北八ヶ岳

蓼科山

2004年11月、wakwak山歩会は冬の蓼科山(2,530m)にアッタックした。

青色ルート 双子山後方高度3,242mより 西方に蓼科山を望む

グリーンウッド氏にとっては20番目の百名山である。2000年7月、大河原峠から双子山に登り、双子池、亀甲池、天祥寺原を巡って大河原峠に帰る4時間半のハイキングをした時に蓼科山を見てからの懸案事項であった。その後も避暑で女神湖畔にあるホテルアンビエント蓼科に滞在したときも蓼科山を仰ぎ見て、いつか登りたいものだと思ったものである。

亀甲池から天祥寺原に向かう途中見た蓼科山 2000年撮影 Point A

ホテルアンビエント蓼科から望む蓼科山 2003年撮影 Point B

というわけで、今回の登山は ホテルアンビエント蓼科にベースキャンプを張り、車で大河原峠まで登るという安直なシルバー登山を企画した。 最大の難関は冬の始まりでもあり、蓼科山の北側山麓につけられた夢の平林道が使えるかどうかにかかっている。 11月に入ると富士山にも初雪が降って真っ白に見えるが、11月1日に大河原ヒュッテに問い合わせたところ、チェーン無しで車で峠に到達可能とのことであった。

上の3D図の右下、双子山直下に別荘地らしきものが見える、これは標高2,000mの富貴の平にある仙境都市というものである。法人会員が多いリゾートタウンらしい。鹿曲川沿いの道路で北から登れる道がある。万一、夢の平林道が閉鎖されたら、万仁田谷、望月高原牧場、学者村別荘地、鹿曲川沿い道路、富貴の平経由で大河原峠に反対からアクセス可能である。

第1日

小田急開成駅で集合。マーの車で出発。チェーン持参である。往路は小淵沢ICで中央高速を降りて、カラマツ林の紅葉のなかをゆく鉢巻道路を楽しんだ。ジープではないのでダート道は避けて、学校交差点を左折、柳沢交差点右折、山寺上交差点右折でメルヘン街道に入る。登山後利用予定の乙女温泉が開業中であることを確認。緑山交差点左折し 、緑山別荘地経由、笹丸平で右折してビーナスラインに入り、スズラン峠(大石峠)越えの道をとる。

噴煙をあげる浅間山が遠望できる大河原峠を下調べ ての帰路、夢の平林道にてカモシカを見る。ホテルアンビエント蓼科到着早々蓼科山を見ながら露天風呂を楽しむ。(Hotel Serial No.264)風呂上りに持ち込みワイン(Valpolicella Classico)で団欒。洋食の夕食 ではとてもおいしい地生ビール(オラホビール叶M州東御市振興公社0268-64-0001)をエンジョイ。 話は来年の計画に入っているようだが、ワインとビールがきき始め、夢界へと旅立つ。

第2日

朝食は山小屋のように早くない。ホテルは広大で部屋とレストランを往復するだけで時間がなくなる。朝食前に魔法瓶にホットコーヒーを入れ、リュックに収め、車に積み込む。 車は霜で真っ白だ。エンジンをかけてフロンとグラスの霜を解かす。そしてチェックアウトも済ませて食後すぐ出発できるように準備する。7:30開始のバイキング風朝食後、即出発。

大河原峠の駐車場に車を置き、登坂開始。笹原の中のガレキの道をゆっくり登るとだだっ広い前掛山(2,354m)の上に出る。赤谷からの登山路と合流。次第に狭くなる立ち枯れの山稜を通り、七合目からの登山道と天祥寺原の道と交差する将軍平に出る。 ここから急傾斜の登山路を一抱えもある岩を一つ一つよじ登り、左手に曲がると山頂に出る。 シャツ1枚の軽装で汗をかかないようにゆっくりと登ってきたが、山頂は風が強い。ここでゴアテックス内張りのフリースを着る。折りからの日本晴れの下、360度の眺望を楽しんだ。

登山路ではずっと浅間山を中心に右手に特徴のある荒船山と御座山が見え ていた。御座山は小海高原から見ると頂上部は岩盤でクライマーを刺激する姿をしている。そして浅間山の左手に湯の丸高原、四阿山がはっきりと見え る。その向うに横手山、岩菅山、本白根山が一体となって見えるが判別できない 。山頂の360度パノラマによれば本白根の右に前回登った苗場山があるはずだが、霞のなかに消えている。

