MS Watch

Last update 1998/12/19

 ここには過去の「MS Watch」が集めてあります。

 これより古い分については、こちらへ

 これより新しい分については、こちらへ


1998/10/25

Security Watch店じまい

 ASAHIネットのinter/salonから。

標題: Security Watch店じまい
---
 日本語で読めるセキュリティ情報として人気があったSecurity Watch
http://www.kyoto.xaxon-net.or.jp/~deerpark/security/NewsWatch.html
が10月末で店じまいだそうです。
 詳しくは、
http://www.kyoto.xaxon-net.or.jp/~deerpark/security/CloseMsg.html
をどうぞ。
 大変だもんね、あれだけ更新するのは。
 お疲れさまでした。

 最近、NetscapeにもMS IEにもまた立て続けにセキュリティホールが発見されています。主にJava Scriptがらみです。書くタイミングがなく、またまとめる時間もないので、上記Security Watchの10月分をみてくれというつもりでした。で、店じまいのメッセージがあったわけです。本当にお疲れさまでした。

 話を戻すと、ブラウザの設定を、Java Scriptが無効になるようにしてないと危ないです。一般にいって、Active Xは論外ですが、Javaも無効にしてないと危ないです。ぼくはインターネットアクセスのときは、JavaやJava Scriptは切ってますけど、Java Scriptは使ってるページが多くて、中には、Java Scriptがないと何にもできないひどいページもあるしね。

1998/10/22

司法省対MS、初公判その2

 ASAHIネットのjouwa/salonから。

標題: 司法省対MSでMSが反撃
---
 MSが見事な反撃を行なったようです。詳しくは、
http://www.zdnet.co.jp/news/9810/22/score.html
「スコアカード:Microsoft側が大きな一撃」
http://www.zdnet.co.jp/news/9810/22/cooper.html
「敵意に満ちた3日目のMS裁判」
http://www.zdnet.co.jp/news/9810/22/trial1.html
「反対尋問2日目,Barksdale氏に詰め寄ったMS弁護団」
http://www.zdnet.co.jp/news/9810/22/trial2.html
「動かぬ証拠? Jim Clark氏の供述抜粋」
をどうぞ。
 Jim Clarkってマヌケといわれるんでしょうか。^^;
 でも、「反対尋問2日目,Barksdale氏に詰め寄ったMS弁護団」の最後のほう
には、Jim Clarkの宣誓供述は、さらに「いいえ。彼が言ったのはこういうこ
とだけです,“私はブラウザで金儲けしようという計画を誰にも持って欲しく
ない”,なぜなら彼ら(Microsoft)がOSにバンドルするからだ,ということ
です」と続いているなんて書いてあって、とすると、司法省側がいうように、
「Microsoftが“断片情報”を縫い合わせた旗をひるがえしていることは極め
て明白だ。Gates氏は実際には,そのカンファレンスで誰にも,ブラウザを無
料でバンドルするとは伝えていない。彼はこう語ったのだ。“もしインターネ
ットで金儲けをしようと計画している人がいるなら,それはやめておいたほう
がいい,なぜなら私がブラウザをバンドルするからだ”」のほうが正しいのか
な。

 いやあ、白熱してきましたね。横浜2連勝のあと、西武が1勝したみたいな
展開?

 それから、SunのJava訴訟のほうでも、MSが反撃しているようです。詳しく
は、
http://www.zdnet.co.jp/news/9810/22/sunms.html
「Sun vs. MS訴訟の文書公開。近く仮処分要求めぐる判決」
をどうぞ。
 訴訟も非常に大事だけれど、Sunには、早くJDK1.2とHotSpotを出してほしい
ですね。
1998/10/21

司法省対MS、初公判

 ASAHIネットのjouwa/salonから。

標題: 司法省対MS, 初公判
---
 まずは、司法省が一撃を加えました。日本語で読める記事は、ZDNetがよく
揃えていますね。詳しくは、
http://www.zdnet.co.jp/news/9810/20/trial1.html
「MS訴訟の初公判:司法省側が最初の一撃」
http://www.zdnet.co.jp/news/9810/20/trial2.html
「AppleやNetscapeへのMSの「違法な提案」を追及した司法省」
http://www.zdnet.co.jp/news/9810/20/cooper.html
「法廷ではけっして語られない「証言」」
http://www.zdnet.co.jp/news/9810/20/berst1.html
「Microsoftがわざと負けてみせるだろうと思う理由」
http://www.zdnet.co.jp/news/9810/20/score.html
「まず司法省が1点先取」
をどうぞ。

 なお、これは、「暗黒の帝国マイクロソフト」「業界の暴れん坊、マイクロソフト」に10/21付けで追加しました。

1998/10/19

司法省対MS、いよいよ公判開始

 ASAHIネットのjouwa/salonから。

標題: 司法省対MS, いよいよ公判開始
---
 あれこれ紆余曲折はあったけれど、やっとこさ、始まりますね。詳しくは、
http://www.zdnet.co.jp/news/9810/19/msdoj1.html
「U.S. vs. Microsoft,いよいよ初公判」
http://www.zdnet.co.jp/news/9810/19/foley.html
「司法省とMicrosoftのオッズ」
http://www.infoworld.com/cgi-bin/displayStory.pl?981016.wcmsdoj.htm
「After months of circling each other, Microsoft and Justice 
Department go to court」
http://www.infoworld.com/cgi-bin/displayStory.pl?981016.wcantitrust.htm
「Antitrust laws hard to enforce, panel says」
をどうぞ。
 司法省の焦点のあてかたのまずさからして、MSの勝利を予想する向きもあり
ますけれど、仮に司法省が勝利しても、実際にMSを躾けるのはやっかいな仕事
だから、それで楽観できるわけでもないですね。実務ベースでMSに対抗できる
勢力が必要なのはどっちに転んでも変わりません。それがどれくらいやりやす
くなるかどうかの話ですからね。
1998/10/12

