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宋廟(チョンミョ)
Jongmyo
37 34 29.60,126 59 38.45

 正殿。109mも幅があります。広角でも3枚の貼り付けになってしまった。
パノラマメーカー使うと切れ目は無くなるけれど、今回はちょっと歪みました。

 三種の建築のうち、次は寺院、宗教建築です。寺院というと東洋の場合には当然仏教建築を指すのですが、中国・韓国の場合には、寺院に加え廟というものがあちこちで作られているのが、日本とかなり違う所でしょう。先祖を祀る装置とでもいったところでしょうか。先祖を敬う儒教の影響が色濃く現れているものです。確かに向こうには孔子廟とか関帝廟とかがあちこちにあるのか。日本の場合、先祖を祀り敬う思想が無くは無いですが、その思いの深さは、大陸とは随分違っているようです。

 そしてその装置の大々的なものが昌徳宮に隣接している宋廟です。王と王妃の位牌を祀っているというのは、やはり日本人からみるともう一つピンと来ないものですが、あちらの人たちにしてみると心の拠り所でしょう。いや正に王朝の中心になるべきものであり、都の建設の最初に行わなければならないと決めたとか。そこの感覚は日本とは全く違っています。また、この横長さは、代々祀っているうちに増築を行った結果こうなったとか。いや面白いものです。
 
 昌徳宮を訪ねた後、お昼食べるのは後にして行ってみようと、そのまま歩いていくと約10分程度で宋廟に着きます。少々の曇りだったものが段々暗くなってきて、入場しメインの正殿に着いた直後に大粒の雨が落ちてきたと思ったら、一気にスコールのようなものすごい雷雨となりました。多分40分以上ここで雨宿りしていたと思います。代々の王の霊が我々と捕まえて放さない訳ではないでしょうが、何かの因縁を感じた廟での一時でした。

 それから気になったのは、ここの建物が少々西を向いている点です。正殿も、後から加わった永寧殿も南南西をしっかりと向いているのは、風水の教えなのでしょうか。より都の中心を向いていたいという気持ちがあったのでしょうか。それに加え、南にある南山から視線をちょっと外したいという気持ちが働いたような気もします。結構気になる建物のシフトでした。

最も入口近くにある香大庁。ここで行う祭祀の準備のための建物。祭祀礼物を収めているとか。 屋次は斉宮。祭祀の準備を行う場です。アプローチの路は、真ん中が神香路で神が通る所。右が王が通る御路、左は王世子(皇太子)が通る世子路だそうです。兄妹も勉強している?
正殿まで来ました。巡らせている塀と功臣堂。正殿はこの長さの倍あることになります。 正殿。降ってきました。まだ雨が流れ出すに至っていない降り始めの時です。
いよいよ本降り。どこにも行けません。 遂に地面が跳ね返りで白く見えるようになりました。
ようやくやんで行けた最奥の永寧殿。正殿の別廟になります。永遠に安寧でいられるように。何かこの位のスケールの方が落ち着く感じはしました。
宋廟

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