2000年12月14日(木)
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市ヶ谷「カシーヌ」にて
銘柄 シャトー・ヌフ・デュ・パプ・ブラン99
ドメーヌ・ド・マルクー
感想

黄緑がかった中程度のイエロー。熟した青リンゴ、ハーブ、それにビニールやセメダインのような香りも。味わいは豊かな果実味としっかりした酸のハーモニー。しばらく置くと酸が落ち着いて丸みを帯びてくる。フィニッシュにはややハーブのフレーバーを伴ったみずみずしい果実。【81】


銘柄 コンドリュー・レ・カイユ96( イヴ・キュイユロン
感想

(色は省略。)香りはアプリコット、ライチ、黄色い花 、ミネラル、ビニール。
華やかな果実味がネットリとした凝縮感を持って口の中に広がる。 酸はひかえめで大人しく、独特な質感がある。後味にはハチミツのような甘みが長く持続する。すばらしいワイン。【87】

銘柄 コート・デュ・ローヌ98(クロ・デュ・カイユ)
感想

イチゴや赤系果実のコンポート。ヨードや血のニュアンス。味わいは濃縮された果実味が印象的。酸も豊かでバランスがよく、タンニンはよく熟していてしっとり。ココアパウダーのようなフレーバーを伴い、層をなすような厚いフィニッシュ。コート・デュ・ローヌということであまり期待していなかったが、これは驚きの品質。【88】

次はエドモン・ブリュレのビンテージ違いを。
銘柄 ヴァケラス96( エドモン・ビュルル
感想

やや澱が舞っているのか、濁った濃いガーネットの色調。ハーブ、ユーカリの特徴的なアロマ。その奥からカシスなどの果実香。味わいは酸がしっかりしており、果実味はしっかりと甘みを伴っているのだが、酸に負けている印象で、なおかつ後半舌にピリピリ来るようなちょっと変な感触がある。これはちょっと判断不能。【?】

銘柄 ジゴンダス95(エドモン・ビュルル)
感想

濃いルビーで縁にややオレンジの色調。香りはイチゴやラズベリーのコンポートなどの果実香中心で、それにややスパイスのニュアンスが加わる。味わいもスパイシーで、果実味は豊かで甘みがのっており、酸、タンニンとも豊かでテクスチャーはややザラついているが、 バランスは良好。フィニッシュには豊かな果実味による長めの余韻 。ちなみに、ちょっとラベルがダサイ気も…(^^;【87】

銘柄 シャトー・ヌフ・デュ・パプ98(バレルセレクション)
クロ・デュ・モン・オリヴェ
感想

カシスやダークチェリーのジャム、ハーブ、ユーカリ、バニラ。
味わいは甘い果実味が口の中に広がり、酸は丸く、タンニンもよく熟しているので、前銘柄に比べると、ずっと丸く角がとれていて、ミルキーな印象がある。フィニッシュにかけてバニラの樽香が目立つ。今非常によい表情を見せている。【88】

銘柄 シャトー・ド・フォンサレット・キュベ・シラー
96

カシスやダークベリーなどの果実香、スパイス、白コショウ。奥からジビエ、ゆであずき。 味わいはスパイシーで、酸はしっかりしており、タンニンのきめがやや粗い印象。95に比べるとバランスがいまひとつ。【84】

95 カシス、ブラックチェリーのコンポート、コショウなどのスパイス。味わいは分厚く甘い果実味が印象的。酸はやわらかく、タンニンは豊かだがよく熟している。96に比べて果実の凝縮感がすばらしくバランスもすぐれている。【87】
銘柄 シャトー・ヌフ・デュ・パプ89(シャトー・ド・ボーカステル)
感想

まだまだ若さを残す濃いガーネット。ブラックベリーのシロップ漬け、チョコレート、ジビエ、革、腐葉土。ムワッと来るような熟成香がスゴイ。味わいはドロリとした印象のパワフルな果実味があって、タンニンも豊かだがよく溶け込んで渾然一体となった印象。特に後半にかけての広がりは固形物を口に含んでいるかのような印象すら受ける。スゴイワイン。前回飲んだときよりコンディションもよかったようだ。【90】

銘柄 コンドリュー・レ・ゼゲ96(イヴ・キュイユロン)
感想

やや麦わら色がかったイエローで、ライチ、黄色い花、ビニール、それにダージリンやキャンディのような華やかなアロマ。紅茶キャンディ、との声も。味わいはねっとりとした果実が上質な甘みを伴い、酸は大人しめなので、全般にコッテリとした印象がある。いや、珍しいものを飲ませてもらった。【88】


いやいや、これだけまとめてローヌを飲んだのは初めて。個人的には、89ボーカステルの凄さを再認識したほか、クロ・デュ・モン・オリヴェのシャトー・ヌフ・デュ・パプ、それにフォンサレットのキュベ・シラー96に感銘を受けた。また98ビンテージのすばらしさも再認識、95、96のキャラクターの違い、グルナッシュとシラーの個性など、いろいろ学ぶ事が多かった。幹事の池田さん、ありがとうございました。