読書録

シリアル番号 1257

書名

最強の食事

著者

デイブ・アスプリー

出版社

ダイヤモンド社

ジャンル

医学

発行日

2015/9/17第1刷
2015/11/6第5刷

購入日

2015/12/9

評価



原題:The  Bulletproof Diet by Dave Asprey

新しい本を4冊も買ってしまって1月以上未読であったが、ようやく時間ができて読破。

まだ糖尿病と いわけではないが食後血糖値が高く、糖尿病予備軍といわれて20年。76才になったとき、白内障手術前検査で問題とされた。幸いグリコヘモグロビン値で OKとなった。その後の検査でも空腹時血糖値が130mg/dL(基準値99mg/dL) であった。グリコヘモグロビン(HbA1c)は 6.5%(過去の基準値4.2-6.2%、2015/4からの新基準値6.5%)、インスリンが29.4μU/mL(基準値空腹時負荷前2.2- 12.4μU/mL)体重68kgであった。難消化性 デキストリンの助けで3月後の2015/4/2の空腹時血糖値は108mg/dL、グリコヘモグロビン(HbA1c)は 5.7%、LDLコレステロールが128mg/dLとほぼクリア。体重は63kgとなったが、難消化性デキストリンは高価で懐がさみしくなる。これをやめ ると間食の誘惑に負け、66kgまでリバウンド。

そこでこの本を購入したわけだが、読んでよかった。

非常にシンプルで間食の誘惑に精神力で対抗せずに食欲を絶つ方法が書いてある。その方法とは朝食と昼食はコーヒー+中鎖脂肪酸のココナッツオイル or 短鎖脂肪酸のバターで糖質抜きの食事と昼食にする。糖質以外はタンパク質、脂肪、野菜はすべ てOKで、カロリー計算などは不要。これで脂質からエネルギーを得るケトン体回路を生かして血糖問題を解決するというものだ。難消化性デキストリンなどに 頼らなくとも見事に食欲は消える。そして3日で体重は再び63kgに下がった。気分爽快、膝の痛みも消え、すこぶる良好。

人類は狩猟採取民から定住民に移行した時点で穀物を手に入れた。狩猟採取民時代には我々の細胞膜の素材である脂肪酸の燃焼でエネルギーをえるケトン体回路 を使っていた。しかし定住して穀物栽培ができるようになってエネルギーを糖分の分解で得るというサイクルの方が効率がよいので現代人は糖漬けの生活をするよう になってしまった。ケトン体回路はサボっているわけである。

具合が悪いことに、1950年代アンセル・キーズという研究者が飽和脂肪酸は心臓病の原因という論文を書き、これをマスコミが喧伝して以降、低脂肪ダイ エットブームがはじまった。(2003年の日経サイエンスでもまだこの説が頑固に信奉されていておかしい)その後の研究で彼が不都合なデータを捨ててい たことがわかり、飽和脂肪酸悪役説は全く根拠がないことがわかっているにも拘わらず、いまだに日本では動物性の飽和脂肪酸は不健康だからと信じてバターを やめてマーガリンやショートニングなどの人工トランス脂肪酸を使うべしという迷信が残っている。マーガリンやショートニングは植物由来の不飽和脂肪酸に水 素添加して合成したもので、ガン、認知症、アルツハイマーの 原因となっている。

また多価不飽和脂肪酸(ポリエン脂肪酸、polyunsaturated fatty acid, PUFA)などは我々の体内で合成できないので必須脂肪酸として有用重要視する迷信も残っている。しかし特に意識して摂取しなくとも普通食べる食品にふく まれているのだ。必須脂肪酸にはω-3脂肪酸(魚油、亜麻仁油)やω-6脂肪酸(コーン油)、ω-9脂肪酸(オリーブオイル、ナタネ油)などがある。これ らは鎖の長さからは長鎖脂肪酸(long-chain fatty acid:LCFA, long-chain trigriceride:LCT)と呼ばれ、ケトン体回路では分解しにくい。加えて多価不飽和脂肪酸は不安 定で料理中に害のある物質に代わる場合もある。このような多価不飽和脂肪酸信仰という迷信がのこっているのは日本は情報の下流にあるためであるのとマスコ ミが最 新なサイエンス情報を理解できないところにある。だから食品店はいまだ安価なキャノーラ油であふれるという不健康な状態。ただ不飽和脂肪酸は間に合ってい るとはいえ、食生活の変化で魚を摂取しなくなったため、ω-3脂肪酸は不足気味である。サントリーのオメガエイドは高価なので、亜麻仁油を毎日小さじ1杯 と るか缶詰の魚をとることにした。

