読書録

シリアル番号 1265

書名

ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか

著者

宗田哲男

出版社

光文社

ジャンル

医学

発行日

2015/11/20第1刷
2015/12/10第3刷

購入日

2016/02/10

評価



光文社新書

横浜のランドマークプラザ5Fのくまざわ書店の店頭でみて衝動買い。直観は当たってこれで「シリコンバレー式食事」の医学的裏付けが得られたと喜んでいる。

それにしても医学界は古い固定観念にこりかたまって、いたずらに不要な医薬品を浪費するばかりかかえって国民の寿命をちじめているのがわかり怒りを覚え る。糖尿病に書いた通り、かかった医者と栄養士は日本糖尿病学会マニュアルにしたがって、カロリー制限とインシュリンを抑制するカフェイン絶ちを厳し く指導しながら糖質は150grまではOKとする。結局、カロリー計算は面倒だと2週間で放棄し、難消化性デキストリンに頼った。しかしこの方法は高価だ し、食事がうまくなくなり何のために生きているのかと自問するようになる。で難消化性デキストリンをやめた。結果は元の木阿弥。

米国で普及しつつあるという「シリコンバレー式食事」を見つけて試した。それは糖質を朝と昼完全に絶っても中鎖脂肪酸をコーヒーに大匙2杯加え ればこれをエネルギーとするので空腹は感じなくなるというもの。かわりにタンパク質、脂肪、野菜の料理をカロリーを気にしないで好きなだけ食べると いうもの。脂肪はできるだけ動物性脂肪酸とすべし。短鎖脂肪酸のバターと中鎖脂肪酸であるココナツオイルはとくにおすすめ。要するに糖質をエネルギー源とせ ずに脂肪をエネルギー源にするという我々人類が進化の過程で確保したケトンエンジンをつかえば糖尿病、肥満、ガン、アルツハイマーが防止ができ、頭もカロ リー補給はよくなるのでさえ、運動しなくとも筋肉は維持できるという。長年医者の指示に忠実に従ってタマゴとバターを我慢してきた妻はこのコレステロールはどうなるのか心配だという。そこでその解答を探して本著を手に取った次第。

本著も糖質ゼロまたは断糖はただしいという理論に立つ。そして最も説得力あるところは:
@著者自身が糖尿病で釜池式糖質ゼロ本と出会い、朝昼糖質ゼロで直した経験があること。そして糖質ゼロの生活を7年継続してすこぶる健康
A糖質ゼロ食で糖尿病の妊婦に健康な子供を大 勢出産させた実績がある産科医であることと
Bやはり糖質ゼロ食を提唱する江部康二医師の質問答えるにために、赤ん坊の胎盤の血には脂肪酸が分解したケトン体(Ketone bidies)が多い。これは脂肪酸、ならびにアミノ酸の不完全代謝物であるアセトン、アセト酢酸、βヒドロキシ酪酸の総称
C糖質さえとらなければケトン濃度が5,000μg/literでもI型糖尿病患者の血糖値が低ければアシドーシスに陥ることがない

糖分は解糖系とTCAサイクルでエネルギーを取り出す。脂肪のβ酸化で生成するアセチルCoA(アセチルコエンザイムA)は肝臓でケトン体になって脳関門を通過できるよう になり、脳関門通過後にケトン体は再度アセチルCoAに戻されて脳細胞のミトコンドリアのTCAサイクルでエネルギーとして利用される。筋肉もおなじであ るが肝臓はケトンをエネルギーとしては利用できない。ただしC型慢性肝炎患者はβ酸化障害があるのでC型慢性肝炎患者は糖質ゼロにすると脳にエネルギーが供給されない事態となるため注意が必要。

