2007年10月

日時 2007/10/27
銘柄 クロヴージョ95(R・アルヌー)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 TODA
感想

首都圏に台風接近。大雨の中、この日はシステムキッチンと洗面所や風呂の仕様を決めるために新宿に行ってきました。その間、子供たちはといえば、実家の母に預かってもらっていたのですが、私たちがショールーム巡りを終えて帰るころには雨風とも激しくなってきたので、面倒になって、父子ともども実家に泊めてもらうことにしました。
ワインは実家のサイレントカーブの中から見繕いました。いつぞやのTODAさんのセールで購入したものですが、このボトル、なぜかコルクがボロボロで、ソムリエナイフを刺しても、中央部だけがボロボロと崩れてしまう始末。やっとのことで開けたものの、千切れたコルクのかなりの部分がボトルの中に落ちてしまいました。 そういうわけで、かなりコルクの屑がまじってしまったボトルですが、気を取り直してリーデルのブルゴーニュグラスへ注ぎます。
色調は中心部に黒味がかった濃いガーネットで、エッジにははっきりとオレンジが見て取れます。コルクを抜くのに手間取ったおかげで機嫌ををそこねてしまったのか、香りはあまり立ち上ってこないのですが、グラスの奥からブラックベリーやブラックチェリー、焦臭、カラメル、オークなどの黒々としたニュアンスが出てきます。味わいは、95年という収穫高の低い年らしくタイトで、凝縮されていながらも締りのある果実味と、強靭な酸とがせめぎあうシリアスなものです。やや機嫌を損ねていたのが残念なボトルでしたが、ポテンシャルの高さは実感できるものでした。
アルヌーというと、フラッグシップにRSVがあって、その次にくるのがこのクロヴジョかヴォーヌロマネ・スショというところだと思いますが、彩りの鮮やかさや華やかさなどの点で、クロヴジョはややスショに及ばないかな、と個人的には思います。 それにしても、購入後はずっとボトルを横に寝かせて保存していたのに、こんなにコルクが乾いてボロボロになってしまうというのはどうしたことなんでしょうねぇ? 【吉】

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日時 2007/10/25
銘柄 ジュブレイシャンベルタンV.V2002
(ジャンテ・パンシオ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 ワインブティック・パニエ
感想

だいぶ前に購入してセラーの奥に忘れられたように眠っていたボトルですが、先日ラ・ロマネさんがこの作り手の02シャンボールを絶賛されていたのを読んで、開けてみることにしました。
色調はしっかりした、濃いルビーで、エッジにはまだオレンジはほとんど見えません。グラスを近づけると、カシスやダークチェリーなどの果実、紅茶、オレンジの皮、シナモン、焦臭などのマッシブな香りに、ほんのりと皮革や下草などがまざります。味わいは村名ながら充実した構造があり、粘度のある鮮やかな果実味を、しなやかな酸と豊富なタンニンが支えています。後半からフィニッシュにかけては上質なオークのフレーバーが広がります。バランス的にはややタンニンが勝っている印象ですが、これは時間が解決してくれるでしょう。みなさま推奨の「薄旨系」に比べると、かなり濃厚な上、オークも目立ちますし、酒質もざらついた印象ですが、これはこれで、骨太でクラシックなブルゴーニュという印象で好感が持てます。 実はこの感想、二日目のものなんです。初日は香りもあまり立ってこないし、味わいもグリップに乏しく、イマイチだなあと思っていましたが、二日目に見事に開花しました。これだけ劇的に二日目に向上したボトルって久しぶりです。やはりまだ飲み頃には早いんでしょうね。 【中吉】
03シャルムも10Kと、今となってはリーズナブルです。どんな味わいなんでしょうか。

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日時 2007/10/23
銘柄

この日は接待で赤坂の「うまや」(注:やまや、ではなく‥)へ行って来ました。市川猿之助がプロデュースしているお店のようですね。 ご一緒した方が、たまたまワインを飲みたいというので、お店の数少ないリストの中から、以下のワインを注文しました。

プリミティーボ・デル・サレント2005(フォッシ)
口中でユーカリっぽい独特なフレーバーが広がります。濃厚なワインですが、いたずらにジャミーにならないところは好感が持てますね。好き嫌いは分かれるかと思いますが、値段も安いし、悪くないとは思います。【末吉】

