日本全国競馬場めぐり
荒尾競馬場
(熊本県荒尾市)

 

背景は一面の海。競馬場が非常に広く感じる。
 
 
 熊本県の北端・荒尾市にある地方競馬場で、競馬場としては国内最南端。1918(昭和3)年創設で、非常に長い歴史をもっています。
 さて、海の見える競馬場といえば、どこが思い浮かびますか? 中央競馬の「函館競馬場」と答えたあなたは、はっきり言って甘いっ! 函館競馬場は、背景となるビルの向こう側に海が見える形。一方この荒尾競馬場は、コースの向こう側はすぐに海! そうです、ここぞ日本一の海の見える競馬場」なんです。(01年9月9日撮影)
 
スタートシーン。ゲートに見覚えを感じるファンも多いはず。 ゴール板。上山競馬場のそれを参考にした?
 
手書きの配当表示板。「戻」「単(勝)」が旧字体、「複(勝)」が誤字で「復」となっているのがご愛敬。
 
 
コース

 1周1200m、幅25mの右回りダート(砂)コースで800m、950m、1300m、1400m、1500m、1900m、2000m、2150mのレースが行われていますが、そのうち1300m、1400mが多く行われています。

 
 
スタンド・座席設備は、こちら!
 
 
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主要レース

 荒尾競馬の開催日程は、なるべく佐賀競馬場のそれとダブらないように調整されています。その中で荒尾競馬は、平日を中心に週2日程度開催されています('02年度現在)が、時として週末に開催される場合もあります。大レースも平日中心の実施ですが、週末開催にあたるときには日曜日に行われる場合もあります。
 なお、荒尾競馬が開催されていない日は、佐賀競馬場や岩手競馬(盛岡競馬・水沢競馬)などの場外馬券売り場として機能するときがあります。また、それとは別に中央競馬大レースの馬券が売られる日もあります。
 
九州記念(K・G2)
 11月('02年度現在)に行われる、九州地区地方競馬(荒尾&佐賀)所属サラブレッド系満3歳以上の馬によって争われるレース。1着賞金の高さは大阿蘇大賞典(後述)に譲るがその差は大きくなく、佐賀競馬場所属の馬も参戦してくるという意味では荒尾競馬場で事実上最も大きなレースとなっている。なお、「K・G2」とはレースのランキングで「九州(地方)競馬・グレード2」の意。

大阿蘇大賞典
 早春に行われる、例年の荒尾競馬場では最も高賞金のレースで、'00年度までは「サラブレッドチャンピオン」というレース名であった。荒尾所属サラブレッド系満3歳以上の馬によって争われる。ファン選抜形式をとっていることがこのレースの大きな特徴。

荒尾記念
 6月('02年度現在)に行われる、荒尾競馬場の伝統あるレースのひとつ。九州地区地方競馬所属アラブ系満3歳馬同士によって争われる。

 
 

アクセス

 
熊本県荒尾市宮内出目72 0968-62-2210
 
★JR荒尾駅から徒歩10分。
★JR・西鉄大牟田駅から荒尾方面西鉄バスで終点下車徒歩8分。おおむね1時間に2〜3本運行。
★福岡空港から大牟田経由荒尾行き西鉄高速バスで終点下車徒歩8分。おおむね1時間に1本運行。
★その他大牟田駅・玉名市・山鹿市・熊本市方面などから無料バスあり。

 荒尾市は熊本県の中でも最も福岡県寄りに位置しており、福岡市からでも70kmほどしか離れていません。ちなみに佐賀競馬場(佐賀県鳥栖市)へも直線距離でわずか40km。両競馬場で重複して競馬が開催されている日(注:先述のとおり、重複開催はあまりないようになっています)にクルマを走らせれば、1日で2カ所の競馬場を「ハシゴ」することもできてしまいます。しかしながら、作者 まるしん としては、それぞれ別の日にゆっくり観戦されることをお勧めいたします。

 
 
競馬場周辺の風景
 
  競馬場の周りは、昭和の面影。JR荒尾駅の雰囲気、アスファルト舗装ではなくコンクリート舗装である道路、その両脇に建つ家並み、そして競馬場。なんとなく懐かしい風景だ。
 
JR荒尾駅舎 コンクリート舗装の駅前通り
 
グリーンランドリゾート
 荒尾市街地の西方約3km(直線距離・道のりだと約4km)の場所に位置しているエンターテイメントエリアで、荒尾市の目玉中の目玉スポット。「三井グリーンランド(0968-66-1112・以下市外局番略)」は、多数の絶叫マシンを擁する遊園地で、グリーンランドリゾートの核となる施設。「九州わんわん王国(66-1800)」は約80種350頭のイヌが飼育されているテーマパークで、ここでは競馬ならぬ「競犬」を楽しむことができます。「ウルトラマンランド(66-4678)」は円谷プロが直々にプロデュースした、2世代がいっしょになって楽しめる施設。「弥生の湯(66-2000)」はグリーンランドリゾートに隣接した場所に建つ、手ごろな料金の日帰り温泉施設で、リゾート内の施設で楽しんだ後はもちろん、荒尾競馬観戦後にこちらに直行してひとっ風呂というパターンも可です。
 荒尾駅または大牟田駅からグリーンランドリゾートあるいはその付近までは、荒尾市営バスまたは西鉄バスでアクセスすることができます。

三井三池炭鉱の遺構
 荒尾市、そして北隣の大牟田市(福岡県)は、三井三池炭鉱とともに歴史を歩んできた町。炭鉱そのものはすでに閉山となっていますが、現在でもその関連産業が両市の経済の主翼を担っています。
 大牟田駅の東方約1.5kmの場所に位置する「大牟田市石炭産業科学館(0944-53-2377)」では炭鉱の歴史をやさしく学ぶことのできる体験型施設で、大規模な模擬坑道がウリ。そして大牟田駅の西方約700mの場所にある「宮浦石炭記念公園」は、炭鉱の旧宮浦坑口を公園として整備したもので、市民の憩いの場としても機能してるため、いつでも自由に無料で楽しむことができます。園内には有名な「炭坑節」のモデルとなった煙突が立っているほか、採炭機械などが展示されています。。
 競馬を楽しむ前日、または競馬を楽しんだ翌日は、ちょっと趣向を変えてこうしたアカデミックな路線でいくのもいいかもしれません。

 

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