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■ ブースト計の付け替え(LAMCO→APEXi) ■

長年使い込んだブースト計を、パスカル表示の新型に買い換えました。
LAMCO機械式→APEXi機械式。なお、メーターホルダーは自作です。

 
●2000-03-27 : 新製、 ●2002-02-21:レイアウト変更&書式統一

■ 4連メーターを設置(一応の完成状態) ■
 

【図1/左側】 後付け4連メーターホルダー(自作)・設置風景   
【図2/中央】 拡大図(エンジン油圧&油温、MT油温、ブースト)  
【図3/右側】 夜のメーター発光状態(アナログ×2、デジタル×2)
設置風景(自作4連パネル)メーター部分拡大図夜の風景

上の図1〜図3に示すように、インパネ上部に4連式の追加メーターを設置しました。向かって左側から、エンジン油圧計(APEXi)、デジタルエンジン油温計(キーエンス)、デジタルMT油温計(キーエンス)、そして右端がブースト計(APEXi)です。メーターホルダーは、「安く・手軽に」をモットーにした自作品です。今回は、以前より愛用していたLAMCOのブースト計を、このAPEXiのブースト計に交換する作業とともに、4連メーターホルダーの製作風景を簡単に紹介します。
 

■ 年期の入ったブースト計(LAMCO機械式) ■
 

LAMCOの機械式ブースト計
LAMCO・機械式ブースト計(10年ほど使用) メーター裏側の構造(LAMCO) 【図4/左】
約10年間使い込んだ、LAMCOの機械式ブースト計(>ご苦労さま!)
【図5/右】
LAMCOのブースト計のウラ側は、こんな感じ(内部照明は電球式)

現在のBG型レガシィ(ワゴンGT−B)に乗る前、私はBC型レガシィ(セダンRSターボ)に乗っていました。平成1年〜平成8年ころのことです。ECUを始め、サベルト4点式、後付け牽引フック(競技用)、その他いろいろと手を加えていじり倒した、想い出深いクルマです。そのセダンRSには、図4のようにLAMCOのブースト計を取り付けていました。文字盤が傾いているのは、ワザとそうしたのであって、過給開始点(またはエンジン停止時)に、指針が水平になるようにセットしたためです。つまり、水平ゼロ指針にしたかったワケです。・・・一時期の日産スカイラインみたいですね。

当時は(今でも?)電子式メーターは高価であり、まだまだ機械式メーターのバリエーションが多かった時代です。ここでLAMCOのブースト計を選んだ理由は、見やすいこと・・・すなわち、指針の作動回転角が大きく、スケール(上限値)が適正であり、文字が大きく読みとりやすいといったこと・・・を重視した結果です。このタイプのLAMCOの内部照明は、図5に示すように電球式(間接照明?)です。図5では、電球は緑色のカラーバルブになっていますが、これは付属のバルブが球切れしたために、途中から交換した後のモノです。購入当初は、ただのクリアバルブの上に、何とゴム製のカラーキャップを被せるタイプのモノが同梱されていたように記憶しています。球切れの原因には、蓄熱による影響もあったのかも知れません。

このブースト計は、クルマをBG型レガシィに乗り換えてからも使い続け、結局現在(平成12年3月)に至るまで10年以上も働き続けたことになります。10年も経つと、さすがにデザインも古くなり、また夜間の内部照明も(現在のメーター類と比較すると)ボーっとして視認性に劣ることがありありと分かるようになってきました。

APEXiのエンジン油圧計導入で・・・
新旧の対比(両端のアナログメーター) 夜の発光具合の比較 【図6/左】
4連メーターホルダーに設置した状態。ブースト計だけ古っぽい・・・。
【図7/右】
夜間点灯させると、(APEXiが新しいだけに)ますます古さが目立つ。

