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篤志家ニクス氏のセリフ集   
役に立つんだか立たないんだか。

夕食会編 ア:アンジェリーク、ニ:ニクス、レ:レイン、ヒ:ヒュウガ、ジ:ジェイドです

夕食会1回目
レ:どうだ、オレの作ったものは?みんな感謝して食べるんだぜ。
ヒ:日々の糧に対し感謝の念を捧げるのは当然のことだ。お前に言われるまでもない。
レ:正論は言われると腹が立つってこと教えてくれてありがとな。
ニ:さっそく親睦が深まっていますね。夕食会を開いた甲斐があったというものです。
ア:ふふっ。
ジ:ところで、これまでお互いあんあまり話をしたことがなかったよね。ちょうどいい機会だしみんな自己紹介しないかい?
ニ:それはいい思いつきですね。では、私から。私はニクス、ご存知の通りこの陽だまり邸の主です。
レ:オーブハンターの活動資金はあんたのポケットマネーから出てるんだよな。で、今更って気もするがオレはレイン。商都ファリアンの出身だ。
ジ:ファリアンか。活気に満ちた素敵な街だよね。俺の育ったコズの次に好きな街だよ。俺はジェイド。君達に出会うまでは旅をしていたんだ。
ヒ:ほう、お前の装いは旅人のものとは思えぬが……まあよかろう。ヒュウガ、東方の出だ。
ア:皆さんいろんなところのご出身なんですね。
レ:お前はみんなに聞きたいことはないのか?
ジ:質問したいことがあったら遠慮しないで何でも聞いてよ。
ア:そうですか?だったら……

(ニクスに話を振る)
ア:あの、ニクスさん。
ニ:何ですか、アンジェリーク?
ア:このお屋敷の名前はどうして「陽だまり邸」っていうんですか?
ニ:さあどうしてでしょうね。残念ながら、名前の由来は私も知りません。私が移り住む前からそう呼ばれていましたから。
  ですが、とてもこの屋敷らしい名前だと思っています。
  私はこの屋敷がその名前のようにみんながくつろげる居心地のいい場所になることを期待しているんです。
ア:そうですね。とても住みやすいすてきな家だと思います。エルヴィンがすぐ為れたくらいだから住み心地は保証付きですね。
レ:つまり、オレ達は猫並みってことか?
ジ:何か問題でもあるのかい?猫ってかわいいじゃないか。
ヒ:小さな命は皆いとおしむべきものだ。
ニ:犬も猫も人間も住みよい場所はみな同じですよ。アンジェリークの言うとおりですね。
ア:こうしてこのお屋敷でみんなで暮らしていくことになって少し緊張します。
レ:どうして緊張するんだ?オレは全く緊張なんかしないぜ。
ヒ:自分と比べるな。
ジ:知り合ってから間もないんだ。当然じゃないかな。
ニ:でもこうやって一緒に食事をしているとあっという間に仲良くなれそうではありませんか?
  この夕食会の趣旨はここにあると思っています。
ジ:誰かが作ってみんなで食べる。それだけでも楽しいね。
レ:オレの料理も一役買っているだろう?
ア:まあ、レインったら。
ニ:まあ、言うだけのことはあるみたいですね。レイン君の料理の腕前は。
  ところで、アンジェリーク、一つお聞きしてもよろしいですか?
ア:何でしょうか?
ニ:オーブハンターとしてやっていけそうですか?
⇒質問A
 ア:正直に言うとまだ少し不安です。
 ニ:そうですか。それはちょっと心配になってしまいますね。
 ヒ:だが、自然な反応だろう。
 ニ:確かに。大切なことを言っていませんでしたからね。アンジェリーク、いいですか、忘れないでください。
   あなたには仲間がいるということを。
 ア:でも、オーブハンターのお仕事がない時は何をしていればいいんでしょうか?
 ニ:そうですね、めったにないとは思いますが、そういう時はあなたなら何をしていたいですか?
  ⇒質問A
   ア:このお屋敷はとてもお庭がきれいなので散策をしてみたいです。
 ⇒質問B
   ア:もし依頼がこなくてもタナトスの被害は起きていると思います。
     だから各地を回ってタナトスがいないか探索したりみなさんの手助けをするつもりです。
⇒質問B
 ア:がんばってみます。もちろん不安はありますけど、皆さんがいてくれますもの。
 ニ:素晴らしい。やはり私の目に間違いはなかったようです。
 ア:でも、オーブハンターのお仕事がない時は何をしていればいいんでしょうか?
 ニ:そうですね、めったにないとは思いますが、そういう時はあなたなら何をしていたいですか?
 ⇒質問A
   ア:このお屋敷はとてもお庭がきれいなので散策をしてみたいです。
 ⇒質問B
   ア:もし依頼がこなくてもタナトスの被害は起きていると思います。
     だから各地を回ってタナトスがいないか探索したりみなさんの手助けをするつもりです。
 (A・B共通)
   ニ:素敵なアイデアですね。我々オーブハンターに依頼が来ない、そんな平和な世の中になる日が一日も早く来るといいですよね。
   レ:オレ達が手を組むんだ。そんな日が遠からず来るさ。タナトスを全て倒してのんびり朝寝できる日がな。

(レインに話を振る)
ア:あの、レイン。
レ:うん?何だ?
ア:レインはオーブハンターになる前は一体何をしていたの?
レ:別に大したことはしていない。
ジ:あ、でも俺も1度聞きたいと思っていたんだ。外見からはレインの前歴って全然わからないから。
ヒ:学生……ではなさそうだが、まさか家出少年ではなかろうな?
レ:だったら当ててみるか、オレの前歴?ビンゴだったら1回メシをおごるぜ。
ニ:それはまた随分と安い。もっと賭け金を積んでもらわないと賭けをする楽しみが半減してしまいますよ。
ア:すっかり当てる気ですね、ニクスさん。レインって一体何歳なの?
レ:オレか?オレは18だ。
ヒ:18か、若いな。
ジ:若いね。
ニ:若いですねぇ。
レ:そういうお前らは一体いくつなんだ。
ヒ:今年、22になった。
ジ:俺は20歳だよ、一応ね。
ニ:あなたとアンジェリーク以外は全員20代ですね。
レ:他人のことを若いっていう年じゃないだろう、それは。それにしてもまさかオレがタナトスの浄化を仕事にする日が来るとはな。
ヒ:お前ほど強い浄化能力があるなら、とうに銀樹騎士団に選抜されていてもおかしくはないはずだが。
レ:……銀樹騎士団にも取りこぼしがあるってことさ。現にアンジェリークの浄化能力のことだってみんな見落としていただろう?
⇒質問A
 ア:浄化能力は確かに私もニクスさんに言われるまで自分では能力にまったく気づかなかったわ。
 ヒ:あなたの場合は特別だ。
⇒質問B
 ア:浄化能力って一体どんな人に出るのかしら?
 ニ:本当は人間は誰でも多かれ少なかれ浄化能力があるんですよ。
 ジ:タナトスを消し去るほどの強い力を持つ人間はめったにいないみたいだけどね。
ア:そういえば、レインの趣味って何かしら?
レ:ヨットかな。
ア:ヨットが趣味?
⇒質問A
 ア:競技に出たりするの?
 レ:いや、オレは競技には出ないことにしている。勝負事になると熱くなりすぎるって自分でわかってるからな。
⇒質問B
 ア:ちょっと以外だったわ。
 レ:オレは海沿いの出身だからな。ファリアンでは割合一般的な趣味なんだ。オレも自分のヨットを持っている。今度乗ってみるか?
 ア:ええ、喜んで。

