2007年11月

日時 2007/11/29
感想

接待で麻布十番の焼肉の名店「雅山」へ。ワインのことはほとんど頭になかったのですが、出されたワインが思いのほか美味しく、グビグビいってしまいました。

■ペンフォールズ・ローソンズ・リトリート シラーズ・カベルネ 2006
昔よく飲んだ銘柄です。アルコール度は高いのですが、抽出がなめらかで比較的エレガントに仕上がってます。自宅で1本通すと飲み飽きそうですが、焼肉にはよく合っていました。

■シャトー フォンブランシュ2001
写真は03年ですが‥。AOCプルミエール・コート・ド・ブライのワインです。 メルロ80%、マルベック10%、カベルネ・ソーヴィニヨン7%、カベルネ・フラン3%。ジロンド河の河口近くのブールやブライのワインって、どこか垢抜けない泥臭いワインが多いように思ってましたが、最近はそうでもないんですね。このボトルは、ペンフォールズの後ということもあったんでしょうけど、とてもなめらかな味わいで、バランスもよく、こじんまりとはしていますが、デイリーにふさわしい香り豊かなボルドーに仕上がっていました。【小吉】

結局今年の誕生日は、これといったワインを開けられずに終わってしまいました。財政逼迫の折、来年は安旨発掘に力を注ぎたいと思います。

日時 2007/11/27
感想 この日は、四十ウン回めの誕生日だったんですが、取引先との飲み会で思いのほか深酒してしまい、結局深夜タクシー帰宅。おかげで昨日も頭にモヤがかかったようで終日不調でした。
一軒目に行ったのは、新橋のビアライゼ98というビアレストラン。ここのビールは本当に美味しいです。
ワインを飲むつもりはなかったんですが、ご一緒した方が飲みたいというので、途中からハウスワインのカリテラの白にチェンジ。まあ、お味の方は特筆すべきものはなく、これなら黒ビールなどで通したほうがよかったなあと思いました。 まあ、お値段がお値段ですし、デイリー用としては悪くないと思いますが‥。
日時 2007/11/24
銘柄 ジュブレイシャンベルタンV.V2002
(シャルロパン・パリゾ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 ヴァンシュールヴァン
感想 連休最終日の今日は、天気もよかったので、子供たちをつれて「多摩テック」に行ってきました。多摩テックには、なんでも私が子供頃、両親に連れられて何度か行ったらしいのですが、その記憶は全くありません。でも、今回訪れてみて、時代を感じさせる恐竜のキャラクターたち(手塚プロデザインらしい)を見たら、なんとなく見覚えがあるようなないような‥。3連休にもかかわらず、わりと空いていましたから、平日などはきっとガラガラなんでしょうね。

帰宅してから、美味しいピノを飲みたいと思って開けたのが表記の銘柄。子供の生まれ年のボトルをまとめ買いした贔屓の生産者(アルヌー、ルーミエ、ジョルジュ・ミュニュレ、パリゾ)の中で、もっとも「打率」が高いのがこのパリゾです。ルーミエは当たれば大ホームランになるのですが、開け時が難しい。アルヌーは美味しいんですが、あまり熟成してよくなるという感じがしないのとイマイチワンパターンな気がしてきて、私の中ではやや評価下落傾向。ミュニュレはそもそも晩熟型ということでまだほとんど飲んでません。そんな中で、パリソは毎回コンスタントに満足できる味わいなので、今回も安心して開けたのですが‥。

色調は濃いめのルビーですが、透明感があってイイ色です。香りは思ったほど立たないと思ったら、黒い果実やスパイス、ローストにまじって、、う〜む、なんと軽いブショネです。口に含むと、相変わらず鮮やかな果実味があり、それをしっかりした酸が支えて、張りのある酒質が見事なんですが、後半に微妙に感じられる粘土風味に興ざめさせられます。 というわけで、通常は2〜3杯飲んだら、あとは料理酒行きとなってしまうブショネボトルですが、今回のパリゾが頼もしかったのは、ボトル中盤になって香りや味わいが開いてくると、ほとんどブショネが気にならなくなったことです。まあ、もともと軽いブショネではあったんですが、それを忘れさせるほど力強い香味を見せてくれるとは、さすが02年というか、さすがパリゾというか‥。それにしても久しぶりのブショネです。 ちなみにこのボトル、某所の忘年会に持参しようと思っていたのですが、家で開けたのは正解でした。別に虫の知らせがあったわけではないんですけどね。 【保留】

