2000年1月9日(土)〜10日(日)
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ワインエキスパート合格後、仕事が忙しかったこともあって、3ヶ月ほど行っていなかったワインスクールにひさしぶりに復帰。とりあえず3月まで二週に一回、2時間のスケジュール。今までと違い、受験対策講座ではないので、結構気楽だったりする。
で、今日のお題は ミシェル・ロランによる世界のメルロー種」
5種類のワインをブラインドで。
日時 2000/1/9
銘柄は以下の5種。
1杯目 中心に黒みがかった濃いガーネット。ジョンブしっかり。
カシス、ブルーベリー、やや青っぽいミント。回すと丁字や甘草。甘いバニラなどの樽香。
味わいはアタックまろやかで豊かな果実。タンニンきめ細かく、ボリュームやや大きめ。酸は丸いがしっかりしており、アフターには酸と果実を感じ余韻はやや長め。ボルドー。サンテミリオン?【75】
→答え:LA SIRENE DE GISCOURS 96
     
(マルゴー地区、Ch.ジスクールのセカンドワイン)
講師のコメント(以下同じ):香りに、メルローに見られないキャラクターがある。タンニン力強く、酸もしっかりしている。ボリュームはスマートめ。
2杯目 縁が紫がかった、濃いガーネット。かなり若めの色調。
香りは若い果実香主体で閉じている。ハーブ、ブルーベリー、丁字、黒コショウなどのスパイス。
アタックはまろやかで、ボリュームは中程度。タンニンは収斂性があり、やや粗め。酸も丸いがしっかり。アフターに若い果実とタンニン。余韻は中程度。これもボルドー。オーメドック?【74】
→答え:CASA LAPOSTOLLE MERLOT 97(チリ)
果実の凝縮感がすごく、ジャムっぽいニュアンスが特徴。
3杯目 中心に黒みがかった濃いガーネット。
香りは豊かな果実香主体。カシスリキュール、プラム。チョコレートやモカなどの樽香が強め。
味わいはとてもまろやかなアタック。ボリューム感あり、酸は丸くおとなしい。タンニンもきめ細かくおだやかで、全体にやわらかくなめらかなワイン。美味しい。これは明らかに新大陸。チリ?【85】
→答え:MERRYVALE RESERVE MERLOT 96(カリフォルニア)
イチゴジャムなどの果実香に加えて動物的なニュアンスもあり熟成香がよくでている。全体に酸も丸くまろやかで、ナチュラル。すばらしいワイン。
4杯目 中心に黒味を帯びたガーネット。香りは閉じている。プラム、カシス、杉の木に加えてゴムっぽい香りも。
アタックはまろやかな果実。タンニンしっかりしており、やや収斂性。ボリューム感は中程度でアフターには果実の味わいを感じ余韻は中程度。これも新大陸。カリフォルニア?【78】
→答え:TRAPICHE ISCAY MERLOT MALBEC 97
講師のコメント:マルベックのキャラクターが入っており、タンニンや力強さがある。
5杯目 中心に黒味を帯びたガーネット。色は2番以外はほとんど同じ。
香りはカシスリキュール、プラムのコンポートなどの濃縮された果実。
モカやバニラなどの樽香が強いが、若い果実香とよくマッチしている。
味わいは果実味のまろやかなアタック、ボリューム感は中程度。タンニンは上質だがしっかりしている。酸も丸いがしっかり。新世界。アルゼンチン?【78】
→答え:TRILOGIE DU CH.ST.GORGES 96
  (ボルドー、サンジョルジュサンテミリオン)
樽のキャラクターが強いが、やや強すぎ、果実が出てこない。タンニンもしっかりしているが、ボリュームがついてこない印象。

相変わらずブラインドはあたらないが、まあこれも愛嬌ということで。それにしても3番目のメリーヴィルはレベルが高かった。

家ではパスタに合わせて久しぶりに白ワイン。
日時 00/01/09
銘柄 サントーバン・プリミエクリュ
(ドメーヌ・シャルトロン)
仏>ブルゴーニュ>サントーバン村1級
購入店 やまや渋谷店
価格 2980円
コメント 色は少し黄緑がかった、やや濃いめの黄色。
香りはかなり閉じ気味だったが、しばらく置くと、洋ナシ、熟したリンゴ、ミネラル、黄色い花、甘いキャンディなど。
味わいはやや強めのアタックで丸いがしっかりした酸を感じ、ボリューム感はあまりなくスマート。後味にはやや苦みをともなった丸い果実。余韻は中程度からやや短め。【70点】
総評/
雑感
以前小田島で飲んで好印象だったワイン。ところが家では置き場所がなくて、かなり長期間冷蔵庫の野菜室に入れっぱなしだったせいか、香りがまったく閉じていて、果実もややドライな印象。保存が原因と思うけど、ちょっと残念。
日時 00/01/10
銘柄 Ch.ラトゥール79
仏>ボルドー>メドック1級>ポイヤック村/赤
購入店 信濃屋にて試飲
価格 1杯2000円(ボトル23900円)
コメント 色は全体にオレンジがかった、非常に濃いガーネット。
香りは開いていて複雑。強いリキュール香。筆者は日頃香りの表現で「カシスリキュール」を濫用するけれども、これこそがほんとのリキュール香というような香りだ。他に果実のコンポート、甘草などのスパイス、湿った土など、全般に凝縮されたすばらしい香り。
味わいは、アタックからしっかりした酸があり、果実はほどよく残っているが、タンニンは多めでいまだ収斂性があって、抜栓したてで各要素がいまとつなじんでいない感がある。すなわち果実がまだまだ元気な酸とタンニンにやや押され気味な印象。それでも全体の構成の堅牢さはすばらしく、20年たってもまだ枯れたところが見られない。さすがラトゥールだと思った。【89点】
総評/
雑感
今日は成人式ということで、それにあわせて20年もののラトゥールの試飲という粋な演出。試飲している間にも79年や80年のワインをプレゼント用に買いにきている人がちらほら。85〜89年のラトゥールについては年末の垂直試飲でかなりがっかりさせられたが、これは開いていてすばらしかった。それでもなお味わいには堅さが残り、ほんとの飲み頃はまだまだ先の印象。

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