 

キャンティクラシコ2004(フォントディ)
スミレやブルーベリー、カシスなどの健康的なフレーバー。やわらかな果実味のミディアムボディのキャンティです。単体として特に秀でているとか個性的だとか思いませんが、ソツのない中庸を得た仕上がりで、料理に合わせやすいと思います。【小吉】

日時 2007/10/21
銘柄 キャネー・ヴィノ・ダ・万力・メルロ2004(金井醸造)
産地 日本>山梨
購入店 いただきもの
感想 今日はいただきものの表題のボトルを開けてみましたが、正直、よくわかりません。抜栓当初はかなり還元的で、香りもあまり立たず、味わいも酸味が暴れた状態でしたが、時間とともに落ち着いてきました。今もボルドーグラスに残った一杯を飲んでいますが、味わいは果実味に力強さが感じられ、チョコレートっぽいフレーバーも出てきて、飲み始めに比べれば、ずいぶんいい感じになってきました。たしかに只者でない雰囲気はあるのですが、現時点では右脳に直接訴えるというよりは左脳を使って考えさせられるような味わいです。半分ほど残して明日また様子を見てみようと思います。
【吉】
翌日:思ったほど向上もせず、中途半端なまま終わってしまいました。こんなものじゃないと思うのですけど‥。
2007/10/20 BurgandyNight56 ドニ・モルテ垂直
日時 2007/10/16
銘柄 ブルゴーニュ2002(ルーミエ)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想

今週は木曜金曜と山形に出張、その前日の水曜日は接待の宴席あり。したがって平日家でワインを飲めるのは、今日明日となります。 何をあけようかと迷った挙句、先日BAR10さんが04VTを飲まれていたのに触発されて、セラーにあった表題のボトルを開けてみることにしました。何だかんだと飲んでいるルーミエですが、結構難しい生産者だなあと思うことがあります。というのも、開け時が悩ましい上に、ボトルバリエーションがわりと大きいように見受けられるからです。タイミングも含めてあたったときの感動はすばらしいのですが、微妙にスイートスポットを外れることが多いんですよねぇ。 今回あけたACブルも然り。色調は美しい深めのルビーで、エッジはやや複雑なニュアンスが見え始めています。香りはなかなか立ってきませんが、時間とともに赤い果実やスパイス、小梅、紅茶、オレンジの皮などが立ち上ってきます。味わいの最初の印象はとにかく「酸っぱい」。ハズれボトルかなと思いながら飲んでましたが、ボトル中盤に差し掛かる頃には、下草や皮革っぽいイイ香りが出始め、味わいも決して力まかせにならない中にもギュッと詰まったような粘性が感じられる、ルーミエらしいものになってきました。それでもやはり今は酸味基調なんですが、もう少し置いておけば旨みが乗ってくるのではという予感もあります。リリース当初のフレッシュな果実が失せ始め、熟成感が乗ってくる前の狭間の状態とでもいいましょうか。今日の時点ではいいところ【吉】というレベルですが、明日になればもっと向上しそうな気もしますので、最終評価は明日に持ち越したいと思います。【小吉】
(写真は04VT)
翌日:香りはおとなしくなりましたが、味わいはまとまりが出てきたようです。 ただ、正直なところ、この銘柄に最近のVTのように5000円近く出す気にはなれません。

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日時 2007/10/13
銘柄 ボルゲリ・ロッソ2005(マッキオーレ)
産地 イタリア>トスカーナ
購入店 カーブドリラックス
感想 この日は久しぶりにイタリアものを開けました。セパージュはメルロー50%、カベルネ・フラン30%、サンジョヴェーゼ15%、シラー5%。 色調は濃厚なルビーで、エッジはまだ紫です。凝縮感のある香りは、ブラックベリーやブラックチェリー、スパイス、フレッシュなハーブなど。 口に含むと、力強い果実味のアタックがあり、隙のないテクスチャーが見事です。タンニンは豊かながら柔らかく、今の時点でとても飲みやすく仕上げられています。現時点でのこの飲みやすさはおそらくカベルネフランの影響が大ではないでしょうか。これがフランでなくカベルネソーヴィヨンだったら、味わいはガシガシになったのでは、と思います。いやあ、3000円内外でこの味わいはすばらしいですね。少し青っぽさがあるので、1〜2年寝かせるともっとよくなりそうです。【中吉】
日時 2007/10/11
銘柄 サヴィニー・レ・ボーヌ・レ・ブルジョ2005
(シモン・ビーズ)
産地 仏>ブルゴーニュ
感想

