2000年11月17日(金)
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Shinさん主催ワイン会
私のHPの掲示板にもよく登場していただくほか、各所で御世話になっているカリフォルニアの大御所Shinさんのワイン会に光栄にも参加させていただいた。場所は広尾のカーディナス。CWFCメンバー「しんちゃん」のお店だ。参加者はナパさん、Andyさん、Satoさん、Nappeさん、世田谷太郎さんといったHPの諸先輩方。そして出されたワインのスゴさといったら…。


銘柄 kistler Sonomacoast PN 97
感想

色は店内暗めなのでチェックせず。香りは閉じ気味な中にビターチョコ、 ブラックチェリーやカシス、スミレのエッセンス、スパイス。回すと革の ニュアンス。味わいはスパイシーで、濃厚な果実味があり、なめらかな タンニンとしなやかな酸とのバランスもよく、非常に構成要素がしっかり している。それでいて、トータルな印象としてはあくまでエレガント。 ブルゴーニュでいうならば、コート・ド・ニュイのストラクチャーとコート・ ド・ボーヌの果実味を併せ持っているような印象。【92】

銘柄 OPUS ONE,INSIGNIA,ARAUJO,DOMINUSの4種の96ビンテージをブラインドで。
感想

◆一杯目
ブラックチェリーやカシスを煮詰めた果実香に、インク、東洋系のスパイス、 革、ジビエなど複雑な香り。かなり動物的なニュアンスがある。 味わいはややミンティーなフレーバーを伴った果実味、タンニンはなめらかだがやや粉っぽく、酸は上品。メルローっぽさを感じる。ドミナスか? →答え:OPUS ONE 【87】
CWFC幹部メンバーの方々のご意見では、オーパスは独特なニュアンスがあって わかりやすかったとか。でも私には全然わからなかった。オーパスなら飲んだことあったはずなんだけどなあ。
ナパさん、Shinさん、Satoさん正解はご立派。

◆二杯目
生肉、スパイス、乾燥ハーブ、ユーカリ、ミネラルなどかなり独特な香り。 なめらかな果実味、木目細かいがしっかりしたタンニン。酸はややまったりしていて、凝縮感といよりも繊細なバランスが持ち味。このボトルだけ他より熟成が進んでいる という印象。ミネラルなニュアンスから、アラーホか?あれっ、アラーホはCS100%?これカベルネフランっぽさも あるんだよなあ…
→答え:DOMINUS 【86】

◆三杯目
ダークチェリーやカシスのリキュール、甘草、インク、生肉、それに土っぽいニュアンス。 濃厚でやわらかい果実味、酸はしなやかでタンニンもよく熟して溶け込んでおり、全般に 広がりがある。フィニッシュにはココアパウダーのようなフレーバー。これはなんだか 懐かしいというかわかりやすい味わい。美味しい。オーパスワン?
→答え:JOSEPH PHELPES INSIGNIA 【91】

◆四杯目
香りはやや閉じ気味だが、プラムの焼き菓子、栗、スパイスなどのニュアンスが心地よい。 味わいはウルトラスムーズ。豊かな果実味によく熟した豊かなタンニンと質感のある酸が 渾然一体となっている。バランスが良すぎて逆にインパクトが乏しく感じる。フィニッシュ にはココアパウダーのようなフレーバー。個人的にはこのグラスがもっとも好印象。僅差で 三杯目だな。消去法で行くと、インシグニアだが…。
→答え: ARAUJO【92】

#ということで、見事全問不正解。(^^; 四種の中ではインシグニアのCPの高さが光ってた。でもアラーホはそれとわかって飲むと、 羽毛のように軽やかでスムーズなフィニッシュなど、口の中でのバランスとスムーズさがすば らしい。インシグニアが多面体とすると、アラーホは球体のような、そんなスムーズさ。 その分アラーホはブラインドだとちょっと良さがわかりにくいかもしれない。

