洛東:銀閣寺から哲学の道

 

銀閣寺から哲学の道へ

東山観光ドル箱コースの北端に位置します。

銀閣寺を出発点にして、哲学の小道を下り、南禅寺ゾーンの手前まで。名高い銀閣寺は人が常に多いのですが、そこから車で移動する人が多いせいか、めちゃくちゃに混雑することはあまりないようです。ただ、春や秋の観光シーズンは混雑してきます。

有名寺社ベスト3に入る銀閣寺は、建築と庭園のそれぞれが、現在の日本人の感じる古典的な佇まいのあり方を規定したものと言えます。好みとは別に、一度格闘するほど見ておくと、他の寺院などを見るときに、様式を感じとりやすくなるのではないでしょうか。

哲学の道を歩きつつ、一本山寄りに上がると、法然院。規模の小さなここは、驚くほど東山の空気を間近に感じることが出来るお寺。境内に座るだけで落ち着いてくる、清浄な空気に満ちた、希有の場。

ゆるゆる哲学の道に戻り、散歩していると、ところどころに喫茶店、飲食店なども見えます。若王子神社への参道が見えてきたところで、この道は終わりです。このあたりのことは、哲学の道ページに記しました。

このコースの基本は、疎水沿いの散歩道。商店や飲食店もありますが、現在でも閑静な住宅街が基本の姿であるように見受けます。南下するだけなので、ほとんど道に迷わないでしょう。欲張ってたくさんの名所旧跡を見たいならば、車で移動することになりますが、南禅寺以南では感じられない静けさこそ、ここの要。観光シーズンの大混雑でなければ、法然院などに寄りつつ、歩く楽しみを味わえます。

百万遍、真如堂

さて、銀閣寺参道からそのまま西へ今出川通を進むと、吉田山が見えてきます。吉田神道で有名な吉田神社もここにあります。吉田山の裏手は天皇陵があり、その南東には紅葉の美しい真如堂。京都盆地の中で、起伏の大きな独特の景色が見られる、隠れた名勝地でしょう。

真如堂は哲学の道から西へ下って寄ることも出来ます。ただ、東山の一日踏破を狙う場合は、ここではあまりゆっくりできないでしょう。銀閣寺から真如堂に直行して岡崎周辺を回り、南禅寺へ赴く手もあります。また、東山コースとは切り離して別の日に、真如堂→吉田山→百万遍(→御所)→下鴨神社界隈と廻ることも出来ます。

その百万遍は、吉田山から今出川通を西に進むあたり。ここは、京都大学エリア。カフェや喫茶店、古書店などが立ち並び、安い居酒屋などもあります。

次のゾーンへ

哲学の道から少し街寄りにおりて、南下を続ければ永観堂や野村美術館から始まる南禅寺近辺に至ります。

歩くのを好まない向きは、銀閣寺を見たら車で永観堂か南禅寺あたりまで行くのが楽です。もしくは、真如堂へ行ってからまた歩く、など。

逆に、銀閣寺に始まって、さらに北上しながら詩仙堂〜修学院離宮を目指すのもいいでしょう。