富士山周辺

石割山・太平山

相模川の源流は山中湖とされている。しかしその山中湖には周辺の山から雨水が流れ込み、山中湖の西側から溢流した水は富 士山の伏流水が湧き出た忍野八海の水も加えて流れ下り、相模湾にそそいでいる。石割山(1,413m)、太平山(1,296m)、鉄砲木ノ頭(明 神山、標高1,291m)などはこの山中湖を囲む山々である。ということはこれらの山々と富士山が、本当の相模川の源流ということになる。

石割山(1,413m)は山中湖の北東にある道志山塊西端の一峰である。山頂南側に祀られた石割神社奥社にある断ち割れた巨岩が山名の由来である。wakwak山歩会は2010 年3月18-19日にここにチャレンジした。総距離5.51km、累積登り341m、累積下り514。

1日目は忍野八海を散策して温泉に浸かる。翌日はゆっくり出発し、下っては石割の湯に入る。 というのが幹事のクリサンの計画であった。マーさんは例年この時期はスギ花粉症でお休みである。


第1日

10時00分JR高尾駅に集合。大月で富士急の乗り換える。大月駅からは2005年に登った岩殿 山が見える。 赤坂駅からは2007年に登った今倉山・二十六夜山がチ ラッと見えた。三ッ峠山という駅がある。なるほどここから三ッ峠山がよく見える。

富士吉田駅からはバスで忍野入口に向かう。ここで下車し、東海道自然歩道を歩いて今夜の民宿忍野八海の鱒の家(Hotel Serial No.476)に向かう。

荷物を民宿に置いてすぐそばの忍野八海見物に出かける。湧池は八海中最大の湧水量を誇っているとある。珪藻土層からなる水中洞窟は奥に続いているという。 透明度が高く空の色を反射して真っ青だ。近くにもっと深い井戸 (水深7m)があり、観光客を集めているが、こちらは人工池だという。

忍野八海の湧池(わくいけ)

八海から湧き出た水は集まって川となっている。この気持ちの良い河畔を散策。コンクリートで固めていないところが心地よ さのもとだろう。

忍野八海の湧水を集めて流れる川

忍野村忍草(しぼくさ)の民宿「鱒 の家(ますのいえ)」は旧家で6,000坪の庭園と数万坪の山林の所有者である。山林は杉並区の保養施設に 貸しているという。200年前に建造した茅葺きだ。階段などは所有する山林の銘木から切り出した厚手の一枚板をつかうという凝った建物である。早速庭園を 散策させてもらう。

鱒の家の庭園

民宿経営ではこれだけの庭園と家屋の維持費はでない。不動産収入あってのものだろう。この庭園は昔は水田だったという。 そこに池を掘り、造園した。幸い水が湧き出なかった。もし湧き出たら直ちに土砂で埋め立てないと、地下水が抜け周辺の地盤が沈下してしまうという。この庭 園は宿泊者でなくとも200円で入園できる。

庭園から見る鱒 の家

忍野村の北側には杓子山の南に連なる高座山(たかざすやま)の南斜面は萱 場である。いまでも毎年火を入れているそうだが、車が入りにくいため北富士演習場の萱を使って屋根を葺くという。

夕食は自家養殖した鱒三昧であった。また自家製の干し柿は美味だった。

第2日

8:30発、宿の主人に石割神社の赤い鳥居前駐車場まで送ってもらう。当初の計画では石割山ハイキングコース入口に送ってもらい、そこから平尾山へゆく尾 根を登る予定であったが、行き違いで赤い鳥居前まで来てしまった。こうなれば石割山に真っ直ぐ登るしかない。登り始めたが正規の登山道は鳥居をくぐって長 い石段を登ることに気がつかず脇道を登ってしまった。途中正規の登山道に合流して上ってはいけない道をきてしまったと気が着く。どうりで踏み跡もなく荒れ た登山道だと思った。

Garmin社製GPSmap60CSxに日本地形図TOPO10mを搭載して使っているが古い5万分の1地図に書いてある登山道はあまり当てにしてはい けないと痛切に感じた。あくまで現在位置の確認に使うべきである。

途中ほんの少し雪があったが、持参の軽アイゼン は不要であった。石割神社奥の院は確かにマッ二つに割れている。

石割神社奥の院

石割山頂よりの富士山の眺望はすこぶる良好である。忍野のFANUCの黄色の工場の建屋が鮮明に見える。残念ながら富士 山は姿を現さなかった。

石割山頂より富士山を望む 中央の小高いところは太平山

当初登ることにしていた尾根を下るよりは気持ちのよい全行程を縦走することにする。途中、芙蓉代台別荘地が山頂に迫っている脇を通過。この芙蓉代台別荘地 は2004年に鉄 砲木ノ頭に登頂したときに対岸によく見えた。

大平山山頂からはホテルマウント富士が近く見える。しかし 雲行きが怪しくなったため大平山から先は断念し、湖北に下ることにする。山頂は寒風が吹きすさぶので少し下ったかやとの中で昼食とする。

大平山より富士山を望む 中央白い建物はホテルマウント富士

湖北の丁字路に着くもバス停がみつからない。左に行くべきと右に行くべきと意見が割れた。坂を登らずにすむ右、即ち富士吉田方向に歩き、水ヶ久保バス停を 見つける。ところがバスは反時計方向には走らず、時計方向だけという。やむを得ず山中湖を一周して帰ることにして乗り込む。 湖北バス停は丁字路から少し登ったところにあった。バスはやがて幹事が当初予定していた石割の湯前に我々をつれ戻してくれた。14:05石割の湯着。 (0555-20-3355 \700 (定休日 木曜日))

予定より早いので一風呂あびることとなる。初めから全て予定通りとはならなかったがここからは予定通りに戻った。 山と高原地図に付録する案内書をみると、今日行き当たりばったりに歩いたコースが推奨コースと分かる。そういえば一緒だった外のパーティーもここを歩いて いた。

平野からバス15:55発で富士吉田に向かう。高尾で流れ解散。

March 20, 2010

Rev. November 15, 2017


トッ プページへ