読書録

シリアル番号 1233

書名

How Google Works 私たちの働き方とマネジメント

著者

エリック・シュミット ジョナサン・ローゼンバーグ

出版社

日本経済新聞出版社

ジャンル

ビジネス

発行日

2014/10/8第1刷

購入日

2015/06/7

評価



近くの書店で衝動買い

2006年の「Google誕生 ガレージで生まれたサーチモンスター

2007年の「次世代ウェブ グーグルの次のモデル

2008年の「Googleを支える技術 巨大システムの内側の世界

2009年の「クラウド グーグルの次世代戦略で読み解く2015年のIT産業地図

2011年の「グーグル ネット覇者の真実

に次いで6冊目のGoogle本だ。この本はCEOが自ら書いたもの。

経済学の教えるところによると主要な生産要素の費用曲線が下方にシフトするとその産業に大きな影響がでる。

最近20年間では半導体素子の価格低下によるコンピューティング能力向上と時分割通信によるンターネット費用の低下という生産要素の費用が劇的に低下した。

従来型企業は情報の希少性、流通資源やマーケットリーチの希少性、選択肢や売場面積の希少性に守られてきた。特に日本では電力事業は地域独占で守られてきた。

希少性の喪失によって日本のメディア産業、流通業、製造業は事業基盤を失い、衰退の一途だ。一時的に金融政策で命脈をたもっているが、これもカンフル注射で一息ついているに過ぎない。電力事業もいよいよ2016年から独占権は喪失する。

こうなると消費者が王様になり、会社経営者や政府指導者は裸の王様となる。

生き残り戦略としてのさらなるコストカットは不可能。したがって消費者にとって魅力あるプロダクトの開発能力が企業の最大の戦略となるはず。そのためには ビジネスセンス、専門知識、クリエーティブなエネルギー、自分で手を動かして業務を遂行しようとする姿勢を有する、スマート・クリエーティブの採用を経営 陣が自ら最優先で実施しなければならない事項となる。

魅力あるプロダクトの開発能力は日本やドイツの権威主義文化は阻害因子となる。

魅力あるプロダクトの開発能力で成功したベンチャーのGoogleの創業者ラリー・ページは徹底して権威主義文化を嫌った。Googleのスマート・クリ エーティブは自身が消費者の感性を保持したまま自由市開発したいことに夢中に取り組む。特定の任務に縛られず会社の情報に自由にアクセスできリスクを伴う 開発にチャレンジして失敗しても処罰を受けることはない。

Highest-Paid Person's Opinion(HiPPO)オフィスのカバのいうことは聞くな。意志決定の質と報酬の水準は本質的に無関係。

「意義を唱える義務」を重視する文化

パットン将軍の有名な言葉「全員同意見ということは、誰かがモノを考えていないということだ」

Rev. June 19, 2015


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