友人経由で購入したものの、私の引き取りが遅れ、その間の夏場の保存がどうだったのか、極めて心配なボトルですが、キャップシールをはがしてみると、案の定、噴いた跡があります。

濃い目のルビーの色調。香りはあまり出ておらず、赤と黒の中間ぐらいの果実や紅茶、それに還元的な要素が中心です。口に含むと、クラシックな味わいで、将来よくなりそうな予感はありますが、現時点では味わいに旨みが乗ってこず、タンニンにも険しさが残ります。この険のある表情が本来のものなのか、ある程度熱の影響を受けているのか、単体で飲んでいる限りでは判別できません。ボトル中盤ぐらいになると液体の粘度が上がってきた感じもあって、味わいが向上しましたので、ボトル半分残した本日の味わいに期待したいところです。【末吉】
翌日:急激に落ちることはありませんでしたが、それほどよくなった感じもしませんでした。

日時 2007/10/9
銘柄

家のリフォームにあたり、いろいろとご助力をいただいているF師匠のご新居を表敬訪問、超豪華地下セラーを見学がてら、ワインをご馳走になってきました。
噂には聞いていましたが、地下セラースペースは、はそれこそ息を呑むような素晴らしさ、ワイン愛好家にとって、憧れの世界を体現してしまったような空間でした。写真を撮り忘れたのが返す返すも残念です。ご馳走になったワインたちは以下。

■ピュリニーモンラッシェ・シャン・ガン95(ルイ・ジャド)
トロリとした素晴らしい熟成状態。今がピークという感じです。師匠は今ひとつ気に入らないと仰ってましたが、私は久しぶりの熟成ブル白に結構感激しました。ジャドのルフェールとかシャンガンとかって、品質に対してお値段も抑えられていて、ねらい目ですね。

■ラトリシエール・シャンベルタン92(ポンソ)
93VTを以って作られなくなってしまったポンソのラトリシエール・シャンベルタン。3本あったうち最後の1本を開けていただきました。、モワンとした熟成香、92らしいやわらかな、それでいて腰のある酒躯。年数を経たワインにしか出せない味わいです。師匠曰く、絶品だった前2本ほどでないとのことでしたが、いやいやなんの。ボトルの後半どんどんよくなっていきました。貴重な銘柄を飲ませていただきました。



■ニュイ・サンジュルジュ・ミュルジェ96(メオ・カミュゼ)
いやあ、強いです、このワイン。ガッシリとしたパワフルな構造が見事。充分熟成してきていますが、もっと寝かせてよかったかもしれません。寺田倉庫に預けているクロヴジョの開け頃に悩みます。

二人で三本、すっかりご馳走になってしまいました。帰りはフラフラ。千鳥足でなんとか自宅に帰りつきました。(^^;F師匠、どうもありがとうございました。

日時 2007/10/6
銘柄 小布施ワイナリー小布施シャルドネ・オーディネール05
産地 日本>長野
購入店 いただきもの
感想 恥ずかしながら、私、最近まで、小布施のこと、"kofuse"と読むのだとばかり思ってました。(正解は"obuse")
このワイナリーはシャルドネを筆頭とするプレミアム・ブランドの「ドメイヌ・ソガ」が著名ですが、自社畑栽培の「ドメイヌ・ソガ」に対して、今回のボトルなどの契約農家から購入したブドウを使ったものについては「ソガ・ペール・エ・フィス」の名前でリリースされているようです。
色調はかなり麦わら色がかったイエローで、酸化を心配したくなるような色です。香りは洋ナシ、マロン、黄色い花、それにキャラメルのようなニュアンスもあります。味わいは、トロリとした果実味を柔らかでやや緩めの酸との組み合わせで、温度が高くなると中盤が虚ろに感じられますが、冷やして飲んでやるとなかなか美味しくいただけます。初日はかなりバランスを崩していたようでしたが、裏ラベルにも書かれているように、還元的な状態だったのだと思います。明らかに二日目のほうが美味しくいただけました。【末吉】