A2
オリジナルズによるオリジナル・ナンバー(言い回しがくどくて失礼)はスローながらもビートが効いている。ベースの音もかなりデカい。その上で繰り広げられる熱いコーラス・ワークが、シミてきます。
A3(の後半)
この曲は、私の世代ではミック・ジャガーとデヴィット・ボウイのカヴァーで知った、という人が多いと思うのですが。私もそう。マーサ&ザ・ヴァンデラスのオリジナル・ヒットは古さを感じさせることなく、歌、演奏、これぞモータウンと感じさせるナンバー。ローラのカヴァーもオリジナルに準じたものになってます。
A5
スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズによるオリジナルは初期モータウンの曲のナンバーで、スモーキー・ロビンソン自身のヴォーカルは、のちのファルセットを効かせたすスムーズな感じではなく泣きの入った青臭さを感じさせるもの。
B2
彼女達のナンバーとしては珍しく、リズムがかなりユルユル。なごみ系ナンバー。対するローラのカヴァーはタイトです。この曲、サンディー&ザ・サンセッツもカヴァーしてますが、シンセを多用したり、ボブ・クリアマウンテンのミックスだったりして80年代サウンドしてます。
B4
歌詞の切実さがサウンド面にも現れているナンバー。マーサ&ザ・ヴァンデラスの場合、夜の街を彷徨っているイメージがあるけど、ローラの場合、地の底を縫うようにして逃げている印象を受けます。
<WHAT'S IN>
時代を追って、代表曲を並べたヒット曲満載の4枚組ボックス。マスト。
<PICK UP>
一つ挙げると全部挙げなければならなくなってしまうので省略。としたいが、今の気分でピック・アップ。
CAROLYN CRAWFORD/MY SMILE IS JUST A FROWN
(TURNED UPSIDE DOWN)('64)
このボックス収録曲としてはR&Bチャート39位と最も地味な部類に入るナンバー。スモーキー・ロビンソン作ですが、作者以上にミラクルズ的なサウンドを展開。そのハスキーなヴォーカルも雰囲気たっぷりで「スモーキー」ガール・ポップに仕上がってます。途中の「YEAH,YEAH」のかけ声がシミてきたりして。
SMOKEY ROBINSON & THE MIRACLES/MORE LOVE('67)
モータウンのソフト&メロウな部分を担ってきたスモーキー・ロビンソン。その中でもかなり甘めのナンバーですが、イントロの地を這うようなベース・ラインからしてヤラてしまいます。それにかれのファルセットが来ればもうK.O.ってなんのこちゃ。味という部分を抜きにして、同じファルセットのカーティスと比べると、やはりスモーキー・ロビンソンの歌唱力には唸らされるものがある。
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