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リプレイ第3話後:ショートストーリー  

●目次

マーコットSS④(作者:マーコっトP)
オーランジュ&タンジェリンSS①(作者:むーむー)
オーランジュ&タンジェリンSS②(作者:むーむー)

●マーコットSS④ (作者:マーコットP)

日が昇る少し前、まだ暗い室内で、誰よりも早く目を覚ました。

何もかもが怖い夢であって欲しかった。

うつろな顔で身体を拭きながら、思った。
いつも見慣れているはずの自分の身体が、まるで自分のものではないような気がした。

不思議な色に反射する銀の髪。白い肌は今にも透けて消えてしまいそうに思えた。

村の皆に、正体を打ち明けた時に感じた、大事な何かを掴みそこねてしまった恐怖。

朝、部屋を掃除していると、父は褒めてくれた。今、その父は居ない。自分が知っていた父。

ゆっくりと照らし始めた朝の陽が、冷たい肌をゆっくりと温めていくのを感じながら
「まだ自分はここにいる」
そう思った。

カバンの中の自分の本。陽光と影との境目に、冷たくこちらを見つめる自分を見た気がした。

オーランジュ&タンジェリンSS①(作者:むーむー)

私の名前はオーランジュ。呪いと魔獣合成などを得意とする魔術師だ。
世間では「ダークマジシャン」などという言い名があるようだが、
何故にダークと言っているかが理解不能だ。

真の魔術の研究の前に、ライトもダークも無いのがどうやら理解出来ていない者が多いようだ。
嘆かわしい。
そういう意味では頭の固い、融通の利かない正義バカがこの世にはなんと多いことか。
このままでは魔術の神髄を極めた古代王国期の魔術復活など夢のまた夢。
同じロードスの地を踏みしめる者として、世俗のバカさ加減にはうんざりさせられる。
いっそのこと全て消えて無くなるのが良い気もするが…。
せめて魔術研究の糧にでもしてやれば真理の探究の為にもなろうというものか。

最近、そういう意味では面白い検体となりそうな正義バカを見つけた。
200年もの間、ロードスの平和を守っていると豪語する本物のバカだ。
エルフというやつは脳の細胞が樹木で出来ているではないか?実に興味深い。
一度解剖してみたいものだ。

どうやら、性懲りもなく、またその正義バカが我々の研究施設に踏み込んできたようだ。
折角新しい拠点を用意したばかりだというのに、また破壊の限りを尽くすつもりか。

「おい、お前。いい加減にしないと、研究の検体にしてやるぞ。
 そのひょろ長い体の全ての樹木成分を取り除いて、柔軟な体にしてやろう」
「? 何を訳の分からないことを言ってるのかしら。
 狂った魔術師らしくてとても素敵なご提案ですけど、遠慮させていただくわ。
 あと、私は『お前』ではなくタンジェリン。
 もうじき死ぬのだから名乗る必要も無かったかしらね?」
「ふ、小娘が、抜かせ!」
「ふふふ。人間の坊やに、小娘と言われるなんて滑稽ね!」

いきなり上位精霊を呼び出しては施設の破壊をし始める正義バカ。始末に負えぬ。
相変わらずこの正義バカは魔力だけは本物のようだ。
魔術の打ち合いになっているが、ここで撃ち合うのも奴の目的の一つだろう。
新しい施設を破壊するために、この私の魔法すら利用しようというのだ。
これ以上加担してやる必要もあるまい…。

「今日のところは見逃してやる。またな正義バカ!」
「タンジェリンよ。記憶力も無いなんて、よほど、あなたの頭の方が樹木じゃないのかしらね?」

口数の減らない奴だ…。腹の立つ…。
テレポートを用い、別の施設へと移動する。
いつか解剖してやる、あの正義バカめ。

オーランジュ&タンジェリンSS②(作者:むーむー)

私の名前はオーランジュ。呪いと魔獣合成などを得意とする魔術師だ。
今日も魔術の研究を行うため、昼夜寝る間を惜しんで研究施設の設営に努めている。

どこで聞きつけたのやら、またもや正義バカの一団が、我々の研究施設予定地に攻め込んできた。

「おい。長耳!その耳ざとくアジトを突き止める能力は褒めてやるが、しつこいにも程が有るぞ!」
「あら・・・。
 性懲りも無く、秘密基地ごっこを繰り返す坊やたちに、しつこさを褒められるとは思わなかったわね?」

