警備保障会社によるリモート監視

警備保障会社によるリモート監視

火災・盗難対策としてのリモート監視はSECOM等と契約する方法が一般に普及しているが、月当り約1万円の経費がかかる。この経費が理由でながらく契約をためらい、自前の記録型監視カメラやインターネット経由のリモート監視を試みてみた。

しかしPCとインターネットに依存するシステムは不安定で、旅の途中どこでもアクセスできるわけでもない。結局、機器買取方式で月々の経費を削減する方式 で2006年12月よりSECOMと契約することにした。この方式にすると電話線切断時のバックアップとしての携帯電話緊急通信を含めADSL込みのプロ バイダー料金と同じ程度ですむ。

リモート監視項目

リモート監視項目はマグネットスイッチによる窓、ドアの開閉監視、人体赤外線監視、調理台上に設置する火災報知器、停電監視、電話線切断監視、機器異常監視、パニックボタンである。

ドア開閉監視センサー

窓開閉監視センサー

人体赤外線監視センサー

熱式火災報知器

電話線切断監視無線通報器とADSLスプリッター

携帯用電子キー

いずれもホームセンターとは無線LANで接続し、機器毎にユニークな機器番号番号でホームセンターに登録する。個別監視機器は7−10年の寿命を持つ三洋製のリチウムバッテリーを内蔵している。使用波長は携帯電話で使っている800MHz、1.5GHz、1.9GHzより低く、パーキングメーターに使われているものと同じとのこと。2.4GHz帯の無線LANと干渉することは無論なかった。

この他にもシステムに組み込まず独立に警報音を発する煙検知器もとりつけた。

ホームセンター

ホームセンターは全てのセンサー機器と無線LANで接続し、集めた情報を管理する小型CPUを搭載している。監視モードは使用者がボタンを押して指示する。 ホームセンターは通常はAC電源で作動するが、停電時は内蔵バッテリーで作動する。 ホームセンターのCPUはNEC製である。携帯用電子キーやセンサー機器をホームセンターに登録するときに使う無線モニターはパーキングメーターの管理者が使っているもので東芝製であった。

在宅モードでは開閉監視センサーと人体赤外線監視センサーの信号は無視される。

在宅ーSECOMモードで開閉監視を開始する。開閉監視センサー信号が一つでもあればSECOMの監視センターに侵入信号を送るとともに、屋内ブザーを鳴らし、音声を発し、屋外フラッシュライトが点滅する。 またホームセンターの表示パネルに侵入アイコンが表示される。

外出モードは携帯用電子キーをホームセンターに挿入すると入る。開閉監視センサーの監視を開始し、帰宅時に携帯用電子キーを挿入して解除する。 開始と解除のモード切替毎に、SECOMの監視センターで記録される。外出中外出ライトが点灯する。

全てのモードにおいて火災報知器信号があれば、ブザーを鳴らし、音声を発し、SECOMのコントロールセンターに火災信号を送る。屋外フラッシュライトは点滅する。 またホームセンターの表示パネルに火災アイコンが表示される。

全てのモードにおいて停電信号、個別監視機器の内蔵バッテリー電圧低など機器異常信号があればSECOMコントロールセンターに機器故障信号を送る。ただしブザーは鳴らさず、屋外フラッシ ュライトも点滅しない。 またホームセンターの表示パネルに機器故障アイコンが表示される。

パニックボタンを押すとブザーを鳴らさず最優先でSECOMコントロールセンターに緊急信号を送り、屋外フラッシュライトが点滅する。

ゾーン選択ボタンで開閉を監視するゾーンを選べる。

電話線切断監視無線通報器

電話線切断監視はオプションである。これをホームセンターと電話線の間に設置するとNTTの電話線が断線しても内蔵バッテリーで作動する携帯無線電話 (au)がKDDI網経由でセコムセンターに断線を通知してくれる。 この通知はホームセンターは関与しないので、屋内ブザーが鳴たり、音声を発したり、屋外フラッシュライトが点滅することはない。電話線は50Vの直流が NTTから供給されている。おそらくこの電位差がなくなったら断線と判断するのだろう。ちなみに50Vのホットラインを2線を同時にニッパーで切断すれば ショートするのだが、特に問題はないようだ。

ADSLとの干渉

ホームセンターがSECOMの監視センターに送る異常信号はファックスと同じトーン信号であるため、原理的にADSLとの干渉はない。しかしSECOMが 用意したADSLスプリッターを経由させるとADSL信号が減衰し、シェークハンドできなくなった。原因追求に1時間を要した。判明した原因は築後25年 となると電話回線避雷器(保安器)が過去3回故障し、つい数日前にも新品と交換した ことにあった。保安器交換のとき、古くなった引きこみ線 の曲がり部で断線寸前になっていたようで、かろうじて動いていたADSLモデムがADSLスプリッターをもう一台追加することによりADSL信号を認識出来なくなったのだ。このトラブルは引込み線を新線に交換することによって解決できた。

電話局との距離が大きく、ADSL信号が微弱な時はマルチ回線アダプタ経由でパケット通信でSECOMコントロールセンターと結ぶという方式も用意されている。実はマルチ回線アダプタは光ファイバーとIP電話のみで固定電話回線が無い場合のために用意されたもののようだ。

機器買取方式

機器レンタルを6年以上継続すれば機器買取の方が安くなる。レンタルでも5年契約が最低条件とのことなので買取とした。機器は10年保証である。

SECOMシール

SECOMシールだけを張ってある家を見かけるが、標準装備の屋外フラッシュライトがついていない家は フラッシュライトを付けたくないか、シールを案山子として使っているのだ。マンションなど互いに接近している場合はフラッシュライトを付け無い場合が多いようだ。

バッテリー交換

10年後の2017/9/15に全バッテリー交換した。無償。

December 14, 2006

September 15, 2017


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