縁にややピンクの色調が見える濃いガーネット。香りは複雑で、黒系果実やナツメグのようなスパイス香に加えて、腐葉土や生肉、厩臭などがかなり独特。一方、味わいはバランスがよく、オーソドックスな仕上がり。凝縮感のある果実味、ややザックリした豊かなタンニンとこれまた豊かな酸。コクも十分にあって、厚みのあるフィニッシュ。1500円という価格帯のレベルを大きく超える内容だ。あとは個性的な香りをどう捕らえるかだな、と思っていたら、抜栓後4時間もすると、ブラックチェリーやプラムなどの澄んだ果実香や甘草の香りが前面に出てきた。早めの抜栓とデキャンティングによってさらに美味しく飲めそう。なかなかすばらしいワイン。
【80】
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