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◆ミスター売薬の健康雑学 NO. 72 (アレルギー1 花粉症)

ミスター売薬です。
いよいよ待ちに待った花粉症の時期がやってきました。実はミスター売薬も毎年 花粉症で悩まされます。自分のことを棚にあげてアレルギーのことをお話しする 資格もありませんが、一応あまりいい解決策はありませんが、お話したいと思い ます。  

 先日電磁波のお話をしてから、やっぱりミスター売薬もブラウン管のパソコン が少し気になってきまして、子供の目が悪くなってきたことをダシに大蔵省を説 得して何とか液晶のパソコンをゲットしました。それでまだパソコンの運転に大 変悪戦苦闘しています。
 花粉症もミスター売薬は解決しようと考えたこともありませんでしたが、メー ルマガジンで、お話しすると何かしようと考えるようになるかもしれません。
 それでは今日は、ゆっくりしていられませんので、今年も花粉で悩まされそうな 人は、是非やってほしいことがあります。理屈はともかく結論だけお話してから、 説明をしたいと思います。

 対症療法っぽいんですが、油を気をつけてほしいと思います。まず一番にして ほしいことは、リノール酸の多い植物油を控えるようにしてほしいことです。リ ノール酸の多い植物油はコーン油、紅花油、大豆油などです。いわゆるサラダ油 と称して売られているものはなるべく使わないようにしてほしいと思います。
 もちろんマーガリンは、論外です。チョコレートなんかも本当は、よくないで しょう。気をつけれる人は気をつけてください。ちなみにミスター売薬は、チョ コレートだけは、どうしても控えようという考えすら思い浮かびません。
 それとミスター売薬の主張とは矛盾しますが、この時期には、肉の摂取も少し 控えるようにしてほしいと思います。そして、なるべく魚介類を多く食べるよう にしましょう。  それではどんな油を使ったらいいかといいますと、炒め物には、オリーブ油で す。しかし天ぷらには、オリーブ油は使えませんので、キャノーラ油を天ぷらの 油に使うようにしてください。

 それとできれば健康食品店に行ってみて、シソ油と月見草油を買ってきて、自 家製で、マヨネーズとかドレッシングを作って、どんどん使うようにします。そ れと、このような油は大変酸化に弱いですから、できればサプリメントで、ビタ ミンEもしくは、ベーターカロチンのような、脂溶性の抗酸化ビタミンを摂るこ とをお勧めします。 さて、これだけのことをすれば今年は、鼻炎が少しは楽になるかもしれません。 体の脂肪のバランスが、だんだん変化してくるまでには、最低でも半月かかりま すので、早速はじめないと間に合いません。もし効果があったと思ったら、教え てください。ミスター売薬も今回は、がんばってみようかなと考えていますので、

それでは、お大事に








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◆ミスター売薬の健康雑学 NO. 73(アレルギー2 減感作療法)

ミスター売薬です。
アレルギーのメカニズムについて考えていきたいと思います。最近ますますアレル ギーが増えてきています。アレルギーに対して色んなうわさを聞きますが、本当に 効果のある療法は、あるのでしょうか?正直な話、ミスター売薬はよくわかりませ ん。皆さんにお願いですが、いい方法があったら教えてください。ミスター売薬も 頑張って治すかもしれません。

 花粉症について、30%〜50%くらいの確立で完全に治ってしまう治療法があり ます。有効率は70%です。これだけのいい治療法があるんですから、みんなやれ ばいいのにと思いますが、それがなかなか誰もやろうとはしません。すべての病院 でできるわけでもありません。  この治療の名前は、「減感作療法」です。週に1〜2回皮下注射する療法です。そ して、2~3年かかるという大変根気のいる治療です。まったく症状がない時期で も治療を続けなくてはならず、途中で休むと失敗する可能性が高くなります。一年 くらい治療して、その効果を判定して、まったく効果がなかった場合治療を中止す るようです。一年間の治療が、すべて無駄になることもありうるということです。 しかしお医者さんの治療の中で、唯一の根本治療につながる療法です。この「減感 作療法」以外の治療は、すべて対症療法といわれる一時的に症状を和らげる療法で、 根本的には、何の効果もない療法です。 「減感作療法」はアレルゲンになっているものが花粉であれば、花粉のエキスの薄 めたものを注射していきます。最初は微量から始めて、だんだん濃くして注射して いきます。そしてだんだん慣らしていく療法です。するとまか不思議、花粉に対し て段々アレルギー反応を起こさなくなるということです。

ミスター売薬から言わせると何とも不思議な治療法です。花粉症の人に花粉を注射 で入れていくという驚くようなことをする療法です。誰がこれを考えたか知りませ んが、本当にすばらしいアイデアの治療法だと思います。この治療法で、治る可能 性があると考えた人は偉大だと思います。白血球についての大変深い理解があって はじめてこのような療法が考えだされたのだと思います。 しかしちょっと免疫のことを知っている人であればアレルゲンを注射するというこ とは大変危険なことのように思われます。先日特命リサーチ200Xで、アナフィラ キシーショックについてみてましたでしょうか? アナフィラキシーショックは、アレルギー反応で発生しますが、大変危険な反応で 血圧の低下をまねいて、対処を誤ると命取りになる症状です。  よくスズメバチに刺されて、命取りになったりするのはこのアナフィラキシーシ ョックを発祥するからです。スズメバチの毒で死ぬ人はいませんが、アレルギー反 応を起こすと大変危険な状態になります。抗生物質でも発祥することがあります。 ペニシリンによって起こるアナフィラキシーショックをペニシリンショックともい います。

 減感作療法の注射した後も10分くらいは、様子を見るために待機しないといけ ないようです。花粉の量を間違うとアナフィラキシーショックを起こしかねない治 療法です。脅かしてすいません。めったなことで、そんな医療ミスはないでしょう。  減感作療法は、職人業のように花粉の濃度を上げていくときには、経験と勘がい るようです。  切実に治したいと考えている方は、一度挑戦することをお勧めします。ちなみに ミスター売薬は、30年近く付き合っていますので、いまさら、、、とちょっと消 極的ですが。 (ミニ情報 ビタミンE)  先日ビタミンEのことを抗酸化ビタミンとして紹介しました。そこで、ちょっと ビタミンEについて、選ぶ注意しておきたいと思います。

 一般的にビタミンEは、4種類くらいあります。
天然ビタミンE      d−αトコフェロール
天然型ビタミンE   酢酸d−αトコフェロール
合成ビタミンE     dl−αトコフェロール
合成ビタミンE   酢酸dl−αトコフェロール

下2個は合成ビタミンEでよくありません。
それと d−αトコフェロールとして100mg相当 とちょっといかがわしい表現のビタミンEはやめたほうがいいと思います。合成ビタミンEの抗酸化力はたとえば150mgで天然ビタミンE100mgに相当します。 そういう意味だと思います。しかし抗酸化力は同じでも、それは体外での話しで、 体は合成ビタミンEはなるべく排除するように働きますので、ほとんど体内には入ら ないとする研究もあるくらいです。食品添加物の酸化防止剤としてのビタミンEであ ればどちらでもいいのですが、サプリメントとしては合成では話になりません。
しか し最近は薬局でも、合成のはみかけなくなりました。