先日、BG型レガシィにAPEXiの油圧計を取り付けしました。文字盤がELバックライトのものです。そのついでに、それまでバラバラで設置していた後付けメーターをワンコラムにまとめてみようと考えて製作したのが、図1〜図2のメーターホルダーです。実際に使ってみると、なかなか具合がよいのですが、唯一、LAMCOのブースト計だけが年期を感じさせるものとなってしまいました(図6)。特に夜間の視認性には左右のアナログメーター(つまりはAPEXiとLAMCO)で大幅な違いがあり、左右対称のメーターホルダーのデザインに対する統一感も薄れてしまうことが実感されました(図7)。

ちょうどそのころ、市販のブースト計も表示単位がSI単位系へと改められた(mmHgやkg/cm2からkPa表示に改正された)こともあって、思い切って買い換えを決意したのです。APEXiにした理由は、すでに購入してあるエンジン油圧計とメーカーを同じにそろえたかった(デザインがワタシ好み)ためであり、背景をホワイトパネルにしなかった理由は、やはり全面EL発光では少々ハデである(私は黒い文字盤の方が慣れている)と感じたからです。既存の純正メーターとの視覚的なマッチングの問題もありました。

ところで機械式にした理由は、表示スケールが電子式より実用的であるためです。電子式の目盛りはフルスケール2.5(×100kPa)のため、指針の作動角度で言うと、負圧領域の作動角度が45°ほどしか無いんです。これは狭すぎ(!)です。私ではまず使うことの無いであろう1.5〜2.5(×100kPa)の高圧域での指針の作動角度が90°もあり、実用性を考えるとフルスケール2.0(×100kPa)までの機械式の方が見やすいだろう、と考えたわけです。

他メーカーの電子式ブースト計も、ナゼか歩調を合わせたように上限値は同じです。どうも市販のメーター類は、(ブースト計に限らず)スケール上限値が大きい(大きすぎる)ような傾向があると思います。上の数字を大きくしないと、売り上げに響く(売れない)のだろうか? それともブースト圧を2.5(×100kPa)もかけても大丈夫なエンジンって、あるのかな? ちなみに、これまで10年近くも働き続けてきたLAMCOのブースト計には、次なる使命としてセカンダリータービンのアクチュエーター圧でも表示させようか・・・などと思っています。
 

■ いよいよAPEXiのブースト計に交換 ■
 

APEXiのブースト計
購入時の状態 背面はこんな感じ フィルター付きとは親切 【図8/左】
購入時の状態(SI単位対応版)
【図9/中】
メーター背面はシンプルな構成
【図10/右】
フィルターが付属品として同梱

購入前にオートバックス、スーパーオートバックス、イエローハット、ドライバースタンド、コックピットなど、都内の自動車用品店を回って実売価格を下見してみました。するとAPEXiのメーターだけが、なぜかどの店でも足並みそろえて(他メーカーのメーターよりも)安売りされており、思わず「在庫限りで今後は消えゆくブランドなのか・・・?!」と考えてしまいました。が、それは単にボクの深読みで、どうやら消滅することは当分なさそうです。旧モデルだけではなく、ちゃんと(?)新SI単位系に移行した新表示パネルモデル(図8)も同様に安売りされていました。理由はどうあれ、購入する側にとっては、まぁありがたいことです。

機械式のため、メーター背面の配線はごくシンプルなものです(図9)。+−の2本の配線コネクターの他には、ブースト圧の引き込みニップルと本体をブラケットに固定するネジがあるだけです。しかし、その固定ネジが(中央に1本ではなく)2本生えている点、また図10に示すように、付属品としてエンジンからブースト計本体までの配管内に設置するための回路内フィルターも付属している点が、製品としての気配りが感じられ、なかなか好印象です。10年前のLAMCOにはフィルターは付属していませんでしたが、現在では他メーカー品でも、このようなフィルターは当たり前のように付属しているのでしょうか?

