SOFT ROCK


2000/03/23

Jackie De Shannon/Reason To Believe

 この曲、米EMIから94年に発売された、彼女のリバティー/インペリアル時代のベスト盤(The Definitive Collection)に収録されていた未発表の曲です。ティム・ハーディンの作品で、アレンジは初期ニルソンのアルバムの仕事で知られるジョージ・ティプトン。67年録音。

 未発表ということで、今まで敬遠していたのか、あまり聴いていなかったのですが、今日聴いていると、柔らかいホーンがシャッフル・ビートに乗って出てくるイントロから、ぐいっと耳を奪われてしまいました。バカラックっぽいというか、ジェリー・ロスっぽいというか、そんな洒落たアレンジに転調があったりする曲も格好イイ。それにややハスキーなジャッキーの歌声が乗っかれば、、もう、あたまのてっぺんから足のつま先まで私好みのソフト・ロック・ナンバーといったところ。しかし、ジャッキー・デシャノンはやっぱりいいなあ、と思います。




99/11/26

JAY&THE TECHNIQUES/LOVE,LOST & FOUND(SMASH/SRS 67102)

 火曜日にジェリー・ロスがプロデュースしたモブのアルバムをゲットして、それを聴いているとジェリー・ロス関連のものが聴きたくなって、このアルバムを聴いてみました。たしか60年代末の作品。

 ジェリー・ロス関連のアルバムを血眼になって探している、という程のフリークでもないですが。でも、レコード店で彼関連のレコードを見つけると取り敢えず、資金の許す範囲でゲットはしている程度のファンではあります。で、やっぱり格好イイというか、とにかく、かれのプロデュースした作品は好き。
 どんなサウンドかと言えば、モータウン的なノーザン・ソウルにブリルビルディング系のポップスを混ぜた、というか、その逆というか、いい意味での中庸路線。適度にリズムが効いていて、メロディーも洒落ていて、アレンジもホーン、ストリングスを織りまぜながら曲を盛り上げています。

 このアルバムは彼等のセカンド・アルバムですが、ファーストに入っていたヒット曲「恋のパンプキンパイ」と同系列の曲「ストロベリー・ショートケーキ」から掴みはO.K.といった具合で、ニック・デカロのソロ・アルバムにも入っている「アイム・ゴナ・メイク・ユー・ラブ・ミー」など、捨て曲なしのソフト・ロックのオン・パレード。アレンジはジョー・レンゼッティとジミー・ワイズナーを起用しており、好みで言えば、より洗練度の高いジョー・レンゼッティーの方ですが、どちらも甲乙付けがたい素場らしいアレンジを施しています。


99/9/17

CHRIS MONTEZ『WATCH WHAT HAPPENS』(A&M SP4157)

 
クリス・モンテスはA&M時代の4枚のアルバムがCDリイシューされたとき、いろんな雑誌のレビューで1、2枚目を聴けばあとは、セルフ・コピーみたいなもんだから無理して聴くことはない、という内容のことを書かれていたと記憶しています。それで私もそれに従って1、2枚目しか持っていませんでした。この2枚では飽き足らず、後になってやっぱり買おう、と思った時はCDが店頭から消えていました。それで、きょうワルシャワで、この4枚目のアナログ盤買って聴いてみた訳ですが。これはやっぱりいいです、1枚気に入ったら4枚とも買っても損したと思うことはないと思います。
 サウンドはヒット曲「愛の聖書」みたいな湿っぽいものもありますが、全体的には1、2枚目と同じ路線でここでもニック・デカロのソフィスティケートされたアレンジは健在で、クリス・モンテスの中性的な声と相成って、これぞ60年代A&Mといったサウンドがこれでもか、と溢れ出て来ます。マントヴァーニ楽団の「慕情」や、バカラックの「恋の面影(ルック・オブ・ラブ)」、クラシック・フォーの「スプーキー」のカヴァーもあくまでもソフトな肌触り。なかではイントロのオルガンが可愛い「THE FACE I LOVE」が気に入りました。
 こうなったら『フーリン・アラウンド』も聴かなくては。と思う次第です。


99/9/16

TINA MASON『SOMETHING WONDERFUL!』
('67)(CAPITOL T2785)

 とりあえずソフト・ロックにカテゴライズしてしまいました。
 ひと月以上前に買った盤で、買ってすぐ聴いたときも声がハスキーでイイな、くらいには思っていたのですが、今日改めて聴きなおしてビックリ。こんなに格好いいガール・ポップとは思いませんでした。
 路線としては、同じ時に購入したTHE ANITA KERR SINGERSの『REFRECT』や、ヴィッキー・カー、ペトゥラ・クラークと同様のポップ・ヴォーカルものなのですが、TINA自身この辺の人達より歳はかなり若く感じられます。しかし、バックはH.B.BARNUMがアレンジを施し、メンバーもアール・パーマー、ハワード・ロバーツ、ヴィクター・フェルドマンなどが名に連ね、手抜き無しということで、結果、超豪華なガール・ポップとなっております。
 そして、そんなバックに一歩も引けを取らない、存在感が物凄くある彼女のけだるいヴォーカルが麻薬的に聴く私の耳に快感を届けてくれると、いった具合です。テクニック的にもこのアルバムで聴く限り、音程、リズム感共に問題ないです。
 選曲的にはバカラックの「ARE YOU THERE」、トニー・ハッチの「LIFE AND SOUL OF THE PARTY」、「JUST SAY GOODBYE」などソフト・ロック好きには好意をもって受け入れられるものになっています。中ではARTHER HAMILTON作の「CRY ME A RIVER」、BILL COOK作の「YOU CAN HAVE HIM」が彼女の声とバックのサウンドに合っているような気がして、気に入りました。特に前者はボビー・ヘブの「サニー」のような曲調で曲自体も気に入りました。

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