厚生省がメタボリックシンドロームが心臓病の原因として血中の血糖値、中性脂肪値、コレステロール値 に関心が集まった。ただ中性脂肪の原因は脂肪の摂取にはないということが理解しにくいため、医者を含めて脂肪は悪だという短絡思考に陥る。むしろ逆で糖の 摂取にあるということに思いを致さねばならない。余分な炭水化物は、様々な代謝回路を経由して脂肪酸やグリセロールとなり、トリグリセライドすなわち中性 脂肪になるのだ。

コレステロール (cholesterol) とは、ステロイドに分類され、その中でもステロールと呼ばれるサブグループに属する有機化合物の一種であり、摂取脂肪との直接の因果関係はないにも関わら ず医者が脂っこいものは避けてくださいなどと古い知識を繰り返すし、素人考えで動物性脂肪をとってはいけないと考えやすい。

前述のように動物の飽和脂肪酸は全く無害とわかっているのだ。かつ、飽和脂肪酸ではあってもその炭素鎖は短いか、中ぐらいの長さであれば糖分を絶てばケト ン体回路で エネルギーを得やすい。ケトン体回路とは脂肪から「ケトン体」すなわちβヒドロキシ酪酸を製造する経ルートだ。血液中のケトン体が増えると血液は酸性にな る。これはケトーシスといわれる。ただ炭酸イオンが中和してくれる。こうして体内のエネルギー源を、ブドウ糖からケトン体へと切り替え、体内の脂肪を燃焼 させて体内に蓄積させないことが できる。脂肪酸の鎖が短いほど、ケトン体回路で燃えやすい。このケトン食事法は戦略的にマイルドなケトーシス状態に持ち込む方法である。インシュリンが分 泌されない糖尿病患者の筋肉は糖を取り込めなくなるので糖質不足のシグナルを出す。結果、糖新生とケトン体の濃度が上がるが、体の調整能力低下のため、血 液のpHが酸性になりケトアシドーシスになるため採用してなならない。管理したケトーシスに入るためにはバターに含まれる酪酸という炭 素が4個の短鎖脂肪酸をコーヒー大匙1杯を加える。またはココナッツオイルなどの中鎖脂肪酸(medium-chain fatty acid:MCFA, medium-chain trigriceride:MCT)をコーヒーに同量加える。こうして午前中のエネルギー源とするのだ。短・中鎖脂肪酸を摂取する事により、過剰な内臓脂 肪の蓄積を抑える戦略なのである。このケトーシスの欠点は便秘、低体温、口臭、副腎疲労、血中の生体ヒスタミンの蓄積であるので2週間に1回解除して間欠 的にケトーシスを維持することが肝要。便秘は新谷酵素の服用で解決、口臭は肺から最も軽質のケトンである、アセトンがでてくるためで、一時的に糖を取ってケトーシス常態から脱しなければならない。

オ リーブオイルなどの一価不飽和脂肪酸(モノエン脂肪酸、monounsaturated fatty acid, MUFA)、二重結合の数が1つは)一般に炭素-炭素二重結合が一つなので飽和脂肪酸についで推奨される所以である。これは脂肪酸のメチル末端から9番目の結合にあるためω-9脂肪酸とも呼ばれる。以上脂肪酸と一致。

さて肝臓は絶食遊動脂肪因子(FIAF)というタンパク質を生成する。FIAFの役割は、体に脂肪を貯蔵させるリポ蛋白リパーゼという酵素を阻害することだ。 肝臓は必要に応じて適量のFIAFを生成し、余分な体脂肪が燃やされる。

問題は、腸内細菌もFIAFを作っていて、自らの目的の ために操ることだ。腸内細菌はあいにく高脂肪・高糖質食を摂っているときにFIAFを抑制し、脂肪を燃やすよりむしろ蓄えるように働くと考えられている。

