2000年12月17日(日)
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青葉台ワイン倶楽部ワイン会、今回は表参道の「ランスYANAGIDATE」 でランチ時に行われた。一応スケジューリングされているものとしては、私にとってこれが今年最後のワイン会。(突発でまだ入る可能性はあるけど。)今回ちょっと不思議だったのは、なぜか私のグラスと隣の方のグラスで香りの出方が全然違うものがいくつかあったこと。なんでだかよくわからないけど、とりあえず、自分のグラスの印象を記します。(^^;

銘柄 サロン83
感想 TAKさん持参。フランスからハンドキャリーのもの。やや麦わら色がかった濃厚なイエローで、気泡はすでにおだやかになっている。香りはマロングラッセのような甘い香りが中心で、ややドライになったリンゴやアプリコットなどの果実香もあり、しばらくおくとハチミツの香りが満ちてくる。味わいは充実したコクと甘みを伴う果実味をキリリとした上質な酸がよく受け止め、全体として芳醇でありながら爽やかな雰囲気も残す。長く尾を引くような余韻もすばらしく、非の打ちどころがないシャンパーニュだ。【90】
銘柄 ムルソー97(コシュ・デュリ)
感想 まーやーんさん持参。実はこれ、昨日我が家で開けたものと同じ出所のもの。やや不安がよぎるが…
黄緑がかった中程度のイエロー。香りは最初閉じており、少し置くとミネラル、熟したリンゴ、キンモクセイ、さらに甘い栗のような香も。味わいは甘みの乗った果実味の第一印象。酸は丸くやや平板で、全体のボリューム感は昨日飲んだものよりはあるが、やや密度感に乏しいのは同じ。フィニッシュにはみずみずしい果実味が感じられて余韻も心地よい長さなんだけど。少なくとも我が家のものよりは良好な状態で、コシュ・デュリの実力の片鱗はうかがえるが、やはりトータルのコンディションはいまひとつか?
【 84?】
銘柄 バタール・モンラッシェ83(ルフレーブ)
感想 かもしださんがシカゴのオークションで落札したもの。やや麦わらの色調が見え始める濃いめの美しいイエロー。香はやや酸化した印象で、シェリーなどのややヒネ香が主体だが、含み香にハチミツや洋ナシの要素が感じられる。味わいはすばらしく、コクのある甘い果実味、丸く角のとれた酸、パワフルさはないがおだやかでバランスのとれた球体のようなストラクチャー。香りがちょっと残念だったけど、味わいはさすが。【?】
銘柄 ボンヌ・マール84(G・ルーミエ)
感想 私が持ちこんだもの。エッジがオレンジがかった中程度のガーネットで、グランクリュとしては薄めの色調。澱がすごい。香は熟成香が主体で、ブルーチーズや漬物の香り、ドライフルーツ状の赤系果実、それにドライフラワーなど。味わいは旨みののった果実としっかりした酸とが最初かなりきわどいバランスを感じさせたが、しばらくすると果実の甘みが前面に出てきた。タンニンはよくとけこんで、全体的には枯れてひなびた印象。熟成のピークは超えて下り坂にさしかかっているのは否めない。このコンディションのボトルを当日キャリーはさすがにキツかったかと反省。【86】
銘柄 Ch.ブラネールデュクリュ75(マグナム)
感想 エッジにオレンジがかった濃いガーネット。香りはサンジュリアンらしいカシスなど赤と黒の中間ぐらいの果実のリキュール香、木の根っこ、中国系のスパイス、それに鉄っぽい香り。時間をおくと果実はドライな印象になり、生醤油のような香りがまざってくる。味わいはたっぷりとした果実味が残っており、酸はやわらかくしなやか。75年ということでタンニンは相変わらず豊富でフィニッシュに収斂性を残すが、果実味がよく残っているのがすばらしい。私はこの位の熟成具合が好きだ。【87】
銘柄 オーパスワン95
感想 Andyさんの持ちこみ。熟成したワインのあとに出されるとハッとするような、鮮やかな紅みがかった濃いルビーが美しい。
香りは最初ホコリっぽい香りが支配的だったが、しばらくすると、ブラックチェリーのコンポート、甘草、ユーカリ、黒砂糖を煮詰めた香り、それにロースト香など複雑な香りが広がる。味わいは甘く密度の高い果実味が印象的で、しなやかな酸や緻密タンニンとエレガントにバランスがとれている。飲み頃だ。【89】
銘柄 シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ93
(ジャック・プリュール)
感想 よもぎねこさん持ちこみ。縁にややオレンジのみえる、充実したルビーの色調。香りはスパイシーで、白コショウ、丁子、少し火を通したイチゴやラズベリー。味わいは凝縮感のある果実味のアタックがあり、酸、タンニンとも豊かで大きめの構成。フィニッシュには甘い果実のフレーバー、そして長い余韻。各要素のバランスもよく、ほどよく熟成しており、今非常によい表情を見せていると思う。【87】