(ジェイドに話を振る)
ア:あの、ジェイドさん。
ジ:なんだい、アンジェリーク?
ア:コズってどんなところなんですか?
ジ:いいところだよ、辺り一面にレモンの花が咲いて、葉陰にはオレンジがなってる。青く晴れた空からはいつも柔らかい風が吹いているんだ。
ヒ:お前の話を聞いているとまるで楽園のように聞こえるな。
レ:ああ、実際いいところだな、あそこは。
ニ:行ったことがあるんですか、レイン君?
レ:ああ、1度だけ。青い海と白い砂浜がとても印象的だった。
ア:素敵ですね、わたしも1度行ってみたいです。
ジ:ああそのうち一緒に行こう。街道を南にたどってね。
ア:印象的と言えば、ジェイドさんに会った時のことを皆さんに話していませんでしたね。
ジ:すまない……あの時は驚かせてしまったね。
ヒ:何があったのか聞かせてもらえるか。
レ:ぜひとも聞かせてもらいたいな。
ニ:一体何があったんですか?
ジ:いろいろと事情があってテーブルの下に隠れていたんだ。そうしたら猫が入ってきて、その猫に気づいた彼女がテーブルクロスをめくって……。
レ:ご対面ってわけか。
ニ:ふふっ。
ア:本当にびっくりしたんですよ。
ジ:すまない。あんなところに隠れてるなんて思わないよね。許して……もらえるかな。
ア:もちろんです。
ジ:よかった。
ア:気にしていたんですか?
ジ:君を驚かせてしまったからね。
⇒質問A
 ア:ごめんなさい、気にしていたなんて思わなかったです。
 ジ:俺の方こそすまない。君にそんな顔をさせてしまって。
⇒質問B
 ア:わたしは全く気にしていないからこうして話題にしたんです。だからもう気にしないでください。
 ジ:ありがとう。
(A・B共通)
ヒ:一体どういう事情があったのだ?
ジ:それは……。
ニ:どうしてそこで躊躇うのです?ここまで話したのですから聞かせてください。
ア:ジェイドさん、わたしならかまいませんよ。
ジ:……、実は俺にもよくわからないんだ、だから……。
ア:ジェイドさんは人助けをして誤解されてしまったんです。
ジ:アンジェリーク。
ア:それで誤解している人から身を隠していたんですよ。

(ヒュウガに話を振る)
ア:あの、ヒュウガさん。
ヒ:何だろうか?
ア:ヒュウガさんって何だか旅慣れていそうな雰囲気がありますよね。
ヒ:そうかもしれない。俺は銀樹騎士だった頃からずっとタナトスを追って旅を続けてきた。
騎士団を離れてからはそれこそ様々な所へ行ったものだ。
ア:色んなものを見たんですね。
ヒ:そうだ、美しいものも醜悪なものもこの目で見た。
ジ:へえ、ヒュウガって案外好奇心の強いタイプだったんだね。
レ:魚で言うと回遊魚ってやつか。
ニ:何にせよ、若いうちに見聞を広めるのはいいことですよ。
ア:このお仕事をやっていたらきっと色んな場所へ行く機会がありますね。そういうお話を色々聞いてみたいです。
ヒ:すまんが皆の前で話すようなことは何もない。
レ:前で話すのが嫌なら後ろから話してみたらどうだ……それでもダメか?
ジ:残念だね。
ニ:人それぞれ話したくないこともあるでしょう。無理強いはできません。
ヒ:すまん。
ジ:謝ることじゃないよ。でもせっかくの機会だから何か聞かせてほしいな。
ニ:そうですね、話していただける範囲で何かありませんか?
ヒ:急に言われてもだ。
ア:たとえばヒュウガさんじゃ朝起きたら何をしますか?
ヒ:修行だな。
ア:毎朝修行ですか。
ヒ:当然だ。
ア:当然だなんて……
⇒質問A
 ア:さすがですね。
 ヒ:残念だがそれは違う。あなたの評価は間違っている。
 ア:修行が当たり前だなんてやっぱりさすがです。
 ヒ:褒められることではない。己のための修行だ。
 ⇒質問B
 ア:一体どんな修行をするんですか?
 ヒ:己の影と戦う。
 レ:己の影?
(A・B共通)
ニ:そうでしょうか?大変立派な心がけだと思いますが。
ヒ:うまく説明できていないらしいが、どう説明しても好意的に捉えてくれるとは……。
ア:だって、みんなヒュウガさんのことを知りたいんです。
レ:こういう場所なんだ。これも修行だと思って積極的に話してもらいたいな。

(夕食後)
ニ:うら若き女性の部屋に夜分遅くうかがう失礼を許してください。
ア:そんな……。
ニ:どうかしましたか?
ア:あ、いえ、今日の夕食会は楽しかったですね。
ニ:ああ嬉しい言葉ですね。
あなたに楽しんでもらうために夕食会を企画し、アルカディア各地から最高の素材を集めた甲斐もあったというものです。
ア:最高の素材ですか?
ニ:ええ、元より私の屋敷で供される料理は最高のものをそろえるよう気を配っていますが、
その中でも全員が揃って食事をする夕食会はやはり特別です。
ア:そうだったんですか。ありがとうございます。
ニ:大したことではありませんよ。素材だけで夕食会の楽しさが決まるわけではありませんしね。
楽しい時間が過ごせるかどうかはもっと別の要因にかかっているのです。そう、例えば……。
ア:例えば?
ニ:おや、もうこんな時間ですか。あまり長居をしてはレイン君に怒られてしまいそうですね。そろそろ失礼するとしましょう。
ア:えっ?
ニ:話の続きはまた別の機会に。いいですね、アンジェリーク。
ア:はい……。
ニ:さあ今夜はもうお休みなさい。……いい夢を。

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夕食会2回目
ジ:それで、財団の依頼はどうだったんだい?
ニ:いろいろありましたが、依頼自体はこなしてきました。
ヒ:いろいろ……とは?
ニ:彼ら財団が私達にタナトス退治を依頼してきた目的はどうやら別にあったようです。
レ:そんなことだろうと思ったぜ。
ニ:タナトスを退治している間に私達のデータを取っていたようです。
レ:何だって?
ニ:依頼を片付けた後で新聞記者が話しかけてきて教えてくれました。
ヒ:新聞記者だと?
ニ:私達を取材したいとのことで接触する機会を待っていたようです。それで、彼が見たことを教えてくれたんです。
ジ:財団がデータを取っているところを見たんだね。
レ:恐らく本当のことだろう。取材を申し込むための取引材料として出すくらいなら。
ニ:取材の申し込みを受けた時はどうしたものか正直迷いました。
しかしこれからも情報を提供してくれると言うことで悪い話ではありませんでしたし、
アンジェリークもいいと言ってくれたのでお受けすることにしました。
ヒ:……。
ニ:何にせよ、依頼も達成できてこうしてみんなで食卓を囲めるのはいいことじゃありませんか。
さあ、仕事の話はここまでにしましょう。料理は楽しくいただくものです。何か他の話題はありませんか?
ア:そうですね。じゃあええっと……

