2000年12月16日(土)
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月イチの信濃屋有料試飲会。今回は世田谷太郎さん、Shinさんも参加するというので、ではその後は我が家にお招きしようということに。


まずは信濃屋のミニ試飲会。
銘柄 ルイ・ロデレール・クリスタル・ブリュット94
感想

湧き立つような、豊かでキメ細かい気泡。かすかにグリーンがかった美しい中程度のイエロー。熟したリンゴ、白い花、軽く焼いたトースト。味わいはほどよいコクがあるが、豊かな酸と溌剌とした気泡により、 全体の印象は爽やかさが勝る。フィニッシュには豊かな甘みを伴った果実味。今年デゴルジュマンを終えたばかりとか。 【84】

銘柄 Ch.ムートンロトシルト86
感想

なんと19時間前抜栓とのこと。
黒みがかった非常に濃いガーネットで縁にはまだ紫の色調すら見える。粘性は大きい。香りはブラックチェリーやカシスのリキュール的香り、チョコレート、燻香、焼いた砂糖菓子、甘草、丁子などの東洋系スパイス。味わいは果実の凝縮感と粘性がすごい。果実味はしばらくすると甘みがのってくる。そしてとにかくタニック。キメは細かいんだけど、後半口の中がシュワシュワとなる。現時点での表情は、とてもグラマラスで出来の良い新大陸のカベルネに似ている、14年間の熟成後、そして19時間前の抜栓で、このパワーはまさに驚異的。ただ、新世界のカベルネに似ているという印象からか、あんまり新鮮な驚きはなかった。
【92】
と言っていたら、なんと抜栓後1時間のグラスを飲ませていただけた。
こちらは香りの凝縮感が一枚上。木の根、インク、東洋系のスパイスなどの要素がさらに強く感じられ、味わいはまだ無愛想なんだけど、後半にかけてまるでゼリー状の固形物を飲みこむような印象があって驚かされる。いや、これはスゴイ。【95】


その後、試飲会で偶然一緒になった方々にも合流してもらって、
我が家で続きを。
銘柄 ムルソー97(コシュ・デュリ)
感想

やや黄緑を帯びた中程度のイエロー。洋ナシ、白桃、シナモン。抜栓直後にじゃこうやゲーミーな香りが広がり、ん?熱劣化か?と心配になる。味わいは甘い果実味が広がるが、酸が非常に丸いというか平坦な印象で、ミッドパレットの広がりも今一つ。フィニッシュには甘い果実味が長めの余韻を残すんだけど、全般にはややコンディション不良か。
【82?】

銘柄 アルマヴィーヴァ96
感想

アルマヴィーヴァのファーストビンテージ。(色失念。)香はミルキーな樽香、カシス、ブラックチェリーなどのジャミーな果実、それにややハーブのフレーバー。味わいはよく熟した果実味とややハーブっぽいフレーバーの第一印象。タンニンはよく熟した印象で酸もしっかりしており、バランスも良好。個人的にはジャミーでややしつこい果実味が好みでないんだけど、今まで飲んだチリワインの中では、やはり抜きん出たもののひとつだと思う。【84】

銘柄 ジャスティーン・アイササリーズ97
感想

ワインスペクテーター95点の銘柄。香りは最初閉じていたが、少し置くと、ブラックチェリーやカシスのジャム、ユーカリ、チョコレートなど。 アルコールがツンと来る。
味わいは甘みを伴って豊かな果実味の第一印象。酸は豊かでタンニンも豊富。各要素がしっかりしたワインだが、それでいて全体的にはエレガントな印象を残しているところがすばらしい。【86】

銘柄 ペンフォールズ・グランジ・ハーミテージ79
感想

エッジにオレンジがかった濃いガーネット。香りは熟成したポムロールのような雰囲気。ブラックベリーやカシスのジャムもしくはややドライフルーツ状の果実。八角などのスパイス、生醤油、スーボワ。
味わいは未だに力強く甘い苦い果実味が層をなしていて、ドロリとした粘性。 広がりも十分あり、フィニッシュにはビターチョコのフレーバーが口の中を満たす。まだまだパワフルで熟成しそう。ちょっと好き嫌いが別れそうだけど、私は素直に「好き」。【93】

銘柄 Ch.ムートンロトシルト81
感想

カシス、ブルーベリーなどのドライフルーツ状の果実香、丁子などのスパイス、その奥からややジビエ香。 味わいはよく熟成してタンニンはきれいに溶け込み、やさしい酒質になっている。やや酸が強めな気もするけど、グランジのあとということもあって、バランスのとれたエレガントさが際立つ。【88】