「株主重視か従業員重視か」(2001年2月20日(火)更新)日米の株価下落の影響もあってか、一頃のように「株主重視」を叫ぶ声も元気がなくなったかのように思います。そうすると今度は、また従業員重視とか従業員主権とかいう論調が勢いを増してきているようです。 お知らせ:前回の話題は「パリのビジネス雑感」 でした。 |
「パリのビジネス雑感」
1999年10月からほぼ毎日更新していた「今日の話題」 は、今回で最終回とさせていただきます。長い間ご愛読いただき有難 うございました。来週より「ビジネス四方山話」(予定)と名前を変えて再デ ビューし、週2、3回のペースで随時更新する予定です。今後とも相 変わらぬご愛読のほどよろしくお願い申し上げます。 ======================================= パリから帰国して早1ヵ月になりました。帰りの機中で「今日の話題」 用に認めた原稿が残っていますので、先ずはパリの話からはじめたいと 思います。 フランスは何といっても農業国です。パリから少し離れて郊外に出 ると、川と田園が広がっています。そういえばワインは農産物であ るし、産業連関表のアイデアの源泉となった「経済表」の著者ケネー は、重農主義者で知られています。 また、経済学者として思い浮かぶのは、このケネーと一般均衡理論 のワルラス、そして現代ではノーベル賞を受賞したケネス・アロー です。ワルラスやアローのロジカルでエレガントな学風と重農主義 の風土、これは一見ミスマッチのようにも思えます。でもasktaka には、このミスマッチこそフランスのビジネスに脈々と流れている 伝統のように思うのです。 つまり、フランス、とりわけパリのビジネスの話は、文化と歴史、 ブランドを抜きにすることは出来ません。そうです、パリは“ブラ ンド”の街なのです。ここでasktakaは、“ブランド”を次のよう に考えています。 1.オリジナリティがある 2.商品、サービスなどにエクセレンシー、卓越性がある 3.上記によって時間軸を超えた無形の価値をもつ 上記は、最近のブランド論とはやや趣は異なるかもしれませんが、 asktakaは直感的にはこの3点が“ブランド”には重要だと思います。 パリの街は文化的にもファッションでもこうした“ブランド”が溢 れています。もちろんパリの街にも生活必需品を買う普通のスーパ ーもあることは確かですが、日本に進出したカルフールや街中にある モン・プリなども、こうした“ブランド”の特性を持っているように 思えるから不思議です。 一方、ワイン、チーズなどの農業、畜産といった伝統的な1次産業 もファッション・ブランドと並んでフランス経済に貢献しています。 むしろ、こうした伝統産業がしっかり根付いているからこそ、フラ ンスのブランド・ビジネスが生きてくるのだと思います。 asktakaは、日本の伝統産業が元気で、それと同時に先端産業に属する 新興企業や老舗企業を含むブランド企業がダイナミックな活動を続ける、 こうした日本の姿を思い浮かべています。伝統的なT企業、あるいは 先端企業にお勤めの皆さん、今後の日本経済の行方はあなた方の双肩に かかっていることは確かです。皆さんのご健闘とご多幸をお祈りして、 「今日の話題」の最終回を締めたいと思います。 お知らせ:前回(1/12-13)の話題は「2001年の憂鬱を超えて」でした。 |
「2001年の憂鬱を超えて」
皆さん、お久しぶりです。本年もよろしくお願い申し上げます。今年最初の「今日の話題」をパリ行きの機内で書いています。12月から年末年始の公私にわたるドタバタで、公約(?)通りパリからの発信になります。 お知らせ:前回(00年12月27-28日)の話題は「2001年の飲食業界を考える」 でした。 |