発哺温泉・横手山周遊

2001年10月、発哺温泉・横手山周遊1泊の旅を楽しんだ。中学時代の同級会(笹の実会)をかっての期末旅行の地に遊ぼうという趣向である。

第一日、10月14日

ミニバスで長野駅を出発。上林温泉では志賀山文庫に立ち寄る。(Theme Serial No.166)昭和13年に渋沢栄一の孫によって建てられたという建物は我々と同じ年を取っていることになる。佐藤秀三設計のクリ材をふんだんにつかった建物はあたりに良い雰囲気をかもし出している。竹久夢二、串田孫一らの絵が展示してある。展示物はさておいてコーヒーを旧友と一緒にいただく。

志賀山文庫にて

志賀高原は紅葉真っ盛りであった。1998年にタンデムライドで1泊した名門ホテル、志賀高原ホテルはこの不景気で廃業したそうである。(Hotel Serial No.106)

なつかしい発哺温泉天狗の湯 (Hotel Serial No.205) にチェックイン。ロビー正面には看板の天狗の面のコレクションが沢山。創業150年の志賀高原最古の温泉だそうである。昔は木造であったが、40数年もたてばいつの間にコンクリート造りになり、それもかなり老朽化している。このホテルの下のジャイアントコースでスラロームしたのはいつの頃だったろうか?

チェックイン後、幹事に連れられて東館山(1,978m)にゴンドラリフトで登る。スキーで来た事があるが、秋は初めてである。

東館山から寺子屋スキー場を望む 背後は赤石山

ここから360度のパノラマ・ビューはすばらしい。東には寺子屋スキー場があり遠くに赤石山が見える。目を南に転ずればかって同級会のハイキングで訪れた大沼池が赤石山の麓に見える。その向こうに横手山、その右手前に双耳峰の志賀山、その裏に鉢山が重なって見える。

東館山より中央に大沼、中央奥に横手山、右手前に双耳峰の志賀山、その裏に鉢山

西に目を転ずれば北アルプスは白馬から奥穂高まで一望である。北アルプスの向こうには剣岳と立山も見える。手前には妙高、黒姫、飯綱、戸隠が下に見え、妙高の裏には火打山もちょっと顔をのぞかせている。戸隠に連なる高妻山が意外な高さにそびえている。

天狗の湯の露天風呂で夕日がアルプスに沈むのをみる。

mate.jpg (17147 バイト)

22年ぶりに会った同級生と天狗の湯ロビーにて

第二日、10月15日

ホテル入口で記念撮影した後、バスで出発。

全員集合

バスとロープウェイで横手山(2,305m)の山頂に立つ。ここからの眺望は絶品。折からの日本晴れで見えないところはない。 振り返って西をみれば今登ってきた熊の湯が見える。手前左手のとんがった山は笠ヶ岳だ。その向こうに低く飯綱山と戸隠山、一段と高く高妻山、そして黒姫山があり、雨飾、焼山、妙高、火打は一塊となっている。手前右端低くは高社山である。前山スキー場の右手に 渋池が見える。

熊の湯と渋池 左端は笠ヶ岳

南に目を転ずれば、左より褐色の白根、その向こうは本白根、はるか彼方に浅間、右に篭ノ登山、湯ノ丸山、四阿山、根子岳、更に遠く木曽御岳、中央アルプス、北アルプスはむろん、富士山、榛名山、赤城山、男体山、武尊山、至仏山、燧ヶ岳、越後三山、苗場山、岩菅山が一望である。

横手山より南方面を望む  左より褐色の白根山・本白根山、はるか彼方に浅間山・前掛山・篭ノ登山・湯ノ丸山、中央に四阿山と根子岳、右端は笠が岳

志賀高原東館山上空7,600mの地点から南をのぞんだ3D図を作成してみた。こうしてみると横手山が志賀高原の最高峰で眺望がよいことが理解できる。しかし山頂までリフトで登ることができるし、百名山にも指定されていない平凡な山となりはてている。

東館山上空7,600m上空より南方向

帰路は万座温泉、上信スカイライン経由高山村にでて、小布施にゆく。ここで曹洞宗梅洞山 岩松院(がんしょういん)(Theme Serial No.167)を参観。葛飾北斎の富士の隠し絵で有名な「八方睨み鳳凰図」を鑑賞。絵の具の色があせず鮮明なことに驚く。この寺には幕府により左遷され、この地で没した福島正則公の霊廟がある。小林一茶が「やせ蛙まけるな一茶これにあり」と詠んだ池もある。

小布施で昼食。会員の一人が小布施の町並みを修復した高名な建築家宮本設計事務所に設計を委託して建てた豪邸を見学した。桑沢デザイン研教授がメンバーの一人でもあり、目下家を新築中の人も含め、車中で建築談義に花が咲く。今後日本での導入が望まれるヨーロッパ式外断熱の家についても話題提供。地球と人にやさしくクオリティーオブライフが向上すること請け合い。

流れ解散。長野在住の幹事の皆様のおかげで楽しいひと時を過ごせた。2002年は東京が幹事で東京で開催予定。

2001/10/19

Rev. November 14, 2010


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