これを2013年糖尿病学会で発表するとケトン体は「ケトアシドーシス」のリスクがあると教条的に教えられた医者たちが非難ごうごうだった。と ころがケトン体があっても感染症にかからなければケトアシドーシスにはならない。火事場で消火に従事している消防士を見て放火犯と勘違いしている冤罪事件 が日本の医学界の状態。たしかにI型糖尿病患者は糖質を摂取して血糖値が上がった時、インスリン注射を怠ると、ケトアシドーシスになる。しかし、そもそも 糖質を摂取しなければ血糖値は上がらず、いくら脂肪をとって、ケトン体が増えてもケトアシドーシスにはならないのだ。日本の医学界は厚生省と結託して毎食 150gの糖質を許容しながら、全体のカロリーを制限する。結果、膵臓が劣化した人はインスリン注射が欠かせず、脂肪やタンパク質が不足がちになって、糖尿病の治療が難しく なっ ている。ケトン体とケトアシドーシスに関連あるという 米国の古い論文の根拠は有意なデータ解析をしていないことが判明。したがってケトアシドーシスは正確には「糖尿病性アシドーシス」と呼ぶべきもの。それで もいまだにインシュリンを使わない糖尿病治療法は医者ではないという影口が聞こえてくるという。医者 は製薬メーカーのセールスマンになり下がって医療保険に無駄な負荷をかけているいるわけ。日本糖尿病学会のマニュアルなどは昔欧米で騒がれた錯誤の研究を バイブルのように折がたがっているだけ。

我々には糖代謝とケトン代謝の2つのエンジンがある。糖代謝(糖エンジン)にはブドウ糖を酸素なしに分解してピルビン酸にする解糖系とピルビンを 酸素で二酸化炭素と水に分解するTCAサイクル(クレブス回路)がある。TCAサイクルはミトコンドリアで行われる。いずれもATPを生成する。赤血球はミトコンドリアを持た ないので糖を必要とする例外的な細胞だ。ただ肝臓がアミノ酸から糖新生してくれ るので糖質をとらなくとも心配はいらない。糖代謝のためのグリコーゲンの肝臓での備蓄は200-300gしかない。 (1,000kcalの備蓄に相当)したがって12時間で燃料切れになる。

脂肪をケトン体に変換させるためには3食は主菜中心の糖質制限食とし、夕食から朝食の間の11時間は糖質摂取ゼロとすことが大切。こうすると糖質が不足気 味となり、肝臓が食事でとった脂肪をケトン体に変換してくれるし、口にする脂肪が不足しても体脂肪をケトン体に変換してケトンサイクルが回りだす。

ケトン体のほうが血液が送れるカロリーが高いので、血液循環量を減らすことができ、心臓の鼓動数を減らせる。これは心臓の劣化を防止してくれるので寿命も長くなる。

ケトン代謝(脂肪エンジン)では3つのステージ(β酸化、クエン酸回路、電子伝達系)でATPに変換される。脂肪酸のβ位の炭素を酸化するので β酸化と呼ばれる。β酸化生成されたアセチル-CoA (coenzyme A)はクエン酸回路に送られ、CO2へと酸化される。脂肪酸からエネルギーを取り出すための重要な代謝経路 である。クエン酸回路はTCAサイクル(tricarboxylic acid cycle)またはクレブス回路ともよばれる。 脂肪 は血液脳関門を通過できないが、ケトン体はブドウ糖と同じく通過でき、再度アセチルCoAに戻されて脳のエネルギーとして消費される。脳細胞はケトン体の ほうがブドウ糖より親和性が強 いので脳が活性化される。脂肪による備蓄のほうは体重60kgの20%が脂肪だから12kgの備蓄とな る。(108,000kcalに相当) 消費速度を2,000kcal/dayとして50日生きられる。卵生の爬虫類、鳥類は糖エンジンなしだ。渡り鳥が長距離弁当もなく飛べるのは脂肪を燃して いるから だ。

農水省のHPには米作保護のためか脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖、朝はしっかりご飯を食べましょう」と宣伝しているが、これはウソである。これこそ糖 尿病を国民に強いているようなもの。そもそも農水省がエネルギーベースで40%を自給できる体制を維持するためにPTT交渉を戦っている。これは全く間違い。糖中毒に陥った国民を甘やかせて、糖という麻薬を押し付けているの だ。医療費増は農水省の管轄ではないから遣やりたい放題。

