読書録

シリアル番号 744

書名

南蛮の道 I II

著者

司馬遼太郎

出版社

朝日新聞社

ジャンル

紀行文

発行日

1988/10/20第1刷
2000/6/10第13刷

購入日

2006/1/4

評価

街道をゆくシリーズ22,23

妻の蔵書

新教側のウイリアム・アダムスの伝記小説を読んだあとで、旧教側の話もおつなものだろうと手に取る。2003年のイベリア半島旅行にはバスク地方が含まれていなかったので読まなかった。 まだ読み始めたばかりである。

フランシスコ・ザビエルのパリ遊学時代が詳しく書かれている。1969年に技術調査で初めてパリを訪れたとき、リュクサンブール公園やカルチ ェラタンを訪れた時の雰囲気と九州のキリシタンのイメージが一致しない。

ザビエルはカルチェラタンにあった聖バルブ学院(コレージ、現パリ第二大学図書館)学んだのだがこの学院は1545年にはヴェゼレーの修道院の所有であったなどと書いてある。学者にでもなろうと思っていたザビエルを誘導して修道僧にしてしまうイグナチウス・デ・ロヨラは聖バルブ学院の隣のモンテーギュ学院の生徒であったとか。モンテーギュ学院の先輩にはローマ教会の権威を否定したプロテンタンティズムの開祖、カルヴィン(カルヴァン)やオランダ生まれで神学と教会の束縛から還俗した人文主義者で「痴愚神礼賛」を書いたエラスムスが学んだということも書いてあって少々驚いた。


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