wakwak山歩会は2000年8月の最後の週末に南アルプスの仙丈 ヶ岳(3,032m)登山に挑戦した。
北沢峠⇔仙丈岳ルートは赤色
第1日
日曜日朝7:30小田原駅集合、メンバーの車相乗りで出発。小田原のスーパー農道、国道246号、山中湖バイパス、甲府精進湖道路、経由で甲府市に入る。笛吹川を豊積橋で渡り、釜無川を浅原橋で渡る。山梨県芦安村の夜叉神峠経由、広河原に11:30着。ここで昼食。
芦安村の村営バスで県境の北沢峠(2,030m)に12:30到着。直ちに登坂開始。16:00には馬の背ヒュッテ到着。(Hotel Serial No.240) 馬の背ヒュッテは築後10年位か?3階建で、スシ詰めである。夜空は満天の星の饗宴であった。
第2日
翌朝4:00起床、朝食後、4:50出発、6:30藪沢カール底にある仙丈小屋につく。この小屋は長野県長谷村の経営で築後1年。屋根にはソーラーパネルと北側に風力発電機群を持ち、トイレは水洗である。給食のサービスは無い。
馬の背から仙丈小屋と仙丈ヶ岳山頂を望む(午前8:30時頃)
仙丈小屋の風力発電機群(午前6:30時頃)
7:00山頂に立つ。快晴で360度のパノラマを約1時間満喫。
北側に甲斐駒ヶ岳(2,966m)と八ヶ岳 |
東側に日本第二の高峰北岳(3,192m)と富士山(午前7:00時頃) |
南側に塩見岳(3,047m)と荒川岳(3,068m) |
藪沢カール底の仙丈小屋、馬の背と馬の背ヒュッテ(午前8:00時頃) |
西側には伊那谷の向こうに中央アルプスと木曾駒ケ岳、その後ろに木曾の御岳が見えた。北アルプスは雲の中であった。
8:00下山開始。途中昼食を取りながら、11:40大平山荘(たいへい)着。13:15発の村営バスで広河原に向う。夜叉神峠を越えたところで芦安村営の温泉で登山の垢を落とす。完全逆行で18:00小田原着。
南アルプスからの土砂はほとんどフォッサマグナ上に出来た富士川に流れ出て、駿河湾から南海トラフに海底を流れ下り、四国沖に達しているとのこと、これはプレートによって日本列島の下に畳み込まれ、造山運動によってせり上がってくるという。こうして日本列島は海に崩れて消えることもなく永遠に再生産される。
甲府から広河原までの林道といい。広河原から北沢峠までの林道といい。深いV字渓谷の急斜面の中腹を支流のV字渓谷を越えながら付けられた1車線の林道を通過する危険は登山自体より危険度は高いのではないかと思わせるものがあった。
この林道を常時崩落してくる土砂から守るためにこの土砂を取り除いて維持するための国費は名目は林業維持のためというためだろが、このような地形では木材を生産する林業は不可能だろうから、洪水防止の保安林の維持という目的のみに正当性を見つけることになる。それなら自然に任せておくという手もあるわけで、それでは省益(農水省)を維持できないから登山というレジャーにも開放することでようやくその正当性を維持していると見た。ウィークエンド釣り師を海に誘う観光漁業も国費を使った漁港整備で成立しているのと同じく、国民としてこれを放置しておく手はない。省益うんぬんと目くじら立てるよりすでにそこにあるのだからチャッカリ利用しない手は無い。
ところで、仙丈ヶ岳の山頂では携帯電話(ツーカー)が使えるが、北沢峠では通じない。
2000/8/27-28
Rev. June 26, 2009