自作メーターホルダーに装着する
メーターホルダーの裏側 このブースト計を新しく付け替える 【図11/左】
メーターホルダーの裏側。赤いフレキシブルは配線隠し用のチューブ。
【図12/右】
すでにブーストホースは引き込んであるので、メーターを交換するだけ。

さて、自作のメーターホルダーの裏側は図11のようになっています。すでにブーストホースは引き込んであるので(これまで使用していたものをそのまま使うので)、単にメーター本体を交換し、イルミネーション用の電源ラインを配線するだけの作業です。エンジン側での作業報告を期待された方々、ゴメンナサイ。今回は室内側の作業だけのレポートです・・・。

後付けメーター設置位置について”考える”
後付け4連メーター 全体像 【図13/左】
一応完成し、後付けメーターを純正のクラスター上に設置した状態。
【図14/右】
運転席や既存の純正メーターとの位置関係は、こんな感じです。

後付けメーターを設置する位置については、私(KAZ)なりの”考え”というか、こだわりがあります。それは、「自分の目からメーターパネルまでの距離を、純正メーターと後付けメーターとで、なるべく同じになるようにする」というものです。すなわち、純正メーターから後付けメーターに視線を移したときに、奥行き感(≒焦点)が異なってしまうことを嫌ったわけです。

ボクの場合、目線を移動させること自体は何ら苦になりません。しかし、目線を移動させる動作に加えて、さらに焦点をも合わせなければならないような「奥行き感のズレ」がある場合には、たとえドライバー本人は意識しなくても、運転を重ねるたびに疲労が次第に蓄積されていくように考えています。したがって、後付けメーターは、なるべく純正メーターパネルを延長した平面上に位置するように気を配っているのです(図1、図14)。世の中にはこのように考えている人もいるという一例として、私なりの考えを述べてみました。

実際には、助手席エアバッグやTVモニターを避けようとすると、図1や図14に示すように純正のメータークラスター上に設置するか、あるいはピラーマウントメーターになってしまうと思います(後付けメーターはシングルではなく多眼式なので)。ただ、ピラーメーターは(カッコ良いとは思いますが)目からメーターまでの距離がひとつひとつ異なるため、焦点も目線移動のたびごとにズレてしまうことになり、人間工学的にはいかがなものか・・・という懸念を私は持っています(注:悪気はありません、ボクの素直な印象です、気を悪くしないで下さいね・・・>ALL)。

もちろん、これは単なる私(KAZ)個人の考えですから、絶対的な真理ではありません。人によっては、これを逆手に取り、例えば「わざと視点の異なる場所にブースト計を設置する」などのように、用途と効果を自覚した上で、あえて目線の距離(≒焦点)の異なる場所に後付けメーターを設置して”(特定のメーターを)目立たせる”ような場合には、有効な手段になると考えます。私は、そのようにはしませんが・・・。
 

■ 実際に使ってみての感想 ■
 

私的インプレッション
ブースト計(昼間) ブースト計(夜間) 【図13/左】
ブースト計(昼間)の様子。ブースト計の左側はデジタルMT油温計。
【図14/右】
ブースト計(夜間)の様子。ELなのでキレイに光ります。

LAMCOのブースト計からAPEXiのブースト計に交換しての第一印象は、「あれ?動きが少し重くなったかな?」というものでした。LAMCOの場合は、指針が跳ねるように反応しましたが、APEXiの場合は重厚に動くような印象です。ただ誤解の無いように書き添えておきますが、決して動きが鈍いというわけではありません。指針にムダな動きがなく、入力値に対して指示値が振れることなくダイレクトに表示する・・・といったイメージです。LAMCOの場合は、ムーブメント(駆動部品)が軽いような印象です。慣れるとAPEXiの方が高級な(?)感じがします。あくまで私(KAZ)個人の主観的な印象ですが・・・。同じブースト計でも、動き方にこのような差があるとは思いませんでした。

さて、新しいメーターはSI単位系対応モデルなので、正圧側と負圧側の表示単位が同じ(kPa)です。したがって正圧側と負圧側の目盛り間隔が同じであり、指針の動く幅(=作動角度)が一定であれば、どの表示領域でも同じ圧力変化量を示すことになります。これは人間の感覚にもよく合致し、違和感の無いものだと思います。