NetWare対NT

 ASAHIネットのjouwa/salonから。

標題: NetWare対NT
---
 MSがNetWare潰しのためにまた汚い手を使っている?ようですね。
詳しくは、
http://www.zdnet.co.jp/news/9810/09/ntnetware.html
「NT vs. NetWareで論争再び」
をどうぞ。
 MSは、似たようなことをいままでの何度もやっていますが、Novellがらみだ
と、NDSを嘘で固めてこき下ろしたのが有名でしょう。詳しくは、
http://www.asahi-net.or.jp/~ki4s-nkmr/ms-cs.html#case-study-NDS
をどうぞ。
 MSがこうまで躍起になっている理由は簡単で、NetWare 5の評判が非常にい
いからです。NDSはもちろんのこと、MSが口ばっかりでできていないZAWによる
TCO削減は、NetWare 5に入っているZENWorksで可能ですし、実際の評判もZAW
よりずっとよくて、しかも管理対象はWindows以外でもいいわけですからね。
 NetWare 5が、NTをリプレースする力があるかどうかはまだわかりませんが、
従来のNetWareサイトがNTに乗り換えるのは確実に阻止できる力があるでしょ
う。となると、NTの行き場がふさがってくるので、MSとしては都合が悪いわけ
ですね。
 しかも、NT 5.0は遅れに遅れ、来年に出るかどうかさえ危ぶまれている状況
(仮に前倒しで出るとしたら予定した機能をはずす可能性大)で、ファイルとプ
リンタサービスだけで使われているNTなら(これが大体半数のようです)、
NetWare 5とNDSでリプレースできますし、その方がコスト削減になり、企業の
競争力がつきますからね。

 ここで思い出してほしいのは、「MSが罵倒するものは非常に筋がいい」という法則です。自社に危機をもたらす可能性のあるいい製品は、まず口先介入で罵倒しまくって顧客がそのライバル製品に手を出すのを止めさせるのがMSの常套手段です。そうやって時間稼ぎをするわけですね。このケースだと、なんとかNT 5.0登場まで時間を稼ぎたいわけです。そういう手に引っかからないようにしてください。

 それから、いままで何度も書いたことですが、公平な第3者を装った調査結果が実は特定の会社が金を出して自社に都合のよい結果を出せていることは、この業界、しょっちゅうです。MSはその手法が常套手段になっている会社であるに過ぎません。

1998/10/07

 ASAHIネットのjouwa/salonから2つ。

Win95へのダウングレードサービス

標題: Win95へのダウングレードサービス
---
 日本IBMが、Windows 98のマシンをWindows 95へダウングレードするサービ
スを始めたそうです。詳しくは、
http://www.nikkei.co.jp/topic4/tokushu1/#eimi035404
をどうぞ。
 企業ユーザからWin98をWin95にしてくれという要望が強くて始めたサービス
とのこと。笑える展開というか、情けないですねえ、Windows 98は。ま、そん
なもんですけどね。
 成毛ちゃん、アップグレードの数からダウングレードの数を引くのを忘れな
いようにしないとね。
 そうそう、東芝みたいにWin95とWin98が両方入っていて初回インストール時
に選べるマシンもありますね。ああいうのは、正確を期すなら、実際にインス
トールされたほうだけ出荷数にカウントしないといけないんでしょうかね。^^;

Caldera対MSの訴訟

標題: CalderaとMSの訴訟
---
 だんだん泥沼化しつつあるようなのが、CalderaとMSの訴訟。
詳しくは、
http://www.zdnet.co.jp/news/9809/29/caldera.html
「きな臭さを増すMicrosoftとCalderaの訴訟」
をどうぞ。
 なんか、MSは、ああだこうだと屁理屈こねくり回して訴訟を長引かせようと
しているようにみえますね。

 これまでのCaldera対MSについては、Caldera対MS(1998/02/12記録)を読んでください。

1998/10/02

 セキュリティネタが2つです。

NetscapeのJavaScriptのセキュリティホール

 すでにさんざんニュースサイトに出ていますが、Netscapeのブラウザで、JavaScriptを有効にしていると、キャッシュからいろいろとデータを盗まれるセキュリティホールが発見されています。日本での大体の説明は、ここ数日の各ニュースを探してください。発見者による説明は、http://www.shout.net/~nothing/cache-cow/をどうぞ。

NTのセキュリティホール

 ASAHIネットのjouwa/salonから。

標題: NTのセキュリティホール
---
 最近見つかったセキュリティホールに対するパッチが出たようです。
詳しくは、
http://cnet.sphere.ne.jp/News/1998/Item/981001-2.html
をどうぞ。

1998/09/30

Office 97のSR2は危険(その3)

 益山さんから、ASAHIネットのjouwa/salonに、コメントがありました。SR2は撤回とのこと。Thanks > 益山さん

標題: SR-2 撤回
---
SR-2 は一時撤回だそうです..

http://officeupdate.microsoft.com/articles/sr2fact.htm

http://www.news.com/News/Item/0,4,26878,00.html

 InfoWorldにも、 Microsoft pulls Office 97 service packとして載っていましたし、どこのニュースでも話題になってるようです。

