6月21日
朝起きて、窓の外を見ると、すぐ向かいにアパートが見える。遠くにはトルコ国旗のひらめく施設が見える。
朝食はバイキング。今回のツアーについた朝食はみんなバイキングであった。
9時に出発。今日と明日のガイドはセデスさんという女性。アンカラ大学の学生である。日本語などを勉強しているとのこと。今回の旅行のガイドの中では一番日本語がまともであった。運転手は昨日といっしょの人で、とても人のよさそうなおじさんである。「メルハバ」とあいさつする。
本日の行き先はカッパドキア。途中、起伏の大きい地形の中を進む。乾燥気候のためだと思うが、森林がない事に違和感を感じる。道路はさして広くないが、車のスピードが速い。100キロ平均で流れている。最速120キロといった感じ。もちろん高速道路ではない。ガイドの話では、一般車制限90キロとか言っていた。本当か?当然のごとく事故は多いらしい。実際、横転してる車などをカッパドキアとの往復で数台見ることになる。
4時間程かけてあちこち見物したり、休憩しながらカッパドキアに向かう。最初の休憩でトルココーヒーを飲む。粉っぽいコーヒーである。飲み終わると、カップにどろどろした粉の塊が残る。この残りカスで占いができるということで、ガイドが実演してくれた。カップを受け皿にひっくり返して、カップと受け皿にできた模様を見るというもの。鳥とか、そういった縁起のいいものがみえると良いらしい。相棒はペプシを飲んでいた。おのおの35万TL也。トルコでの初めての出費。
そのあと、しばらく車はトゥズ湖の周辺を通る。ここは広大な塩湖で、普段は水が干上がって塩がむき出しになっているのだそうだ。しかし、今年は雨が多くて水が張っているとのこと。だから、水深はたいしたことなくて、深くても1メートル程度らしい。
途中、小さな町をいくつか通っていくが、やはり地方ほどイスラム色が強いようだ。肌を出した女性をほとんど見かけなくなる。カメラなども安易に向けてはいけないと注意された。
最初の観光ポイントは隊商宿跡(写真)。セルジュクトルコ時代のものとのこと。イスラム的な図形文様が門に施されている。イスラムでは絵や偶像が禁止されているので、このような文様は大きな表現手段の一つなのである。朝方は曇っていたが、このころには日が結構さしてくる。日がさすとそれなりに暑い。
昼飯は、いかにも観光客が集まるような店、のテラスにて。イタリア人の団体がいる。料理は肉が主体のメニュー。ビールを飲んだ。飲み物は別料金である。一方、パンはいくらでも食べられる。トルコでの食事はそんなスタイルである。
ガイドは顔が広いようだ。ここに限らずあちこちで、顔見知りのガイドと挨拶をかわしていた。
お次は、カイマクル地下都市。地下に掘った住居群で、縦横無尽にはりめぐらされている。これは戦争を避けるために作られたものなのだそうだ。長い時で2カ月間こもったという話もあるらしい。外とは対照的に、中に入ると寒いくらいに涼しい。荷物は車に置いておけといわれたが、確かに荷物が引っかかりそうな狭い所をたくさん通った。子供は喜びそうな場所だ。
いよいよカッパドキアの中心地を観光する。カッパドキアというのは都市の名前ではなくて地域の名前である。「美しい馬」というような意味らしい。そのシンボルの一つとも言えるウチヒサール城塞を観光する。観光ガイドその他でみた風景が目の前にある。岩だらけで荒涼としている (写真)。 そのついでに、たくさんの観光客と大型観光バスもある。すっかり観光地である。観光客慣れした子どもが寄ってくる。
少し移動して、ここの警備員が実際に泊まり込んでいる「住みか」におじゃまする。10メートル以上はある細長い岩をくり貫いた4〜5階の家?である。狭いが快適そうな感じ。ここで、にわか雨が降り出した。ここの出入りに細長いはしごを登り降りするが、帰りがけに相棒が足を滑らせて、腿を打撲してしまう。あとで青あざになったようだ。
幸いにも雨はすぐやんだ。
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そのあと、宝石屋に連れていかれた。日本語を話す店員にトルコ石の説明を受けた(トルコ石にはイラン産や中国産があるが、本物はトルコでとれた物だけで、うんぬんかんぬん、、)。結局、相棒はトルコ石のペンダント、自分は海泡石(白色の軽石)のパイプ(49ドル)を買った。買わされた?ガイド曰く、「イスタンブールで買うよりここで買ったほうが安い」。絨毯に関してもそうだと言う。
しかし、実際には、違うことをイスタンブールで知ることとなる (;_;)。少なくとも何かを買うときに全く値切らないのは、こちらのやり方ではない。かなりしつこく売り込まれたようで、相棒は結構むっとしてた。
宝石屋と道路を挟んで反対側に鳩の谷と呼ばれる渓谷がある。鳩を飼い慣らすための多数の穴が空いている。ふんを肥料にするのだそうだ。
今日の観光を終えて、ホテルへ向かう車の中で、今晩9時からのベリーダンスと民族音楽のショーに誘われる。1人50ドル。今考えても結構高いのだが、せっかくだから行くことにする。
ホテルはプールもついている大きな建物。ネヴショヒルのデーデマン。観光客多数。お湯が少し茶色いとか、トイレが詰まるとかあったが、このあたりでは高級なホテルである。
バイキング形式の夕食のあと、民族音楽とベリーダンスへ。レストランは洞窟の中のレストランで、客は観光客ばかりである。
民族音楽は楽しかった。でも、踊っている人たちがなんとなく寄せ集めのような感じがした。また、ベリーダンスは笑える。セクシーというよりはお笑いに近い(なんていったら失礼か)ような気がする。
ラク(トルコ語だと「ラキ」の発音に近い)と呼ばれるトルコ独特の酒も飲んだが、結構好みだ。すごい癖がある蒸留酒である。相棒は全くダメだと言っていた。無色の液体なのだが、水で割ると牛乳みたいに白く濁る。
でも、2人で100ドルはやはり高い。ガイドはここのベリーダンサーとか店の人間もよく知っているよう。というか、いつも観光客を連れてきているからなのだろうけど。何かうまいこと金を払わされているような気がするんだけど。