幸いにも、腸内細菌はでんぷんや糖質に「飢えた」とき、空腹になる。空腹になった細菌はFIAFを生成し、体脂肪を燃やしてくれるのだ。しかし糖質やでん ぷんが供給されるとFIAFの生成がストップし、大脳辺縁系が指令を出して脂肪が蓄えられていく。中鎖脂肪酸、なかでも炭素数が最小のカプリル酸(C8)は腸内細菌叢にプレッ シャーをかけるので、特に断食中にこれを摂取すれば、脂肪を貯蔵しようとする腸内細菌を妨げることができる。

糖質を絶つのは細胞に細胞内の不要な物質を燃すころだよと教え、腸内細菌に糖質はないのだからFIAFを分泌せよとシグナルを送ることになるのだ。

腸内細菌のバクテロイデス門(Bacteroidetes)は、嫌気性のグラム陰性の細菌グループで、多くは桿菌またはらせん菌の形をとり、タン パク質や糖類を基質にして従属栄養的に増殖する。瘦せている人に多く見られるバクテロイデス門の細菌はサプリでは増やせないから、えさを与え なければならない。コーヒーには抗酸化物質ポリフェノール、特にクロロゲン酸と呼ばれるものがふくまれている。これがバクテロイデス門のエサになる。コー ヒーに加える ミルクやクリームをバターに切り替えれば、すべての腸内細菌をいったん抑制したあとで「瘦せ型」細菌を増殖させることができる。クロロゲン酸にはマルトー スをグルコースに分解する酵素であるα-グルコシダーゼの阻害活性が認められ、ラットで食後の血糖上昇の抑制作用が認められた。コーヒーをよく飲む人たち では糖尿病発症のリスクが低くなる傾向が見られるという。

コーヒー豆はしばしば収穫後、カビに侵されている場合がある。カビ毒を肝臓が分解するとき糖分を消費するのでコーヒーは上質のものを選ぶこと、特にデカフェは低品位のコーヒー豆をつかうので避けること。

コーヒーは夕食にはやめて、以後普通の食事をとり、睡眠直前にはちみつなどなめて、血糖値を上げて眠りに落ちるという生活を少なくとも2週間するということを時々繰り返す。

こうすれば運動しなくともベストな体形が維持できる。しかしもし運動するとすれば空腹時に行うのが有効。頭脳の回転も向上する。

著者がしたことは図らずも人類が定住して農耕を始めてから得た穀物中毒を狩猟採集民の食事に戻すということだろう。これは人類の歴史ではむしろ長い狩猟採集期間の生活習慣に戻すということだと私は理解した。縄文人に成りすますわけだ。弥生人は以後、不健康ということ。

以上が本書の骨格となるところだが、食材についての細かい注意が満載されている。

例えば脂質だが、すでに述べた植物油に含まれる有害な不飽和脂肪酸を摂取しないようにキャノーラ油、コーン油、綿実油、亜麻仁油、ピーナツ油、大豆油など はなるべく避けるようにせよという。この点、我が家ではすでに実施済でバター、ココナッツオイル、オリーブオイル、米油に切り替え済み。

大豆を含む豆類はオメガ6脂肪酸やレクチンを含み、アナフラキシーを起こし、アフラトキシンの含有量が多く危険な食物だ。そのうち大豆が最悪でピーナツなどがこれ に次ぐ。レクチンは糖鎖に結合活性を示すタンパク質だ。日本に残っている動物脂肪忌避という古い知識のために大豆からタンパク質をとる和風の食物連鎖を良しとしているが、著者は米国ではオーガニックと 表示のない大豆は遺伝子組み換えのため、アレルゲンなど反栄養素、生体アミン(ヒスタミン)、真菌代謝産物、レクチンやフィチン酸を含むため、発芽処理や発 酵法などの調理法を兼用すべしとしている。生体アミンは肝臓で分解される。大豆は甲状腺機能を阻害する。大豆の最大の問題は植物性エストロゲンとなる植物性イソフラボンがホルモン障害を 発生させガン・リスクが高い。豆乳は最悪。ミソ・醤油はあまり推奨していないが納豆はOK。ピタゴラスすら「豆は食うな」といっている。豆乳から作る豆腐 はどうなのか気になるが言及なし。こういわれると日本で信じられている「十割豆乳・十割豆腐」は遺伝子組み換え大豆うぃ使わないとはいえアレルギー体質の人にとっては好ましくないということになる。