 それにしても、バグを直すソフトがバグだらけじゃ、シャレにならんよ。しかも、1998/09/26でも書いたが、こういう失態をMSは何度も繰り返している。一体、MSの品質管理はどうなってるのか。答は、「ない」もしくは「出たとこ勝負」、これですね(苦笑)。

MS訴訟関連

 最近、MSの訴訟関連をまとめた記事があったので、「業界の暴れん坊、マイクロソフト」の補足として、昨日追加しておきました。

1998/09/28

 ASAHIネットのjouwa/salonから。

標題: NTのセキュリティ
---
 NTのセキュリティは、国防省の調達基準を満たしておらず、NTを使うと規定
違反になると訴えている人が出てきました。脅しや嘘で塗り固めるのは、MSの
常套手段ということが、また改めて証明されているということでしょう。
 詳しくは、
http://www.zdnet.co.jp/news/9809/24/c2.html
「NTの調達はセキュリティ規定侵害」と元MS契約者が米国防総省に警告
をどうぞ。
 ぼくは、Ed Curry氏がいう、NTは基準を満たしていないから、調達はまずい
と主張しているのは、当然だと思います。だって、基準を満たしてないんだも
ん。防衛庁の天下りを熱心に受け入れて血税を吸い上げていたNECのように、
MSも国防省の天下りを受け入れればいいのかもね。

 MSは、NTがC2クラスのセキュリティを満たしているかのごとく宣伝しまくり、
田中亘(インプレスのできるシリーズでおなじみの著者)を使って、NetWareは
セキュリティのないクズOSでNTはセキュリティのしっかりしたOSなどとソフト
バンクの「DOS/Vマガジン」で書いて大問題になったわけですが、専門家の間
では、NTがC2のセキュリティを満たしたのは、NT 3.5 + SP3でしかもネットワ
ークにつながないスタンドアローン状態のときだけというのは常識です。
 NT 3.51でもネットワークにつないだ場合、そしてNT 4.0以降は全部、C2ク
ラスのセキュリティ基準に合格しないのが現状です。ちなみに、NetWareはネ
ットワーク接続状態でも、C2クラスのセキュリティ基準に合格しています。
 この辺の詳しい話は、ぼくのウェブページ(http://www.asahi-net.or.jp/
~ki4s-nkmr/)の「マイクロソフトの言論弾圧とやりすぎの事例」にある、
「NovellのNDS for NTを嘘でこき下ろす」(http://www.asahi-net.or.jp/
~ki4s-nkmr/ms-cs.html#case-study-NDS)をご覧ください。

 なお、C2クラスのセキュリティ基準に合格しているものは、
http://www.radium.ncsc.mil/tpep/epl/epl-by-class.html#C2
で知ることができます。NetWareやAS/400もあるし、データベースでは、
OracleとSybase(MSではない)のSQL Serverが合格してます。このページには、
他のクラスで合格したものも載っていますから、眺めてみると面白いでしょう。
1998/09/26

どっちが正解?(その3)

 この問題、決着がつきました。まず最初に、ZDNet Japanの翻訳は間違っていませんでした。私が英語を知らない馬鹿でした。ZDNet Japanならびに翻訳者の方にお詫びします。次に、海外150万本、全体で250万本がMSの発表です。詳しくは、http://www.microsoft.com/presspass/press/1998/sept98/intlpr.htmを見てください。教えてくださった石川さん、ありがとうございます。石川さんは、「17日発表で、このページの更新日が 21日...(現地時間 20日)。その間の経過は不明ですが」と書いてらっしゃいますが、ぼくにも不明です。

 お前の英語力は腐っている(直接こう書いてあるんじゃなくて、内容的にそういう指摘)というメールは、もりさんから。

9/25 付けの、Windows 98 出荷本数「どっちが正解?」の話題で、
中村さんは ZDNet の翻訳が間違ってるとおっしゃってますが、私は間
違ってないと思いますよ。

各記事(原文)を読み比べてみましたが、CNet とZDNet(ZDNN) は同じ事
(米国外で 150 万本)を言っており、PC Week だけが食い違っている、
もしくは記述があいまいな故に食い違っているようにも読める、という
だけなのだと私は解釈しました。

(中略)

この ZDNN の原文では、overseas sales とはっきりと書いてあります。
また internationally は worldwide とは意味が違うでしょうし、むし
ろ domestically の対義語でしょう。ですから、上記の原文は「米国外」
について書いてあるのは明らかだと思うのですが。

私が想像するに、ロイターの記事は「海外での売り上げが150万本」に
主眼があったのに対し、CNet はそれに米国国内の情報を補足して報道
し、PC Week は「海外での」の部分を端折ってしまったので内容が曖昧
になった、というだけのことではないかと思います。

 これで、がーんと来たのは、「internationally は worldwide とは意味が違う」「むしろ domestically の対義語」の部分。そうですね。全世界での場合は、worldwideっていいますよね。だから、internaitnallyはアメリカ国外ですよね。ああ、恥ずかしい。もりさん、馬鹿を無明の闇から救ってくださって、ありがとうございます。

 ということで、PC Week/ZDNetもCNetも同じことをいっていたわけで、元々ぼくが、「どっちが正解?」と思ったこと自体がすでに馬鹿。そして、「計算合ってるじゃんよ」とメールしてきた人に、「お前ら、英語記事、読んでないだろう」と偉そうに説教したのがもっと馬鹿。メールしてくれた人、すみませんでした。ということで、恥の上塗りという結果に終わりました。大笑いでしたね、これ(爆泣)。