注:写真は楽天から拝借しましたが、銘柄違いです。
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日時 2007/11/22
銘柄 ペルカルロ2001(サンジュスト・ア・レンティナーノ)
産地 イタリア>トスカーナ
購入店 TODA
感想

ええと、↓の感想は、2006年6月に同銘柄の99年を飲んだときのものです。
『ウワサには聞いてましたが、良くも悪くも、シリアスなワインです。黒みがかった、濃厚なルビーの色調。火を通した黒い果実やアジアンスパイス、ミネラル、それに杉の木などの香り。酒質は締りがあって筋肉質。それもマッチョなプロレスラーというよりは鋼のようなボクサータイプですね。加えて、おそらく閉じている時期なのでしょう、果実味は後退気味で愛想のかけらもなく、飲み手である私を困惑させます。酸度は高めで、フィニッシュにはタンニンで口の裏側が渇くような感じになります。このワインを今美味しく飲むのはなかなか難しいかもしれませんね。半分残して翌日飲んでみましたが、印象はあまり変わらず、最後の方は雑巾臭が出てきました。そういう意味ではボトルのコンディションもあまりよくなかったのかもしれません。セラーには01年もありますが、こちらはまだしばらく寝かせておこうと思いました。』

結局待ちきれずに01年を開けてしまったわけですが、感想はといえば、ほとんど前回の99年と同様、いや、それ以上に寡黙でした。(^^;デキャンティングなどもしてみたのですが、大して状況は好転せず。こういう銘柄は、前日抜栓ぐらいのことをしないと今は厳しいということなんでしょうかねぇ。例によって半分残しましたので、明日どんな風になっているか確認したいと思います。 なお、このボトル、入手経路を忘れてしまいましたが、かなり上の方までコルクが染みてきていました。そういう要素が上記の感想に影響しているのか否かはわかりませんが、コンディション的には褒められたものではなさそうです。【吉】
翌日:初日よりも俄然香りが出てきました。味わいもまだまだタニックながら、果実味が前面に出てきて、しなやかな酸とのバランスが頼もしいです。ただ、この銘柄の特徴というよりは、ボトルの状態の問題と思いますが、 香りにも味わいにも、少しばかり雑味感があるのが気になりました。一度ハンドキャリーやそれに準じるようなボトルを飲んでみたいところです。

 

日時 2007/11/21
感想 仕事の接待で東京プリンスホテルのフレンチ「ボーセジュール」に行きました。この日は週初めだったせいか、広い店内に客は私たちだけ。コースメニューは量もたっぷりで、斬新さこそ感じませんでしたが、なかなか手の込んだ、正統派のフレンチという印象のメニューでした。ワインはおまかせで頼んだところ、ソムリエさんが選んだのは以下の2本。

サン・ロマン2001(アンリ・ボワイヨ)
シブイところをついてきますね〜。ずいぶんと濃い、麦わら色がかったイエローの色調がやや意外です。香りはマロングラッセ、モカ、黄色い花など、かなり酸化熟成が進んでいることを伺わせます。味わいは、酸がしっかりしているのでそこそこ飲めますが、熟成のピークというよりは、すでに落ち気味ですね。おそらくそれを判ってか、供出温度はかなり低め。キンキンに冷やされたような状態で出てきましたが、温度が高くなってしまうと構造の緩さが目立ってしまいそうですから、それで正解でしょう。