穀物はフィチン酸を含む。これは抗酸化物質で体にはよいのだが、ミネラル、鉄、亜鉛、マグネシウム、カルシウムと結合して吸収を阻害する。小麦は グルテンを含む。これが分解したグリアドーフィン(またはグルテオモルフィン)は麻薬性物質でまた食べたくなる。肉まんを夕食にとったら頭がぼーっとする 経験した。

遺伝子組み換え大豆や穀物を危険性だと騒ぐのは過剰反応と思ってきたが、この本で、害虫が逃げる仕掛けは、植物が虫などに食われないように発達させた植物 毒を穀物に持たせようとしたことにある。人間がたべても毒ではないのは肝臓が解毒するから。たた無害化のために糖分がほしくなる。そしてつい間食したくな るのだと知った。そういう意味でモンサント関連食品は用心したほうがいい。日本には遺伝子組み換え大豆は輸入されていないことになっているが、米国では豆乳やビールなどは危険がいっぱいとのこと。

ナッツ類はシュウ酸を含む。筋肉痛の原因になる。

肉類は穀物飼育はさけ、牧草で育てた肉にすべし。米国の工場生産牛は汚染穀物、生ごみ、干からびたジャンクフード、鶏の嘴や羽、抗生物質、ホルモン、合成 エストロゲン漬けなので食してはならない。鳥類は穀物をよくたべるのでオメガ6脂肪酸が多く、鶏肉はあまり勧められない。

乳製品はバター、ギー以外はリスク製品だ。特にマーガリンやショートニングは絶対避けなければいけない。なぜ乳製品が要注意かというと、ミルクにはカゼイ ンというタンパク質が含まれ、小麦由来のグルテンと同じく、これが分解されたカソモルフィンというペプチドはヘロインやモルヒネなどのアヘン薬物の効果を 模倣し、脳内のオピエイト受容体と反応することができるので、体にとって重要な影響を与えるからである。特にアレルギー体質の人に害がある。

デンプンを生産する植物はデンプンを求める虫たちから身を守るためレクチンやフィチン酸などの植物毒素で武装している。デンプンのうちパンは小麦に含まれ るグルテンがグルテオモルフィンに変化する。これはあへん様中毒症状を呈するので忌避すべし。トウモロコシはカビ毒に注意。玄米にはレクチンやフィチン酸が含まれるため、 白米を推奨。サツマイモ、カボチャ、ニンジンは推奨。

あらゆる食品中のカビには注意。特にコーヒーは高価なものにすべき。インスタントやデカフェは安物のコーヒー豆を使うのでカビ毒が含まれている。

何をおいても野菜は多量にとるべきだが、植物は食べられないように、毒素で武装しているので要注意。人により個人差があるがナス、トマト、ピーマ ン、トウガラシ、ジャガイモ、ニンニク、玉ねぎは加熱調理法でレクチンを分解しなければならない。ナス科のレクチンは関節痛を起こし、脳が満腹シグナルを 受け取りそこなう。

果物は果糖を含むため、夕刻以降にしか口にしてはいけない。メープルシロップは果糖が少ない。

加工食品やフライは脂肪が酸化しているので、食さないこと。調理はできるだけ煮て、油で焼くことは避ける。

蒸留酒はOKだが、ビールには穀物の植物毒がふくまれているため、解毒用糖が不足して糖分がほしくなる。白米からの日本酒やワインのほうが、間食しないですむようだ。

人工甘味料のうちスクラロースは農薬に近い。

調理法はできるだけ油で炒め物するより煮ることが推奨される。

著者のサイトはhttps://www.bulletproofexec.com/



私はマスコミが多くの耳学問の医者が広めた、脂肪の害にのみ言及しているのを、二酸化炭素、温暖化説と同じ学会+マスコミ現象と理解して一人寂しく、自分を実験台にしてケトン食を実施している。

ケトン食は私のバイオと化学の知識のロジックにはぴったりだが、サイエンスはすべて実証しなければ、単なる屁理屈、哲学、宗教と大差なくなる。これで早死にしたら、サイエンス的に負けだと孤軍奮戦で頑張っている。

ケトン食には問題がある。時々口臭がでる。歯磨きしても止まらない。多分胃から出るにおいだと思うが、野菜を食べれば治る。TVで脂肪がケトンとなって全 身を巡る。ケトンのうちアセトンは揮発性が高いので肺から呼気に含まれてでてくるという説もあった。それなら脳がアセトンで中毒し、意識を失うなどの弊害 が出るのでは?

