大雪山

周遊ドライブと黒岳登山

グリーンウッド夫妻は2004年7月7-10日、参院選の投票を済ませて、3泊4日の北海道ドライブにでかけた。往復航 空券、レンタカー代金、ホテル代金込みの格安パッケージを利用した。指定泊地は定山渓温泉、層雲峡温泉、十勝川温泉の三箇所で、あとは自由行動である。北 海道の最高峰、大雪山(ヌタプカウシュペ)を一周できる内陸コースを楽しめると期待したわけである。

黄色ルート


第一日

羽田を朝出発。正午には千歳空港に着いていた。旅行会社の指定レンタカーは今話題の三菱自動車のコルトである。格安の理 由がわかった。一瞬ひるんだが、安全性のテストドライバーになったつもりで乗り込む。パイオニアのナビが標準装備である。ナビなど使ったことがないので、 とりあえず発進。2001年の北海道ツーリング時、 千歳に仲間を見送った記憶を頼りに道央自動車道の千歳ICに向かうことにする。小型バスで連れてゆかれたレンタカー会社の拠点が地図上のどこかわからな い。とりあえず千歳空港のターミナルに向かい、あとは道路標識をみながら、千歳ICに入った。助手席のグリーンウッド夫人がナビのマニュアルと格闘して、 停車してパーキングブレーキを引かないとナビに行き先を入力できないと教えてくれる。輪厚PAで昼食をとり、ここで試みに小樽と入力する。ナビなどの助け がなくとも小樽までは自動車道は一本道である。自動車道から見る札幌は味気ない。何事もなく札幌を通過して小樽着。ここは初めて訪れる所だ。観光客がたむ ろしているあたりがお目当ての小樽運河だろうとパーキング場に乗り入れる。予想していたより観光地化されて、あまり感銘をうけない。土産物売り場かレスト ランと化した石造りの倉庫群周りを散策してそそくさと立ち去る。ロシア人の船員が目立つ。

小樽運河

アリス・ファーム

今日のお目当ては宇土巻子著「緑色生活」 の舞台となったアリス・ファームだ。赤井川村役場をナビに入力して小樽を出発。これからナビのありがたさを実感することになる。余市町のニッカウィスキー 工場前を通過して古いカルデラのくぼ地にある赤井川村につれていってくれると思いきや、竜ヶ岬を過ぎたあたりで北後志東部広域農道に連れ込む。余市町をバ イパスする近道だ。ナビなしには立ち入らない道だ。あとはナビの言うとおりに従うしかない。広域農道は信号が少なく、一時停止標識など見落とすと出会いが しらの衝突事故を起こすおそれがある。かえって緊張する。冷水峠に向かって坂を上ると超豪華なゴルフクラブが眼前に出現する。「クイーンズランドよいち GC」というものらしい。冷水峠には羊ヶ丘牧場という看板が残っていた。アリス・ファームがかって30人くらいで経営していた牧場だ。今はここを手放し、 冷水峠を下った、カルデラの底でベリー農園を経営している。本格的なレンガ作りの本館は観光目的の公開はしておらず、製品のベリージャムを売っているだけ だが、その店も閉まっていた。本館の立地は文句なしのところとお見受けした。オーナーも年をとったので大組織経営を避け、少人数で行うベリー栽培とジャム 製造に絞ったようである。

ナビに本日の宿泊地、定山渓温泉の宿の電話番号を入力してアリス・ファームを出発。朝里までは逆コースである。特に指定しなければ、一般道を選んでルートを決めてくれる。朝里峠を超え、定山渓レークライン経由で定山渓温泉に午後4:30時頃入る。(Hotel Serial No.281)

赤井川村は2005年、「美しい村連合」に加入。


第二日

昨日ナビが信頼できることがわかったので富良野を入力して8:00時出発。札幌をどのように越えてゆくのか興味がある。 そこでナビの命ずるままにハンドルを切ることにする。地下鉄南北線の真駒内駅前を通過し、西野白石線、札幌江別通を経由して大谷地ICを通過しても自動車 道に入る選択はなされなかった。そのまま12号線を旭川に向かって走るので、ついに耐え切れず、石狩川の土手に出たところで江別東ICから道央自動車道に 入ることにした。三笠ICで降りるつもりがその手前の岩見沢ICで降りるように指示がでるのには苦笑させられた。あくまで一般道優先のようである。三笠 ICから富良野までは山間部走行となる。三段滝パーキングで小休止。11:00富良野着。

