同軸デジタルケーブルの伝送特性を計測した結果、短かいほうが伝送特性がよく、必要最短のデジタルケーブルを自作するのが一番よさそう、と結論しました。 ケーブルは、Oyaide製 DST-75 V2(外部サイト) を採用に決定。芯線、シールドホイル、シールド編線のすべてが銅製で、処理や半田付けがしやすい。 直径7mmと太めで、二重シールド線としては曲がり癖が直しやすく、短くても、長くても、使いやすい。
必要なRCAデジタルケーブルは、0.35m×2本、0.4m、0.7m、2.5m の5本。 0.7mの完成品を2本持っていたので、その一本を0.35mを二本に改造。 さらに切り売り線を新たに3m買って、2.5mと0.4mを自作。 自分で作れば、ハンダ状態も確認できて安心。ハンダは普通の鉛入り。 見栄えする二個のオヤイデのプラグは見えるところに採用。 (プラグだけは売ってくれない)。 パソコン下の通常見えないところはSwitchcraft製プラグを採用。 細いので狭い場所での配線向き。はめ合わせは、きつくも緩くも自由自在です。そこが、はめ合わせの調整のきかないXLRや光ケーブルとの違いですね。 伝送波形は? 一番長い2.5mのケーブルは、DDコンバータ uDSDと Benchmark DAC3の間を繋ぎます。 この2.5mケーブルを、アマゾンにて767円で買えるアマゾンベーシック同軸デジタルケーブル2.4m(実測は2.5m)と、192kHzで波形を比較してみました。uDSDの出力を使っています。 DST-75V2 アマゾンベーシック マニア的には不本意ながら、技術者としての予想通り、長さが同じなら、波形もほとんど同じ。どちらにもある細かな反射(小さなデコボコ)は、RCAプラグが構造上75Ωにはならないのが原因なので、RCAプラグである限り、どうにもならない(こちらのテストを参照)。 長さが2倍の アマゾンベーシック 4.6m のほうにしてみますと、あきらかに波形は丸くなります。やはり、長さが短いことが重要。ゆえに自作の意義がある。 で、音は・・・ 2.5mどうしでの比較で、「音を止めて、ケーブルを変えて、また再生」というテストをすると、音は違う気がしました。アマゾンベーシックより、DST-75V2のほうが、すこし刺激感のない音に変わる気がしてなりません。何度か繰り返してみましたが、どちらのケーブルかを本人は知って聴いているので、気のせいか、ほんとうか、微妙なところ。 「両方の音をハイレゾデジタルレコーダーDA-3000で1分ほど録音し、連続再生しておいて、しばらく後に、どっちが鳴っているか知らない状態で聞き分ける」という、いつものブラインド手法では、聞き分けられない。 DA-3000 のハイレゾ録再で多少変わっても(実際はあまり変わらない)、結局、両ケーブルに同じ条件なので、ケーブルで音に違いがあれば聞き分けられるはず。でも聞き分けられない。(それでも、やっぱりなにか違う気がするなあ。) 確かに言えることは、「たいして差はない。悪くはならない。」ですかね。 音が変わることを期待していたのではないので、大きく変わったりしなかったのに、むしろ、ほっとしました。 2022年3月18日 |