ヒマラヤ・トレッキング

ヒマラヤといっても広く、エベレスト地区、アンナプルナ地区、ランタン地区、チベット地区、他がある。 なんといってもエベレスト地区が第一の魅力だろう。どの地区に出かけるにせよ、標高4,000mをこえるところでのトレッキング故に少なくとも富士山で高山病にかからないことを確認するひつようがあるのかどうか。

エベレスト地区

チベットのパン・ラ(峠)5,100mから撮ったチョモランマ(エベレスト) 山田潔氏撮影

写真家 藤田弘基が「エベレスト花街道をゆく」で紹介しているエベレスト地区の ネパール側のトレッキング案を紹介する。

まずカトマンズ空港から小型機でルクラ空港(Lukla 2,850m)に飛ぶ。ここから徒歩でナムチェバザール(Namche Bazar 3,450m)経由シャンポチェの丘(Syangboche 3,720m)に建つホテル・エベレストビューまで高度順化しながら歩き、ここを基地とする3つのトレッキングコースを紹介してくれる。ルクラ空港からシャンポチェ空港に専用小型機で飛ぶか小型ヘリをチャーターしてホテル前庭に着陸する方法も用意されている。トレッキングの装備、ガイドもこのホテルが手配してくれる。シャンポチェの丘にはパノラマロッジホテルもある。

ルート1:エベレスト(サルガマータまたはチョモランマ 8,848m)を展望できるタンポチェ(Tengboche 3,860m)とパンポチェ(Pangboche 3,901m)を経由し、ペリチェ(Pheriche 4,243m)に至る。ここからロブジェ(Lobuje 4,930m)を経由し、クーンブ氷河奥のエベレストの展望台カラパタール(Kala Pattar 5,545m)への4日のトレッキング。

ルート2:クーンブ氷河とイムジャ氷河の合流点にあるペリチェまで戻り、イムジャ氷河を源頭部に屹立するローツエ(Lhotse 8,516m)、ヌプツエ、バルンツェの峰々を眺めながらアイランドピーク・ベースキャンプ(Island Peak 6,160m)ヘの2日のトレッキング

ルート3:チョルテンまで下りプルツェタンガからドートコシ河を遡り、エベレスト地域南面で一番長い長さ16kmのゴジュンバ氷河脇にあるゴーキョ・ピーク(Gokyo Peak 5,360m)への4日のトレッキング。この山頂からはエベレスト地域にある4つの8,000m級峰のすべてとギャチュンカン(Gyachung Kang 7,922m)を望むことができる。

エベレスト地区ルート図

井上靖は「星と祭」でルクラから徒歩でナムチェバザール経由タンボチェ(3,860m)を往復する模様を描いている。 ルート1のほんの一部だ。ホテル・エベレストビューは1972年竣工というので1975年初版の小説には描かれていない。

林主税さんは80才になった2003年にヒマラヤ・トレッキングにでかけられた。林さんはまず体調により変るので富士山に登って高山病にならなかったからOKというわけにはゆかないという。それから標高2,850mのルクラから歩かないと高度順化ができず、高山病になるという。標高3,720mのシャンポチェの丘にいきなり小型機でのりつけるのは危険だというわけ。テントを担ぎ、羊を連れたシェルパに連れられてルクラから一緒に1,000m歩いて登るのだそうだ。料理もシェルパがしてくれる。そしてシャルパがキャンプ地で組み立てるテントに二人づつ寝るのだ。トイレは野外のどこでも自由。無論女性も参加しているが皆山好きで適応しているとのこと。夜は冷え込む。最高地点に到達し、下りになってシェルパはようやく連れてきた羊の料理をご馳走してくれたそうである。

2003年でもまだ井上靖が行った1970年代と変りはないようだ。

しかし、林情報とは別の情報もある。豊橋の大山さんによれば旅行業者にたのまず、手作りの旅をしたという。標高3,720mのシャンポチェの丘にいきなり小型機でのりつけ、ホテル・エベレストビュー で血液検査をしてもらい、必要なら酸素吸入をするという方法である。 (酸素は有料)またシャンポチェからパンポチェの間はトイレは完備していて青空トイレの必要がないため女性も困らないとのこと。林情報と総合するとルクラからシャンポチェの間は青空トイレということかもしれない。

エベレスト地区の地図  (ネパール・トレッキング情報にリンク表示)

Googleの エベレスト地区の衛星写真

アンナプルナ地区

アンナプルナ地域はカトマンズの西200kmにある。出発起点はポカラでヒマラヤのマッターホルンといわれるマヤプチュチャリがあり、エベレスト地域についで人気がある。井上靖は「星と祭」のニューデリーからカトマンズに飛ぶときアンナプルナ地域にあるダラウギリ、アンアプルナ、マチャプチャリ (6,993m)、マナスルを見る場面がある。

東慶寺の井上禅定前和尚は生前ポカラの菩提樹の下でマヤプチュチャリを背に座禅を組んでいる写真をのこしている。井上正道氏によれば御釈迦さんは英国統治下でインドから独立したネパールで生まれているためその生地を訪れた時に、近くのポカラに立ちよったのだそうである。

娘によると 10年前のカトマンズ→ポカラとポカラ→バラナシの道が断崖絶壁で、ガードレールも何もなく、長距離バスに乗ると、生きた心地がしなかったという。最近はもうちょっと舗装もしっかりしているかどうか。
 

チベット地区

山野井夫妻がギャチュンカンの東北壁を初登頂したときはタイ航空でカトマンズに入り、そこから車で国境とヤルレ・シュンラ峠(5,100m)を越えてチベットに入り。ヤクでギャチュンカン氷河の脇を遡行している。

ニコラス・クリンチの「ヒドンピーク初登頂」はカラコルムのガッシャーブルムI峰初登頂の記録のためヒマラヤの西の外れにあることになる。

玉村和彦の「チベット・聖山・巡礼者」は西チベットのカン・リンポチェについての調査である。

チベットのラサ・ルート

商用トレッキングコース

各社がトレッキングコースを提供している。

サパナ(パッケージ)

コスモトレッキング(カスタムメード)

December 10, 2006

Rev. September 12, 2007


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