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04.甘い囁き



「愛していますよ、アンジェ」



ニクスはアンジェリークに「「愛している」と言ってほしいと言われて、ふいに余裕の笑みを浮かべた。
そして、目の前で跪くとその華奢な手を取り繊細な指先に口付けながら、先ほどのセリフをいつもの柔らかな声と魅惑的な微笑みで口にした。

途端に真っ赤になった彼女に、ニクスは言う。「どうしました?」、と。

免疫の少ない彼女にこんなことをしたのは確かにやりすぎだったかもしれない。
そうは思いながらも、初々しくかわいらしい反応が見たくて思わずやってしまうのだ。

「アンジェ、お茶にしましょうか」
「えっ?あ、はい」
「ふふふっ、あなたは本当にかわいらしい人ですね」

ほら、また赤くなった。
ニクスは赤い薔薇の花びらのようなアンジェリークの頬にそっと唇を寄せた。



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