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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.74 (アレルギー3 免疫グロブリンE)

ミスター売薬です。
 アレルギーの治療の難しいところは、人間の体にもともと備わった免疫の反応に起 因するからです。免疫とは、以前お話しましたが、一度兵役の責務を果たすともう 果たす必要がないことからきていることを覚えていますでしょうか。一度獲得した 免疫のことを終生免疫といって、二度と同じウィルスによる感染は受けなくなりま す。アレルギーにしても一度「この花粉は排除しなくてはいけない悪者だ!」と判 定を下してしてしまうと、その花粉に合う抗体を作ってしまします。するとB細胞が 記憶細胞になって一生この抗体を作り続けることになるのです。花粉が入ってきて も病気になることはないのに、この過剰な防衛反応は花粉が入って来るたびに引き 起こされ、つらい症状を出します。減感作療法でどうして治るのかわかりませんが、 普通に考えたら一生もんです。

 ところで、この抗体には、ちゃんとした名前がついていまして、「免疫グロブリ ン」といいます。免疫グロブリンはその性質から、5種類に分類されています。免 疫グロブリンA、G,D,M,E,です。
 ところで、アレルギーの原因になる免疫グロブリンは、Eです。免疫グロブリンE もしくは、IgEともいいます。一番最後に発見された免疫グロブリンで、IgEのEは、Error(エラー)からきているそうで、アレルギーのような余計なエラー症状の原因 になることからそういう名前になったようです。
 IgEはほかの免疫グロブリンと違うところは、マスト細胞や,好塩基球の表面にく っつくことです。そして抗原がそこに引っかかると、マスト細胞や好塩基球にスイ ッチが入って、ヒスタミンや、ロイコトリエンなどの様々なケミカルメディエーター(化学伝達物質)が放出されます。このケミカルメディエーターがつらい症状を引 き起こす原因物質です。
 ヒスタミンは、鼻炎を引き起こして、はなみずの原因になります。(ほとんどの 鼻炎薬には抗ヒスタミン剤といい、ヒスタミンの働きを妨げる薬が入っています。)  

 スズメバチに刺されると、一回目はただ腫れて痛い目にあうだけです。その時に 体では、スズメバチの毒に反応するIgEが大量に作られてマスト細胞や、好塩基球 (白血球の一つ)に配備されます。
そういう状態になった後二回目にスズメバチに刺されると、今度はその毒に反応し て、速やかにマスト細胞や、好塩基球から大量のケミカルメディエーターが放出さ れます。この反応が強すぎると血圧低下、呼吸困難のようなアナフィラキシーショ ックを引き起こすことがあるのです。  

 喘息にしてもこのケミカルメディエーターによって気管支に炎症を起こして、大 量に分泌されたときには気管支の痙攣発作も伴って呼吸困難を引き起こします。  今日はちょっと退屈な基本的なお話でした。







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◆ミスター売薬の健康雑学 NO. 75(アレルギー4 環境汚染)

ミスター売薬です。
 アレルギーはよく体質といいます。親がアレルギーだとほとんどの子供はアレ ルギーになるでしょう。確かにミスター売薬の兄弟もひどい花粉症です。体質は あると思いますが、今日これだけアレルギーの人が増えた原因は、やはり環境汚 染でしょう。  例えば、花粉症ですが、杉花粉にしても花粉の多い田舎よりも圧倒的に東京、 大阪その他都市のような花粉の少ない地域の方が多いですし、アトピーも圧倒的 に都市の方が多いです。ミスター売薬も現在富山に住んでいますが、以前は広島 に住んでいました。今から10年も前ですが、広島では、保育園のクラスに数人 は大変悲惨な重症アトピーの子がいました。  富山に住んでいて思うのは、そういえば顔中キズだらけの目を背けたくなるよ うな重症のアトピーの子は全然見かけないことです。  やっぱり富山は田舎ですね。

 環境汚染が原因になる一つには体質に関係なく正常な反応によってアレルギー になる可能性があることです。 もともと、体の免疫は花粉のようなものに対して、それほど一生懸命攻撃する必 要は、ないことを知っているはずです。ところが、ディーゼル自動車の出す粒子 状物質などと花粉がくっついて体内に入ってくると、有害物質と判断してしまい ます。この判定は間違いではありません。確かに有害物質がその花粉の中に入っ ていますので、排除すべきものです。ですから、攻撃対象にしてしまいます。攻 撃対象になった相手に対してはタンパクを調べて、必殺の武器を作ります。 すなわち花粉のタンパクに合う抗体を造るようになります。ほかの抗体ならいい のでしょうが、花粉に対する抗体はIgEとなります。

 ということで、空気が汚染されるようになると、正常な免疫の反応によってア レルギーの人が現れるようになるということです。  つまりアレルギーの人は食生活が悪いだとかよく言いますが、環境汚染の被害 によってどんな人でもアレルギーになりうるということでしょう。  なんてアレルギーの人の言い訳っぽい話でした。






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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.76(アレルギー5 経口免疫寛容)

ミスター売薬です。
 こんにちは、先日まぐまぐに宣伝が載ってぐんと新しい人が増えましてびっく りしています。ミスター売薬の健康雑学は、続きでものありませんが、過去の話 がたまに出てきたりしますので、暇なときにはバックナンバーを見てみることを おすすめします。

 アレルギーは人間に備わった免疫が原因ですので、誰にでも起こりうることを お話しました。そして、アレルギーは昔からありました。有名なところでは、う るしでしょう。
 うるし職人はうるしにかぶれたら、うるしをなめることでうるしアレルギーを 防いでいます。昔からの経験からの知恵で、アレルギーを防ぐことを知っていた からです。

 腸には、常に食べ物の中に有害な菌なども混じって入ってこようとしています。 ですから体の防衛網の多くは腸の周辺に集められています。
 そして前からお話しているように、悪者を識別する印はタンパクです。食品の 中には、タンパク質が入っています。自分以外のタンパクは全部異種タンパクと して認識してしまい、攻撃の対象になります。しかし食品のタンパクをいちいち 攻撃の対象にしていたら、栄養を吸収できなくなってしまいます。そして腸には 無数の腸内菌もいます。そのような菌のタンパクに対しても反応していたら、腸 は常に炎症を起こしていないといけなくなります。
 そこで、腸は高度な防衛システムで多くの細菌から体を守りながら、免疫反応 を起こしにくいという矛盾するようなシステムがあります。  

 簡単に言うと、ヘルパーT細胞と、サプレッサーT細胞がいて、食品に対して働 きかけた免疫反応にブレーキをかけるサプレッサーT細胞が活発になるということ です。
 ですからうるし職人がしているうるしをなめるということは大変理にかなった ことです。うるしがサプレッサーT細胞に認識されるようになると、だんだん攻撃 対象にならないよいうになります。  食品に対してサプレッサーT細胞が働きやすいことを利用して、アレルギーを改 善しようという試みを「経口免疫寛容」といいます。