西部劇に出てくる町のような殺伐とした雰囲気がただよう富良野の町を抜け、ファーム富田にむかう。2001年の北海道ツーリング時、昼食をとった「ふらのワインハウス」 が丘の中腹に見える。美瑛に抜ける237号線はさけ、これに平行する農道を走る。すこぶる快適。ファーム富田はラベンダーからエッセンシャルオイルを抽出 した草分けであるが、有名になりすぎて、観光客が殺到し、農道は渋滞している。外から双眼鏡で覗くだけにして結局ここに立ち寄るのは断念。

美瑛に抜ける237号線を北上すると2001年の北海道ツーリング時立ち寄った深山峠パーキングに立ち寄る。ここからの 富良野と美瑛の遠景はすばらしい。いくつか花のあるところに立ち寄りながら、レストランを探すが、観光客で混んでいていずれも断念。美瑛町の北側の丘陵地 帯に入り、北西の丘展望台から穏やかなアンジュレーションの続く麦畑のなかを走り回る。水田を見慣れた目には自然なスロープが残り、新鮮な感動である。 「ケンとメリーのポプラの木」というのがあったが肝心の1972年に日産自動車の4代目スカイラインのテレビコマーシャルはロンドン駐在時代に重なり、見 ていないから、特別の感慨も浮かばない。

美瑛町は2005年、「美しい村連合」を主導。

深山峠のラベンダー畑 手前は牧草のポピー

北西の丘展望台からみた美瑛の麦畑

大雪山旭岳ロープウェイ駅に行くにはまずほとんど空になったタンクにガソリンをつめ、空腹も満たさねばならない。しかし 北美瑛のあたりにはガソリンスタンドは見当たらない。ナビを無視して走り回るうちに上宇莫別にゆく行き止まりの道に入り込む。観光客が絶対に入り込まない 山間の農地には大きな灌漑用貯水ダムがあり、気味悪いほど静寂である。やむなく美瑛の町に戻り、給油し、隣の店で旭川ラーメンを腹に詰めて午後2:00出 発。途中、巨大ダムの建設現場を垣間見る。その規模からみて多分発電用であろう。ロックフィルダム型で95%完成している。巨大ダンプが不透水層に使う粘 土を上流から、ダム斜面につけた傾斜道を登ってダム頂部に運んでいる。これで幅10m位の粘土層を形成するのだ。双眼鏡でみると、一人の技術者が粘土層の 上に立ち、注意深く監督している。粘土層の両側は砂礫層で囲み、表面は巨石を敷き詰める方式である。そし粘土層に隙間が残り、水漏れが始まればダムは決壊 して美瑛と旭川市は水没してしまうだろう。旅行中に発生した新潟の水害など比較にならない、数万人の死者がでる惨事となる。これが日本で見られる最後のダ ム建設になることを望む。水田ばかり作りまくった農業土木技術者やダム建設土木技術者養成の定員枠を縮小しないと国家的浪費が待っているような気がする。 医者も同じようなものだろう。

午後3:00、大雪山旭岳ロープウェイ駅に到着するが、数日前にゴンドラに亀裂が発見されたそうで、運行中止であった。 自力で登った登山者が下山してくる。ただちにナビに層雲峡の宿の電話番号を入力して出発。ナビは大雪山塊の山裾を縫うように、農道を乗りついで愛別に出 る。ここからは石狩川沿いに国道39号線をゆく。かってバイクで走った道だ。網走方面にゆく自動車道が建設中だ。普通道が渋滞していないのに有料の自動車 専用道が必要なのか、疑問に思う。だれも利用しないであろう。道路公団民営化の空騒ぎはなんだったのだろう。政権が変わらねばなにも変わらないのかもしれ ない。4:30ホテル着。(Hotel Serial No.282)