(ニクスに話を振る)
ア:ニクスさんはどうやって料理を覚えたんですか?
ニ:なるほどそういう質問で攻めてきましたか。
ジ:確かに気になるね。今日の料理もとても手が込んだものだし。
ニ:それがわかるジェイドこそかなりの料理通ですね。
レ:おいしいかどうかは食べてみればわかるからな。
ニ:もしかしてレイン君は私の料理をおいしいと言ってくださったんですか。
ヒ:そうなのか?
レ:そうとってもらっても構わない。
ア:素直においしいって言えばいいのに。
ニ:いいんですよ、ちゃんと伝わっていますから。
ア:あの、さっきの質問に答えていただいていません。
ニ:おや、覚えていましたか。これは手強いですね。
ヒ:ついさっきの話だ。忘れるはずはあるまい。
ニ:……。
レ:ヒュウガは生真面目だな。おかげでニクスが困るところを初めて見たぜ。
ヒ:俺が困らせたのか。
ニ:困ってなどいませんよ。驚いていただけです。
ジ:ほら、また話がそれてきたよ。
ア:ひょっとして一番手強いのはニクスさんではありませんか。
レ:そうかもしれないな。
ニ:そんなに手強いですか?
⇒質問A
 ア:それはもう手強いです。もしかしたら自覚していないんですか?
 ニ:自覚……ですか。どうなのでしょうね。
 レ:ほらそういうところだ。
 ニ:誰かにとって自分が手強いかどうかというのは自覚すべきことなんでしょうか。
 ヒ:自らの強さを知らぬ者こそ真の強者だ。
 レ:そうか?自分の強さを自覚して初めて力が自分のものになると思うんだが。
 ジ:興味深い話になってきたね。二人とも同じことを言っているんじゃないか。
 ア:えっ?そうなんですか?
 ヒ:どうかしたか?
 ア:何でもありません。さっきの話はあきらめます。
⇒質問B
 ア:よく考えればそうではないかも。わからなくなってきました。
 ヒ:大丈夫か。
 レ:アンジェリーク、何かニクスへの対策でもあるのか。
 ジ:本当かい?それは興味深いな。
 ニ:私への対策とは……レイン君も面白いことをいいますね。
 レ:そうか?
 ニ:それでアンジェリーク、あなたにとって私は手強くないんですね?
 ア:そういうことはないんです。うまく言えなくてすみません。ただお料理の話を聞きたかったんです。でも、あきらめます。
(A・B共通)
ニ:あきらめることはありませんよ。あなたの質問はちゃんと覚えています。
ア:えっ?
ニ:私がどうやって料理を覚えたのか……でしたよね?
ジ:なんだ、覚えていたんだ。いついいだそうかと考えていたんだけど。
レ:どうやらいつものニクスの手口にはまったようだぜ、アンジェリーク。
ヒ:手口とは穏やかではないな。
ジ:そういう君の方が穏やかではないよ、ヒュウガ。
ヒ:……。
ニ:質問は覚えているのですが、答えを持ち合わせていないのです。
ジ:どういうことなんだい?
ニ:気付いた時には作れるようになっていたのでどうやって覚えたかと言われても……ね。
レ:ほらこれだ。やっぱりニクスはニクスだぜ。アンジェリーク、これ以上はあきらめるんだな。
ア:それがよさそうですね。

(レインに話を振る)
ア:レインは普段は何をしているの?
レ:普段?ああ依頼が無い時ってことか。そうだな……。
ジ:部屋にこもって本を読んでいるよね?
レ:知っていたのか?
ニ:ええ、扉をノックしたのに返事をしてもらえなかったこともありますよ。
レ:それは悪かった。
ニ:お茶にお誘いしたかっただけなので、謝っていただくほどのことはありません。
ヒ:どのような書物か聞いても構わんか?
レ:ああ、まあ、ちょっとした研究をしているんだ。
ジ:レインの研究か。何だか面白そうだね。
ア:それはどういう研究なの?
レ:詳しく話してもな。
ジ:まあ、モノは試しですよ。
ヒ:端的に言えばどんな研究なのだ?
レ:じゃあ、世界の平和と人々の幸せを実現するための研究とでも言っておくか。
ヒ:平和と幸せ……か。教団の理念と相通ずるものがあるな。
ジ:すごいじゃないか。レインの研究は世界中を笑顔で満たすためにあるってことだね。
ア:すばらしいことだと思うわ。がんばってね、レイン。
レ:ああ、想定外の反応なんでちょっと驚いているが。わかった、がんばるよ。
ニ:でも、熱中するのはいいことですが、できればノックには気が付いてほしいですね。
レ:そ、それは……。
ア:ノックに気付かないなんて……。
⇒質問A
 ア:それだけ集中しているのね、レイン。
 レ:あ、ああ……まあな。
 ヒ:周囲の物音が聞こえぬほどとはかなりの集中力だな。
 ジ:それだけ夢中になれるものがあるというのはいいことだと思うよ。
 ニ:おかげでお茶が冷めてしまいましたけどね。
 ア:ニクスさん。
 ニ:冗談ですよ。私だって彼の集中力を認めているんですから。
 レ:……。
⇒質問b
 ア:いくらなんでも集中しすぎて周囲の音にも気付かないなんてよくないと思うわ。
 ジ:周囲の気配には常に気を配るべきだ。
 ニ:おや、風向きが変わりましたか?
 ジ:だけど、レインだって悪気があったわけじゃないよ。それだけ研究に集中してたってことだから俺はやっぱりすごいと思うな。
 ア:それはそうですけど。
 ニ:いいんですよ、お茶が冷めてしまっただけで実害があったわけではありません。
 レ:悪かった、次からは気を付けるようにする。
 ア:わたしも言いすぎたかもしれないわ、ごめんなさい。
(A・B共通)
ヒ:話を……変えるか。
レ:だったら、前からずっと聞きたかったことがあるんだが、いいか。
ア:何かしら?
ジ:相談事かい?
レ:前回の夕食会のことなんだが、オレの料理はどうだった?
ニ:おや、今日の料理ではないんですか?
ジ:レインは料理についても研究熱心なんだね。
レ:いや、そうでもないが誰からもおいしいとか言う感想を聞けなかったからな。
ヒ:すまなかった。黙って食べていれば伝わっているものと思っていた。
レ:そうか、満足してくれていたならいいんだ。納得した、サンキュ。