コレステロールは、アセチル-CoAからのケトン体合成の中間体である3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリル-CoAを出発原料として、多くの反 応段階を経て合成される。 コレステロール合成はヒドロキシメチルグルタリル-CoA レダクターゼの活性で調節される。この酵素の活性は高脂肪食で上昇し、飢餓時に 減少する。コレステロールは主に肝細胞の小胞体や細胞質でつくられるが、他に、小腸、副腎皮質、皮膚、大動脈、精巣におい ても合成される。

日本の厚生省や医学界はコレステロールにもケトン体と同じく「無実の罪」を着せてきた。メタボリックシンドロームな どがその例だ。医学界は過去30年にわたって欧米を含めバターなど動物性脂肪の摂取制限や脂身の肉、卵は一日一個と言いつづけてきた。またコレステロール を善玉と悪玉にわけて規制した。医学界のコレステロール騒動は全くの茶番だった。コレステロールは肝臓で合成され、食物から摂取する量が増えれば肝臓が減らすという関係にあるため、摂取量と直接関係ない。そもそもコレステロールは 体の主要成分であって脳の40%は脂肪で、30%はコレステロールなのだ。コレステロールを下げる薬を飲むと認知症やうつ病になる。近くのS病院でこの薬 を 処方されて半年飲んで、頭が「ぼーっとなることに危険を感知し、のむのをやめて、もとに戻った経験を持つ人がいる。2015/4に至り日本でもようや く。コレステロール値は撤廃された。しかし厚生省はその事実を報道機関には流さないから、誰も知らない。そして動脈硬化学会はまだ迷信を信じているよう だ。彼らにコレステロール降下剤剤を処方されるとウツになって電車に飛び込む ようになる。不要なコレステロール降下剤剤は毒薬と思ってよい。実際、医者にさからって飲むのをやめて正常になった人を知っている。

どうしてこのような間違った説が医学界で蔓延したかというと1913年ロシアの病理学者ニコライ・アニチコワがウサギにコレステロールを与えたところ大動 脈にコレステロールが付着して動脈硬化したという実験が衝撃的に世界にひろまったため。しかしその後の研究でウサギは草食動物故、このようなことになるが 人間は肉食だったため、摂取量に応じて体内でのコレステロール合成を調節できるので、コレステロールを摂取しても問題ないということが判明したのである。 しかるに日本の医学界はこちらの新しい知識を教えないのだ。医学教育に欠陥があるのだろう。というか利権がからんでいてコレステロールを悪者にしておかな いと医者がメシをくえないような制度があるからそうなるのだという。この論争の過程で悪玉(LDL)と善玉(HDL)とわける理論もできたが車の両輪のよ うに両方必要ということで落ち着いた。

700万年前に出現した人類は肉食故に大きな脳をもつことができたし、大きな脳はチームワークで狩りをするために有利だったと考えられる。人類は 1万年前に定住し、穀物をたべるようになってから血糖値の上昇を抑えるためにインスリンの追加分泌が必要になり、膵臓に大きな負担をさせることに なった。18世紀には欧米で小麦の精製技術が定着し、日本でも白米を食べるようになった。精製された炭水化物は血糖値の上昇が大きくなる。700万年の人 類の歴史で初めての経験なのだ。最近ではペットボトルのコカ・コーラなどの砂糖飲料は危険。インスリンの過剰分泌を40-50年継続すると膵臓が疲弊して インシュリンを出しにくくなる。こういう人はI型糖尿病になる。膵臓が強い人は過剰糖質を中性脂肪に変換する。そしてこの中性脂肪は燃えにくくてメタボリックシンドロームになる。メタボリックシンドロームは動物性脂肪 の 過剰摂取が原因ではなく、糖分の過剰摂取が原因なのだ。ここにも犯人の誤認がある。巨大な人口に膨れ上がった人類をやしなっているのは穀物。この穀物が糖 尿病などの原因となって「炭水化物は人類を滅ぼす」とも危惧され始めている。

ここで縄文人は弥生人より大柄の立派な骨をのこしているという先史人類学者で古代骨の専門家の話がよみがえる。米作は日本人を劣等民族にしたのは間違いない。

2012/5の江部先生の指導の下に「美味しく楽しく」糖質制限をやっている。 中には、カロリー制限に疑問を感じ、自ら糖質制限をし、インスリン注射不要になったも複数。 NHKは取材に入ったのに、ドタキャン。人の命を救う立場にあるものが、逆の行動を取るのはなぜ? 「タテ(学会)・ヨコ(業界との癒着)」にからめとられている。コメ利権に薬屋利権、ドップリ首まで浸かっている。

