Bon Voyage! HOMEMOVIE REPORT > 1996年11月

「ファーゴ」

ジョエル・コーエン監督、フランシス・マクドーマンド、ウィリアム・H.メイシー、スティーヴ・ブシェーミ、ハーヴ・プレスネル、ピーター・ストーメア
★★★★
カンヌで監督賞を受賞したコーエン兄弟の作品。クレジットを信じれば、実話をそのまま映画化したもの、だそう。私は人が死ぬ度に「○人目」と数えてしまいました。非常に乾いたタッチで、狂言誘拐のはずが、悲惨な方向へと進むのを、追っていきます。あまり、カップルや家族で見る映画ではありませんが、非情なまでにリアリティのある映画です。

「パリのレストラン」

ローラン・ベネギ監督、ミシェル・オーモン、ステファーヌ・オードラン
★★★★☆
この舞台が「レストラン」か「ビストロ」かは若干議論の余地があるように思う。映画の出来には関係ないけど。レストランを閉めるという日、常連たちが集まった。父に対して素直になれない息子、不倫の子を身ごもった女性などなど、グランドホテル形式で、エピソードが綴られる。とくにストーリーらしいものはないが、唯一、「なぜ、レストランをやめるのか?」という疑問が最後に解きあかされる。もちろん、料理やワインについても好きな人にはこたえられないグルメな映画です。ああ〜、あのフォワグラのパテが食べたい!

「レオン完全版」

リュック・ベッソン監督、ジャン・レノ
★★★★☆
「レオン」のディレクターズ・カット版。ベッソン・ファンの友人に言わせれば「これで、ベッソンの意図したことがわかってすっとした」そうです。マチルダと主人公の殺し屋とのエピソードが増え、マチルダの殺し屋初仕事もでてきます。ラストにはもう一回泣かされました。ベッソン作品では他にも「ニキータ」「グラン・ブルー」という傑作があります。これも、お薦め。

「戦火の勇気」

エドワード・ズウィック監督、デンゼル・ワシントン、メグ・ライアン
★★★★☆
戦争ものだが、異色なことに、戦死した女性士官(メグ・ライアン)に勲章をあげるかどうか、を調べていくストーリー。調べるのは、戦場で友人の戦車を誤爆した傷をもつデンゼル・ワシントン。兵士たちの証言は食い違う。果たして真実は? 本当の勇気とは、ということを考えさせる映画です。これも、とくにお薦め。


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Text by (C) Takashi Kaneyama 1996