 読者からポーレンという健康食品があることを教えていただきました。ポーレ ンはハチが集めてきた花粉です。花粉を取ることで、花粉症の改善効果が期待で きるということです。多くのミネラルが入っていることから、糖尿病に対しても 期待できる健康食品ですが、もしかすると「経口免疫寛容」のメカニズムも働い ているかもしれません。
そういえば以前花粉症には杉の葉を煎じて飲んだらいいと聞いたことがありまし た。インターネットを調べていたら、スギ花粉100%という健康飲料が花粉症 の改善にいいということで、売っていました。(やってみようかな、これなら減 感作療法より手軽です。)  この経口免疫寛容は自己免疫疾患のリウマチに対しても試みられているそうで す。
リウマチは膠原病の一種で、自分自身の結合組織のコラーゲンに対して、非自己 と認識してしまい攻撃対象にしてしまう病気です。?型コラーゲンを食べさせる 療法で、経口免疫寛容による治療が研究されているところです。
 様々なところで、活発にアレルギー、自己免疫疾患の治療法が研究されていま す。今後の研究に期待したいものです。  







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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.77(アレルギー6 寄生虫)

ミスター売薬です。
読者からアレルギーが最近増えた原因の一つに、寄生虫が居なくなったこともあ るのではないかという指摘がありました。 動物実験でも寄生虫を駆除すると花粉症になったという実験もあるようです。

 寄生虫が居るとIgE抗体を作って寄生虫にくっつけます。このIgEに対して好酸 球(白血球の一つ)がくっついて、毒を出して寄生虫を殺す仕組みになっていま す。  寄生虫は非特異的IgEを誘発する物質を出して、自分に特異的に働くIgEを撹乱 します。
これは、寄生虫のウンチに入っている成分で、これに反応するIgEは、寄生虫に特 異的なIgEよりたくさん作られるようになります。このIgEは寄生虫特異的IgEでは なく、意味のないIgEなので、非特異的IgEといいます。この非特異的IgEがマスト 細胞や、好塩基球のIgEレセプターを覆い尽くして飽和されてしまいます。すると、 たとえスギ花粉に反応するIgEが作られるようになったとしてもマスト細胞になか なか組み込まれなくなってしまいます。非特異的IgEは寄生虫のウンチに反応する わけですので、鼻の粘膜周辺のマスト細胞には寄生虫のウンチは飛んできません ので、ケミカルメディエーターが放出されにくくなり、アレルギー症状が出にく くなります。  ということから、寄生虫に寄生されるとアレルギーになりにくくなるわけです。  

しかし別の説もあります。確かに寄生虫を駆除するとアレルギーになりやすくな りますが、寄生虫が居たらアレルギーが少なくなるという証拠はないそうです。
 反対にブタ蛔虫という寄生虫の感染を受けた人は、アレルギーが増えるというこ とが証明されています。寄生虫感染は腸周辺のヘルパーT細胞を刺激します。
 最近注目されているトピックスはTh1とTh2のバランスです。ヘルパーT細胞に はTh1、Th2、Th3など色々あるそうで、特にTh1とTh2のバランスが崩れて、 Th2が優位に立つとアレルギーになりやすいとのことです。Th1とTh2は細胞の 言葉サイトカインが違います。Th2はIgEを活発に作るようにB細胞を刺激するサイ トカインを出します。インターロイキン4(IL4)などがIgEを作るようにするサイトカインのようです。
要するに寄生虫に寄生されるとこのヘルパーT細胞のTh2が活性化されます。 これは寄生虫を攻撃する方法がIgEを使うからです。Th2が活性化すると外界と接 す理場所で防衛が強化されて、過剰防衛しやすくなりアレルギーになりやすい状 態になります。ですから寄生虫駆除された動物がアレルギーが出てしまった話も、 寄生虫によってTh2が活性化してアレルギーが出やすい状態になっていた為とも考 えられます。

 ですから、アレルギーを治す目的でサナダムシを飼おうなどとは考えない方が いいと思います。  しかしダイエットには、効果があるようです。私は富山県ですが、富山県のま す寿司のますを100匹くらい生で食べると、一匹くらいにはサナダムシの幼虫 が居るそうです。
 サナダムシの種類にもよりますが、ますのサナダムシは害はないようです。  ちなみにます寿司は冷凍で殺していますので、サナダムシの感染の可能性はあ りません。






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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.78(アレルギー7 ヨーグルト)

ミスター売薬です。
先日あるある大辞典で花粉症の特集していました。見ていましたでしょうか?大 変わかりやすくいい内容だったと思います。スーパーではヨーグルトの売り切れ が続出しているそうです。そういえば「ためしてガッテン」でもヨーグルト特集 をしていたようです。

 あるあるの時間は他のチャンネルに面白い番組が入っているせいか、意外と見 てないですね。でも、「花粉症にヨーグルトがいいんですって!」という番組を 見ていない人にもうわさが広がっている様子です。  

 番組のポイントは腸内細菌だったような気がします。一応簡単にお話してみた いと思います。  前々回「経口免疫寛容」についてお話しましたが、経口免疫寛容という療法が あるくらいですので、通常食品に対してアレルギーは起こりにくくなっています。  しかし腸が荒れてくると、タンパク質やペプチドが許容範囲を超えて、どんど ん腸を通過して入り込んでしまうため免疫反応が起こってしまいます。

 寄生虫をやっつける免疫反応は、アレルギーと同じIgEがかかわっていることを お話しました。腸が荒れてくるとこの寄生虫に対する防衛反応が強化されます。 ということで、あるある大辞典ではIgEを活発に作らせるリンパ球「Th2」というこ とが、キーワードとなっていました。

 悪玉の腸内菌が増えてくると、寄生虫に寄生されるのと同様Th2が活性化して、 Th1とのバランスを崩してしまいます。すると鼻粘膜その他でも過剰な防衛体制を とるため、花粉に対しても抗体を作ってしまうわけです。

 そこであるある大辞典お勧めが、ヨーグルト! ヨーグルトには、善玉の腸内 細菌を増やす効果があり、ヘルパーT細胞のTh2の活性化を鎮める効果があります。  善玉菌が増えると腸内の損傷が減って、タンパク質やペプチドが荒れた部分か ら入りにくくなります。すると一生懸命腸を防衛する必要がなくなってTh2の活性 が下がり、結果的にアレルギー反応が、減るということです。  そこで3人ぐらいの花粉症被験者に毎日200gのヨーグルトを食べてもらい、 一週間後に検査したところ全員の症状が軽減していました。  http://www.ktv.co.jp/ARUARU/

本当かなーという疑問もありますが、今流行ですので、試して見られてはいかが でしょうか。  






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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.79(アレルギー8 アレルギーと腸)