(ヒュウガに話を振る)
ア:ヒュウガさんは普段は何をしているんですか?
レ:修行って答えるだろう。
ヒ:……。
ジ:ほらほらそんな顔しないで、笑ってヒュウガ、レインも……ね。
ニ:それでヒュウガ普段は何をしているんですか?
ヒ:……。
ア:ヒュウガさん?
レ:修行だよな。?
ジ:そうなのかい?
ヒ:己を磨くことの他にすべきことがあるだろうか。
ニ:さすが……ですね。
ア:修行ってどんなことをするんですか?
ヒ:人に話して聞かせるようなことではない。
レ:本当に話すのが苦手なんだな。
ニ:ヒュウガ、お願いします。それでは会話が終わってしまいます。
ジ:ヒュウガ?
ヒ:……。
ア:誰にでも話したくないことはありますよね。ごめんなさい。
ヒ:話したくないわけではない。話せないのだ。
ニ:それでは修行に対する考え方など聞かせていただけますか?
ヒ:考え方?それを聞いて楽しいのか?
ア:楽しいかしら?
⇒質問A
 ア:お話を聞けるならきっと楽しいと思います。
 ヒ:そうか、貴女がそういうなら……。
 レ:やっと話す気になったようだな。
 ジ:よかった、少し責任を感じていたんだ。
 ニ:会話のない食卓ほど淋しいものはありませんからね。
 ヒ:全てが修行だ。
 レ:それだけか?
⇒質問B
 ア:聞いてみないとわかりませんけど、楽しむために聞く話ばかりではありません。
 ジ:うん、みんなヒュウガのことを知りたいんだ。
 ヒ:そうなのか?
 ア:ええ、ヒュウガさんの話を聞かせてください。
 ヒ:そうか、貴女が聞きたいと言うなら。
 レ:やっと話す気になったようだな。
 ジ:よかった、少しは責任を感じていたんだ。
 ヒ:日々の営み全てが修行だ。
 レ:またそれか。ヒュウガの言うことは抽象的だな。
(A・B共通)
ヒ:……。
ア:ヒュウガさんのお話を聞く機会なんてこの夕食会くらいですね。
レ:確かに今日は結構話してくれた方じゃないか。
ニ:そうですね、ヒュウガにしては話してくれたと思います。
ヒ:聞きたいというから話したまでだ。
ジ:アンジェリークのお願いだったら聞かないわけにはいかないよね。
ヒ:そういうわけではない。
レ:ま、いいんじゃないか、なぜ話したかという理由より話してくれたという事実を大切にしようぜ。
ニ:おや、レイン君、中々いいことを言いましたね。
ア:そうですね、とても嬉しいことだと思います。
ヒ:……。

(ジェイドに話を振る)
ア:ジェイドさんは普段は何をしているんですか?
ジ:普段?ニクスを手伝って庭の手入れをしたりしているよ。
ニ:とても器用なのでちょっとした修繕などもお手の物なんですよ。
ニ:確かに見事な手際だった。
レ:みんなよく知っているな。
ヒ:お前は知らないのか?
ニ:いつも自分の部屋にこもっているからでしょう?
レ:……。
ジ:レインも手先が器用なんだよね。次の機会には君にもお願いしてもいいかい?
レ:ああ、必要な時には声を掛けてくれ。
ア:知らない間に庭の手入れやお屋敷の修繕をしてくれていたんですね。
ジ:君の手を煩わせるようなことじゃないからね。君が依頼で出かけている時とかそういう時間を使って片付けているんだ。
ア:そうだったんですか。
ジ:この間は君がいない間にサルーンの床を磨いたんだ。みんなが一番使う場所だからね。
ニ:お願いしなくてもやってくれるんですよ。
レ:そうだったのか?
ニ:ええ、お陰でとても助かっているんですよ。次からはレイン君も手伝ってくれると聞いてとても嬉しく思っていたところです。
ヒ:お互い精進しよう。
レ:しょ、精進……。
ジ:精進だなんてヒュウガらしい言い方だね。でも俺は楽しんでやっているよ。
誰かが喜んでくれる、誰かの笑顔を見られるって考えたら楽しくなってこないかい?
ア:誰かの笑顔のためなんて……、
⇒質問A
 ア:とてもジェイドさんらしいです。
 ニ:ジェイドの言葉だけでこれだけ笑顔になれるんです。誰かの笑顔のためというのは嘘ではありませんね。
 ジ:そうかな。
 ヒ:嘘ではなかろう。
 レ:確かにな。
 ア:ふふっ、みんな笑顔になってしまいましたね。
 ジ:笑顔に溢れた食卓を見ているとみんな幸せな気持ちになるものさ。そうだろう?アンジェリーク。
 ア:本当ですね。
⇒質問B
 ア:ジェイドさんの言うことはわかるけど、わたし自身がそれを楽しいと思えるかはよくわかりません。
 ジ:アンジェリークならわかってくれると俺の認識は間違っていたのかな。
 ニ:誰もが同じ価値基準を持っているわけではありません。そのことを理解する必要があるでしょう。
 レ:だが自分自身で気付いていない可能性もある。
 ジ:無意識か……。
 レ:こいつなら可能性は十分あるだろう。
 ニ:アンジェリークのお陰で笑顔になることは多くても本人はそれと意識していない、と。
 ジ:無意識に人を笑顔にできるなんてやっぱりアンジェリークは素敵だね。
 ア:そんな……。
(A・B共通)
ジ:俺、自分にできることって何だろうっていつも考えているんだ。
レ:屋敷の「手入れ」もその「できること」のうちの一つということなんだな。
ヒ:そうか……。
ジ:アンジェリークに同行している時は目の前の依頼を精一杯こなすんだ。
でも同行していない時にアンジェリークのためにできることって中々思いつかなくてね。
レ:それで屋敷の修繕か。
ア:ジェイドさん。
ジ:まいったな。こんな話をするつもりじゃなかったのに。
レ:いや、聞いてみれば実にジェイドらしい話だぜ。
ニ:誰のためであっても屋敷の修繕をしてもらえるのは助かりますよ。

(夕食会後)
ニ:うら若き女性の部屋に夜分遅くうかがう失礼を許してください。
ア:いえ、いいんです。わたしもニクスさんと。
ニ:ありがとう、ではお言葉に甘えてゆっくりとお話をさせてもらいましょうか。この地に朝が訪れるまで……。
ア:えっ?それって?
ニ:ふふ、冗談ですよ。そんなに困った顔をしないでください。困った顔も魅力的ではありますが。
ア:あっ……。
ニ:ああ失礼。あなたの顔を見ているとつい余計なことを言ってしまうようです。
話すたびに変わるその表情が私の心を揺さぶるからでしょうか、それとも。
ア:それとも……?
ニ:楽しい夕食会の後には不似合いなお話でしたね。話の続きはまた次の機会にしましょう。
あなたとの素敵な時間を一夜で終えてしまってはもったいないですから。
ア:ニクスさん……。
ニ:ああ、今夜はもうお休みなさい……、いい夢を。

