読書録

シリアル番号 818

書名

エベレスト花街道をゆく ヒマラヤに咲く花の競演

著者

藤田弘基

出版社

講談社

ジャンル

紀行文

発行日

1997/7/10第1刷

購入日

2006/12/3

評価

講談社カルチャーブックス

鎌倉図書館蔵

ヒマラヤ・トレッキングの企画のための参考書として借りる。

写真家藤田弘基氏の高山植物の写真と専門家による名前の同定。そして写真撮影したエベレスト地域のトレッキングコースの案内書である。

まずカトマンズ空港から小型機でルクラ空港(Lukla 2,850m)に飛ぶ。ここから徒歩でナムチェバザール(Namche Bazar 3,450m)経由シャンポチェの丘(Syangboche 3,720m)に建つホテル・エベレストビューまで高度順化しながら歩き 、ここを基地とする3つのトレッキングコースを紹介してくれる。ルクラ空港からシャンポチェ空港に専用小型機で飛ぶか小型ヘリをチャーターしてホテル前庭に着陸する方法も用意されている。トレッキングの装備、ガイドもこのホテルが手配してくれる。シャンポチェの丘にはパノラマロッジホテルもある。

エベレスト地域の地図  (ネパール・トレッキング情報にリンク表示)

ルート1:エベレスト(サルガマータまたはチョモランマ 8,848m)を展望できるタンポチェ(Tengboche 3,860m)とパンポチェ(Pangboche 3,901m)を経由し、ペリチェ(Pheriche)に至る。ここからロブジェ(Lobuje 4,930m)を経由し、クーンブ氷河奥のエベレストの展望台カラパタール(Kala Pattar 5,545m)への4日のトレッキング。

ルート2:クーンブ氷河とイムジャ氷河の合流点にあるペリチェまで戻り、イムジャ氷河を源頭部に屹立するローツエ(Lhotse 8,516m)、ヌプツエ、バルンツェの峰々を眺めながらアイランドピーク・ベースキャンプ(Island Peak 6,160m)ヘの2日のトレッキング

ルート3:チョルテンまで下りプルツェタンガからドートコシ河を遡り、エベレスト地域南面で一番長い長さ16kmのゴジュンバ氷河脇にあるゴーキョ・ピーク(Gokyo Peak 5,360m)への4日のトレッキング。この山頂からはエベレスト地域にある4つの8,000m級峰のすべてを望むことができる。

井上靖は「星と祭」でルクラから徒歩でナムチェバザール経由タンボチェを往復する模様を描いている。 ルート1のほんの一部だ。ホテル・エベレストビューは1972年竣工というので1975年初版の小説には描かれていない。

ヒマラヤといっても広く、エベレスト地域のほかにアンナプルナ地域、ランタン地域、チベット地域、他がある。

アンナプルナ地域は 井上靖の「星と祭」、チベット地域は ニコラス・クリンチの「ヒドンピーク初登頂」、 玉村和彦の「チベット・聖山・巡礼者」がある。


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