山頂の360度パノラマ

山頂に立つと眼前に展開する八ヶ岳連峰とその美しくスロープを描く裾野である。火山であるが故の地形だ。手前から横岳、赤岳、阿弥陀岳、権岳岳、編笠岳がくっきりとみえる。

山頂から八ヶ岳連峰 撮影 Point C

その右手にはWakwak山歩会で登った中央アルプスの北岳仙丈岳がまとまって見える。 隆起で生じた山脈であるからゴツゴツしている。 西側の展望を楽しむためには旧火口を横断しなければならない。中央の神社にお賽銭をあげる。中央アルプスの右手には中央アルプスの木曾駒ケ岳から空木岳。そして御岳 山が独立峰として姿を現している。これも火山だ。乗鞍岳もうっすらと雪を頂いている。そして その右にはすっかり白くなった北アルプスの主峰、穂高岳。そして若き頃登った槍ヶ岳が鮮明に見える。 立山や劒岳は真っ白だ。鹿島槍ヶ岳から白馬岳に至る北アルプスは前回の苗場山で見たそのままの姿であった。

南アルプス 左より北岳(2位)、間ノ岳(4位)、甲斐駒ケ岳、塩見岳、仙丈岳 撮影 Point C

北アルプス の穂高岳(3位)と槍ヶ岳(5位) 手前左手に鉢伏山、右手は美ヶ原の南の茶臼山 撮影 Point C

今夏、ホテルアンビエントに滞在して散策した霧ヶ峰の蝶々深山など 、山頂から見下ろすとまるで平地のようだ。岩陰で風を避けながらカレーパンとホットコーヒーの昼食をとり、同じ道を戻る。

眼下に見える白樺湖、その向うの車山、蝶々深山そして更に遠方に高ボッチ高原 撮影 Point C

帰路、メルヘン街道沿いの横谷温泉にある、蓼科中央高原「蓼科グリーンバレー 乙女滝温泉(城戸ホール)」で汗を流す。料金は800円。露天風呂からは乙女滝が見える。(Hotspring Serial No.203)

帰路はグリーンウッド氏がハンドルを握り、山寺上交差点右折で原村を横断し、南諏訪ICから中央高速に入る。双葉SAでマーボ丼の夕食。ここでマーに運転手交代。いつもの通り、御坂越えのルートを取る。小田急新松田で解散。

スケジュールとパーフォーマンス

日付

場所 予定時刻 実時刻 歩数 毎時高度差(m/h) 毎時歩数

第1日目

小田急開成駅

10:00集合

10:00集合 - - -
11月 4 日( 木) 女神湖畔蓼科ホテルアンビエント

15:00着

15:00着

-

- -
第2日目 蓼科ホテルアンビエント(1,412m)  9:00発 8:40発

-

- -
11月 5日(金 ) 大河原峠P(2,086m) 9:30着 9:00発

0

-

-

- 蓼科山頂(2,530m) 12:30着 11:30着 5,238

178

2,095

- 蓼科山頂

13:00発

12:30発 5,659 - -
- 大河原峠

15:00 着

15:00着 12,442

178

2,713

ちなみに 苗場の登り速度は150m/h、下り220m/hで登りは苗場より早く、下りは苗場より遅い。これは石がごろごろする北八ヶ岳独特の登山路に起因すると考えられる。

装備

山行装備:雪が降る可能性あり。冬支度、軽アイゼン、ストック・膝サポーター、雨具必携。日焼けクリーム、健康保険証。

食糧

食糧:前日仕入れたパン、ソーセージ、ミルク等の昼食。おにぎりは凍結の恐れあり。ビタミンCドロップ、アイソトニックドリンク水500cc、魔法瓶入ホットコーヒー500cc、非常食

その他

女神湖畔の会員制ホテルアンビエント蓼科は午後3時以降チェックイン可能。午後5時より到着が遅れる場合は電話連絡すれば夕食は確保できる。夕食は洋食。朝食はセルフサービスで朝7:30より。
4名1部屋。費用は2食付き1人、4,500円(サ・税別)電話番号:0267-55-7711
昼食は作ってくれないため各自前日に調達すること。

大河原ヒュッテ:0266-79-5494
蓼科山荘:0266-72-3613
蓼科山荘ヒュッテ:049-266-9264

 

November 6, 2004

Rev. February 1, 2006


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