まあ、この日は立食でみなさんなごやかに歓談という雰囲気だったので、私もメモもとらず、あまり細かいことは気にせずにいろいろと飲み倒してきた。そんな中で気に入ったのは「ヴォーヌ・ロマネ」と「マルサネ」。ヴォーヌロマネは知らない作り手のものだけど、さすがは「凡庸な作り手はあってはならない」とまで言われる名醸村のものでストラクチャーのしっかりしたワインだった。反対にマルサネは味わいそのものはちょっと薄っぺらなんだけど、ちょうど良い具合の熟成感があって、革やジビエの香りが心地よかった。白ではピュリニー・モンラッシェがよかったかな。サントーバンも悪くなかったけど、4500円というボトル価格を聞くとちょっと…。
ところで、この日ちょっと興味があったワインが「キュヴェ・タサキ」。キュヴェ・タサキというのはこの頒布会だけで特別
に配られる、田崎さんがブドウの選定から参加しているワインということで、ブドウは新潟産の
マスカットベリーA。なんでもマスカットベリーAの生みの親である川上善兵衛さんの畑で有機農法で作られたブドウを使っているとか。
本来マスカットベリーAのワインは安価に作られるもので高収量なんだけど、このワインは採算を度外視して、低収量
でマスカットベリーAのポテンシャルに挑戦したとのことらしい。また98ビンテージには山梨産のカベルネソーヴィニヨンもブレンドされているとのこと。そこまで聞かされるとテイスティングの期待も高まるというものだが、
味の方は、ひとことで言うと濃縮ブドウジュースのような、やっぱりマスカットベリーAの味だった。
田崎さんと名刺交換なんかもさせてもらって、ミーハーに記念撮影もしてもらって、それなりに楽しかった催しだった。欲を言えば、それぞれのワインについての田崎さんのコメントを聞きたかったところだけどね。
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