エコハウスでの会合の様子
辻 正矩(大阪市)

5月28日(日)に大阪のエコハウスで3回目の「ヒュッゲな集いin関西」を持ちました。その状況をご報告いたします。

今回も九州から清水満さんに来ていただきました。お忙しい中での来訪を心より感謝しています。参加者は関西在住者を中心に総勢19名でした。関西以外からは東京から伊藤美好さんと関口さんの共通の友人である来(らい)陽子さん(元小学校の先生で現在、子どもの未来を語る会の主宰者:余談ですが、前日にエコハウスで「小さな冒険者たち」というタイトルで講演をしていただきました)もみえました。名古屋から宮沢節子さん、諏訪市から藤森修一さんもきてくれました。この集いに初参加の方が7名もあり、また新しい出会いがありました。

当日は1週間前の天気予報では雨が降ることになっていましたので、心配していましたが、5月晴れの好い天気になりました。ところで会は午後1時から始まる予定でしたが、なかなか人が集まらず(なにしろ肝心の幹事の砂川さんが来ないのです)1時間後の2時に始まりました。開会の挨拶を辻が行っているところに、清水さんと砂川次郎さんが来られました(お二人は午前中、大阪市内の美術館でフェルメール展を見学してきたそうです)。そこで司会を砂川さんにバトンタッチしました。関口哲生さんから、いままで「ヒュッゲ集い」は直接にはグルントヴィ協会とは関係なく運営してきたが、これからは「グルントヴィ協会関西の会」を正式に発足させてたい、という提案があり、そのことについてみなさんの賛同が得られました。

次に清水さんにスピーチをしていただきました。最初にグルントヴィ協会誕生の経緯を話されました。きっかけは城陽町というところにアメリカの大学の日本校ができる予定が頓挫したため、それにかわる学校を作ろうとしたこと、デンマークのフォルケホイスコーレの大会に招かれたとき、ドイツ人の友人が日本にグルントヴィ協会を作るとういうことを言い触らしてしまったこと、城陽町で町おこしのためのイベントとしてデンマークのホイスコーレ関係者を招くことになったため、その事務局として急遽グルントヴィ協会が設立されたということです。

今後の方向として、1)市民運動による社会教育としての民間主体の学びの場、2)青少年(とくに思春期の子どもたち)の集える場(たとえば日本版のエフター・スクール)であり、また彼らの遊びと文化を考える場、3)これまでの社会教育に関して蓄積したノウハウを行政に提供できるようなシンクタンク、といったものを考えているとのこと。

 その後、唐津と清和のセミナーを除いて、これから半年間、グルントヴィ協会活動を休止したいと言われました。これは清水氏の健康状態、多忙、それに今後の活動方針を考えるための充電期間としたい等の理由によるとのこと。寝耳に水のことで、びっくりしましたが、協会がなくなるわけではなく、来年再開されるとのことですから、一安心しました(清水さん、長い間ご苦労様でした。どうかゆっくりお休みください)。

スピーチの後、記念撮影をし、その後、食事をとりなが、参加者の自己紹介をしました。3分以内ということでお願いしたのですが、みなさん話したいことをたくさん持っておられて、ゆうに1時間を越えてしまいました。でも、このことは互いを知るためにはよかったと思っています。参加者のスピーチの内容もご紹介したいのですが、時間がありませんので、残念ながら割愛させていただきます。
 
関西の会では、おしゃべりをすることと、食べることが一つのテーマ(?)になっています。各自に一品づつ料理または飲み物を持ってきていただきましたので、食卓はとてもバラエティに富んでいて豊かでした。なかでも名古屋でゾンネの会のパンをつくっていらっしゃる宮沢さんが、エコハウスの台所で調理していただいたサンドイッチは有機農産物ばかりの材料で作られており、とても美味しいものでした(今回の会に出られたみなさんは超ラッキーでしたよ)。藤森さんからは諏訪の名代の「塩羊羹」もありました。ともあれ、みなさんのお腹の方はきっと満足したことでしょう。

食事とおしゃべりをしているうちに4時近くになりましたが、天気も良いことだし近くの公園でゲームをすることになりました。清水さんは帰りの飛行機の時間があるので4時半までしか滞在できないということでしたが、みなさんの希望をきいていただきました。最初のゲームは、みんなで手をつないで大きな輪になって、そのまま中央に集まり、そのときに大きな声でウォーと叫ぶというものでした。清水さん曰く「回りの人の白い目を気にしないでください」と。案の定、回りにいた子どもや大人たちは一斉に何事が起こったかとびっくりしてこちらを見ていました。それにもめげず、今度はスローモーションで同じことを繰り返しました。最初のウォーという掛け声で、恥ずかしさは吹き飛び、遊びの世界に入ることができたようです。

そのあと、手を打って音を出し、その音を隣の人にさまざまなポーズで伝えるゲーム、座布団を手渡しながら、その座布団が鉛になった、チョウチョウになったり、ウナギになったり、爆弾になったりというゲーム、赤ん坊/若者/老人/人間のどれかに各人がなり、鬼の言った種類の人が席取りをするというゲームをし、最後にヒモでつくった大きな輪を各人が両手で握り、輪の中央にいる牛がヒモを握った人たちに角で突いてくるというゲームで締めくくりました。4時半になったので、清水さんとはここでお別れしました。その後も去りがたく、回りに見物していった子どもたちも仲間に入れて、「だるまさんが転んだ」と「色おに」をして遊びました。しこたまビールを飲んでいた砂川さんはダウンして、ベンチに寝てしまいました。ともあれ、みなさん童心に帰ってゲームを楽しまれたようです。

5時にエコハウスに戻り、アピールタイムをしました。先ず、「グルントヴィ協会関西の会」の幹事を決めることになり、関口、砂川、辻の3人に、若い野末雅寛さんを加えた4人が選ばれました。次回の集いは来年の5月ごろ開きたいということ、協会員またはそれ以外の方に基調講演者をお願いすること、会の維持に掛かる経費は会合の時に参加費を徴収しそれで賄うこと、などが決まりました。西山知洋さんから来月東京で開かれる世界フリースクール大会(IDEC)のことと、西山さんの奥さんが始められる「なわて内観研修所」の案内がありました。辻から昨年10月に、デモクラティックな学校をつくろうということで「大阪に新しい学校を創る会」を始めたこと、その最初のプロジェクトとして小学生を対象とした「土曜わくわくクラブ」を5月から始めたこと、6月にサンタフェから来日するチュートリアル・スクールの人たちの講演会と交流会を企画していることなどが報告されました。その後、「創る会」のことについての質疑や、教育談義に花が咲きました。

時間は6時を回ってしまいましたので、いったんここで会を閉じました。幹事の不手際で超ロングな会になってしまい、ご迷惑をおかけした方もあると思います。この場を借りてお詫び申し上げます。参加されたみなさんには十分楽しんでいただけたでしょうか?今回はシャカリキにならないように心がけたつもりですが、ヒュッゲな気分で家路について頂けたら幹事のしがいがあったというものです。最後に、この集いを裏方で支えてくれ宮沢節子さんた辻やす子さん、辻麻衣子さん、木ノ山智子さんに感謝いたします。