2017/4/5 ようやくNHK BSプレミアムの夜の9時に北里大の教授が短鎖脂肪酸、とか低糖質食のメリットに言及していた。日本の学会でも遅ればせながらケトン食と糖の恐ろしさを認識しはじめたのかと少しうれしくなった。

ところが6日の番組はω3がテーマだから耳凧のドコサヘキサエン酸(DHA)のメリットでケトン食の本質からは外れている。

たしかにケトン食とはカロリーを脂肪酸で摂取するためどの脂肪酸を食するかが大問題となる。まず我が家では不飽和脂肪酸とはいえ、リノール酸(C18:2) の多い菜種油は全く使わなくなった。台所の納戸の奥に討ち捨てられている。料理の中心はオリーブ油、バター、ココナッツオイルだ。バター、ココナッツオイ ルは加熱すると気化してしまい、室内と換気扇が汚れるので加熱せずに使う。そして下水管を詰まらせる厄介な代物だ。それに高価で食費はばかにならない。

脂肪の他には野菜とタンパク質をたっぷりとる。3日に1回はキャベツみじん切りにして塩と砂糖を少々加えて、チャック付ポリ袋に入れて空気を絶ち、嫌気性発酵させて手製ザワークラウトをつくって多量に食している。



日本政府の役人の陰謀森鴎外以降、米を国民に多量に食べさせ、米国産の安い菜種油をたべさせて米国のご様子をうかがい、寿命を短くして社会保証費をうかせ るという、今村雅弘復興大臣のやり方そのものに気が付かない。こういう方針で安倍政権の政府が運営されているが、北朝鮮と裏でつるんでいるのか、時々花火 が日本海周辺で上がり、国民の支持を取り付けていますね。やすやすとだまされる国民こそ自己責任。

従来の説では血管内にコレステロールが蓄積しているという結果から短絡的に飽和脂肪が悪者と想像されただけの間違った対処法である。メカニズムはもっと複 雑である。内臓脂肪型肥満になると、免疫細胞のT細胞が老化して免疫機能が低下し、炎症を引き起こすオステオポンチンOsteopontinという骨の強 度や免疫にかかわるたんぱく質を大量に生み出すことがわかった。これが我々の体をむしばむのだ。内臓脂肪型肥満にならないためには日本の医学界が推奨する 糖質+カロリー制限法では全く意味が無く、糖質でエネルギーを得る方式から脂質でエネルギーを得るケトン型エネルギーサイクルに食事変換しないと、内臓脂 肪型肥満はなくならず、オステオポンチンが増えたままで、寿命は短くなる。また脂質も動物性飽和脂肪酸がいけないのでオリーブ油にせよなども無意味な対処 法である。

ロイシンはアミノ酸の1種であり、側鎖に イソブチル基を持つため、疎水性アミノ酸に分類される。ヒトはロイシンを合成できないため、ヒトの必須アミノ酸の1つに数えられる。肉類の多く含まれる。 運動するだけではロイシン不足で筋肉は発達しない。とくに朝方不足するので朝食はコンチネンタルではなく、卵、ソーセージ、ミルクなどの英国式が好まし い。癌予防としての亜硫酸ソーダを使わない無塩析のソーセージは旨くないので普通の粗挽きソーセージを購入。ロイシン不足か発癌性の亜硫酸ソーダをえらぶかと聞かれたら、どうも癌よりも心筋梗塞で死ぬ可能性がおおきいので塩析ソーセージを選ぶ。

ポリフェノールの一つレスベラトール(resveratrol)はブドウの果皮、ピーナッツの皮などにも含まれる抗酸化物質として知られる。赤ワインに含まれることから、フレ ンチパラドックスとの関連が指摘されており、心血管関連疾患の予防効果が期待されている。アルツハイマー病の患者は脳内にアミロイドベータタンパク質が蓄 積する一方で、脳以外の部位では同タンパク質の値が低下する。レスベラトールはこのバランスを変えさせて、脳に蓄積した同タンパク質を体内に循環させる作 用がある可能性をうかがわせている。市販のピーナツはこの赤皮が除去されているので、赤川毎油で揚げた「揚げ塩ピーナツ」または「さや煎落花生」を毎日9粒程度口に入れることにしている。


Rev. September 21, 2017

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