アルツハイマー病は脳にインスリン欠乏症が発生するかインスリン抵抗性が生ずるため神経細胞が糖をエネルギーとして使えなくなった細胞が死滅する現象であ る。患者にココナッツオイルを与えると、中鎖脂肪酸は小腸から門脈経由直接肝臓にはいって血清ケトンができるため脳は死ぬことはない。すなわちアルツハイ マー病にはならない。

がん細胞はミトコンドリアでの酸化的エネルギー代謝は使わず嫌気性解糖系を使う。したがって糖の摂取がなければがん細胞は死に絶える。ビタミンCを併用すればがん細胞にとりこまれ過酸化水素をだしてがん細胞を殺す。

糖質ゼロならTPP交渉でコメを守る意味が無くなる。糖質制限で浮く医療費は10兆円程度。糖質を減らす分、脂質、タンパク質を多く摂らねばならないため、食費増が10兆円位ならペイする。

2003/4年の日経サイエンスにハーバード大の教授が従来の米国農務省の望ましい食品の摂り方は間違いだらけ。脂肪が悪者にされているが、悪いのはトラ ンス脂肪酸と飽和脂肪酸だけであとは問題ないなどとまだ間違ったことを書いている。飽和脂肪酸だって糖を取らなければ無害なのだ。糖質の危険に至ってはせ いぜいジャガイモはデンプンだけなのでしょうyかされるとブドウ糖になり血糖上昇が、ショ糖より急だと言うくらい。

糖質制限に抵抗する抵抗勢力名鑑

●体重92kg、糖尿病、高血圧、狭心症、心筋梗塞になってから糖質制限ダイエットに成功したノンフィクション作家桐山秀樹氏が2016/2に急死 して話題に なっている。『糖尿病治療の深い闇』をかいて日本糖尿病学会を批判していたのでこの急死を逆宣伝に使われている。桐山秀樹氏は56才のときに空腹時血糖値 が215、ヘモクロビン9.4となり糖尿病と診断された。江部康二医師の糖質制限ダイエットの本を読んで糖質ゼロを始めた。江部康二医師はこの突然死は 「高血糖の記憶」というもので現在血糖が低くとも過去に高かった時期があると血管の狭窄はそのまま治癒せず、心筋梗塞になったのだとする。もし桐山秀樹氏 が糖質制限しなかったらもっと早死にしていただろうとする。

●2016/7鳩山邦夫氏が十二指腸潰瘍で急死した。私も十二指腸潰瘍を患ったことがあるが、鳩山氏のあまりの激ヤセの姿をみてこれは胆管癌か膵臓癌だろ うと感じた。本人は糖質ゼロ食に凝っていたと公言していたのでそれが原因かとTV朝日が取り上げ、一年半糖質制限をして失敗したというどこかのクリニック のまだ若い医 者を引っ張り出していた。医者曰く「自分も糖質制限中に脳血管が詰まりかけたので脂質の取り過ぎは体に良くない」という趣旨であった。これに対し糖質ゼロ 食をすすめるドクター江部は鳩山氏に関し ては直接の言及はさけた。ただこの若い医師の現象に関しては脳梗塞になった人の約半数、心筋梗塞になった人の約3分の1に糖尿病がみられると指摘。 これらは、ほとんどにおいて日本糖尿病学会推奨の従来の糖尿病食を食べているか、あるいは普通に糖質はしっかり摂取している方々であると指摘し。YVに出 た医師の経験は 糖質ゼロと因果関係はないとすり替え議論だ指摘している。TV局がなぜこういう難とかクリニックのぼんくら医者を番組にだすかというと、TV局が望むシナ リオを言ってくれるからである。世論はこうして誘導される。