Office 97のSR2は危険(その2)

 ASAHIネットのjouwa/salonから。

標題: Office 97のSR2は危険(その2)
---
 Office 97のパッチ(バグ修正ソフト)であるサービスリリース2(SR2)が、危
険なものであることは、すでにお知らせしましたが、海外のメディアも取り上
げてます。
 詳しくは、
http://www.zdnet.com/pcweek/news/0921/23moff.html
「Alert issued for Microsoft's latest Office 97 patch」
や
http://www.infoworld.com/cgi-bin/displayStory.pl?980923.wcofficebug.htm
「Users report problems with Office 97 service release」
をどうぞ。
 これらの記事が元にしているオリジナルの警告は、BugNetにあります。詳し
くは、
http://www.bugnet.com/alerts/bugalert.html
をどうぞ。
 読むと、ぼろぼろになっちゃった人いますね。SR1をダウンロードしてさら
にSR2までダウンロードしたのにね。何十MBもダウンロードして、使いものに
ならなくなるんだからね。
 そんなのに引っかかるのが馬鹿といえば馬鹿なんだけど、Excelの再計算が
おかしくなるバグが直ってるなどといわれると、つい、藁にもすがる思いで飛
びついて、、、
 その挙げ句、結局、溺死するんだろうねぇ(爆笑)。
 SR1のときも、たしか、公開したもののトラブルが多くて、すぐ引っ込めま
したよね。あ、あれは、NT 4.0のサービスパック2(SP2)のときか。いやいや、
OfficeのSR1のときも同様のことがあったはず。
 ついでながら、NT 4.0のSP2のトラブルって、SP2をあてると、NTが壊れちゃ
うんだよね(爆笑)。それで、すぐMSのウェブから消えて、直ったのが新SP2と
して出ましたけど。これは日本のメディアはまず報じませんでしたが、アメリ
カのメディアは報じてました。
 いずれにせよ、MSのパッチには気をつけましょう。

 日本語のSR2がどうなるか、心配している人が多いかも。SR1のとき、アメリカでは無料だし、MSのサイトからダウンロードできたのに、日本では、ダウンロードできず、2000円取ったことにバグフィックスに2000円取るとはふざけるなという反発が強かったですからね。しかし、世界に冠たるMSの日本法人MSKKは、こんなことでひるんではいけません。SR2も2000円にすると、一貫性があっていいです(笑)。SR1のときに、ダウンロードさせずに金を取る理屈を並べ立てたんだし、その理屈はSR2でも通用します。逆にここで、虫けらユーザのことなど考えて、無償にしてダウンロード可能などとすると、SR1のときの2000円返せ運動につながりかねません。正しい資本主義の会社としてどんどん金を無知な消費者からむしり取ってください。ぼくはMSKKを応援します(笑)。ただ、反発はますます強くなるでしょうけれど(爆笑)。

 ま、ぼくは、MSのOffice製品って、まず使うことないから、他人事モードです。^^;

AccessのバグとVB

 このコーナーの1998/08/27くらいから、断続的に話題になっているAccessのバグの話です。ASAHIネットのjouwa/salonから。

標題: AccessのバグとVB
---
 深刻なバグとしてAccessのバグの話が話題になりましたが、
これ、Jetのバグだから、VBでもデータベースが勝手に変に書き換えられて
しまいます。
 で、MSが説明しているよりも、ずっと深刻なバグで、まともな対処法が
ないと、日経コンピュータ1998/09/22号にも載ってました。記事の一部は、
http://biztech.nikkeibp.co.jp/wcs/show/leaf?CID=onair/biztech/comp/41212
で、読めます。

 これに対して、益山さんからコメントが付きました。

標題: Re: Access のバグとVB
---
Jet のバグではあるらしいんですが, いろいろやっても VB ではバグを
再現させることができませんでした。いいのか悪いのか...

このバグは RecordSet の bookmark をいじっただけでは起こらず,
それをフォームの Bookmark に代入した時だけ問題が起きるので,
Access を使わずに単体の Jet だけで再現させるのは難しいのです。

この問題がまずいのは, ひとつにはオンラインヘルプにバグの再現する
コードが書いてあること, コンボボックスウィザードを実行すると
ユーザーの知らないうちにバグの再現するコードを自動生成してくれる
ことです。
(SR-2 ではコンボボックスウィザードからこのコード自身が除かれた
 という噂があります。未確認)
(略)

 VBでは容易に再現できないとすると、VBユーザはちょっとだけ安心ですね(苦笑)。

 ま、ぼくは、AccessもVBも使わないから、他人事モードです。こればっか。^^;

1998/09/25

どっちが正解?(その2)

 1998/09/22にお伝えした「どっちが正解?」。Windows 98の出荷本数がZDNetとCNetで100万本も違っているのはなぜかという話題でしたが、ぼくの計算が間違っているんじゃないかと指摘するメールが何通か来ました。「あっ、また馬鹿やっちゃったか」と思いましたが、間違っていたのは、ZDNetの日本語ニュースの翻訳でした。ぼくはZDNetの英文ニュースの翻訳が、ZDNet Japanに出たとき、大して吟味もせずに先日紹介したのですが、その翻訳が間違っていたのです。メールを送ってきた人たちは、ZDNetの日本語ニュースしか読まず、ZDNetの原文を読まなかったのは当然としても、同時に載せておいたPC Weekの英語記事も読まずにメールしてきたのではないでしょうか。