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夕食会3回目
レ:早速だが、聖都での詳しい話っていうのは?
ニ:教団の目的は予想通り「女王の卵」の真偽を確かめることでした。教団長様ご自身がお出ましになったのには驚きましたよ。
ヒ:教団長殿が……。
レ:それで伝承に通りだというこを確認したわけか。
ニ:いいえ、断言はしませんでした。
ジ:どういうことだい?
ニ:「女王の卵」である可能性は認めるとして断言しない……ということでした。
レ:教団の奴らは何を考えているんだ?
ニ:それはわかりません。ただ聖都への自由な出入りは許可していただきました。
ジ:へえ、すごいじゃないか。
ヒ:……。
ニ:さあ、聖都での話はこれくらいにしませんか。
レ:そうだな、何か違う話をしようぜ。
ジ:みんなの笑顔を頭の中に描きながら作った料理だから笑顔で食べて欲しいな。
ア:そうですね。それじゃあ、何か楽しい話を……。

(ジェイドに話を振る)
ア:ジェイドさんってお料理も上手なんですね。
ジ:ありがとう。お口に合ったかな。
ニ:とてもおいしくいただいていますよ、ね、レイン君?
レ:あ、ああ。
ヒ:野菜か……。
ジ:そうだよ。俺のこだわりは野菜。どう料理すればその野菜を一番おいしく食べられるかそれが料理のテーマ。
ニ:そのテーマが見事に表現されていますね。
ア:テーマ……ですか。
ジ:そう、料理にテーマだよ。主役を決めないと調理法が決まらないんだ。そして食事のテーマはみんあの笑顔だよ。
ヒ:笑顔……か。
レ:笑顔……ね。
ア:みんなの笑顔がテーマだなんてジェイドさんらしいですね。
ジ:そうかな。だって料理はおいしく食べたくないかい?
レ:それはそうだな。
ニ:料理のおいしさで笑顔になり、その笑顔が料理をよりおいしく感じさせる。
ヒ:みんなで食べるからこそ……か。
レ:悪くないな。
ア:とても素敵なことだと思います。
ジ:みんなが笑顔で楽しく食べてくれればこんなに嬉しいことはない。それは俺が作った料理じゃなくても一緒だよ。
ニ:そうですね。みんなで食卓を囲む意味はそこにもありますね。
ア:みんなでお食事するのはとても楽しいです。
ジ:料理を順番に作ったり作ってもらったり楽しいよね。
ニ:レイン君の料理当番はカード勝負で決まりましたが、みんな作りたい気はあったんです。
ア:そうなんですか……?
ニ:案外あの時レイン君が負けたのはわざとだったのかもしれませんね。
レ:な……。
ジ:えっそうだったの?知らなかったよ。
ヒ:……そうなのか?
レ:いや、ニクス。おかしなことを言うのはよせ。
ヒ:……。
ニ:ではやはりあの時の勝負は本気でやって負けたんですね。
レ:……!
ア:ふと気が付いたことなんですが、みなさん料理のレパートリーが重なっていなんですね。
ジ:そういえばそうだね。
ニ:みなさんの料理から使われている素材や調理法を類推するのも楽しいですよ。
ヒ:料理から類推だと……。
レ:そんなことをしていたのか?
ジ:他の人が作った料理は勉強になるからね。
ア:他の人の料理が勉強に……?
⇒質問A
 ア:確かに勉強になるかもしれませんね。
 ジ:そうなんだ。レパートリーが重なっていない分、意外なヒントが隠されている可能性があるからね。
 レ:なるほどな。
 ジ:そのヒントを見つけられた時はとても嬉しい気持ちになるよ。
⇒質問B
 ア:わたしはただおいしく食べられればそれでいいです。
 ジ:そうかな?レパートリーが重なっていない分意外なヒントが隠されている可能性があって興味深いんだけどね。
 ヒ:関心のないものには無縁のことだ。
 レ:おいしいものをただおいしく食べる、それも悪くないと思うぜ。
 ジ:そういう考えもあるんだね、うーん……。

(レインに話を振る)
ア:ねえ、レイン。聖都ってどんなイメージの場所だった?
レ:前にもいっただろう?アルカディアの歴史を研究するものとして1度は行ってみたい場所だ。誰にとっても憧れの地だろう?
ニ:素晴らしいところだとは思いますが、憧れ……という感じではありませんね。
ジ:俺も行ってみたい場所ではあったけど、憧れという言葉がふさわしいかどうかはちょっとわからないかな。
レ:そうなのか?なあ、ヒュウガ。
ヒ:近くて遠い場所だ。
レ:ノーコメントってことか。
ジ:まあまあ。
ニ:レイン君の言いたいことはわかりますよ。ねえ、アンジェリーク。
ア:えっ、ええ。
レ:聖都にはあそこにしかない資料がたくさんあるんだ。
ア:そうなの?
ニ:ええ、私は見たことがありませんが、そのように言われていますね。
ジ:実際はどうなんだろう。
ヒ:ああ……ある。
レ:やっぱりそうなのか!
ヒ:しかし資料の形になっていなにものがほとんどだ。
ニ:だから公開されないんですね。
レ:そいつが資料としてまとまるのはいつ頃なんだ?
ヒ:オレの知るところではない。
ア:資料という形になっていないってどういうことなのかしら?
レ:文字として記されていないということだろうな。
ニ:教団の古い伝承はすべて教団長が記憶し伝えるものだとは聞いていますが……。
ジ:書物などになっているわけではなさそうだね。
ヒ:すべて教団長殿が記憶して伝えている。むろん書物などにはなっていない。
レ:かなりの情報量だということは想像に難くない。それを全て……。
ジ:ひとりの人間が記憶しているとしたらそれはすごいことだね。
ア:教団長様が……。
レ:確かにすごいことだ。でもどうして文書化しないんだ?
ニ:伝統とはそういうものです。現在の理屈やものさしでは計ることができなんですよ。
ア:伝承が資料としてまとまればレインの役に立つの?
レ:ああ、きっとな。
ア:それで本当に他のところにはないの?
⇒質問A
 ア:カルディナ大学にもないの?
 ジ:そうだね、カルディナ大学の書庫になら何かありそうだよね。
 レ:ところがあの大学にある一時資料は意外と少ないんだ。
 ヒ:なぜだ?
 レ:オレの研究内容は多少特殊だからな。カルディナの蔵書だけではカバーできないんだ。
 ニ:それだけ川っているということですね。
 ジ:ニクス、そういう言い方は……。
 ア:誰もしない研究をしているってことよね?
 レ:ああ、そういうことだ。変わっているっていうのは褒め言葉として受け取っておくぜ、ニクス。
⇒質問B
 ア:財団……にもないのかしら?
 レ:お前、自分が何を言っているのかわかっているのか?
 ア:ご、ごめんなさい、でも……。
 ニ:レイン君と財団の研究は内容的にはかなり近いのでしょう?アンジェリークがそう考えるのも無理はないのではありませんか?
 レ:……。
 ジ:レイン、食事は笑顔で、ね?
 レ:そんなことを言われてもな。

