Bon Voyage! HOME > PRIVATE DIARY > 2001年9月中旬

迷狂私酔の日々


9月11日(火)

台風が通過していく。

夕方、旅行会社より電話があり、ルフトハンザで席が取れそうだという。ただし、なんと90日FIX(1回のみ変更可)チケットなので、イスタンブールへのフライト込みで19万円程度とちいと高い。もしも難しいなら、関空経由とか、UAでアメリカ経由とか、そういうオプションでも可なので、とよろしくお願いする。

夜、某所と某所を巡回。田園都市線沿線在住の方と話し込んでいたら、どうやら終電の時間を過ぎてしまったらしい。すまぬことをした。それにしても、運河を自分の船で巡ってヨーロッパを旅するとは、実に面白い話なのであった。

10時過ぎ、某氏が入って来た途端「みんな、まだ誰も知らないと思うけど・・」という前置きで語り始めた最新ニュースは「ニューヨークのツインタワーに2機の飛行機が相次いで激突」というものだった。

それからは、新しい客が来るたびに新しいニュースが入る。「突っ込んだのは旅客機」というニュースには、みんな耳を疑う。なんかの間違いじゃないのか? そのうち、ハイジャックは11機とか、ペンタゴンにも墜落とか、犯行声明が出たとか、それは違うとか、飛行機が突っ込んだ時の映像をテレビで繰り返しているとか、情報が錯綜する。

酒場の常で、事件の分析と今後の展開予想。テロは間違いない。ハイジャックとして、パイロットが操縦していたのなら最後に回避するはずだ。するとテロリストが操縦していたのか? アメリカは間違いなく報復するだろう。戦争だ。例のアフガンに匿われている富豪か? アメリカは戦術核を使うのか? いてもたってもいられず、帰宅。

9月12日(水)

実は、午前3時35分からチャンピオンズリーグ本戦の初戦、注目のローマ対レアル・マドリッドのライブ放送があるのだが、それどころではなく各チャンネルをザッピングしてニュースを観る。

試合は前半を観たものの、身が入らずにいったん寝る。なんか神経が参りそうだ。

起きてからネットにつなげるがニュースサイトはパンク状態で全然つながらない。WTCビルは、私がかつて出張したときに、1日だけのオフの日に展望台に昇った記憶がある。テレビでニュースを見ながら、涙が止まらない。こういう情緒的反応は、何もいいことはないのだが。1995年の阪神淡路大震災のとき、刻々と犠牲者数が増えていって、仕事が手に着かなかったことを思い出す。

外に出れば、いつもと同じ街並みが広がっている。

いつもの喫茶店から旅行会社に、90日という条件にもとづいて日程変更のメールを出す。すぐにPHSに返事があり、すでにファックスを送ったという。

そういうわけで、いきなり9月19日発ロンドン行きがとれてしまった。

出発まであと7日。

9月13日(木)

いまだにニュースに釘付け。チャンピオンズリーグも中止、順延。NATOも対決姿勢。ヨーロッパも臨戦体制という感じだ。

さすがに19万円をこすのは高いので、別に相場を当たってみようとHISに電話してみる。アメリカでのテロの影響でキャンセル相次ぐかと思いきや、満席で、むしろヨーロッパ経由で帰る邦人などで却って混んでいるという。本当か? ロンドンinミラノout35日FIXのBAで12万9000円キャンセル待ち。すでに7日前を切っているので、取れる可能性に疑問。

結局、件の旅行会社にメールし、イスタンブール行きをキャンセルし、帰りを11月6日以降にして、再度価格を出してもらうことにする。トルコには米軍基地もあり、もしもアフガン爆撃なら前線基地となる可能性は高い。しかも、もともとあそこにはクルド系ゲリラのテロの危険がある。

すぐに返信メールあり。イスタンブール行きを削っても値段は18万4000円。90日チケットと考えれば、まあまあなのだが。今ではUAでアメリカ経由なんてのはもはやあり得ないし。それより何より、旅行に行ってるような場合ではないのではないか?

トム・クランシーの小説で、ジャンボジェットがワシントンの連邦議事堂に突っ込むシーンがあったことを思い出して本棚を当たる。あった。『日米開戦』全2巻の最後のシーンと、続編『合衆国崩壊』全4巻の最初のシーンだ。ちなみに、突っ込むのは日本人の佐藤機長で、飛行機はJAL。鶴のマークも鮮やかに、戦争に負けた報復で大統領以下の政府要人が議会にいるタイミングを狙ったテロ、という設定。なお、私が昔書いた書評では散々にこき下ろしてますな。

録画放送でアイルランド対オランダ。1−0でアイルランドがオランダに引導を渡した試合。おそらく、日本でアイルランドを応援しているサッカーファンは数少ないと思うが、そのマイナーに属する私にとっては溜飲を下げる快勝。実際には、危ない場面も多々あったんだけど。それにしてもやっぱりファン・ハールという監督は好きになれない。この人、自分の設計図にパーツのように選手を当てはめているような気がする。

月曜日以来放置していた棚板をラックに取り付ける作業。なにしろ各コーナーに三角プレートを合計8個も取り付ける強化ヴァージョンなので、重い。それを一人で黙々と組み上げていく。それからPowerMac7300/180本体とCRTモニターを新しい棚に移し、配線をやり直す。電源、ethernet、ADB分配器からPalm用クレイドル、モデムポートから音源、サウンド出力からスピーカー、モニタ出力、SCSIポートからスキャナー、などなど。さらにMIDI関係の配線。その間に、7300/180のカバーを開けて前面の空隙を検査。なにやらプラスチックの部品が落ちてはさまっていて、それの除去に手間がかかった。しかし、はめ直してもCD-ROMドライブの開閉スイッチが手前に出ない。ううむ。とりあえずそのままでとにかく試験。昔作った曲を鳴らして遊ぶ。もはや7年前のことだが。

