6月24日今日、明日は完全にフリーである。9時にホテルを出発。まず初めに昨日行けなかったトプカプ宮殿に向かう。トラムでスルタンアフメットまで行く。ギュルハネで降りた方が近いが、ブルーモスクやアヤソフィアのあたりを散策しようということで、1つ手前で降りた。
さすがに朝が早いのか、観光客はあまりいない。今日も天気はすこぶる良い。アヤソフィアのあたりで写真を撮っていると、民族衣装を着たジュース売りが寄って来た。いっしょに写真を撮らせてあげる、という感じで相棒と並んでいるので、とりあえず写真を1枚撮る。すると、ジュースをついで、「チェリージュース」と言ってサービスする風情で渡してくるので、私と相棒は飲んでしまった。砂糖水に着色しただけのようなまずいものだった。写真を撮らせてもらった手前もあるのだが、これがいけなかった。すぐに金をよこせと来た。しかも、2人で200万という金額。あとで、冷静になれば法外な値段だとわかるのだが、その時はえらい剣幕だったし、お金の換算もあやふやだったので、ついつい払ってしまった。1杯500円のジュースである。
その後、しばらく腹を立てていたのだが、相棒は予想していたことだと言う。まあとにかく、トプカプ宮殿に向かった。入口の門(写真)を入ってから奥が深い。入場料2人で100万払い、持ち物検査を経て入場する。
中はとにかく広い。1日では、ちゃんと見切れないという感じ。陶磁器やら、ガラスやら、細密画やらが、たくさん展示してある。でっかいエメラルドやダイヤモンドもあった。
面白かったのは、モハメッドの遺品のコーナー。圧倒的に欧米人が多い中で、ここだけは、アラブの人の密度が高かった。中では、イスラムの牧師(という呼び方でいいんだっけ?)がコーランを読み上げている。展示物は、マホメットの靴とか、「ほんまかいな」というものばかりである。
歩き疲れたので、レストランで小休止した後、ハレム (写真) に行く。ハレムとは、スルタンと女性達の場所である。江戸幕府でいうところの大奥か。ここは、別料金の入場となっており、1人の英語のガイドが30分毎に案内するという形式になっている。この日の混雑はそれほどでもなく、20分ほど待って入場した。入場料は2人で50万。
中はそれなりに古くはなっているが、装飾品など立派なものである。ガイドの英語は完全に聞き取れず、話は半分くらいしかわからなかった。
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と、そんなこんなで、トプカプ宮殿の門から出たのは2時過ぎ。えらい腹が減った。そんなわけで、歩いてすぐのピザ屋に入った。相棒はピザ、私はドネルケバブ。飲み物は、ファンタにコーラ。めったに、コーラは飲まないのだが、昼はコーラ、夜はビールというのがトルコでの飲み物のパターンであった。相棒はファンタ専門。ちなみにイスタンブールのファンタはオレンジしかなかった。
再び、グランドバザールへ。例によって、日本語で呼びかけてくるのが後を絶たない。ゆっくり見てまわるのはほぼ不可能である。値段は交渉すれば、半値以下に下がっていくものが多い。相棒は調子に乗りすぎて、相手を怒らせてしまう場面もあった。
相棒は安い絵はがき集めが中心。わたしは、何か変なものがないかと探した。
面白かったのは、グランドバザールの隣(すごい大ざっぱな言い方)にある、古本屋街で、怪しそうな本が結構あった。
その後、アジアサイドに行ってみようということで、船の出ているエミノニュまで行くことにする。しかし、歩いていこうとしたのが間違いであった。地図でみるとたいした距離でなさそうなのだが、丘を越えていくという感じだったので、相棒には苦行だったようだ。おまけに道に迷ってしまい、思いっきり苦情を言われる始末。彼女は何度も通行人に道を聞こうとしたのだが、私はしなかった。どうやら道に迷うのも旅の楽しみのうちだと思っているのは私だけである。
そんなこんなで、金閣湾が見えてきたときは、ほっとした。オリエント急行のヨーロッパ側の終着駅、シルケジ駅を過ぎると、そこはエミノニュの港である。ここは、各地へ向かう定期船のターミナルになっている。
定期船に乗るには、専用のコイン(名前は知らない)を買う。入船ゲートの、入場者数カウンタ(遊園地などにある、人が通ると棒が、がちゃん、がちゃんとまわるやつ)みたいなものにコインを入れると、棒がまわって入場できる。このコインをどこで集めてくるのが知らないが、ダンピング(おそらく)して売っているおじさん、子どもが結構いる。こちらにもしつこく売りつけようとする。このときは事情がよくわからず困ったのだが、相棒がきっぱり断ってくれたおかげで、正規にコインを買って乗船した次第。それでも充分安くて、1人5万TLである。
ボスフォラス海峡をおよそ15分で渡り、アジア側のユスキュダルへ。港のそばに大きなモスクがある。こちら側は対岸と違い、ずいぶんと生活臭い。通勤帰りかなんかの人でごった返している。
包丁を買おうという話になる。というのは、昨日、相棒が桃をしこたま買った(すごい安い)ものの、包丁がなくて苦労していたからである。ぐずぐずしていると腐ってしまうと言う。グランドバザールなどでも探していたが、そのような生活必需品みたいなものって結構ないのである。
とはいうものの、すぐには店が見つからず、その辺にあった薬屋で、どの辺で売っているか相棒が聞きに行った。この辺は、僕よりも積極的で頼りになる。
結局、薬屋の人が、親切なことに金物屋までわざわざ連れていってくれた。アジアサイドまで来て、金物屋がどこにあるかを探している日本人はなかなかいないだろう。とりあえず、安い包丁をゲット(50万TL)。
水平線に雲が多くなってきて、今日は綺麗な夕日は見られそうにない。残念に思いながら、帰りの船に乗る。
夕食は、ホテルの近くのレストラン。またまたケバブ。だんだんあっさりしたものが食べたくなる。