第三日

8:00にロープウェイで黒岳(1,984m)に登る。ロープウェイ上駅展望台から見下ろす層雲峡はグランドキャニオン のように迫力がある。森林が表面を覆っていることだけが違う。大雪とニセイカシュペ山の間の渓谷が層雲峡というわけである。遠くに手塩岳(1,558m) が見える。 層雲峡は火砕流台地を石狩川が侵食して作られた。火砕流が急速冷却されてできた柱状節理がみごとな景観を作っている。

ロープウェイ上駅展望台から見下ろす層雲峡 遠く天塩岳

ロープウェイ上駅展望台から層雲峡の対岸正面を望めばニセイカシュペ山(1,883m)が原始の姿をみせている。ロープウェイ上駅展望台から黒岳を見上げれば裏大雪山の黒岳、桂月岳、凌雲岳(りょうんだけ 2,125m)、比布岳(ひっぷだけ 2,197m)、愛別岳(2,112m)が一列にならんで見える。昨日訪れた表大雪山の旭岳(2,290m)は黒岳の後ろに隠れている。

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ロープウェイ上駅展望台から層雲峡の対岸のニセイカシュペ山

ロープウェイ上駅展望台から見あげる裏大雪山

ロープウェイ上駅から少し歩き、リフトに乗り換えれば1,600m地点の7合目までゆける。残り390m登れば黒岳山頂 である。山頂からは御鉢平や大雪山最高峰の旭岳が望めるはずだ。20分登った8合目あたりで雲がでてきた。山頂に達しても眺望は得られないだろうと判断 し、引き返す。ここで登山用に必要と感じていたクマよけベルを買う。

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黒岳のチングルマ

然別湖温泉(しかりべつ)を入力し、層雲峡を出発。大雪湖手前で北見市の 道を分けた地点で裏大雪山全貌が見えた。雲が晴れていたので、そのまま黒岳への登坂を続行していたらと残念に思う。クマが出没するという大雪高原温泉へ分 け入ろうとしたが、未舗装道のため断念。大雪山、石狩岳、三国山の雪渓の残る山並みが大雪湖を取り囲んでいる。ほとんど車も通過しない道を独り占めにして 堪能する。三国峠のトンネルをぬけると眼下にクマネシリ岳 (1,586m)、三国山(1,541m)、石狩岳(1,967m)、ニペソツ山(2,013m)、ウペペサンケ山(1,885m)に囲まれた十勝三股盆 地の樹海が広がり、息をのむ。シラカバなどの落葉樹林のライトグリーの芝生にエゾマツなどの濃緑色の大樹が点在してすこぶる美しい。この盆地の広大さはカ メラのレンズに収まりきれない。この樹海のなかに自動車道路が飲み込まれていてそこに道路が通じていることも定かではないほど自然が圧倒している。対向車 も後続車も来ない森の中の、幅もタップリとった、立派な道をゆっくりと走らせ、至福の時間を過ごす。

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三国峠から俯瞰する十勝三股盆地の樹海

左手に南クマネシリ岳の尾根の高まり、右手のテーブル型の低い山はニペソツ山の尾根、右手遠方の雲の下はウペペサンケ山、2つの山に挟まれて三角形の小さなホロカ山(1,166m)

三股盆地の樹海は処女林かと思ったがそうではないとのこと。かって全長78kmの旧国鉄士幌線が帯広からこの盆地の中心 地、十勝三股まで通じていてエゾマツなどの木材を伐採・搬出していたとのこと。大正15年に開通したが、林業の衰退と、自動車の普及にともない、1987 年に廃線となり、レールも撤去された。林業の衰退にともない森林は再生し、原始林のようになったらしい。今では、三股には家が数軒のこるだけである。17 年前まで鉄道用に建設されたコンクリート橋やトンネルが廃墟となって湖やその上流の音更川の支流に点在している。廃線となった士幌線に興味のあるかたはをどうぞ。