●2016/7/6、NHKの「ためして合点!」は私がチャレンジしている糖質ゼロの危険性について解説していた。糖質ゼロの弊害は「脂質を充分にとらないため、 カロリー不足となって筋肉まで落ちてしまうところにある」というので説得力があった。多分素人はそう早合点しているからであろう。TV朝日のような怪しげなXXクリニックの開業医の親の七光り坊やのなれの果 てのお兄さんではなく、北里大学北里研究所病院糖尿病センター長の山田悟氏が出てきて耳に優しい解説をしていた。ただ最後に気になる一言で締めくくっ た。それは「ケトン体は血管内皮を傷つけるという研究が米国で出ている」というのだ。調べるとどうも(Br J Nutr. 2013 Sep 14;110 (5) :969-70.) を引用しているようだ。内皮細胞機能を反映するだろうFMD(flow mediated dilation; 血流依存性血管拡張反応 カフで腕を締めた後の血流増大によるずり応力により血管拡張物質である一酸化窒素(NO)が血管内皮からどれだけ放出されたかを超音波塩蔵で計測する検 査)を低炭水化物食と低脂肪食とで比較した複数の論文をメタアナリシスするとFMDの減少(内皮細胞機能低下)が低炭水化物食で有意 に認められたというもの。FMDは血管径の変化率としてとらえるために、分母である血管径基礎値が大きければ、たとえ内皮機能が正常であっても FMDは相対的に低く算出されるわけで、FMDが真の血管内皮機能を反応しているかどうかに関しては疑問の余地がある。これを理由にして糖質ゼロにせず少 しにせよという議論に持ってゆくためにする議論かもしれない。糖質ゼロにしなければその都度血糖値が上がってかえって血管が傷つくことに思いをいたさない ところがおかしい。

●笑ってしまうのは京都大学大学院の森谷敏夫人間・環境学科教授で「脳を動かすエネルギーは100%糖だということです」と農水省の過てるプロパガンダを言 い募る。愛し野内科クリニック院長で糖尿病専門医は糖制限ダイエットはケトアシドーシスで死に至るとか、悪玉コレステロールで動脈硬化、心筋梗塞、脳血栓 になると間違った古い知識をひけらかす。医療法人再生未来Rサイエンスクリニック広尾院長日比野佐和子医師はタンパク質や油分を摂りすぎると脂肪飽和で脳 の微小血管がつまり、一過性脳虚血症を発症するという意味不明なことをいう。そもそも血管のなかに脂肪が吸収されたとしても析出するほど吸収されるはずも ない。コレステロールのことを言っているとしてもそもそもコレステロールの大部分は食事に由来するのではなく、体内で合成され、血漿に含まれるリポタンパ ク質と呼ばれる粒子として輸送される。特に余剰の糖から合成される。これら御3名はおいしい患者をシャブ漬けにしておきたい悪徳医なの だろう。

●2016/2/19のTV朝日のダイエット番組に出演した北星クリニックの医者はいまだに「脳は糖しかエネルギー源にできないからこの方法をやると頭が ボーッとする」などの見解を披露している。この「脳は糖しかエネルギー源にできない」は日本の医学界の後進性を象徴したプロパガンダだ。糖をやめたら脂肪 にすれば良いのにできないのはかって厚生省が主導した、メタボ・キャンペーンの後遺症だと私はにらんでいる。北星クリニックは赤ん坊は胎盤から供給される ケトン体で脳の組織を作っている事実を知らない不勉強な医者の集まりだ。農水省がいうから間違いないと権力追従のどうしようもない連中。農水省はコメを国 民にたべさせ自給米で国民のエネルギーの4割自給体制で立国して国際市場社会に抵抗している。これは一種の鎖国政策で攘夷論と同根。

