読書録

シリアル番号 1310

書名

日本環境報告

著者

本多勝一

出版社

朝日新聞

ジャンル

環境

発行日

1992/7/1第1刷

購入日

2017/08/11

評価



娘の蔵書

古い本だ。本多勝一は信州人だとは知っていたが、伊那の出身とは知らなかった。それで興味を持って読み始める。2017年のNHKの大河ドラマは今川の家来の井伊家の女城主の直虎だ。浜名湖の北側が領地だったため、徳川と武田と境を接す。この要の地に長篠城址がある。

伊那は武田の領地だったがその南端は徳川と今川と接す。この界隈は私にとっては未踏な地だ。かって中馬街道をゆく一泊バイク旅を企画したことがある。この時は飯田市に抜ける計画だった。

直虎のいいなずけ直親の子 直政は風来寺に匿ってもらったし、直虎が今川の目をさけて隠遁した隠し田は新東名高速道「浜松いなさIC」近くの引佐町西久留米女木(いなさとうにしくるめぎ)にあった。井伊谷城址にはなにものこっていないが、直虎が出家し次郎法師を名乗った寺、龍譚寺(りょうたんじ)が観光スポットになっているらしい。城下町の気賀は井伊谷川が浜名湖に流れ込むところにある。 今年の秋はジープでこの一帯を訪問しようかと思っていたこともあり、興味を持ってこの本を手にする。しかし何も関連する記事はなかった。

井伊直政は直虎、南渓和尚(隋門)と虎松の母の骨折りで徳川家康の小姓として出仕する事になり、家康から万千代という名を与えられた。本能寺の変で家康が伊賀経由逃げ帰る時、直政の力量を家康が認めた。関ヶ原の軍では敵将石田光成の居城の彦根城を家康より安堵されるのである。以後、徳川四天王の一人として家康天下取りに貢献するのである。その子孫は徳川幕府最後の大老として藩政を担うのだ。

1980年代の乱開発の話題は南アルプスの原始林、スーパー林道、消えたライチョウ、屋久スギ、朝日連峰ブナ林、イルカ、日高山脈、白神山地、森吉山ス キー場と国土開発、八甲田山ロープウエイ、知床原生林、原発誘致、新石垣島空港、岩菅山冬季オリンピックと国土開発、長良川河口堰、外来魚等々。

ここで糾 弾された国土開発は倒産、解体された。まー!公共用空間を私物化するような企業は世の中に支持されず結局消えゆくということがわかる。奥志賀なんてここに私物化されたがその落ちぶれざまはさびしいものだ。

2007年の八甲田山登山時に八甲田山ロープウエイは使わなかったので良くわからないが、うごいていたことは覚えている。

原発を誘致した地方自治体は損したということは明白だ。問題は住民が正しく認識するまで時間がかかるということ。放射性廃棄物の処分場問題はのこったままだ。原発を誘致した地方自治体に責任とってもらうしか手はないだろう。

南アルプスのスーパー林道がどこをさすのかわからない。長谷川村というから仙丈ヶ岳登山のとき利用した道だろうか。たしかに維持費がかかっている。地方自治体にとって損か得かといえば損だろう。

林野庁が経済第一原則になったのは独立採算制になったから。それに技官出身の長官がだらしなくなった。

渡部昇一はでたらめを書きとばし、イザヤ・ベンダサン(山本七平)の書くものは殆ど全ページにウソが充満し、文芸春秋は「でっちあげ」の常習犯という。


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