丹沢

冬の丹沢山

2006年1月23日、2日前に湘南地方に降った雪をものともせず、二股分岐から塔ノ岳経由、丹沢山(1,557m)に登り、三峰経由、宮ヶ瀬に下る野心的なプランで出発した。グリーンウッド氏にとって冬の丹沢は2003年2月の塔ノ岳についで2回目である。

二股分岐→塔ノ岳→丹沢山→三峰→宮ヶ瀬ルートは黄色

始発の江ノ電に乗って8:00渋沢駅に集合。タクシーの運転手に頼んで、雪道を二股分岐(標高500m)まで入ってもらう。2004年4月の丹沢縦走のとき鍋割山から二股分岐 に下ったことがあるが、二股分岐から掘山の家に登るのは全員にとって初めてのところなので雪に隠れた登山道入口を探し当てるのに時間をつぶす。8:30登坂開始。 このルートを取る人が少なく、踏み後もないので小草平ノ沢を渡るのも雪の中で迷う。沢を渡り尾根に取り付いて杉の植林の中をジグザグに登る。踏み後がほとんど見えないので稜線を適当に登る。11:00堀山の家(標高960m)着、1,872歩。登坂の垂直速度は184m/hだ。雪が無い場合は250m/hであるからその73%の速度ということになる。ここで腹が減ったのでいなり寿司を食す。花立で昼食、軽アイゼン着用。金冷やしを経由して塔の岳に到着。

花立小屋から塔ノ岳への途中 クリさん撮影

塔ノ岳から日高、竜ヶ馬場経由で丹沢山に向かうのだが次第に雪が膝に達するまで深くなる。先人の足跡を一つ一つたどりながら歩くので時間がかかる。明日下る三峰尾根と宮ヶ瀬の人工湖が見える。山頂のみやま山荘に到着したのは予定より1:20オーバーの16:20であった。7.790歩(仲間の万歩計は12,299歩)。

途中左足の膝が痛くなってこまった。下りではままあることだが、登りでは始めての体験だ。アイゼン着用すると膝に負担がかかるようだ。左ももの筋肉が弱く、余計膝に負担がかかると自己 診断した。ももの筋肉トレーニングが必要になりそう。久しぶりに重いリュックサックを背負ったためか肩もこったし、腰痛もある。こまったものだ。

2004年4月縦走時訪れたみやま山荘は改築されてきれいになっていた。若夫婦が住みこみで面倒を見てくれる。築後1.5年とのこと。 最大収容数は30名だそうだが、当日は我々を含め7名であった。山頂からの眺望は樹木にさえぎられて良くないが、相模湾と三浦半島の輪郭はくっきりと照明によって輝いて見える。ドコモの携帯は範囲外である。

丹沢山山頂にて富士を背景に マーさん撮影

1月24日 6:00起床、朝食。三峰経由宮ヶ瀬に下るルートは人が歩いていなく、新雪をラッセルするはめになるとの小屋の主人のアドバイスで大倉尾根を下ることにする。500ミリリットルの アイソトニック・ドリンクを500円で買い、山頂で富士山を背景に記念撮影して7:30出発。

竜ヶ馬場より箒杉沢と富士山ならびに愛鷹山塊を望む

丹沢山山頂からは樹林が視野をさえぎって富士山しか見えないが、塔の岳へ縦走する尾根からは西方に愛鷹山塊、富士山、そしてその右に南アルプスの塩見岳、荒川岳、赤石岳が見える。その北方には八ヶ岳(丹沢山より90kmの距離)が見える。 眼下の谷底は平になっていて雪で白くみえる。これは関東大震災で山が崩れて谷底に溜まったものだと深田久弥の「日本百名山」で知った。

南方には相模湾、冠雪した三原山をもつ大島、利島・新島・式根島が一体となって、そしてその右に神津島(丹沢山より140kmの距離)が見える。三宅島は大島に重なるようにかすかに見えるような気がした。伊豆半島 の天城山、箱根山は近くに見える。

南東には大山の向こうに江ノ島、三浦半島、東京湾、そして房総半島(丹沢山より80kmの距離)が 陽光を反射して輝く海にくっきりと輪郭を見せている。夜景はまさにこのネガを見るように反転していて真っ黒な海に陸が輝いてみえた。

日高(ひったか)より大山 と三ノ塔の間に 相模湾、江ノ島、三浦半島、房総半島を望む

東方にはランドマークタワーのある横浜(丹沢山より50kmの距離)、東北東の方角には最近とみに増えたスカイスクレイパーが林立する東京が見える。東北の方角には筑波山(丹沢山より120kmの距離)が見える。

塔ノ岳で富士山を背景に マーさん撮影

9:30塔ノ岳(1,491m)着。6,032歩。尊仏小屋でコーヒーをご馳走になる。400円にしてはうまい。ボッカのお兄さんが短パン太ももをむき出しで零下の気温の中を登ってきたのにはあきれた。それも靴はゴム長である。

あとはただ膝をかばいながらひたすら下り、14:30大倉バス停(標高310m)着。15,127歩。下山の垂直速度は260m/hだ。雪が無い場合は330m/hであるからその78%の速度ということになる。鶴巻温泉”弘法の湯”で一風呂あび、生ビールで反省会。

February 1, 2006

Rev. January 31, 2008


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