●朝日の2016/2/24の朝日の記事に天堂大学糖尿病内分泌内科の綿田裕孝教授が「過度に糖質制限をし、結果的にたんぱく質を摂りすぎると腎機能の悪 化を招きます。また、脂肪の中で飽和脂肪酸が過剰になれば、悪玉コレステロールが増えて動脈硬化を招きやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞の原因にもなります」 と言っている。私のバイク仲間に腎機能が悪化した人が一人いますが、すべての人がそうなるのではない。私の高校の同期にこのたんぱく質を制限する食事療法 を専門にする高名な医者がいる。献身的に一人で全国の患者の相談にのっている。無論、腎臓病になった人はタンパク質制限をしなければいけないのは論をまたないが、糖質制限に反対する理由としてはあまりに特殊例で薄弱だ。糖質制限=タンパク質を多量に摂れではない。 タンパク質にかんしては今まで通りでいい。タンパク質をとってダイエットとおいう方法も似非医学だ。だいいちタンパク質は肉や魚でコストがかかりすぎる。 かわりに短・中鎖脂肪酸を摂ればいいのだ。飽和脂肪酸はいまでは不飽和よりベターと認識されています。同じバイク仲間で医者の言う通り、メシを食いながら 毎日腹にインスリン注射していた男は結局死んでしまいました。糖尿病のほうが腎臓病より死亡率に圧倒的に大きな影響がある。「飽和脂肪酸が過剰になれば、 悪玉コレステロールが増えて」云々はもう過去の医学知識でロシアの研究者が草食動物であるウサギに脂肪を過剰に与えた実験から導かれた過てる論なのだ。と いわけで綿田裕孝教授は化石人間だとご自身でみとめたようなものだ。厚生省ですらコレステロール値はとりさげたのです。バカの一つ覚え丸出し。糖質制限し た桐山秀樹氏が心不全で死んだから糖質制限が間違いというのはこれもひどいロジック。桐山秀樹氏はすでに重度の超尿病を患っていて血管が痛んでいていつ死 ぬかという状態だったのだ。それを糖質制限で7年も寿命が延びたというのが正しい見方だろう。糖尿病学会は自分の金儲けのために一つの症例を自分が有利に なるように解釈し、なにもわからないマスコミを使って逆宣伝しているだけだ。悪徳医だ。人は安倍政権のお仲間なんだろう。献金もたっぷりはずんでいるのか も。農水省も米を食べさせようと脳は糖しかうけつけないと完全なウソをホームページで宣伝している。

●2016/2/27の朝日新聞が有楽町の朝日ホールで行った健康・医療フォーラムでの講演会の講演録がでていた。そのうち2人の講師の食事療法は全く ロートル医師まるだしだとおもったので。この戦犯リストに挙げておこう。野田光彦埼玉医科大教授、糖尿病内科:食事療法では3つの「あ」、油もの、甘いも の、アルコールだというもの。たしかに甘いものは該当するが油ものはケトン食で糖質制限の中心的なもの、アルコールは蒸留酒は糖尿病と全く関係ない。本田 佳子女子栄養大教授:食事は低エネルギー・低脂肪にすべきというのでは間違った古い認識。これでは糖尿病はインスリンで直すしか手はなくなる。このよ うな脂肪恐怖症は西洋人が30年前におちいった恐怖です。彼らはその後の研究でこれは間違っていたと方向転換していというのに日本人は忘れられないといだ けのこと、地の果ての辺境民族だとつくずく思う。朝日もこういう@ポンコツ講師に間違った知識の宣伝をするチャンス与えるボロ新聞だということを告白した ようなもの。

●2016/4/14の朝日新聞に船瀬俊介の「食べなきゃ治る! 糖尿病」 糖質制限はやっぱり危険だった!という書籍の広告があった。糖質制限はやっぱり危険だった!そこでどうい本か調べると、単なるダイエット本であ ることがわかった。飽食の時代だからダイエットは糖尿病に有効であることは間違いない。しかし「糖質制限はやっぱり危険だった!」という文句は出版社の三 五館が宣伝文句として入れたもののようだ。かなりいかがわしい売らんかな本だ。


結論

私は糖尿病の入口で薬もつかわず20年間もうろうろしてきた。しかし糖尿病の基準をみたさなくとも血糖のピークは確実に血管を痛めるので糖質制限をはじめたわけ。手法はケトン食。それでも突然死しても、やはりあれは糖質制限が原因だと悪徳医はいうのだろう。

ところが世界はジャック・アタリの「21世紀の歴史」で予言されているように市場原理で作動し、国境は消える方向に向かっているのだ。まさにエンジンの逆噴射。米国の次期大統領にTPPを反故にしてもらわないと、このような遅れた医療システムは米国に乗っ取られる運命にあるのかも。

Rev. January 3, 2019


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