 指摘してきた人たちの論点は、「PC Week/ZDNetがいってるのは、アメリカ以外の出荷本数が150万本。CNetは、全世界の出荷本数が250万本で、アメリカでは100万本といってるから、アメリカ以外の出荷本数は250万本 - 100万本 = 150万本となって、つじつまは合っている」というものです。ところが、記事をちゃんと読んだ人は容易にわかるように、この計算は成り立ちません。

 PC Weekの記事では、アメリカ国内やアメリカ以外といったことは全然限定していません。ぼくは、この記事の中の数字は、なんとなく全世界での出荷本数だと思っていました。そういう限定を行なっているのは、ZDNet Japanの記事ですが、この翻訳が間違っているのです。

 問題の翻訳記事、「Windows 98,米国外でのセールスは日本が牽引」(http://www.zdnet.co.jp/news/9809/18/b_0917_01.html)の元記事は、「Windows 98 sales strong overseas」(http://www.zdnet.com/zdnn/filters/bursts/0,3422,2138830,00.html)です。問題の部分を並べると、

原文
Microsoft said overseas sales of Windows 98 are stronger than expected. So far, more than 1.5 million operating systems upgrades have been sold internationally.

翻訳
Microsoftは,米国外でのWindows 98の売上が予想以上に好調で,これまでに150万本以上を売り上げていることを明らかにした。

 翻訳を読むと、米国外で150万本以上の出荷があるかのように読めます。しかしこれは、原文を一読すればすぐわかるように、重大な誤訳です。原文では、150万本は「internationally」に売れた、つまり、全世界で150万本といってるわけです(ついでにいうと、前も書いたことがあるが、ZDNet JapanはCNet Japanのように、原文へのリンクを用意してほしい。今回も自分で探さねばならず、面倒だった)。

 CNetもPC Weekも(おそらくZDNet?)も、元はロイターの配信記事みたいですが、どうしてこういう違いが出るんでしょうかね。原因はいろいろ考えられますね。

 まあ、最後のはまず考えられませんね(笑)。ほかに一番考えられるのは、ロイターからCNetからPC Week/ZDNetからなんでもかんでも全部間違っていた。つまり、メディアはちっとも信用できない。経験からいって、まあ、これでしょうかね(爆笑)。

 MSのサイトにいってプレスリリースをざっと探した限りでは、この数字は見あたりませんでした。どこかにあるのかな。

変なグラフ

 MSKKのサイトに変なグラフがあるという話。Thanks > 一宮さん

 グラフの現物は、http://www.microsoft.com/japan/support/phonestatus/windows98.htmをどうぞ。たしかに、Y軸が何なのかわからない変なグラフです。これでも傾向さえわかればいいということでしょうか。

1998/09/22

 いずれもASAHIネットのjouwa/salonから。

MSがUNIX?

標題: MSがUNIX?
---
 Foleyのコラムがまたちょっと読ませます。
 詳しくは、
http://www.zdnet.co.jp/news/9809/17/foley.html
「UNIXに恋い焦がれるMicrosoft?」
をどうぞ。
 早い話が、NTでUNIXをぶっつぶすと威勢だけはよかったMSだけど、NTじゃ出
来が悪くてUNIXをぶっつぶすまでには至らないことを悟ったんじゃないかな。
 実は数年前にMSは数年でメインフレームやUNIXをNTで置き換えると鼻息が荒
かったんだけど、みじめな失敗でしたね。
 メインフレームやUNIXやAS/400が、NTにぶっつぶされるのは、少なくともこ
こ数年ではあり得ないし、5年でもむずかしいでしょうね。10年経ったらNTど
ころかMSという会社自体つぶれてたりしてね。^^;

IntelはUNIXへも

標題: IntelはUNIXへも
---
 IntelとMSの溝はいまに始まったもんじゃなくて、ずっと昔からですが、
Intel自身もあまりそれを隠さないようになってきたようです。Mercedが遅れ
るし、NT 5.0の出荷時期が2000年以降になる公算も高まっているから、保険の
意味もあってUNIXに力を入れています。
 詳しくは、
http://www.zdnet.co.jp/news/9809/18/badcock.html
「衰退するWintel連合,IntelはLinuxへ傾倒」
http://www.zdnet.co.jp/news/9809/18/unix.html
「IntelベースUNIXサーバ用の4社共通ドライバ仕様,年内に策定へ」
http://www.zdnet.co.jp/news/9809/18/b_0917_02a.html
「IntelとUNIXの協調路線,WSJ紙も報道」
をどうぞ。

どっちが正解?

標題: どっちが正解?
---
 Windows 98のアップグレードが売れた本数が、PCWeek/ZDNetとCNetで100万
本も違います。
PC Week/ZDNetのは、
http://www.zdnet.com/pcweek/news/0914/18awin98.htmlhttp://www.zdnet.co.jp/news/9809/18/b_0917_01.html
「Windows 98,米国外でのセールスは日本が牽引」
を、CNetのは、
http://www.news.com/News/Item/0,4,26581,00.htmlhttp://cnet.sphere.ne.jp/News/1998/Item/980919-3.html
をみてください。
 やじうまWatchあたりがネタにしそうだな(爆笑)。

 Win95より若干いいペースっていうけど、Win95当時より何倍もユーザが増え
ているのに、同じくらいならそれは悪いペースだろうと意見は、そう思います
ね。予想以上に売れたどうのこうのという言い方は、期待の仕方の差ですから
ね。

 それにしても、150万本と250万本と100万本も違うのは、なぜ? 日本が牽引車というのも笑いますよね。以前にも書いたと思うけれど、無知でお人好しの日本人という構図がよく出てます。

MS、若干不利?