廃線となる前の昭和30年(1955)のこと、三股盆地の出口には発電用のダムが建設され、糟平湖(ぬかびらこ)が出現 した。糠平湖東北岸に流れ込むタウシュベツ川にかかっていた士幌線の11連アーチ橋は水没してしまうので西岸に付け替えられた。かくてタウシュベツ橋は秋 の満水期には湖底に沈むが、冬から春にかけての渇水期には湖面に顔を出す幻の橋となった。50年間の水没の繰り返しで風化がはげしく、いずれ崩れ去るよう だ。この廃橋の芸術写真で有名になった写真家もいる。幻のタウシュベツ橋に興味のある方はをどうぞ。 ちなみにタウシュベツとは「シラカバが多い川」という意味だそうである。西岸のドライブウェーは深い森林の中を走るため、幻の橋はみえなかった。たとえ東岸の林道に入っても増水中の7月にはほぼ水没しているため見えたかは疑問である。

扇ヶ原展望台のキタキツネ

糟平温泉入口を過ぎ、坂を上り、然別湖に向かわんとすると道路中央に犬が寝そべっている。ブレーキをかけるとやおら立ち 上がってこちらに近よってくる。キタキツネだとすぐわかる。意外に小柄である。通行する車から食べ物とせしめようという魂胆らしい。なにも与えてはいけな いのだが、プリッツの1本くらいと与えてしまう。 坂を登ってゆくとよくもこんな辺鄙なところにだれが造ったのかと疑問に思うほど立派なスキー場がある。あとで分かったのだが堤義明が投資した糠平スキー場 らしい。スキー客が半減し、赤字経営らしい。然別湖はウペペサンケ山に抱かれるように在る。自然にできたカルデラ湖である。ここにもほとんど観光施設はな い。然別温泉ホテルで昼食をとる。(Restaurant Serial No.238)次の目的地をナイタイ牧場に定めて出発。白樺峠を越えて十勝平野を望む扇ヶ原展望台で小休止。このパーキング場にはキタキツネの一家が観光客に媚びていた。

ナビの命ずるまま十勝平野の緩やかな傾斜地にそって碁盤の目のようにつけられた直線の農道をただただひた走る。区画整理 された牧草地に畜産家が整然とならんでいるが、いずれも放牧はしておらず、牛は牛舎内に閉じ込められて、刈り取った牧草と輸入濃厚飼料を与えられているよ うだ。ウペペサンケ山麓から流れ出るナイタイ川沿いにある道営のナイタイ 高原牧場は放牧方式で若牛を育てている。この牧場は1,700haという日本一の面積をもつ。すばらしい景観である。

ナイタイ牧場

本日の最終目的地、十勝川温泉の宿の電話番号を入力してナイタイ高原牧場を出発。ナビは渋滞する241号線を避けて平行する十勝平原広域農道に案内してくれる。16:30十勝川の広い河原に面した立派なホテルに着く。(Hotel Serial No.283)十勝川温泉の泉質は亜炭層から湧出しているそうで色は褐色、美肌効果満点とか。湯量は豊富でかけ流しである。

札幌から旭川、富良野までは明治政府が屯田兵を入植させ、稲の品種改良をして稲作を北海道の新天地まで国策として推進し たため、美瑛を除き、水田化可能な平地はほとんど水田と化していて北海道らしさは見られない。内地の延長である。しかし大雪を越えて道東にはいると、突 然、水田は消え去り、異国風の風景が展開する。大規模な牧場が展開するためである。はっきりと稲作を放棄した政策の転換がみられる。北海道を訪れるなら美 瑛と道東であろう。

後日、依田勉三という男が1883年晩成社を旗揚げし、伊豆の民20数名を引き連れてオベリベ(帯広)の地に入植、幕別町依田地区で寒冷地で初めて稲作に成功し、十勝の基礎を築いたことを知った。時代の流れを感じる。


第四日

朝バーという聞きなれない音に目がさめ、窓の外を見ると霧のなかに熱気球が浮いている。ロープで縛って飛んでゆかないよ うにしてあるので、広い河原で練習でもしていたのだろうか。ホテルを出るころには撤収したあとだった。今日は間違いなく千歳に帰りつかなければならない。 そこで池田町にあるスピナーズファームタナカ訪問だけに限定した。(Theme Park Serial No.198)サ ラリーマンだった田中氏が定年で引退後、退職金と親から相続した野菜畑を元手に各種綿羊を飼い、毛を刈り、糸を紡ぎ、織物、編み物をする教室を主宰してい る。氏によれば、野菜畑を維持するにはきつい労働を覚悟しなければならず、定年退職者には無理。羊を主体とした畜産は利幅が少なく、道路に面した土地では 採算に乗らない。これが北海道では羊をみることができない理由だそうである。でも趣味と教育目的なら問題ない。氏は羊毛向きのメリノ種のほかに肉用のサ フォーク、チェビオット種等を30頭位飼っている。