(ニクスに話を振る)
ア:ニクスさんは普段は何をしているんですか?
ニ:おや、私の普段の行動に興味がおありなんですか?
レ:どうした?何か隠し事でもあるのか?
ニ:レイン君、私には別に隠し事などありませんよ。
レ:そもそもこ夕食会はお互いの理解を深める目的で始めたんだろう?
ジ:確かにそういうことだったね。
レ:だったらこいつの質問に答えてやってもいいんじゃないのか?
ヒ:……。
ニ:レイン君も普段の私に興味が?
レ:そんなことは誰も言っていない。
ニ:おや、そうでしたか?
ア:あ、あの……。
ヒ:それくらいにしたらどうだ?
ジ:そうだよ、ニクス。
レ:どういうことか説明してくれ。
ジ:ニクスはね、別に自分の普段について話したくないわけじゃないんだよ。
ニ:……、すみません、一生懸命なレイン君を見ていたらつい……。
レ:つい?
ヒ:安心しろ、貴様の気持ちはアンジェリークには伝わっている。
ア:えっ、ええ……。
ニ:それにしても今更私の普段の話など聞いてどうするというのですか?
ヒ:目に映るものだけでは足らぬ……ということか?
レ:確かに今更……といえなくもないな。
ジ:これまでそれなりの時間をみんなで過ごしてきたわけだからね。
ア:でも……。
ジ:そう、今だから……ということができる。
ア:ニクスさんの普段のことが……
⇒質問A
 ア:もう少し知りたいんです。
 ニ:それはそれは。
 レ:隠し事が多そうだからな。
 ニ:レイン君?わかりました、お話しましょう。
⇒質問B
 ア:ただ気になっただけなんですけど……。
 ヒ:特に理由はない……か。
 ジ:そうなのかい?何か聞きたいことでもあるのかと思ったんだけど。
 ニ:ちょっとした好奇心……といったところですか。わかりました。お話しましょう。
(A・B共通)
 レ:やっと話す気になったか。
 ニ:時間が空いた時にはできるだけ各地を回るようにしています。
 ヒ:……。
 ニ:初めてお会いしたときにも私の活動についてはご説明したと思います。
   その一環としてお困りの方がいないか各地を回っているのですよ。
 ア:そうだったんですか?
 ニ:後はそうですね。寄せられた依頼の整理をしていることもありますね。さあ普段の私はこんな感じです。こうよろしいですね?
 ア:はい、ありがとうございます。
 
(ヒュウガに話を振る)
ア:ヒュウガさんは普段からお稽古などをしているんですか?
ヒ:むろんしている。
ジ:そうだ、たまに庭で見かけるよ。あれは槍の訓練なのかい?
ヒ:そうだ。
ニ:騎士団にいた頃と違って訓練の相手がいないので苦労しませんか?
ヒ:相手なら、いる。
ジ:……まさか、レイン?
レ:そんなわけないだろう、オレの武器はハンドガンなんだぜ?
ニ:そうですよね。では一体誰が?
ヒ:自分自身だ。
ア:自分自身ってどういうことですか?
ニ:言われてみればヒュウガらしい答えですね。
ジ:そうだよね、レインではヒュウガの槍の相手としては適当じゃないし。
レ:しかしこの中に適当な相手がいるのか?
ニ:その通りですね。仮になんとかつとまるとしても遠慮したいですね。
ジ:俺はヒュウガが希望するなら練習相手になってもいいけど。
ヒ:……。
ジ:やっぱり無理かな。
ヒ:気持ちは嬉しいが戦わねばならぬ相手は己の中にこそいるゆえ。
ア:何だか難しい話ですね。
ヒ:そうだろうか。
ア:己の中の戦わねばならぬ相手って……。
⇒質問A
 ア:誰なんですか?
 ヒ:誰ということはない。強いて言うなら己の影か。
 ア:ヒュウガさん自身の心……ということですか?
 ジ:そういうことのようだね。
 ニ:人は誰でも弱い部分を持っているものですから。
 レ:戦う上でそれらを克服しようというのは合理的だし重要なことだろうな。
 ヒ:……。
 ア:あの……ヒュウガさん。今日はたくさん話してくれるんですね。
 レ:そういえばそうだな。
 ジ:確かにヒュウガはあまり話してくれない印象があるかもしれないね。
 ニ:そんなことはありませんよ、ねえ、ヒュウガ?
 ヒ:必要があれば話す。
 レ:必要がないことは話さない……ということか。
 ニ:恐らく必要なことだけ話すよう訓練されているのですよ。
 ジ:銀樹騎士を務めるにはそういうこも必要なんだね。知らなかったよ。
 レ:そうかな?もともとヒュウガ自身がそういうヤツなんじゃないのか?
 ニ:なるほど、本当はどちらなんですか?
 ヒ:……。
⇒質問B
 ア:どういう意味なんですか?
 ヒ:何かと戦うことを氏名とするものには必ず対峙しなければならぬ相手がいる。それが自分自身なのだ。
 ア:ヒュウガさん自身……?
 ジ:それってタナトスと戦うことよりずっと大変なことなんじゃないのかな。
 レ:ヒュウガにとって向き合わなければならない自分とはなんだ?
 ニ:レイン君、誰にだって触れられたくない部分というものがあるでしょう?
 ヒ:……。
 ア:ヒュウガさん?
 ヒ:すまない。
 ア:あの……ヒュウガさん。

(夕食会後
ニ:うら若き女性の部屋に夜分遅くうかがう失礼を許してください。
  もう少し早くおじゃまするつもりだったのですが……先ほど届いた急ぎの案件を固唾けるのに思いのほか手間取ってしまいましてね。
ア:新しい依頼ですか?
ニ:タナトスとは関係ありませんから安心してください。とある村から村長にならないかと誘われていましてね。
  断るために手を打っていたんです。
ア:えっ、それって……。
ニ:先方には申し訳ないのですが、私にはそれだけの手腕も時間もありませんからね。
  あなたとともに世界を平和に導くことだけで精一杯です。
ア:世界を平和に……。
ニ:おや、もうこんな時間ですか。そろそろ失礼しなくてはいけませんね。
ア:えっ、もうそんな時間ですか?
ニ:楽しい時間というものはあっという間に過ぎるものですよ。さあ今夜はもうお休みなさい。いい夢を。
 

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夕食会4回目
ヒ:ニクス、大丈夫か?
ニ:ありがとうございます。ご心配をおかけしましたが、大丈夫です。こうして夕食会も始められましたし。
レ:じゃあ聞くが、財団の公開実験というのはどんなものだったんだ?
ニ:その装置……ジンクスはタナトスを撃退しますが、その周りも一緒に破壊するのです。
ジ:それはひどいね。
ニ:使い方を間違えなければ有効なのかもしれません。しかし、間違えないという保証は無い。
  選択肢が一つにならないように私たちもまだまだ頑張らねばならないようです。
ア:ニクスさん……。
レ:ニクスにしてはやけに神妙だな。
ニ:レイン君、何か言いましたか?
ヒ:ニクス、レイン……。
ジ:うーん、アンジェリーク。話を変えてくれないかな?頼むよ。