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クロ・ボールガール2004
こちらは初めて飲むポムロールの銘柄ですが、Ch.ボールガールのセカンドではないようです。濃いめのガーネット。カシス、プラム、スパイス、土、それに埃っぽいような香り。味わいは軽めで柔らかなものです。04と若いのでどうかなと思いましたが、これぐらいなら今からでも美味しくいただけますね。メインのワサビの効いたフィレ肉ともよくマッチしていました。
日時 2007/11/19
銘柄 コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ2005(オーディフレッド)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 Alchoholic Armadillo
感想 ユドロバイエに感心して以来、オリヴィエ・ジュアン、オーレリアン・ヴェルデ、ルイ・シュニュなど、いわゆる新ブルゴーニュを続けて飲んできましたが、その中では今回のオーディフレッドがもっとも好印象でした。 輝きのあるルビーの色調。香りはまだツボミといった感じですが、厚みがあり、赤と黒の中間ぐらいの果実や、オレンジピール、スパイス、紅茶、それに木質的なニュアンスなどが控えめながらも力強く立ち上ってきます。味わいはオーソドックスなものですが、果実味の透明感と熟度、ピンと張った酸、それにオークがでしゃばりすぎないところなど、ツボを抑えている印象で、熟成させるとかなりよくなりそうです。上位銘柄も機会があれば何本か買っておこうかと思いました。

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日時 2007/11/16
銘柄 シャンボールミュジニー2003(レシュノー)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 湘南ワインセラー
感想 ブルゴーニュの2003は灼熱の気候ゆえの過度な濃厚さや焦げたようなフレーバーから、熱心な愛好家からは敬遠されがちですが、我が家は下の子生まれ年でしたので、そこそこ買いこんであります。時間が経過してある程度「お焦げ」フレーバーも収まってきたとの報告もありましたので、私も手元にあったレシュノーを開けてみました。
村名ながら、濃厚な色調で、香りはトップノーズからカラメルのような強い香りがあります。しかし、リリース当初のように、ほとんどそれにマスキングされているという状況ではなくて、その奥から黒果実やミネラル、スパイスなどが香ってきます。味わいは充実したピュアな果実味とこの作り手らしいシルキーなタンニンが印象的で、必要にして充分な酸もあります。フィニッシュにかけて、ややしつこいジャミーなフレーバーが優勢になるところがいただけないですが、焦げたフレーバーともども、もう少し寝かせるとそこいらも落ち着いてきそうな予感があります。先日飲んで絶品だった02年と比べてしまうとさすがに不利ですが、こちらはこちらで悪くないじゃん、というのが偽らざるところですね。 ちなみにレシュノーって、ニュイサンジュルジュの作り手というイメージが強いですけど、ここの作る村名ヴォーヌロマネとかシャンボールも結構いいと思います。


↑楽天では、03の村名はNSGとモレサンドニがありますね。

日時 2007/11/13
銘柄 シャルドネ樽発酵2001(高畠ワイナリー)
産地 日本>山梨
購入店 ワイナリー
感想 10月に訪問した山形の高畠ワイナリー。ここのシャルドネはコンクールの常連です。今回開けたのは、ワイナリーで買った樽発酵の2001年。 色調は中程度のイエローでやや麦わら色がかっています。香りは黄桃やパイナップル、キンモクセイ、シナモン、それにバターやヘーゼルナッツなど。やや厚化粧ながらも、ほどよく熟成香の入った心地よい芳香です。味わいはアルコール度が12.5度とやや低めなこともあり、細身ながらも、酸がしっかりあって、柔らかくバランスがとれています。総じて丁寧にきちんと作られたシャルドネという印象で、ブラインドで出されたら、私でもシャルドネと答えられると思います。(←それだけシャルドネらしいという意味です。国産のシャルドネって、品種不明的な味わいのものもよく見受けられるので‥)3000円というと、そこそこの作り手のブルブランとかマコンなどが買えてしまう値段ですが、CP面に関しては国産ワインの将来に投資する意味も込めて、目をつむってやるべきでしょう。
【小吉】
日時 2007/11/10
銘柄 サヴィニ・レ・ボーヌV.V2005(ルイ・シュニュ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 Alchoholic armadillo
価格
感想 先日購入した一連の05ブルの1本ですが、なんだかコメントに困るワインです。それほど濃くもない、健全でクリアな色調。香りは閉じ気味であまり香ってこないのですが、時間とともに赤い果実やダージリンなどが出てきます。味わいはなんというかいたって「ふつう」。果実味はクリーンで好感が持てますが、酸、タンニンともにやや目立ち、まだバランスが整っていない印象です。まあ、それらは時間が解決してくれるとは思いますが、それを加味しても、あまり響いてくるもののない、普通のブル、という感じなんですよねぇ。二日に亘って飲んでみましたが、前回のオーレリアン・ヴェルデのように翌日味わいがこなれて向上することもなく、なんだかギスギスした味わいになってしまいました。たまたまボトルの状態が不機嫌?だったのかもしれませんが‥。 なんだか、このところピンとくる銘柄に出会えませんが、引越しを控えて疲労気味の私の体調、もしくは余裕のない精神状態の影響もあるのかもしれません。 【吉】
日時 2007/11/8
銘柄 オー・コート・ド・ニュイ・レ・プリュール2005
(オーレリアン・ヴェルデ)
産地 仏>ブルゴーニュ
購入店 Alchoholic Armadillo
感想