商売抜きのため、羊達は田中氏のペットのような立場になり、田中氏によくなついて甘えている。羊は群れる動物である。1 頭が電気柵にふれて驚くと、群れはパニックに陥る。夏で暑い、暑くなると畜舎に逃げ込む。柵のゲートが閉まっていれば皆でゲートを空けろとさわいで要求す る。一旦畜舎に入って一息つくとまた出てゆく。また熱くなって、いずれか1頭が畜舎に向かって動き出すと全員がそれにしたがう。ただ序列があって、畜舎な ど好ましい場所に入るときは争いを避けるために序列順に入る。早く畜舎についてしまった序列の低い羊は日陰にねそべって自分より強い羊が畜舎に入るのを静 かに待っている。序列は年功ではなく、力によってきまるそうだ。時々、互いに力試しして序列の確認をするそうである。田中ファームでは一番古参の老メス羊 は最低順位になってしまったという。年功を除いて、群れるところなど日本人社会を連想させる。岡本久人氏が 「生態系が語る日本再生」という本で日本人=ホシムクドリ論を展開されたが、日本人=羊論のほうがリアリティーがあるかもしれない。

スピナーズファームタナカで (左側が田中氏)

毛を刈り、糸を紡ぎ、スエーターに編み上げるコンペがニュージーランドなどで毎年開催されるという。田中チームも8人一 組で毎年参加し、5時間半でこの全工程を仕上げて優勝したこともあるそうである。脱脂工程は省かれているので、出来上がったスエーターは獣脂がついたまま である。過去5年の成果品はすべて展示してある。いずれも有色毛を利用した作品だ。これに啓発されてグリーンウッド夫妻はチェビオット種からとった褐色の 手紡ぎ糸で編んだスキー帽とチェビオット種の暗褐色の手紡ぎ糸とチェビオット種/サフォーク種混紡の明褐色の手紡ぎ糸を購入した。染色していない有色毛を 使用したもので、市場には出回っていない希少価値のあるものだ。自家製ハーブティーをいただいて道の駅「樹海ロード日高」目指して出発。

帯広市内で給油。芽室ICから十勝清水までコマギレで有名な道東自動車道を体験するために走ってみる。十勝三股盆地のあ の立派な普通道より狭く、運転しにくい。そのためか速度制限値も低く、料金とのバランスが合わないと理解した。だからコマギレのまま中断したのであろう。 日勝峠で十勝平野ともお別れ、厳しい山間の道路を経て「樹海ロード日高」着。ここで昼食。夕張ICを目的地にセットし、出発。夕張ICから千歳東まで自動 車道を走り、あとはナビ任せで三菱レンタカー会社までつれていってもらう。4日間でつかったガソリン代は6,000円、一般道を使ったので自動車道使用料 金は4,000円、車事故保険5,000円であった。パッケージ費用の内訳は開示されていないが、推定すれば航空券片道10,000円、車レンタル代1日 5,000円、2食付き1泊9,900円となる。いずれも旅行代理店のコミッションを含んでいるので、それぞれの取り分はこの6-7割位か?

コルトは問題なく楽しめた。ベンツを使っている友人のエンジンが走行中脱落事故を発生したそうである。この場合の販売店 のサービスは至れり尽くせり。さすがと思わせる。三菱自動車の車だけが技術的問題を抱えてわけではない。透明性の欠落すなわち、欠陥を消費者から隠し、ア フターサービスと刑事責任を免れようとした罪が弾劾されているわけであることがわかる。

千歳空港では4時間の余裕があったので読書で時間調整。夜半に自宅着。

June 19, 2004

Rev. August 29, 2019


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