(ジェイドに話を振る)
ア:あの……依頼の数ってこれから減るんでしょうか?
ジ:うん、財団がジンクスを発表したからね。少しは減るんじゃないかな。
レ:ジンクスか……。
ジ:タナトスで苦しんでいる人が減るということ自体はいいことじゃないか。
ニ:手段は違っても目指すところは同じだと信じたいところですね。
ヒ:結果が同じなら手段には拘らないという考え方には賛成しかねる。
ジ:でも結果として苦しんでいる人が減るなら喜んでいいことだと思うよ。
レ:まあまあ二人とも……。
ジ:レイン、それ、いつも俺が言ってるせりふだよ。
ニ:レイン君に言われてしまうとは参りましたね。
レ:何か言ったか?
ジ:まあまあ……。ほらね。
ヒ:……。
ア:そういえばジェイドさんはいつもそうやって場の雰囲気を和ませてくれますね。
ジ:そうかな?
ア:今もそうですし……。
ニ:ジェイドの「まあまあ」はよく聞きますね。
ヒ:確かにそうだな。
ジ:ただ皆に笑顔でいてほしいだけなんだけどね。
レ:笑顔か……そうだな。
ジ:そのためにもまずは仲間から、ね。
ニ:私たちも「みんな」の中に含まれているんですね。
ジ:だって俺たちが笑顔でいなくて誰を笑顔にできる?大切なことじゃないかな。
ヒ:……。気をつけよう。
ア:ジェイドさんが言うように陽だまり邸のみんなが笑顔でいるのはとても大切だと思います。
ジ:そうかい?
ア:だってみんなが笑顔なら……
⇒質問A
  ア:わたしも嬉しい気持ちになります。
  レ:オレもだよ。
  ニ:ええ、私もです。ヒュウガもですよね。
  ヒ:否定はせん。
  ジ:みんながそう思ってくれるとわかってとても嬉しいよ。だけど無理はしてほしくないよ。
  ヒ:無理……とは?
  レ:無理に笑顔を作ってるヤツがいるってことか?
  ニ:ここの人たちに限ってきっとそんなことはありませんよ。大丈夫でしょう。
  ジ:それならいいんだけど。
⇒質問B
  ア:だってみんなの笑顔を見たら頑張ろうって気持ちになります。
  ジ:そうなのかい。笑顔は君の元気のもとになってるんだね。
  ニ:アンジェリークには色々と背負わせてしまったかもしれませんからね。
  レ:オレたちの笑顔で頑張れるようになれるならいつだって強力するぜ。……。どうだ?
  ヒ:重要なのは笑顔そのものではな笑顔を生み出す環境や雰囲気だと思うが。
  ジ:ヒュウガの言うとおりだよ。ああ、でも……。
  ア:でも?
  ジ:俺たちの笑顔がアンジェリークの背中を押しているのは嬉しいよ。
    だけどそのせいで無理をさせてしまっているんじゃないかと考えたら……。
  ニ:そうですね、その時は無理しないで言ってほしいですね。
(A・B共通)
ア:大丈夫です。わたし無理なんてしていませんから。
ジ:本当かい?
ヒ:アンジェリークの言葉を信じられんのか?
ジ:そういうわけじゃないよ。でも気になり始めたら……。
ニ:ジェイド、気持ちはわかりますが、しかし、見てみてください。
  あなたの発言によってこの場から笑顔が消えてしまっていますよ。いいんですか?
ジ:えっ?
レ:ほら、ジェイド。
ア:ジェイドさん、本当にわたし大丈夫ですから。
ニ:アンジェリークの言うことを信じましょう、ジェイド。
ヒ:……そして彼女の笑顔を。
ジ:……。そうだね。アンジェリークの……みんなの笑顔を信じるよ。

(レインに話を振る)
ア:ねえレイン。財団について聞いてもいいかしら?
レ:それをオレに聞くのか?
ジ:他の誰なら答えられると思うんだい?
ニ:レイン君が最も適任であることは明らかでしょう。
レ:ああ、だが……。
ヒ:どうした?
ジ:レインが言いよどむなんて珍しいね。
ニ:今ここでアンジェリークの望みを叶えられるのはレイン君、あなただけなんですよ。
レ:わかった。
ア:あの、やっぱりわたし……。(でもせっかくだから聞いてみようかしら)
ア:そもそも財団は何の目的のために組織されたの?
レ:……。
ヒ:レイン?
レ:わかったよ。失われた古代技術や遺産の調査、回収とそれを利用したアーティファクトの研究開発を目的とした団体だ。
ジ:さすがだね。すらすら出てきた。
ニ:丸暗記……という感じもしましたけどね。
レ:……!
ヒ:「アーティファクト財団」その名のままだな。
レ:ああそうだな。わかりやすいネーミングだな。
ア:そうね、わかりやすいわね。アーティファクト財団はいつ頃組織されたの?
レ:そんなに昔ではないぜ。
ニ:40年くらい前のことではありませんでしたか?
レ:よく知っているな。確かにそれくらい前の話だ。それまではアーティファクトはただの研究対象でしかなかった。
  それを人々の幸せのために利用しようと考えた人間がいたんだ。そこで設立されたのが財団の前身の組織だ。
ニ:創立者はレイン君のお父様にあたられるんでしたね。
レ:それだけ知っているんならニクスが説明すればよかったんじゃないか?
ヒ:そういうな、アンジェリークは貴様に質問したのだ。
レ:それはそうだが……。
ア:レイン、財団のことを話すのがそんなに嫌だったの?
レ:……。
ア:それなのにいろいろ話してくれたのね。
⇒質問A
  ア:話づらいことを色々聞かせてくれてどうもありがとう。
  レ:いや、いいんだ。少しは役に立てたか?
  ア:ええ、とても。
  ジ:でもニクスが財団の歴史に詳しいとは知らなかったね。
  ヒ:そうだな。
  ニ:いえいえ詳しいだなんてとんでもない。レイン君には及びませんよ。
  レ:オレが詳しいのは当然。むしろ部外者のあんたが詳しい方が妙だ。
  ニ:おや、これは失礼なことを……。
  ジ:そうだよレイン。ニクスは君の知識を褒めてくれたんだよ。
  ヒ:この中では確かに知識にかけては貴様が一番だろう。
  レ:……。
⇒質問B
  ア:話づらいことを色々聞いてごめんなさい。
  レ:いいんだ。謝らないでくれ。謝ってもらうようなことでもないしな。
  ア:ニクスさんがご存知ならそう言ってくださればよかったのに……。
  ニ:私には何も聞かなかったでしょう。アンジェリークはレイン君に質問したのですから。
  レ:……。
  ヒ:聞かれれば話したのか?
  ニ:さあどうでしょう。いずれにせよ、この件に関してはレイン君の法が詳しいはずですから。
    私がでしゃばるのもおかしな話でしょう。ねえ、レイン君?
  レ:……。

