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野尻湖

氷河期ー現在の気候変動

2008/7/9 作成

信州大学、地質学の公文富士夫教授らが野尻湖をボーリングし、過去7万年に相当する地層サンプル866片中の花粉の種類 と数を顕微鏡でカウントし、約1万年前に亜寒帯針葉樹から落葉広葉樹に遷移したという詳細な変化のヒストグラムを2008年6月22日日本旧石器学会で発 表した。

同時に有機炭素の変化も2,064点を計測し気温上昇は7度に相当し、花粉の変化と一致することを証明した。

マンモスの絶滅とナウマン象が野尻湖に居た理由が説明できるという。

青色:亜寒帯針葉樹 五葉マツ属、モミ属、ツガ属

淡褐色:落葉広葉樹 コナラ亜属、ブナ属、ニレーケヤキ、カバノキ属、クルミ 類

黒色:スギ(温暖を好む針葉樹)

青森県大平山元I遺跡出土の土器は放射性炭素年代測定で1.6万年まえのものとされる落葉広葉樹で採取したドングリのアク抜きに使うために発明されたとさ れる。東アジアも大体同じ。西アジアでは小麦が主食だったために土器は必要なかった。従って土器は9,000年前に出現する。

以上朝日新聞の記事。

4,700万年前の人類につながる霊長類イーダ(ドイツのメッセルで発見されたダーウィニウス・マシラエ)ここでキツネザルとの系統が分かれる。

700万年前、サヘラントロプス・チャデンシス(チンパンジーと分かれる)

440万年前、アルディピテクス属ラミダス猿人(エチオピアのアルディーの全身骨格)

400-100万年前、アウストラロピテクス属アファール猿人(320万年前のルーシーの全身骨格)

200万年前、アウストラロピテクス属セディバ猿人(南アフリカ共和国の洞窟)

20万年前の第2間氷期にホモサピエンスが出現し、その後の15万年前のリス氷期にネアンデルタール人が絶滅した。ミトコンドリア ・イブがアフリカを出る。

11-13万年のクロマニヨン人が出現した時期であるイーミアン間氷期(第3間氷期)は測定範囲の外である。

最後の氷河期(ビュルム氷河期)が終了し、1.5万年前に温暖化が始まるが1.2-1.1万年前にあったとされるヤンガー・ドライアス寒冷期もかす かに記録されている。

そして1万年前から植生は安定化する。これが第4間氷期というものであろう。

5,000年前には温暖化の進み過ぎで縄文海進があった。これも野尻湖の湖底に温暖化を好む杉花粉のピークとして記録されている。したがって現在の自然現 象としては5,000年前にそれがピークを迎え再び寒冷化に向かっているといってよ いのではないだろうか?

温暖化によって花開いた縄文文明はその後の寒冷化によって磨かれて今の我々があるということだろうか。ではこの1万年 オーダーの変動は太陽そのものの核融合反応の変動そのものなのであろうか?

いずれにせよ、過去1万年の温暖化は長い歴史ではかなり異例である。温暖化防止はあるいは不要ということになる。

Rev. April 9, 2010

 


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