山者も多いようです。
登山口から雑木林の中を進むと、すぐに一ノ鳥居が建つ稜線に出ます。分岐
から左に入り、山腹の道を進むと、大きな岩の下に祠がある「神ノ水」を過
ぎて、二ノ鳥居をくぐります。ここから傾斜のきつくなった道を登り詰める
と秋畑稲含神社(あきはたいなふくみじんじゃ)です。
神社を過ぎて石段を登り、山腹の急斜面をさらに登ります。ところどころに
鎖や階段があり、急登ながらも道は整備されています。尾根をトラバースす
るように登りきった場所が鳥居峠からの道との合流点になります。
合流地点から岩混じりの道を登れば、間もなく下仁田側の稲含神社に到着で
す。山の上の神社ですが、立派な社殿や拝殿があり、先ほどの秋畑稲含神社
とともに、5月3日には太々神楽(だいだいかぐら)が奉納されるそうです。
稲含山へは神社からひと登りです。稲含山山頂には三等三角点があり、展望
が開けています。
御荷鉾山(みかぼやま)や赤久縄山(あかぐなやま)などの西上州の山々をは
じめとして、特徴のある荒船山と妙義山、榛名山、赤城山などをグルッと見渡
すことができます。
下山の際は、まず先ほどの分岐点まで戻ります。秋畑稲含神社への道を右に
分けて、尾根道をそのまま進みます。雑木林の中を通る快適な道です。階段
を過ぎて赤い大きな鳥居をくぐったら鳥居峠に到着です。鳥居峠にはいこい
の広場から下仁田まで続く林道が通っているため、ここを起点に簡単に稲含
山を往復することも可能です。
鳥居峠から尾根道を進むと送電線の鉄塔があり、さらに進めば一ノ鳥居に到
着です。あとは往路をそのまま下ります。
<問合せ先>
甘楽町役場 0274-74-3131
↓甘楽町役場のサイト:観光マップなどがあります
http://www.town.kanra.gunma.jp/
上信ハイヤー富岡営業所 0274-62-2621
↓上州鉄道のサイト:運賃・時刻表
http://www.tobuland.com/riding/jyomo/index.html
*山の状況は変わっておりますので、表示ルート・内容が異なる場合もございます。
地域の山小屋、観光課などにお問合せの上、自己責任において登山を行なって下さい。 |