(ニクスに話を振る)
ア:この屋敷に来てから随分時間が経ったような気がします。
ニ:そう感じるのも無理はありません。色々なことがありましたからね。
レ:色々なことがありすぎだろう、オレたちの場合。
ジ:そうかな……。この仲間が集まって財団の依頼があって、聖都に招待されて……。
ヒ:他にも様々な依頼をこなしてきた。
レ:ほらな、結構色々あったと思うぜ。
ジ:そうだね、列挙して考えてみると色々あったね。
ニ:財団からの依頼も聖都から招待を受けた時も私が語『一緒したんでしたね。
ア:はい、そうでした。
ニ:短いような長いような、皆さんと過ごした時間を私はとても愛しく思っていますよ。
ア:ニクスさん……。愛しき思うだなんてなんだか照れくさいですね。
ニ:おや、そうですか?そう思ったから言っただけなのですが。
レ:ニクスらしいな。
ヒ:時間が愛しい、か。
ジ:皆で過ごした時間がとても大切だってことだよね。だったらわかるよ。
ニ:思い返せばアンジェリークに会いに行って、ついでにレイン君に会ってしまい……。
レ:会って「しまい」ってどういうことだ?
ヒ:言葉の意味そのままだろう。
ジ:思いがけない出会いに恵まれたってことだよね。
レ:やれやれ……。
ニ:皆さんに出会えて本当によかったと思っているんです。
レ:……一応言葉の意味通りに取っておくか。
ア:わたしも皆さんと知り合えてよかったと思っています。
ニ:それは残念……。私とではなく「みなさん」となんですね。
ア:ニクスさん、いつもと様子が……。
⇒質問A
  ア:ニクスさん、どうかしたんですか?
  ニ:何がですか?
  ア:いえ、いつもと様子が違うような気がしたので……。
  ニ:嬉しいですね、私のことをいつもそれほど見ていてくださったとは知りませんでした。
  ア:えっ!
  ヒ:ニクス……。
  ジ:それくらいにtしておかないとほら、アンジェリークが驚いているよ。
  レ:なんだ、いつものニクスじゃないか。
  ニ:おや、私はいつもこうですよ。
⇒質問B
  ア:(わたしの気のせいよね)
  ニ:アンジェリーク?どうかしましたか?
  ジ:少しぼんやりしていたようだね。
  ヒ:大丈夫か?
  ア:ええ、大丈夫です。
  ニ:もしかして私に見とれていたんですか?だとしたら嬉しいですね。
  レ:まさか……。
  ア:いえ、その見とれていたわけではないです。
  ヒ:だそうだ。
  ニ:そうですね、今日はふられっぱなしのようです。
  ア:(やっぱりいつものニクスさんだわ)
(A・B共通)
ア:これからどうなっていくんでしょう。
ニ:そればかりは私にも……いえ、誰にもわからないでしょう。
ジ:ただ言えるのは俺たちはいつも君と一緒だってことかな。
ヒ:そうだ、俺たちはいつも貴女とともにある。
レ:そうだな。
ア:皆さん……。
ニ:タナトスの浄化については財団の研究も進んでいるようですし、何よりあなたが……アンジェリークがいてくれる。
  こんなに心強いことはありません。
レ:お前が「女王の卵」だとわかった時は驚いたけどな。
ニ:……私の望みもようやく叶えられる日が来そうですね。

(ヒュウガに話を振る)
ア:ヒュウガさん、オーブハンターのお仕事はいかがですか?
ヒ:やっていることは以前とさして変わらない。
ア:そうですか……。
ニ:実にヒュウガらしい回答ですね。
ジ:でもアンジェリークが困っているようだよ。
ヒ:そうなのか?
ア:それは……。
レ:皆同じだろう?ヒュウガの言葉不足に悩まされているのは。
ニ:ヒュウガが口数少ないのはわかっていることでしょう。
ヒ:迷惑を……かけていたのか?
ア:そんなことはありません。迷惑だなんてそんなことはないんです、ただ……。
ヒ:ただ……?
レ:もう少し具体的に話してもらえればわかりやすいというか……な?
ア:えっええ。
ニ:そうですね、ヒュウガは本当に必要なことしか口にしませんからね。
ヒ:それが問題なのか。
レ:自分がいつも説明不足だってことを認識した方がいいと思うぜ、ヒュウガ。
  伝えたいことを理解してもらうためには伝えたいこと自体よりさらに多くの言葉が必要なんだ。
ヒ:伝えたいこと自体より?……。
ジ:ねえ、ヒュウガが考え込んじゃったよ。
ヒ:……。
ア:ヒュウガさんに質問したのはヒュウガさんのことをもっと知りたいからなんです。
ヒ:俺のことなど知ってどうする?
ア:ヒュウガさんのことを知るのは……、
⇒質問A
  ア:ヒュウガさんは大切なな仲間ですから。
  ジ:仲間のことを少しでも知りたいと考えるのは自然なことだよ。 
  ヒ:大切な仲間……か。
  ニ:ヒュウガ?どうかしましたか?
  ヒ:知れば親しくなるとは限らんだろう。人には言えぬこともある。
  ジ:アンジェリークはそこまで話して欲しいって言ってるんじゃないよ。
  レ:ほら、ヒュウガ。そういうところが言葉が足りていないんだ。
  ヒ:すまない。
⇒質問B
  ア:知りたいと思ってはいけませんか?
  ヒ:いけないと言うことはないが。
  レ:そうだ、いけないことはないぜ。
  ジ:せっかくの夕食会なんだ。初めて夕食会をやろうっていう時にニクスが言ってたよね?
    アンジェリークをいかに喜ばせてあげることができるかって。
  ニ:ええ、確かに言いました。ジェイドはアンジェリークをディナーの主賓だと言っていましたよね。
  ジ:そしてヒュウガは……。
  ヒ:負担の多いアンジェリークに束の間の安らぎを……。
  レ:ああ、そうだ。確かそんなことを言っていたぜ。
  ヒ:今……思い出した。すまなかった。
(A・B共通)
ア:謝ったりしないでください。わたし、そんなつもりでは……。
ヒ:いやすまなかった。これからは気をつける。
レ:気をつけてみたところで急に改善されるとは思わないが、心がけてくれるなら嬉しいぜ。
ニ:私達の仲間になる前にも誤解されることが多かったのではありません?そしてあなたは決して誤解を解こうとはしない。
  そういう人ですよね。
ヒ:……。
ジ:言葉は力を持っているんだ。無駄に思える言葉の一つ一つが実はとても大切な役割を持っていたりするんだよ。
レ:誤解は解いた方がいいぜ。
ニ:そういうレイン君も誤解されやすいタイプでは?
レ:オレだけじゃないだろう?ジェイドなんて逆に言葉が多すぎて誤解されるタイプなんじゃないか?
ジ:それを言うならニクスだって……。
ヒ:皆……ということか。

(夕食会後)
ニ:素敵な夕食会を締めくくるにはあなたとの会話がふさわしい。私の誘いに応じてくれたこと感謝しますよ。
ア:わたしの方こそお話できて嬉しいです。
ニ:ありがとう、アンジェリーク。あなたが喜んでいる姿を見ると安らぎに満たされていくようです。
  まるであなたの強さが私の迷いなど全て吹き飛ばしてしまうかのように。
ア:ニクスさんの迷い……ですか?
ニ:ええ、私ほど迷ってばかりいるものもそうはいないでしょう。そんな話を始めたらきっと夜が明けてしまいますよ。
ア:そうなんですか……。
ニ:つまらない話であなたを寝不足にさせてしまう前に退散するとしましょう。
ア:えっ……?
ニ:さあ、今夜はもうおやすみなさい。……いい夢を。

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夕食会5回目

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