ミスター売薬です。
 ミスター売薬の同僚で、親が亡くなって49日肉や魚を一切食べないようにし ている人が居ます。その人は毎年花粉症だそうですが、一ヶ月くらい精進してい たら、今年は全然出ていないそうです。花粉情報で、結構多い日でも大丈夫だっ たそうです。
 
 玄米菜食をしてもアレルギーが治ったという話はよく聞きます。やはり粗食が いいのでしょうか?昔花粉症なんて聞いたことありませんよね。やっぱり最近の 飽食が花粉症を増やした一因にもなっていそうです。そこで玄米菜食がアレルギ ーにいい理由を考えてみたいと思います。
1点目は善玉の腸内細菌が増えることで腸から様々な有害物質が入り込まなくな ったとともに、腸の荒れが少なくなったことが考えられます。 2点目は肉などのタンパク質の摂取量を控えることで、異種タンパクが荒れた腸 壁から入り込まなくなったため、Th2がおとなしくなったことが考えられます。 3点目は肉の脂肪です。脂肪については後ほどゆっくりお話したいと思います。

 肉の食べすぎや、チョコレートのような甘いものは、やはり腸内細菌の悪玉を 増やしてしまうようです。特に砂糖が余りよくないですね。オナラやウンチの臭 いが強いと、悪玉の腸内菌が多い証拠です。いくら毎日2回も通じがあっても関 係ありません。毎日2回通じのある便秘症ということもありうるのです。  今出てきたウンチがいつ食べたもののカスかが問題です。食べてから24時間 以内にウンチとして出されるのが理想です。勿論3日も4日も出ないのは論外で しょう。  ウンチの理想は赤ちゃんのウンチのようにちょっと酸っぱいような酸性のウン チです。生まれてから、母乳を飲んだ赤ちゃんにはしばらくの間、悪玉菌はいな いそうです。軟便くらいがいいようです。  玄米菜食のような食生活をすると食物繊維をたくさん摂ることになって、腸内 の善玉菌が増えてきます。食物繊維は善玉菌の栄養素になります。 また食物繊維は便のカサを増やして、便の通過時間を短縮してくれますので、腸 内異常発酵を防いでくれます。  玄米の食物繊維は野菜や、果物に入っている食物繊維と違って水溶性でありま せんので、より効果的に便のカサを増やすようです。経験からオカラもいいウン チがでますね。

 現代人の腸内細菌はほとんど、あまりバランスはよくないようです。このこと が、アレルギーが増えた原因の一つかもしれません。腸内菌のバランスの悪さは、 アレルギーだけではありません。様々な生活習慣病を増やすことにもなっていま す。一見、循環器疾患と腸内菌は関係ないようですが、実は心筋梗塞や脳梗塞の ような虚血性疾患にも因果関係があることが分かってきています。またガンも大 腸ガンだけでなく、他のガンも増えることが疑われています。  

 ミスター売薬の今までの主張とは違いますが、玄米菜食は様々な生活習慣病を 予防する効果があるかもしれません。

 前にお話したようにヨーグルトも善玉の腸内菌を増やしてくれます。なるべく 砂糖は使わないで、オリゴ糖なんか使った方がいいですね。

ところで花粉症の方、ヨーグルト食べてみましたでしょうか?「何の効果もない!」 なんて声が聞こえてきそうです。気は心ですが、やっぱりダメでしょうか。 ま、一週間で効果を出そうなんて、虫が良すぎるような気がします。ミスター売 薬もヨーグルト食べていますが、その日の花粉の飛散量こそ一番鼻に影響を与え るくらいで、ヨーグルトの効果を感じたことはありません。 やっぱり一ヶ月くらい玄米菜食するくらいの決意が必要かもしれません。

腸内細菌の変化は、よっぽど気をつけたとしても3〜6ヶ月かかります。それこ そ砂糖の入っているものを一切やめたり、胚芽のついた食品を摂り食物繊維をた くさん食べるようにし、ヨーグルトをよく食べ、肉を極力避けるようにするなど 徹底的にして、やっと少しずつ効果があるかな、という感じです。 最近では、腸洗浄などもアメリカでは流行っているようです。善玉の腸内菌が増 えてくると軟らかくて黄色っぽい便になります。

まるで玄米菜食推進協会のような主張になりましたが、玄米菜食は寿命を縮める 可能性があるという考えは変わっていません。
http://www.asahi-net.or.jp/~jx9m-ssk/2.html#Anchor531744

今はアレルギーの話だからこんな話になっています。ちょっと長くなったので今 日はこのへんで、、、






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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.80(アレルギー9 腸の浄化)

ミスター売薬です。
先日玄米菜食がアレルギーにいい理由をお話しましたが、腸の状態はアレルギー と深い関係があるようです。  特に肉などをたくさん食べると異種タンパクがたくさん腸壁から入り込むよう になってたびたびお話しているTh2が刺激されてしまいます。  生卵を食べるとアレルギーになりやすいといわれたものですが、やはり一理あ るということです。タンパク質は熱でずいぶん破壊されます。それだけ消化しや すくなります。イカでも焼くと透明の体が白くなります。卵もそうですね。熱で タンパク質の形が変性したためです。煮ても焼いても、紫外線をあてても破壊さ れないプリオンというタンパクもありますが、ま、普通は壊れます。

 ジョージ・ブライ医学博士によると小児喘息患者の実に80%に胃酸があまり 出ていないとのことです。胃酸が少ないと肉などのタンパク質が十分消化されな いことになります。  未消化のタンパク質が腸管から入り込もうとすると免疫系が刺激されることに なります。  そして腸管や、鼻の粘膜その他で過剰な防衛反応を起こしやすくなります。胃 酸が少ないことはアレルギーを作り出すリスクファクターになってしまうのです。 またアレルギーの子供を調べると、ガスが溜まっているなど、腸に異常が認めら れることが多々あるようです。  

 腸をきれいに管理する事は、アレルギーでない人もこれからアレルギーになら ないようにする為にも大切なことだと思われます。アレルギーの人が腸をきれい にする事で、改善することがあるかは知りませんが、少なくとも腸が悪いうちは なかなか治らないと思います。  小児喘息などは大体中学生になる前に治ってしまいます。おそらくだんだん体 力がついてきて、胃腸も丈夫になってくるとだんだん未消化のタンパク質が少な くなってくるためでしょう。大人になってくると、様々な消化酵素の分泌もしっ かりしてくることもあると思います。

 そこで今日は腸をたった11日間できれいにするスーパープログラムを紹介した いと思います。
一日目 4時間おきに果汁 それ以外は水だけ
二日目 4時間おきに果汁 それ以外は水だけ
三日目 4時間おきに果汁 それ以外は水だけ
四日目 果物だけ
五日目 果物だけ
六日目  朝食は柑橘類の果物のみ(昼食までは他の果物摂取可)  
:   昼食は多種類の野菜サラダと「元気のでるスープ」二杯         :    (夕食までは果物や果汁の摂取可)
十一日目 夕食は数種類の蒸し野菜と「元気のでるスープ」二杯
     (夕食後は果汁一杯だけ)