夜、またまた閉店30分前の某所を急襲したが、今回は1時間半で「もうダメ」と帰される。それが当たり前か。別の某所でまた飲む。われながら、阿呆だと思う。

出発まであと6日。

9月14日(金)

ヨーロッパの各リーグがスケジュール再編を検討するに及んで、さすがに旅行のキャンセルについて考慮する。サッカー自体はやると思うが、国境管理や移動機関での検問などが厳しくなるだろうし、運休や欠航もあるかもしれない。なにより、11月までヨーロッパを転々としているあいだにアフガンか中東で戦争が起きる可能性が非常に大きい。それはそれで貴重な体験だが、私は別に戦場カメラマンではない。

旅行会社に電話する。事情が事情なので、7日前を過ぎてのキャンセルないし日程変更でもチャージなし、チケット空港渡しでよければ来週月曜日中の決定、入金で発券できるという。なお、ルフトハンザはまだイスタンブール便を飛ばしているが、KLMはイスタンブール便を欠航にしたそうだ。やはり、ヨーロッパでも緊迫している。

ここでは決定を保留して、来週月曜日に再度連絡することに。この週末で情勢はどう動くのか?

マヨルカ対アーセナルの録画放送。マヨルカは、いつも私がテレビで観る時には、すごくいい試合をするのに。

観ているうちにtotoを買い忘れた。

出発まであと5日。

9月15日(土・祝)

掃除してインターネットから各国リーグの日程をプリントアウトして風呂入って食器洗い用にジェル石鹸を作って(粉石鹸を溶かすだけ)ニュース見てShelock2で索引作り直そうとしたら「4時間かかります」から「51時間かかります」になっていて中止する。

磐田対浦和は延長で磐田が勝ち。FC東京も延長で広島に勝ち。totoを買っていないので(しかし予想はしていた)、当たってもはずれても悔しい。

憂さ晴らしに某所で4時間飲む。

出発まであと4日。

9月16日(日)

熟慮の結果、航空券をキャンセルすることにしてメールを送る。

totoの結果が判明。何と、実は滅多にない水戸の勝利まで予想してそれは当たっていたりするのだ。全体でははずれてるんだけどさ。ああ、久しぶりの高額だったのにい。

本日も某所で悲しい酒を飲む。ああ、行けないなんてなあ。いや、行かないのか。それよりもなによりもなんかいいニュースはないのか?

出発まであと3日・・ではなくて、カウントダウンは中止。

9月17日(月)

吉祥寺まで歩いて往復。ガーデニングツールセットとかお茶の葉とかインチサイズの額とかCDとかを買う。なお、NO-ARASHIのweb siteでは「respect」として20枚のCDが挙げられており、そいつを揃えようかという無謀なことを考えている。

帰ってからウブドで買った絵を額装し、買ってきた烏龍茶を淹れ、仕事部屋を模様替え、というか整理する。ついにAirMacベースステーションも位置を変更する。

9月18日(火)

昨晩から水につけておいた大豆をゆでる。沸騰して5分後に火からおろし、バスタオルにくるんで保温する。これで半日おけば十分柔らかくなるのだ。

で、朝から池袋へ。9時30分には着いてしまった。目当ては新文芸坐の中国映画祭。「菊豆」と「紅いコーリャン」。平均年齢はたぶん63歳くらいか。元気なことはいいことだが、エレベーターの開閉ボタンを間違えて押してることを指摘されて不機嫌になることはあるまい。

帰りに新宿に寄って額用のマット紙とかCD14枚とかカラーボックス用の収納ボックスを買う。もっとも重要な仕事はNO-ARASHIの新譜「stamp of the brainstorm」の予約だったのだが、無愛想な店員によって何事もなかったかのように手続き終了。

帰って風呂入ってニュース見てサッカー見てたら蚊に刺された。しかも5カ所。ひいひい言ってさらにテレビを見ていたら、実は刺されたのは8カ所に増えていた。

懸案だった旅行関係のファイルを仕事部屋に搬入。カラーボックスのスペースを空けて分別リサイクルボックスにする。発作的にカレーを作る。

9月19日(水)

朝食にカレーを食べようと思って気がついた。今日は健康診断に行くつもりだったのだ。朝食食べちゃダメじゃん。危ういところで朝食をパスし、いつものクリニックに行って健康診断。予約不要、杉並区民無料だがバリウム飲んでぐるぐる回るとか聴力検査とか超音波検査がないくらいで、半日人間ドックよりはるかに楽。しかもいつも診てもらっている医師に検査結果を確認してもらうのでてっとり早い。

昨日買ったマット紙を切り抜いて額装をやり直す。カレーを食って風呂入ってサッカー診て昼寝。あ、今朝のチャンピオンズリーグを見るの忘れた。

9月20日(木)

早朝3時過ぎからボルシア・ドルトムント対リヴァプール。しかし、途中で寝た。いや、試合がつまらなかったわけではないのだが。

そういえばU-17の日本対フランスもあったらしいが、パス。というか、そういう地上波のテレビってチェックしてないので盲点だったりする。気づいたのが11時だった・・。

スポーツ紙を買ってtotoを検討。<はつね>でラーメン食って吉祥寺で買い物。台風は遠いところを通過したらしい。

シャルケ04対アーセナル。3−2の後半途中で稲本がピッチへ。ヴィエラが残留したので、ピレスもファンブルンクホルストもパーラーもいる中盤のポジション争いは非常に厳しいのだ。でも、プレミアリーグより先にチャンピオンズリーグでデビューかあ。いやあ、驚いた。相変わらずシュートは不正確だが、タフな守備と思い切りのいい上がりは健在。

某所と某所を巡回。


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