ちぃ。口の減らぬ正義バカめ。
とりあえず挨拶代わりにメテオストライクを正義バカの頭上に落としておく。
ふはははは、慌てて逃げよる。長耳がゴミのようだ!!
おっと、笑いながら見ていたら、精霊王を呼び出しおった。
いかんいかん。遊びが過ぎたようだ。
どうする?精霊王を倒して心をくじくか。倒すのに時間を割いている場合でも無いな。
別の魔法を用いて粉砕するか。長い呪文を詠唱している時間を稼ぐのが難しいな。
周りの手下どもが弱すぎるのが使えんな。時間稼ぎもままならない。

致し方ない。逃げるか。
拠点を放棄して、新たな場所探しをするしかないが…。
どうせ攻め込まれるなら次は守りやすい場所にしておくとするか。
そのうち長耳も検体に加えてやるとすると、生け捕りに出来そうな場所の方が良いな。
手下ももう少し使える様にしないとその都度消耗してしまう。今後は攻撃魔法の手ほどきでもしてやるか…。

「さらばだ、長耳よ!次こそは検体に加えてやるぞ!」

何やら長耳女が負け惜しみを言おうとしていたようだが、テレポートを用いて別の拠点に移動する。
何を言おうとしていたのやら。多少は聞く時間くらいは残してやっても良かったかもしれぬ。
悔しさに地団駄を踏むが良いわ、正義バカめ。

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●本コンテンツについて

・本コンテンツは同好者の間で楽しむために作られた非公式リプレイです。
・2021年にオフラインセッションでプレイしたものをまとめたものとなります。
・動画制作とリプレイテキスト公開を同時進行しております。
・個人の趣味で行っておりますので、のんびり製作しております。気長にお待ちいただきながらお楽しみください。

・原作の設定とは無関係の設定が出て来たりしております。あくまでこちらのコンテンツは別次元のお話と思ってください。
・本コンテンツの制作にあたり、原作者様、出版社様とは一切関係がございません。
・TRPGを行うにあたり、皆が一様に分かる世界観、共通認識を生んでくださった原作者様と、楽しいゲームシステムを販売してくださった関係者の方々に、深く感謝申し上げます。

●本コンテンツの著作権等について

・本コンテンツのリプレイ・ショートストーリーの著作権はむーむー/むーどす島戦記TRPG会にあります。
・本コンテンツのキャラクターイラスト、一部のモンスターイラスト、サイトイメージイラスト等の著作権は、むーむー/マーコットPさん/アールグレイさんにあります。
・その他、原作、世界観、製作用素材については以下の権利者のものとなります。

●使用素材について

・本コンテンツは以下の製作者、原作者、製作素材等の著作物を使用して製作されています。

【プレイヤー】

・トゥナ・P
・マーコットP
・ヤトリシノP
・むーむー(GM)

【挿絵・イラスト】

・マーコットP
・むーむー

【キャラクター(エモーション・表情差分)】

・マーコットP
・むーむー

【使用ルール・世界観】

・ロードス島戦記
 (C)KADOKAWA CORPORATION
 (C)水野良・グループSNE
・ロードス島戦記コンパニオン①~③
 原案:安田均、水野良、著者:高山浩とグループSNE
 出版社:角川書店

【ウィンドウ枠デザイン素材】

・ウィンドウ&UIパーツ素材セット3
 (Krachware:クラハウェア)

【マップアイコン素材】

・Fantasyマップアイコン素材集
 (智之ソフト:tomono soft)

【Web製作ツール】

・ホームページデザイナー22
 (ジャストシステム)

【シナリオ・脚本】
【リプレイ製作】

・むーむー

【ショートストーリー・小説製作】

・トゥナ・P
・マーコットP
・ヤトリシノP
・むーむー
 (むーどす島戦記TRPG会)

【製作】

・むーむー/むーどす島戦記TRPG会

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