※十一日間毎晩熱い風呂に入る 「元気がでるスープ」の作り方 材料  
人参の葉二カップ、ニンニク一片、ジャガイモの皮(一センチ強にむく) 二カップ,ビーツの葉二カップ、セロリの茎三カップ、水一リットル、野菜スー プのもと大さじ一杯  

材料はすべて細かく刻み鍋に入れて沸騰したら、火を弱めて20分煮れば出来上 がり。
(汚れた腸が病気をつくる  バーナード・ジェンセン著 ダイナミックセラー ズより)
 十一日間のプログラムが終了後ゆっくり10日間くらいかけて普通の食事にもど していくことだそうです。なかなか腸の浄化も楽ではありません。  翻訳本なので食材が少し手に入らないものがあると思いますが、和風で代用さ れてもいいと思います。ま、やってみようと思われた人はいないと思いますが、、
 この本がアメリカの腸内洗浄ブームに一役かっているようです。






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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.81(アレルギー10 エイコサノイド)

ミスター売薬です。
 そろそろ杉の花粉は終わりましたでしょうか。春は色んな花が咲くいい季節で すが、花粉も色々ですので、「はしご」で苦しんでいる人もいるかもしれません。 そこで少しでもアレルギーを軽くする方法ですが、腸内菌を整えること、そして アレルギーのはじめにお話した、摂取する脂肪を変えることがいいと思います。

 そこで今日は脂肪についてお話しようと思います。脂肪の話は大変難解でミス ター売薬もしっかり頭の中が整理されていませんが、なるべく分かりやすくお話 したいと思います。

脂肪に対する研究は、日夜進んでいることと思われますが、どうしてそんなに研 究する内容があるのかというと、実は「エイコサノイド」の材料になっているか らです。 たびたびお話していますが、マスト細胞が放出するケミカルメディエーターです が、その中の一つの「ロイコトリエン」、これはエイコサノイドです。エイコサ ノイドの中には、「ロイコトリエン」の他、「プロスタグランジン」「プロスタ サイクリン」「トロンボキサン」などがあり、局所ホルモンともいわれ、血液を 固めたり、解けやすくしたり、血管を広げたり、局所での生理作用を微調整して います。

血管の内側を覆っている内皮細胞からは、常にプロスタサイクリンというエイコ サノイドが分泌されて血液が固まらずスムーズに流れるようにしています。しか し血管が壊れてコラーゲンなどが露出すると、それに触れた血小板がトロンボキ サンという、今度は血液を固めるエイコサノイドを造るようになります。そのエ イコサノイドの合図で、血栓を形成するようになるのです。

太る原因くらいしか思っていなかった脂肪ですが、体内にとって大変重要な役割 をしているエイコサノイドの材料ということで、近年脂肪はにわかに脚光を浴び る栄養素になっています。

ところで、このエイコサノイドですが、材料の脂肪の違いによって多少働きがち がいます。由来成分の違いによってエイコサノイドは大きく3種類に分類されて います。 1グループはジホモ・ガンマ・リノレン酸由来のエイコサノイド 2グループはアラキドン酸ゆらいのエイコサノイド 3グループはエイコサペンタエン酸(EPA)由来のエイコサノイドです。

 1グループと2グループのエイコサノイドは、リノール酸から変化して作られる脂 肪酸由来です。3グループは魚の油で、アルファ・リノレン酸はもともとプランク トンの持っている脂肪酸です。植物連鎖によって魚はアルファ・リノレン酸から 自分に必要なDHAやEPAを作り出しています。  ところで血栓を作るように促すエイコサノイドは下図のように、2グループから 作られるトロンボキサンA2と3グループのトロンボキサンA3の二種類あります。 どちらも血小板を固めて血栓を作るように促す働きをしますが、2グループの方 がかなり強く血栓を作らせるようになります。よく魚を食べると血液をサラサラ にするといいますが、このことはトロンボキサンA3の比率が増えてくることによっ て、血栓を作りにくくするためと考えられます。

現代の食事は様々なものにリノール酸が多く入っているため、魚を多く食べてい るようですが、細胞膜中の脂肪の比率は、どうしてもリノール酸由来のオメガ6系 列が多くて血栓も固まりやすい傾向になります。 日本人に多いのは、血栓症によって突発的に引き起こされる脳卒中や心臓病です ので、やはり魚を多く摂取し、リノール酸を控えるようにした方が健康にはよさ そうです。実はリノール酸の大量摂取はアレルギーも増やしている可能性があり ます。 その話はまた次です。   つづき




(オメガ6系脂肪酸)  
リノール酸   
 ↓
ガンマ・リノレン酸   
 ↓
ジホモ・ガンマ・リノレン酸 → 1グループ(PGG1,PGH1,PGD1,PGE1,トロンボ キサ                   ンA1、etc.)(PG=プロスタグランジン)
 ↓
アラキドン酸 → 2グループ(PGG2,PGH2,PGD2,PGE2,プロスタサ イクリン2、トロンボキサンA2、 etc.)




(オメガ3系脂肪酸)
アルファ・リノレン酸

オクタデカテトラエン酸

エイコサテトラエン酸

エイコサペンタエン酸(EPA) → 3グループ(PGG3,PGH3,PGD3,PGE3,トロンボ キサンA3,プロスタサイクリン3、etc.)







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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.82(アレルギー11 オメガ6系)

ミスター売薬です。
 前回はちょっと難しい言葉が多くでてきて申し訳ありませんでした。何のこと かよく理解できましたでしょうか?アレルギーの人の中には、リノール酸がよく ないということは聞いたことがあったかもしれません。  脂肪の話も難しい話の割には、結論は単純です。ということで結論だけお話し てもメールマガジンがあっという間に終わってしまいますので、もう少々分かり にくい話にお付き合いください。  

 もう少し基本的な脂肪の話についてお話していきたいと思います。 まず脂肪酸の構造についてです。





脂肪酸は上のような炭素の周りに水素がくっついている様な構造になっています。 上の図はステアリン酸という飽和脂肪酸です。飽和脂肪酸とか不飽和脂肪酸なん ていう言葉を聞いた事くらいあるでしょう。  実は何の話かというと飽和脂肪酸は水素がキチンと並んでいる脂肪酸で、水素 が飽和しているということです。




上の図はリノール酸の構造ですが、水素の抜けた部分がありますので、このよう な脂肪酸を不飽和脂肪酸といいます。右端の炭素一個と、水素3個の部分をメチル 基といいますが、メチル基から数えて6番目の水素が抜けている脂肪酸をオメガ6系 脂肪酸といいます。ですからリノール酸はオメガ6系脂肪酸です。 魚の脂肪酸はオメガ3系脂肪酸といい、メチル基から3番目の水素が抜けています。

 そして人間の体の中では、リノール酸を同じオメガ6系脂肪酸のガンマ・リノレ ン酸に変化させたり、さらにジホモ・ガンマ・リノレン酸やアラキドン酸に変化 させることができます。  しかし、オメガ3系脂肪酸に変化させることはできません。オメガ3系脂肪酸はオ メガ3系しか変化させることができないのです。魚の世界でももともとは植物プラ ンクトンがオメガ3系のアルファ・リノレン酸を持っています。そして魚が持って いるDHAやEPAはアルファ・リノレン酸から変化させてつくられたオメガ3系脂肪酸 です。 

