門暾 Q&A(文責:岩本公夫)
門暾の起源は?
唐の則天武后(在位西暦684年〜704年)は、大変母親思いの人で、母親の墓を作った時、この墓を永遠に守るにはどうしたらいいか考え、その結果、強くて猛々しい獅子に墓を守らせることにし、石で獅子を作り墓の前に据えました。それ以来、墓の守りに石獅子を置く風習が流行し、それが家の門の前に置かれ、更にその後その獅子を門枕石の上に作るようになったのが門暾の始まりだそうです
門暾を見れば家の格が解る?
獅子型 |
皇帝の親戚の一族・官庁 |
抱鼓型 |
官庁の役人 |
箱型有彫飾 |
大富豪 |
箱型無彫飾 |
中小富豪 |
門枕石・門枕木 |
一般市民 |
門暾について説明してくれた人達の話をまとめた
結果が左記の表です。しかし、このような門暾を
建てるにあたっての規定がどのようなものであった
かは明確に把握できてません。身分制度の厳しか
った当時、建物に関する細かい規定が残っている
ことからも、きっと門暾に関する規定があったので
はと推測できます。門暾に関する規定を探すのも
これからの楽しみです。
獅子の頭は何故ないの?

門暾に乗っている獅子のほとんどは叩き壊された跡があり、頭が欠けています。これは「文化大革命」の時、四合院に住んでいた当時の住民によって壊された様です。何故破壊されたかは明確に分かりませんが、やはり獅子は権力の象徴だったのでしょうか。
当時獅子を壊しただけでなく門暾をセメントで覆ったりしたケースもあるようです。時が過ぎて何時、誰が、どんな気持ちでセメントを叩き落としたのか、、狭い胡同の路地奥まで壊されている門暾も見ると破壊活動の徹底さに恐ろしさを感じます。いずれにしても完全な型を残した門暾は貴重なものです。
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