標題: MS、若干不利?
---
 司法省との裁判、MSもあれこれやってますけど、要求が却下されたとのこと。
雰囲気、MSに若干不利なのかな?
 詳しくは、
http://www.zdnet.co.jp/news/9809/18/msdoj.html
「「訴訟範囲は限定しても新証拠は受け入れる」とMS訴訟の裁判官」
http://www.zdnet.co.jp/news/9809/18/b_0917_04.html
「連邦地裁判事,Microsoftの要求を却下」
をどうぞ。
 現在、MSが不利そうなのは、司法省よりSunとのJava裁判ですね。Calderaと
の裁判はもっとMSが不利かもしれない。Calderaが裁判に勝つと、雪崩式にほ
かに影響与えるんじゃないかな。

お前に言われたくはねえよ

標題: お前に言われたくはねえよ
---
 MSがNetscapeのNC 4.5PR2が、勝手にブラウザのホームページを書き換える
から、けしからんと怒ってます。
 詳しくは、
http://www.zdnet.co.jp/news/9809/17/netscape.html
「“Windowsフレンドリー”なNetscape Communicator 4.5PR2をMSが批判」
をどうぞ。
 ほんと、こいつらガキというかお笑いですね。自分がいままでさんざんやっ
てきたことを、ちょっと他人がやると、こうやって騒いだり脅したりするんで
すから。
 ちょっと肩がふれただけでインネンをつけて金を脅し取ろうするヤクザや、
派手に倒れて金をむしり取ろうとする当たり屋とも、似てますけどね。

 ほんと日本の大メーカーさん、こんな会社と付き合って恥ずかしくないのかと思いますけど、恥ずかしくないよね。MSと付き合いの深いNECなんか、防衛庁水増し請求事件に会社ぐるみで関与、隠蔽工作やって、血税を吸い上げてるんだもんね。MSのやってることなんてかわいいもんでしょうね。

1998/09/20

 いずれもASAHIネットのjouwa/salonから。話題が多岐にわたってて、紹介しきれないので、一部です。

MS-Access のバグひそかに修正?

 益山さんの書き込みから。

標題: MS-Access のバグひそかに修正?
---
益山です。
comp.databases.ms-access の 9/11 ごろの投稿によると, JET のアップデート
が以下のところにあります。
http://support.microsoft.com/download/support/mslfiles/jet35upd.exe

実行すると MSJET35.DLL, MSJT4LT.DLL, MSREPL35.DLL, JETCOMP.EXE および
README.DOC が解凍されます。そのうち MSJET35.DLL (8/26 の日付)を
システムディレクトリにコピーすると, ブックマーク問題が解決します。
(私も実行してみて, 直っていることを確認しました)

問題は README.DOC がこの問題について何も書いていないこと, MS のサポー
トページがこの修正ファイルについて何も言及していないことで, 正式な
修正モジュールではないのかもしれません。

当然 Access95 や Access2 のユーザーは恩恵を受けられませんが, 多少
状況は好転したということで。

停電時のOSの挙動

 菅井さんの書き込みから。

標題: NTだとこの辺もアレでして
---
>そういえばこのあいだ職場が停電になって、UPSの存在がやっ
>と認められた。あ、役に立ったんじゃなくって低電圧のアラーム
>が鳴って「なんだよ、このうるせえの」と認識されただけ^o^

 これならばまだ良い方でありまして、雷で瞬断(数秒以内の停電)
した時に、こんな結果が。

会社の旧式サーバー(Pen133Mhz*2)
NOS Netware3.12J

障害:
UPSがバッテリーの劣化で効かなくてダウン。ボリュームマウントが
出来なくなった。

対応:
「VREPAIR」一発で修復。楽勝。

某ユーザーのサーバー(PenPro*2)
NOS WindowsNTServer4.0

障害:
立ち上がらない。

対応:
起動ファイル破損のため復旧不可能。しかもNTのCDは顧客のシステム部
保管のためその日には直せない・・・・。(在っても一日作業だろうな)

別のユーザー、PCをサーバーとして運用
NOS WindowsNT3.1

障害:
立ち上がらない。

対応:
ディスク破損。交換。

 どれもこれもUPSが無いか効かないと言う情けない運用ですが、NTの場合、
起動ファイルが壊れるとどうしようもないと言うことが分かりました。
 見栄えを良くするよりも、フロッピーで起動する方法を何とか開発してい
ただきたいものであります。

 最後のは、ただのPCをサーバーとして使うと酷い目に合うと言う好例:-)

参考記録
拙者用自作機
NOS OS/2Warp4

障害:
2秒間の瞬断

対応:
えー、電源落ちずに粘りました。通信中のTAが落ちたけど:-)
でかした、テクノバード!誉めて遣わす。
===
標題: 頑張ったのは・・・
---
> これも紹介したいなあ。
> OS/2ファンが勇気づけられそうな、話ですね。
 うーん、頑張ったのは本体の電源ユニットだからなぁ(^^;

> 真面目な話。OS/2 Warp4、偉いね。下半身の鍛え方が違うんでしょうか。バ
>イアグラでドーピングしてたとか。どこか、真面目な話なのか。
 電源のコンデンサはPCの下半身。いや、カクカク(推定)振動する水晶こそ(殴)