 脂肪酸から作られるエイコサノイド(局所ホルモン)もこのような脂肪酸の種 類によって性格がまったく違うエイコサノイドができてしまうということでした。

 前回の説明ではオメガ6系のアラキドン酸由来のエイコサノイドが血液を固めや すくなることを説明しました。  

 アレルギーについてですが、オメガ6系のアラキドン酸から作られる、2グルー プのエイコサノイドや4グループのロイコトリエンが、アレルギー反応を強く出 すことが知られています。 どちらもオメガ6系で、アラキドン酸由来です。 今まで、リノール酸が体にいいといわれてきましたが、最近はどうも雲行きが怪 しくなりました。しかし、なかなかリノール酸の摂りすぎに注意しましょうと言 う内容の話は、耳に入らないかもしれません。なんせマスコミはスポンサーを抱 えていますので、業者に不利な報道は絶対しませんから、  





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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.83(アレルギー12 ライバルのオメガ)

ミスター売薬です。
 もう少し脂肪について、お話していきたいと思います。リノール酸が悪いよう な話をしていますが、リノール酸は必須脂肪酸で摂らなければ命にかかわります。 しかし摂取しすぎはよくありません。  以前はアメリカでもオメガ6系とオメガ3系の摂取比は3:2くらいだったよ うです。しかし現在は20:1とも言われます。圧倒的にオメガ6の摂りすぎで す。

 日本でもアメリカほどではありませんが、最低でも5:1よりも悪い比率です。  世界でも有数の魚を食べる民族ですが、やはりリノール酸系のオメガ6系脂肪酸 の摂りすぎです。

 リノール酸の多い脂肪としてはなんといってもコーン油でしょう。天然の油は 様々な脂肪酸が複合されて入っていますが、オメガ6系に偏りやすい脂肪として は、コーン油、サフラワー油、紅花油、大豆油、などでしょう。

 一方オメガ3はなんと言っても魚です。魚が嫌いな人は、シソ油、亜麻仁油、 エゴマ油、などの脂肪を摂取することをお勧めします。オメガ3系のアルファ・ リノレン酸の豊富な脂肪です。 (ライバル関係のオメガ3とオメガ6)  ところでオメガ3系列の脂肪酸は、オメガ3系の別の脂肪酸に体内で、変化するといいました。オメガ6系はオメガ6系の別の脂肪酸に変化することができま す。

 そこで体内での合成など変化させるためには、必ずその作業をするための酵素 が必要になります。
 リノール酸をガンマ・リノレン酸に変化させるためには、デルタ6不飽和化酵 素が関わっています。しかし、この酵素は同時に、オメガ3系のアルファ・リノ レン酸をオクタデカテトラエン酸に変化するときにも関わっています。オメガ6 もオメガ3も同じ酵素によって変化させているのです。

 これはガンマ・リノレン酸をジホモ・ガンマ・リノレン酸に変化させるときに も、ジホモ・ガンマ・リノレン酸をアラキドン酸に変化させるときにも同じよう に、オメガ3系脂肪酸と競合する同じ酵素によって変化させています。ですから、 どちらか一方を多く摂取すると片方の変化がうまく行かなくなってしまいます。  そして、最終的には細胞のリン脂質の脂肪酸として細胞膜におさまります。し かしこのリン脂質のポストも限られた席ですので、お互いしのぎを削ってリン脂 質のポストを争うのです。

 そして、リン脂質の脂肪酸の比率がオメガ6のアラキドン酸が増えすぎると、 アレルギー反応を強く出しやすいエイコサノイドが作られるようになります。  ちょうど進学みたいなものでしょうか。オメガ3系と、オメガ6系はリン脂質 のポストを狙ってそれぞれの学校に進学しますが、その時々に限られた席を争い ながら、進級していくようなものでしょう。  分かったような分からないような話でしたが、今日はおしまい。  






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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.84(アレルギー13 アラキドン酸)

ミスター売薬です。
 話がややこしくなるので、お話していなかったことをお話したいと思います。 リノール酸由来のエイコサノイドですが、ジホモ・ガンマリノレン酸から作られ る1グループと、アラキドン酸から作られる2、4グループがあります。
 実はリノール酸の摂取しすぎが悪いということを強調していますが、リノール 酸から作られる1グループのエイコサノイドは、アレルギーを軽くするのです。 問題になるのは、アラキドン酸から作られる2,4グループのエイコサノイドです。
 ですから、リノール酸を大量に摂取するとリノール酸の孫にあたるジホモ・ガ ンマ・リノレン酸も多くなって、アレルギーも軽くなるかも、?  ということで、リノール酸はいいのか悪いのか分からなくなってしまいます。

ここで栄養療法で治療している、ジョナサン・ライト博士のはなしです。

「私のクリニックでは、アトピー患者に対して、必ず脂肪酸分析を行っています。 アトピー患者に典型的な脂肪酸のパターンはリノール酸の数値は高いのに、それ からつくられるはずのオメガ6系列の脂肪酸の数値がことごとく低いというものです。同時にオメガ3系列のEPAやDHAの数値も低すぎます。明らかにデルタ6不飽和化酵素が欠乏していて、リノール酸やアルファ・リノレン酸から先のステッ プに進めないのです。
 こうしたケースでは、ガンマ・リノレン酸を与えるのが最も効果的です。実際、 このような患者には、月見草油(ガンマ・リノレン酸が豊富)と、EPA、それにデ ルタ6不飽和化酵素を活性化させる栄養素である、ビタミンB6と亜鉛を与えると、 症状は劇的に改善します。亜鉛の欠乏もアトピー患者に大変多いのです。  また分析結果で、オメガ3系列の脂肪酸が不足と分かるケースも多いのですが、 この場合は、月見草油ではなく、アルファ・リノレン酸の豊富な亜麻仁油を与え ます。」  

 とにかくアレルギーの人は、脂肪酸の正常な変化をさせる力が弱いので、なる べく変化させなくてもいい状態の脂肪酸を摂取するといいでしょう。ですからガ ンマ・リノレン酸の豊富な月見草油や、オメガ3系列のEPAを摂取することが大切 です。幸い日本人は、魚を食べていますので、EPAを直接摂取することができます。  
(月見草油は、どっかに月見草油として売っているかと思ったら、売っていま せんでした。是非試したいと思われたら、薬局に行けばカプセル剤として売って います。)  

 リノール酸から先のステップに進めないのでしたら、アレルギーを悪化させる アラキドン酸も不足しそうですが、どうも色んな食材にアラキドン酸が含まれるために不足しないようです。





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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.85(アレルギー14 オレイン酸)