実際に使ってみると、大変見やすいですね。ゼロ位置が水平ラインに一致しており、下側が負圧、上側が正圧というように、まずは直感的に状態把握ができます。また、真上と真下がそれぞれ±1.0(×100kPa)であり、目盛りがキリの良い数値になっています。夜間の視認性も良好です。図14に示すように、比較的、目に優しい(?)水色に光る文字盤が美しくも感じられます。・・・ELの寿命がどれくらいあるのか、ボクにはまったく未知数ですが、現時点では満足度の高い一品ですね。
 

 

■ (備考):メーターホルダーの製作 ■
 

ダンボールを使ってイメージを具現化する
段ボールでイメージをつかむ 段ボールで試作する 【図13〜図14】
ダンボールを使ってメーターホルダーを試作し、イメージを具現化する。ここでサイズや配置などを確認し、不都合のある箇所は計画変更する。

前述のごとく、すでに追加メーターを設置する場所を純正メーターのクラスター上と決めていたので、思い描いていた4連ホルダーのイメージをダンボールをつかって具現化してみます(図13〜図14)。ここでホルダー全体のサイズやメーターの配置具合など、詳細を煮詰めて、不都合のある箇所は計画変更します。ボクの場合、アナログを両端にデジタルを中心に配置する予定でしたが、これはちょうど純正メーターのクラスターの凸形状を逃げるのに都合が良かったですね。微調整が済んだら、大まかな型取りをして本番に備えます。

発泡樹脂板でホルダーを形成
【図13〜図15】
発泡樹脂板でホルダーを形成する。パネルの内部をメーター形状に合わせて1枚ずつくり抜き、同じものを重ね合わせてホルダーとする。くり抜いたメーター収納穴に緊迫力を持たせるのがコツ。
適当な大きさにカットする メーター形状に合わせて内部をくり抜く メーターホルダーの裏側

今回、利用する材料は発泡樹脂です。塩ビ板よりも加工性に優れ、発泡スチロールよりも強度的に優れるものです。単なる樹脂の薄板では、夏場に熱変形する恐れがあります。また、見栄えなどを重視するとアルミ板での加工も考えられますが、それなりに手間がかかることと価格の面で今回はパスすることにしました。発泡樹脂は近所のホームセンターで購入しました。1枚あたりの板厚が約5mm、大きさは約30cm×60cm、販売価格は580円だったかな・・・?。カラーパネルなので各色そろっていましたが、ガラス面への写り込みを防ぐために、必然的に黒を選びます。

パネルを1枚だけの構成にすると、4つのメーターを支えるには強度的に不足なので、同じ大きさのものを4〜5枚ほど重ね合わせることにします。メーターを保持する部分は、カッターナイフでいとも簡単に穴を開けることが出来ます。その際、パネルをくり抜く穴とメーター本体とのスキマをタイト気味(=キツめ)にすることによって、緊迫力を持たせることがコツです(メーター本体に付属する固定ブラケットは使用しません)。作業としては、ホントにこんな程度です。非常にお手軽に作ってしまいました・・・。

後付けメーターホルダーは、純正のメータークラスターとフロントウィンドウとの間に設置しますが、ボクの場合はあえてホルダーを(ブラケットを使うなどして)固定してはいません。というのも、ホルダーの底面形状は、メータークラスターの凸形状にジャストフィットするように凹形状にしており、これだけでも(よほどの車体Gがかからない限り)左右にズレることがないのです。もちろん前後にもズレません(ガラスが押さえるので)。

また、ダッシュボードの掃除や万が一の配線の点検などのために、いったんメーター本体を取り外す必要が生じた場合にも、(固定していないので)すぐにホルダーごと取り外しの効く点が便利で良いと思っています。長期間クルマを使用しないときにも、盗難防止策として有効となるでしょう。懸念点は、ウィンドウが曇ったときのデフロスター機能に悪影響がないかどうか(通風口からウィンドウに向かう送風が、メーターホルダーによって遮断されることがないかどうか・・・ですが、事実上は問題ないようです。あとは、(まだ作っていませんが)メーターの上にヒサシというか傘を設けて、直射日光を避けるようにできれば、ほぼイメージ通りの出来映えとなります。
 

 
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