 そういやOS/2で本当にOSがおかしくなって再インストールしたのは1回しかないな。
 計算機の修理屋だからWindowsが腐り果ててしまったのを見るから良く見えるのかもし
れないけど。

 なお、菅井さんの愚痴は、http://www2s.biglobe.ne.jp/~spitfire/diary/1998sep.htmlをどうぞ。^^;

MS幹部が謝罪

標題: MS幹部が謝罪
---
 MS幹部がSPAに、いままでの傲岸不遜な振る舞いを謝罪したとのこと。
詳しくは、
http://cnet.sphere.ne.jp/News/1998/Item/980916-4.html
「マイクロソフトが謝る」
や
http://www.zdnet.com/zdnn/stories/zdnn_smgraph_display/0,4436,2137637,00.html
をみてください。
 ま、でも、いままでのMSのヤクザ顔負けのやり方の汚さを、SPAに集う各社
がそう簡単に許すとも思えませんがね。

 それと、CNetのニュースで、おかしかったのは、ゲイツ夫人が手がけたせい
か、大々的にプロモーションして見事に大コケして失笑を買った、「Bob」。
これらを「恥の殿堂」といってることですね。

Office 97のSR2は危険

標題: Office 97のSR2は危険
---
 Office 97のSR2(サービスリリース2)が出ましたが、AnchorDeskはパッチ
をあてるのはリスキーだから、それでもやるなら自己責任でという警告を出し
ていますね。
 詳しくは、
http://www.zdnet.com/anchordesk/story/story_2547.html
をどうぞ。
 ZDNetのマシンへは、導入禁止令が出たそうで、さらに詳しい話はというリ
ンクをクリックしても、Officeのヘルプページに行くだけで、詳しい理由がわ
からないような気がするんですけど、おれがとろいだけ?
 23MBのSR2をダウンロードして、実はSR1のパッチをあててないとだめだとわ
かって、またダウンロードするとかいうのが危険? そんなことないと思うけ
どね。よーわーらーん。

 Excelの再計算バグが直ったらしいけれど、以前、ここで再計算がおかしく
なる例を挙げてくださった方、もし、試せるようならお試しください。あ、そ
うか、このSR2はまだ英語版向けのパッチですから、日本語版にあてると何が
起きるかわかりませんから、日本語版のパッチが出てからにしてください。

 それから、2000年問題対応がだいぶ進んだそうです。これも、MSのサイトに
は、MS製品は2000年問題にすでに対応が終わっているかのように書かれていて、
実際はぼろぼろだったので、相変わらず詐欺みたいなことをやってますねなん
ていう、メールが来てたんですよね。たぶん、ここでもホットコーナーでも紹
介してないと思います。メールをくれた方、すみませんでした。

1998/09/18

 いずれもASAHIネットのjouwa/salonから。

またHotMailにセキュリティホール

標題: またHotMailにセキュリティホール
---
 ついこの前、セキュリティホールが見つかったHotMailですが、また見つか
りました。今度のはけっこう面白いといってはなんですが、完全に他人のアカ
ウントを乗っ取って、やり放題やれちゃうセキュリティホールのようですね。
 詳しくは、
http://cnet.sphere.ne.jp/News/1998/Item/980917-6.html
をどうぞ。
 技術的に詳しい話は、
http://rubicon.cx.net/~munkean/hotmail.html
をどうぞ。
 やっぱ、MSに買収されたのって、疫病神がついたみたいなものだったのかな。

変わらないMS(その2)

 昨日書いた「変わらないMS」の翻訳の件。お前、英語力なんじゃないかというツッコミがあって、たしかに英語力ないので、補足します(泣)。

標題: 補足
---
 この翻訳について、maruruさんと匿名希望さんから、check is being cutっ
て、給料が減らされているのではなくて、小切手を切っている、つまり、給料
をMSがCooperに払っているという意味じゃないと、おかしいんじゃない?とい
う指摘がありました。
 たしかに、そうですね。おれの英語力はやっぱだめですね。maruruさんの試
訳というのが、こうです。

「Romeneskoは書いている。『この本については、昨日MSの広報担当Greg Shaw
と話をしたところなのだが、彼のしゃべることはCoopの本の内容ほとんどその
ままだったのだ。今頃Redmondでは、君への小切手(謝礼?報酬?(笑))を
切ろうとしているよ、Coop。せいぜい賢く使うことだね』」

 maruruさんは、MSの広報担当がしゃべったのは、「Coopの本の内容」だと思
っていらっしゃいますが、これは勘違いですね。「The Microsoft File」とい
う本を書いたのは、Wendy Goldman Rohmという人物で、Cooperが書いたのは、
「The Microsoft File」の出来が悪いと批評したコラムなんです。つーことで、
「彼のしゃべることはCoopがコラムに書いたのと同じだった」くらいでしょう
か。
 翻訳って、むずかしいですね。

公判延期確定

標題: 公判延期確定
---
 延期が確定しました。詳しくは、
http://www.zdnet.co.jp/news/9809/16/msdoj.html
「Microsoft訴訟の公判確定」をどうぞ。

 #3240で紹介した
http://www.zdnet.co.jp/news/9809/14/msdoj.html
「MS訴訟,初公判の延期が濃厚に。金曜に何が話し合われたのか?」
では、裁判官が非常に鋭い質問をMSにぶつけている様子が書いてありましたが、
今回の記事のニュアンスも、ちょっとだけ、MSに風向きが悪いみたいな雰囲気
はありますね。けど、実際、どうなのかな。
 まあ、それにしても、裁判って面倒ですね。
1998/09/17