ミスター売薬です。
脂肪から作られるエイコサノイド(局所ホルモン)の話でかなり引っ張っていま
すが、まだまだ脂肪の話は続きます。
 アレルギーの人はオリーブ油を使うようにしたらいいと、アレルギーの項のは
じめに言いましたが、実はちょっと消極的な意味です。勿論アレルギーのない人
もオリーブ油はなるべく使うようにされた方がいいと思います。


 オリーブ油の80%位がこのオレイン酸です。オレイン酸は、メチル基から9番目の水素が抜けていますので、オメガ9系の脂肪酸です。オレイン酸の水素の抜けている場所は、一箇所ですので、「単価不飽和脂肪酸」ともいいます。リノール酸や、アラキドン酸、EPAなどの不飽和脂肪酸は、2箇所以上水素が抜けていますので、「単価」に対して、「多価不飽和脂肪酸」といいます。
 
 オメガ9はエイコサノイドの材料になりませんので、アレルギーには無関係の脂肪ということになります。よくも悪くも無いというやつです。
しかし、アレルギーを悪くする一つの原因として、活性酸素も関係ありますので、その意味からすると水素の抜けているところが一箇所ということで、少しは関係あるかもしれません。
水素の抜けている部分は不安定で、酸素のような電子の欲求の強い分子が近づくと簡単に壊されてしまいます。オレイン酸は一箇所しか水素が抜けていませんので、比較的に酸化に強い脂肪酸ということです。炒め物に使うときには、やはり酸化に強い脂肪酸の多い脂肪を使った方がいいでしょう。
また、日本人は、魚を食べる民族ですので、植物油をなるべくオリーブ油にすることで、オメガ6系を減らすことで、オメガ3とオメガ6のバランスをとりやすくなります。

血中の脂質に対してもリノール酸はコレステロールを減らす効果もありますが、善玉といわれるHDLまで減らしてしまうことが指摘されますが、オリーブ油の場合総コレステロールは減らしても、HDLは減らしません。
またリノール酸の多い植物油を摂り過ぎると、血栓を固まりやすくするエイコサノイドが作られやすくなるのに対して、オリーブ油のオレイン酸はその心配がありません。

リノール酸の摂取しすぎは、脂肪酸のバランスを悪くするだけでなく、酸化による害や、トランス型の脂肪も増やしている可能性があります。
 トランス型の脂肪についてはまた、次回にでもお話します。




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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.86(アレルギー15 アトピー)

ミスター売薬です。

前々回アトピーの話が、出てきました。今日はアトピーについて、お話したいと
思います。実はよく分からないので、得意のミスター売薬的心でのお話になりそ
うです。
 
 まずは、アトピーの特徴は乾燥肌です。乾燥肌があるために皮膚のバリア機能
が失われ、抗原が皮膚に進入しやすくなります。健康な人には問題にならないよ
うな、ハウスダスト(ダニの死骸やウンチ)に対して、一生懸命IgEを作って排除
しようとしてしまいます。
 腸内細菌の悪玉菌が増えることで、Th2が活性化しているところに、乾燥肌とい
う条件が重なって、皮膚での自己免疫疾患が起こったことが原因と考えられます。

 ジンマシンは食品のタンパク質に対して作られた抗体が原因で、皮膚の真皮と
いう深い部分で炎症が起こります。真皮にあるマスト細胞が炎症を起こす原因に
なります。ですから盛り上がって腫れ上がっている様に見えます。

 しかし、アトピーの場合、炎症は主に表皮の浅い部分で起こります。表皮の部
分にはマスト細胞はいませんので、マクロファージの一種のランゲルハンス細胞
が深くかかわっていると考えられています。ランゲルハンス細胞は抗原が入り込
むと様々なサイトカインを出して、炎症を拡大してしまいます。
 当然真皮まで抗原が到達すればマスト細胞も合わせて炎症を起こすようになり
ます。
とにかくアトピーは、IgEがかかわるアレルギーでおこります。

 ミスター売薬のなんとなくですが、アトピーの素地になる乾燥肌はスナック菓
子のようなものを多く食べると起こりやすい気がします。食品添加物が悪いのか、
リノール酸の多い植物油が悪いのか分かりませんが、とにかくお菓子の食べすぎ
は、リノール酸の過剰摂取の原因にもなりますし、様々な食品添加物がビタミン
などを破壊しているかもしれません。また砂糖の摂りすぎは、腸内細菌を悪化さ
せて、Th2の活性化させる原因にもなります。

 リノール酸の摂りすぎは、エイコサノイドのバランスを崩すだけでなく、乾燥
肌にも悪い影響を与えている可能性があります。
 リノール酸は、大変酸化しやすい多価不飽和脂肪酸です。酸化に弱い脂肪の摂
りすぎは、抗酸化栄養素の不足をまねきます。特に脂肪の酸化を防いでいる脂溶
性ビタミンの、ビタミンEやベーターカロチン、が不足している可能性があります。
 そしてビタミン不足やミネラル不足が脂質の代謝を悪くし、皮膚の組織を弱め
ているかもしれません。ですからリノール酸の過剰を控えることと、抗酸化栄養
素を十分摂取することが大切です。

 ジョナサンライト医博は、ほとんどの湿疹は、亜鉛、必須脂肪酸、ビタミンC、
E、A,などを適量使うことで、消すことができると話しています。
 理論的には、過酸化脂質を修復する酵素はグルタチオンペルオキシダ−ゼです
ので、セレンという栄養素も多めに摂取した方がいいかもしれません。
 他にビタミンA,C,E以外で、強力な抗酸化力のあるフラボノイド類の多いフラン
ス海岸松や、プロポリス、イチョウ葉なども助けになると思われます。

 ついでに健康食品についてお話しておくと、SOD様作用食品といわれる酵素によ
る発酵食品は、本来の植物の成分以上に発酵によって吸収しやすい形にすること
で、植物の抗酸化力を最大限引き出すようにした健康食品です。
 ちなみに、世界の活性酸素の権威であり、アトピーの権威者の丹羽博士は、この
SOD様作用食品を使って奇跡的にアトピー患者を救っています。

ちょっと話がごちゃごちゃしてしまいました。
 
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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.87(アレルギー16 妖怪型の脂肪)

ミスター売薬です。
アレルギーの人が注意した方がいいものとしてあげるとすると、リノール酸の
ほかには、やはりトランス型の脂肪でしょう。というより、どんな人でも摂るべ
きでない脂肪です。
 
 もしかすればリノール酸の摂りすぎより、トランス型脂肪の摂り過ぎがアレル
ギーの原因の可能性もあります。このことは、まだよく分かっていませんが、、
 
 トランス型の脂肪は、ねじれてちょうど人間で言えば、首だけが後ろ向きにつ
いたような格好をしています。自然界にはほとんど存在しない、妖怪型の脂肪です。

 メールマガジンのはじめにサンプルとしてマーガリンの事をお話しましたが、
覚えていますでしょうか。途中から500人位購読者が増えてしまいましたので、
もう一度しつこいよですが、お話したいと思います。