う〜む、堅いですねぇ。HCNということで早くから飲めるかと思ってあけましたが、意外に手ごわい味わいです。 色調は濃いめのルビーで全般に紫がかっています。香りは、カシスやダークチェリー、オレンジピール、スパイスなど。味わいの酸っぱさを想起するような香りです。口に含むと、各要素がくっきりとしていて、鮮やかな果実味と力のある酸、ややざっくりしたタンニンが拮抗しています。テクスチャーもややザラザラとした印象で、エレガント系というよりは、インパクトのある味わいですね。余韻が短いのはクラスを考えれば仕方ないのかもしれませんが、なんというか、顔立ちは整っているんんだけど、色気に乏しい女優のようで、全般に今ひとつ心に訴えかけてくるものが乏しいように思います。状態はとても良いので、二日目に化けるかもしれないと思い、半分ほど残しました。明日また飲んでみます。 【小吉】

翌日:味わいのギスギス感がなくなり、なめらかになりました。少し寝かせたから飲んだほうがよいのでしょうね。 手放しでオススメというほどではありませんが、よい生産者だと思います。

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日時 2007/11/6
感想

「ルバイヤート」ブランドで知られる勝沼の丸藤葡萄酒さん。こちらは弟さんが経営されているワインバーです。ワインリストは丸藤さんのものばかりでなく、フランスやイタリアなど幅広く揃えられていますが、せっかくなので、以下の銘柄を注文しました。

 

■「新酒 2007」ルバイヤート甲州

■ルバイヤート 甲州シュール・リー [2006]

■‘03ルバイヤートシャリオドール

新酒の甲州はフレッシュでジューシー。グラスでいただきました。甲州シュールリーは相変わらず安定した味わいです。ただ、出来自体は05年のほうがよかったような気もします。シャリオドールは勝沼産のメルロ使用の赤。薄くやや頼りないボディですが、繊細で香り豊かな味わいでした。 店内は満員盛況。お料理は上質なつまみ系のものが多く、ワインによくマッチして美味しいものでした。また行ってみたいお店です。

日時 2007/11/1
銘柄 マルキ・ド・サド・ブリュット・レゼルブNV
産地 仏>シャンパーニュ
感想 「シャンパーニュデータブック」によりますと、「サド侯爵の5代目直系子孫チボー・ド・サドが、同家の城を引き継いだミシェル・ゴネと1988年から共同で造り始めた」ブランドで、分類的には「MA(マルク・ダシュートル)=顧客の要請により顧客名で作るブランド」ということになります。 といっても、味わいの方は、キワモノ的な要素は全くなく、中庸を得たシャンパーニュという印象です。ほんのり麦わら色がかったイエローで、気泡は細かく勢いがあります。香りはリンゴやカリン、クロワッサンや白い花などの心地よいもの。口に含むと、酸に切れがあり、爽やか系にまとまっていますが、フィニッシュにかけて広がるコクと余韻は、最近カヴァや安クレマンしか飲んでいない身には、さすがシャンパーニュと思わせるに十分なものです。この日泡ものを飲もうという気になったのは、実はちょっとした祝い事があったからなんですが、やはり慶事にはシャンパーニュが似合いますね〜。余裕があればヴィンテージものを開けたいところですけどね。【小吉】