■モデル変遷
【1982年】アメリカでインジェクションモデルが販売される(オプションでは1980年から)その出力は75hpへと向上しそれらはX1/9INという新しいバージョンとして提供された。INはアメリカではもちろんインジェクションの意味だが、その他の地域ではIn fashion(流行している)In vogue(同じく;流行している)とでも、あなたの好きなようにとらえられる。

ボディーは2トーンに塗り分けられ内装は赤、Nuccioのサイン入り銅製プレートが入る。AutoCar記者のGraham Robsonによると「1982年9月、Grugllascoのベルトーネ工場を訪問したが、その時、組み立てラインに載っているX1/9は一台もなく、部分的にパーツが作られている形跡すらなかった。」
このへんで、そろそろX1/9の歴史は幕を閉じはじめます。この車に商業上の成功はなかったけれど、美しく小さなスポーツカーは現在でも色褪せることない工業技術の結晶であります。15万台のX1/9が生産されましたが、その制限によりまだ不足があったと見られます。X1/9という車は、他のミドシップカー(Porshe914をはじめとする)と比較してそのミッドエンジンならではの重大なパッケージングの問題に対し極めて優美な解答を示しました。それは見た目にも、実際に操作してみても完ぺきな動きを見せました。FIAT、またはBertoneを知るものすべてはその誇りを感じ取るべきです。
と、わたしのお手本にした本はここで終わってしまうのだが、この後さらに生産は続けられる。1983年7月にはイギリスでBertone VS(Version Speciale)が登場し(これは恐らく日本も同時)その次の年はなぜか違うアルミホイールをはいていた。(この辺は多くの細かいスペックの違いが見られ調べきれませんでした。)
1988年トータル生産台数は16万台に達した。1989年の3月ついに最後のX1/9となるGranFinaleモデルが販売される。(イギリスのみ)
さて、最後がしり切れのようになってしまいましたが、私がふと思い付いた名案、それはX1/9関連の洋書をスキャニングし、OCRソフトで読み取り、モデムについてきたおまけの翻訳ソフトで訳せば、なんのことはない!簡単じゃないか?と思ったのだが・・・
以外にも(当然?)大変な作業で、とても全体を網羅するには至りませんでした。このへんで、締め切らないとマガジンはまだかと待っている皆さんに申し訳ないのでここでおしまい。
また、さらなる真実を解明してX1/9について、より掘り下げた話題を提供すべく、次回も頑張ります。(次はあるのか?)
|

Bertone X1/9 IN
写真はイタリアの雑誌からのものだが、日本にはない設定のリアスポイラーが付いている。
ここまで読んでくださった皆さま、たいへんながらくの読書ありがとうございます。7月('97)に入って、ちょっとやってみようと思い立ちそれでも、文章の短いやつと思い、ためしにオレンジ色の本(FIAT X1/9 Super Profile GrahamRobson著)を訳してみました。いつもの私の調子なので、かならずしも、(かなり)正確ではありませんが、参考になれば幸いです。部分的には他の書籍も参考にしました。(下記参照)
次回はあの水色の本(FIAT X1/9 Collector's Guide)にチャレンジしたいと思います。気長に待っててください。
参考文献
FIAT X1/9 Super Profile GrahamRobson著
FIAT X1/9 Collector's Guide Phil Ward著
ワールド・カー・ガイド15 FIAT 株式会社ネコ・パブリッシング
CarGraphic 73/3月号 New Model フィアットX1/9
巻頭のThree at the Corner/From Europe
CarGraphic 73/5月号 1973年ジュネーヴ・ショウ
car magazine190 X1/9 GUIDE
Autod' Epoca Luglio-Agosto 1994
X1/9カタログ US 1974
X1/91500カタログ 東邦モーターズ株式会社
その他国内外雑誌、書籍、カタログなど
|