2000年4月14日(金)
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4/14(金)三宿「ヴェールブティーユ」にて
私の行っているワインスクールのスタッフたちおすすめの店。ワインリスト自体はそれほど豊富でないが、リスト以外にもいろいろなワインがあり、しかもグラスでいろいろと飲める。この日もフィジャック81とサシカイア94がグラスで出されていた。料理も美味しいし、値段もリーズナブル。交通 がちょっと不便だけど、行ってみる価値のある店だ。

銘柄 グロセット・ウオーターヴェール・リースリング99
豪>サウスオーストラリア州> クレアヴァレー/白
感想 99年のワインを飲むのは初めて。銘柄は「妥協を許さない醸造家の手になるリースリングは極めてエレガントなもの」とヒュージョンソン氏も評価しているグロセット。色は黄緑がかった淡めのイエロー。香りは洋ナシやメロンのような甘い果 実香が特徴的で、他にミネラルや白い花などのニュアンス。味わいはみずみずしく豊かな果 実のフレーバーとシャープでしっかりした酸のバランスがよく、アルザスのものより、ふくよかで角がとれた印象だ。【85】
銘柄 サンタバーバラ・ワイナリー・ピノノワール97
米>カリフォルニア>サンタバーバラ/赤
感想 このワイナリーも初めて。ポケットワインブックによると「以前は安価な大量 生産型ワインの算出業者だったが、現在はこの地域のリーダー格に数えられる」とのこと。色は縁にピンクがかった明るめのルビー。香りは豊かなフランボワーズやチェリーの果 実香を主体に甘い砂糖菓子のような香りやジビエ、革など。味わいは甘みを伴ったよく熟した果 実味をアタックに感じ、酸はやや控えめでタンニンは溶け込んでおり、全般 にジューシー。健康的なピノノワールだがちょっと平板かな。【76点】
銘柄 サッシカイア94(テヌータ・サングイード)
伊>トスカーナ>ノヴォルノ/赤
感想 ご存じ「 スーパーVDT」の先駆けとなったワイン。93や95は何度か飲んだことがあるが、94を飲むのは初めて。色は縁にピンクがかったやや濃いめのガーネット。香りはスミレの花のようなフローラルな香りをトップノーズに感じ、回すとカシスやブルーベリーのコンフィ、ユーカリ、甘草など。味わいは繊細で、酸は丸くしなやか、タンニンはきめ細かい。フィニッシュには果 実のちょっと独特のミントっぽいフレーバーを感じる。正直期待したほどではなかった。
【86点】
銘柄 Ch.フィジャック81
仏>ボルドー>サンテミリオン・プリミエグランクリュクラッセB /赤
感想 最近飲む機会の多いフィジャック。このクラスのワインをグラスで飲めるというのはうれしい。色は縁にはっきりとオレンジがかった中程度のガーネット。香りは、ドライフルーツ、腐葉土、ダージリンに加えて、生醤油、鰹だし、ヨードなどのかなり旨み系の香りが顕著。う〜む、どうも私はこの香りは苦手だ。味わいは全般 に角がとれていてやさしい。 旨みのある果実味、タンニンはとけこみ、酸もおだやか。これで生醤油香がなければ…
【84点】
銘柄 アリオン95(ベガ・シシリア)
スペイン> リベラ・デル・デュエロ/赤
感想 「ウニコ」で有名なベガ・シシリアのセカンドボデガ。品種はテンプラニーリョ100%。フレンチオークの小樽で12〜16ヶ月熟成、新樽比率は70%。色は中心に黒みがかった濃厚なガーネットで、香りはブラックチェリーやベリー系果 実のコンフィ、タバコ、ミネラル、メンソール。味わいは凝縮感のある甘い果 実味をしっかりした酸が支えており、タンニンはきめ細かく、フィニッシュにかけて独特のメンソールっぽいフレーバー。構成要素がしっかりしていて力強いワインだ。【85点】

引用文献:ポケットワインブック第3版(ヒュージョンソン著/早川書房)

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