 ASAHIネットのjouwa/salonに一昨日書いたものから。

期待できないMSのソース公開

標題: 期待できないMSのソース公開
---
 シーボルトでの講演のときに、スティーブバルマーがソース公開については、
いつも考えているなどといってましたが、それに続く発言があったようです。
詳しくは、
http://www.zdnet.co.jp/news/9809/14/ballmer.html
「大きな期待はできない? MSのNTソースコード公開拡大宣言」

 MSのいつもの手口にみえますね。
 ペンコンピューティングだというと、できてもいないのに、とりあえずPen 
Windowsをでっち上げて発表。Javaだというと、ロクに考えずにActive Xをで
っち上げて発表。おかげで、セキュリティぼろぼろ。
 つまり、世間で話題になったらとりあえずMSもやっているんだと名乗りだけ
挙げてロクに何もしないという手口です。しかしMSが手を挙げるとその圧力に
よって他社への関心が薄れる効果、MSが出すまで待とうする買い控え効果はあ
るんですよね。いわゆる口先介入で他社のビジネスを妨害する行為でこれはMS
の常套手段です。

 ところで、NTのソースコードが公開されるとうれしいかというと、あまりそ
うではないみたいです。USENIXだったと思うんだけど、NTのソースコードの公
開を受けているアメリカの大学などが集まったセッションの記録を読みました
が、単に参照用だというのがありましたね。怖くて手を入れられないんだろう
し、NT 5.0なんか3000万行とも3500万行とも4000万行ともいわれていて、DEC
の最高速のAlphaマシンを複数台使っても、ビルドに10時間以上かかるんだと
か。そんなのだったら、大学あたりだと、手を入れる気がなくなるでしょうね。

初公判延期

標題: 初公判延期
---
 この前も延期になりましたが、また延期になりそうです。
 詳しくは、
http://www.zdnet.co.jp/news/9809/14/msdoj.html
「MS訴訟,初公判の延期が濃厚に。金曜に何が話し合われたのか?」
をどうぞ。
 こういう法廷の駆け引きって、わけがわからんけど、重要なんですかね。と
っととカタつけろよと思いますけど、すぐ玉砕したがる九州人の悪いところな
んでしょうね。

変わらないMS

標題: 変わらないMS
---
 Dvorakが、コラムで、MSのイメージダウンとそれをもたらした傲慢さや頑固
さを書いています。
 詳しくは、
http://www.zdnet.co.jp/magazine/pcmag/9809/jd980908.html
「変わらないMicrosoft」
をどうぞ。
 原文は、
http://www.zdnet.com/pcmag/insites/dvorak/jd980908.htm
「Anti-Microsoft Sentiment Grows」
です。
 訳文は、途中、意味不明のところがあったので、原文を読んだら、やっぱり
訳が「不適切な関係」(笑)ですね。欠落もニュアンスの違いもあります。
 訳文が日本語としておかしいと感じたときは、翻訳がおかしいことが多いで
す。これは別宮貞徳「翻訳はウソをつく」(文藝春秋)でも指摘されていたし、
「電脳騒乱節」のときにも、この本を紹介しつつ、指摘したことがあります。

訳文
Romenesko氏はこう書いている。
「私は昨日,Microsoftの広報のGreg Shaw氏とこの本について話したばかりだ。
彼もCooper氏とほとんど同じ意見だった。こんなふうに公の場で事情をばらさ
れては,Redmondからの給料がカットされるんじゃないかな。金は大事にする
ことだ」

原文
Romenesko, who writes, "I was just talking to Greg Shaw from Microsoft
 PR about this book yesterday. He said almost the same things that '
Coop' wrote. Your check is being cut in Redmond as we speak, Coop. 
Spend it wisely."

 ぼくは、カットされるのがだれの給料か、訳文だとわかりませんでした。原
文はちゃんと、「Coop」とCooperに呼びかけてますね。

訳文
だが,もっと悪質な非難めいた文章もあった。この手の手紙が書かれるのは,
Microsofが広報代理店のEdelmanを使ってLos Angles Timesの記者にすっぱ抜
かれて,失敗に終わった。

原文
And that wasn't one of the worst or most accusatory comments. The 
nature of this particular letter, I believe, stems from Microsoft's 
attempt to buy influence using the Edelman PR agency--an attempt 
foiled on April 10, when the plan was discovered by a Los Angles Times
 reporter.

 訳文は完全な欠落で、文意がめちゃくちゃになっています。原文は、一般大
衆を装って、MSを擁護する意見を雑誌や新聞に投書しようとした作戦が、LA 
Timeにすっぱ抜かれたことを書いてますが、「Edelmanを使ってLos Angles 
Timeの記者にすっぱ抜かれて」じゃ、意味不明だし、意味が通じてもまったく
違う意味ですね。
 この事件については、Dvorakが、
http://www.zdnet.co.jp/magazine/pcmag/9804/jd980413.html
「暴露されたMSの裏PR戦略」
に書いています。
 ぼくのウェブなら、
http://www.asahi-net.or.jp/%7Eki4s-nkmr/mswatch10.html
の、1998/04/11の「偽読者を使って情報操作?」、1998/04/15の「偽読者を使
って情報操作?(その2)」を読んでください。

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