銘柄 CRYSTAL BRUT 93
感想

木目細かく勢いのある気泡。リンゴ、洋ナシ、ビスケット、白い花。イースト香りがかなり 目立つ。味わいはしっかりした酸と豊かな気泡のおかげでキレがよく、豊かな果実味とのバラ ンスがよい。赤ばかりが続くワイン会にあって、このタイミングでの泡はなかなかよろしいん じゃないでしょうか。

銘柄 BRYANT FAMILY93
感想

ブラックベリーのコンフィ、東洋系スパイス、墨汁、土、ココアパウダー。果実味は厚みが あって上品。酸は熟していてやわらかくしなやか。タンニンも木目細かく、よく溶け込んで いて、全般にバランスがすばらしい。フィニッシュには各要素が層をなしてシンフォニックな余韻。凝縮感がありながら、重さがなく、むしろ静謐な印象すら受ける。これは凄いワインだ!【95】

銘柄 COLGIN95
感想

ブラックベリー、カシス、ブラックチェリーなどの砂糖漬け。東洋系のスパイス。インク、 ユーカリ。みずみずしくなめらかな果実味が口中で圧倒的なボリューム感をもって広がる。 噛めるよう、とはこのことかというような凝縮感。酸は熟していて、タンニンは緻密でなめ らか。フィニッシュにはビターチョコのフレーバー、そしてものすごく長い余韻。 このワインはとにかくコクがものすごい。マッシブ。これが今日の一番という人も多かった。 【94】

このあと、ナパ会長より豪快な差し入れ!!!
銘柄 MAYA93
感想

墨汁、ユーカリ、チョコレート、ブラックチェリー、プラムの焼き菓子。凝縮感があって 緻密で沈み込むような香り。ドロリとした厚い果実味は上品な甘みを伴い、バックボーン にある豊かな酸が見事なバランスを保つ。ものすごい凝縮感。それでいてタンニンはウル トラシルキーで、フィニッシュにはビターチョコのフレーバー。これもマッシブなワイン だけど、コルギンのようなギュッと詰めこんだような感じでなく、パワフルな中にゆとり のようなものがあるのはCFの比率の高さゆえか?フィニッシュは各要素がうねるように層をなす。【95】

銘柄 MARTIN RAY 97
感想

茎、ハーブ、カシス、ブルーベリーなどフレッシュ感のある果実香。ミルキーな樽のフレーバー。 密度感のある甘みをともなった果実味を中心に、酸となめらかなタンニンがよくバランス されて、全般にはジューシーな印象。今までのワインと比べると、これはよくも悪くもカリフォルニアっぽい造りのワインという感じ。 【86】

銘柄 ROBERT MONDAVI PN RESERVE 76
感想

ドライフラワー、アンズなどのドライフルーツ、かつおだし、ヨード、麦わら、ゴム、 バラのエッセンスなど、複雑ですばらしい香り! 味わいも旨みのある果実味を中心のバランス。タンニンはよく溶け込んでいるがまだやや 強い印象もある。いやでも、このワインは香りだけでもう大満足。【90】

銘柄 OJAI SYRAH 97
感想

ハーブ、青野菜、モカ、ブラックチェリーのコンフィ。果実味が豊かで酸もしっかり。 タンニンはよくとけこんでいて、これもジューシーな味わい。スパイシーなフレーバー は今のところ果実味にマスキングされている感じ。美味しい。【84】

いやいや、それにしてもすごすぎるワインの数々。本来酒量は控えめ な私なのに、居並ぶカルトワインの誘惑には勝てず、適量を越えて飲み 倒してしまった。おかげで今朝は頭がガンガン。カルトワインの飲 みすぎで二日酔いとは、なんと罰当たりな私。(^^;

ということで、主催者のShinさん、すばらしいワインを差し入れてくださったナパ会長、 木目細かなサービスをしていただいたしんちゃんさん、どうもありがとうございました。