 マーガリンは、ご存知のようにコーン油100%と書かれたりたりしています
が、コーン油は不飽和脂肪酸がほとんどで、常温では液体のはずです。ではどう
して、マーガリンは固体なのでしょうか。なにか固めるものを使って固めている
のであれば問題も無いかもしれません。しかしマーガリンには、固めるものは入
っていません。なんと人工的に分子構造をいじくって固まる脂肪を作り出してい
るのです。

 炭素鎖が12個以上の飽和脂肪酸は、みな常温では固まります。リノール酸は炭
素鎖18個ですので、水素が飽和すれば固体になります。
そうです。なんとコーン油に人工的に水素を添加して、作った脂肪がマーガリン
なのです。水素が抜けて不飽和の部分に水素を無理やりねじ込んで飽和させたの
が水素添加の脂肪です。代表的なのがマーガリンや、ショートニングです。

常温で液体だった脂肪を、高温で熱して水素を加えるという不自然な作り方で、
常温で固まる水素添加脂肪を人類は作ることを覚えたのです。
完全に水素をいれて、飽和脂肪酸だけを作ってしまったら、問題は少ないかもし
れません。しかしマーガリンは、冷蔵庫から出して、すぐにパンに塗るときに、
ちょうどいい柔らかさになるように、中途半端に水素を添加しています。水素の
添加の量は、マーガリンの柔らかさを調節するために使われているのです。バタ
ーより塗りやすいのは、人間に都合がいいように硬さを調節しているからです。
この中途半端に水素を添加することが変な脂肪をつくりだす原因になっています。


人工的な水素添加脂肪は、大変不自然な形をしています。電子顕微鏡で観ると、
プラスチックとそっくりに見えるそうです。
要するに分子構造がめちゃくちゃで、途中で切れたり、ねじれたりして見えると
の事です。このねじれた脂肪酸がトランス型の脂肪です。およそ食品の顔はして
いません。

ドイツでは、この水素添加脂肪が出回った時期と地域が、クローン病という難病
の増えた場所と一致することから、水素添加脂肪の製造を禁止しています。
オランダでもこのトランス型の脂肪を含む製品の販売を禁止しています。

はっきり証明されたわけはありませんが、このような脂肪は摂らない方が身のた
めのようです。とはいってもマーガリンならバターにすればいいのですが、ケー
キはなかなか食べないわけには行きませんよね。ショートニングの入っていない
パンや、ケーキは少ないし、困ったものです。育ち盛りの子供には、特に気をつ
けたいものですが、、、


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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.88(アレルギー17 トランス型脂肪酸)

ミスター売薬です。
 首だけが後ろ向きについている妖怪のような、トランス型の脂肪酸についても
う少しお話したいと思います。

 トランス型脂肪の一番の問題点は、グラム単位で体に入ってくることだと思い
ます。普通食品添加物のようなものは、有害とは分かりますが、ミリグラムの単
位です。しかしトランス型の脂肪は、マーガリンの中に、10〜30%も含まれ
ています。その他クッキー、ケーキ、スナック菓子、揚げ物料理などから、全脂
肪摂取の10%にも上るトランス型脂肪酸を毎日摂取しているのです。

 トランス型の脂肪酸を含む水素添加脂肪を販売禁止にしているオランダの実験
で、トランス型脂肪酸を多く摂取すると、リポタンパク・スモールAを増やすこと
が確かめられています。このリポタンパク・スモールAは脳卒中や、虚血性心疾患
のリスクファクターとして知られています。また、悪玉コレステロールといわれ
るLDLを増やし、善玉コレステロールといわれるHDLを減らすこともわかっています。

 ノルウェーのスカンジナビア大学の研究で、29人の未熟児を調べて、トランス
型脂肪酸の濃度と出生時体重との間に逆の相関があることを確かめています。ト
ランス型の脂肪酸が多い赤ちゃんほど体重が少なかったということです。

 トランス型の脂肪酸は、異物として処理されなければなりません。しかしトラ
ンス型脂肪酸を処理する酵素は、通常の脂肪代謝に使う酵素を使わなければなり
ません。
トランス型の脂肪酸は、通常の脂肪よりも処理に時間がかかりますので、この脂
肪酸が増えてくると、代謝酵素が不足してしまいます。脂肪酸の代謝酵素の不足
が、アレルギーの人に見られる典型的な状態です。

 そして赤ちゃんの場合は、脂肪代謝のスピードの低下が、そのまま成長を悪く
してしまうことになります。オメガ3系の脂肪酸は、脳や神経系、感覚器官、副
腎、生殖腺などに欠かせない栄養素となっています。オメガ3もオメガ6も同じ
酵素によって代謝されることを以前お話しましたが、この脂肪の代謝の低下は、
これらの重要な部分の成長を遅らせることにもなります。

 このことは、赤ちゃんだけでなく子供の成長にもかかわっていると考えられま
すので、成長期の子供には、特に注意したいものです。
10代、20代に多い、クローン病にしても、原因ははっきりしていませんが、トラ
ンス型脂肪の摂取が一因になっている可能性は、十分あります。子供のころに限
って多くのトランス型脂肪酸を摂取するようなポテトチップスや、スナック菓子、
クッキーなど食べさせていることが多いのではないでしょうか。

 トランス型脂肪酸の主な摂取源は、マーガリン、クッキー、ケーキ、チョコレ
ートなどです。チョコレートには、体温くらいで丁度溶けるように柔らかさを調
節されています。また、クッキーや、ケーキはほとんどマーガリンかショートニ
ングが入っています。そして、このマーガリンや、ショートニングを熱をかけて
焼くときに、さらにトランス型の脂肪酸が増加します。揚げ物もお勧めできませ
ん。200度以上になると、自然にトランス型脂肪酸が発生してしまいます。
 天ぷらは、キャノーラ油がいいといいましたが、本当はあまりお勧めではあり
ません。どうしても天ぷらをするときには、キャノーラが一番マシという意味です。

 クローン病は食道から大腸まで、あちこちに潰瘍ができる病気です。以前、経
口免疫寛容の話をしましたが、食品に対しては、通常アレルギーを起こしにくい
ようになっています。食品に含まれるタンパク質は、栄養にしなくてはいけませ
んので、攻撃の対象にしてはいけないのです。小腸には、そのようなアレルギー
を起こしにくくするような仕掛けがあるわけですが、ミスター売薬の考えですが、
クローン病の人は、その仕掛けが壊れているのではないかと思われます。
 トランス型の脂肪酸の摂りすぎは、細胞分裂の活発な小腸に対して悪影響を与
えて、食品に含まれるタンパク質に対して、攻撃し炎症を起こす自己免疫疾患が
クローン病だということが、ミスター売薬の考えです。
 治す方法は、わかりません。

 なんせトランス型の脂肪酸は、日本人の皮下脂肪を調べると、4%も含まれて
いるそうです。これは、欧米と肩を並べるレベルのようです。このような狂った
脂肪の大量摂取は、人類がここ100年前までは、経験したことのないことです。
今後も様々な悪影響が懸念されます。



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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.89(アレルギー18 小児アレルギー)

ミスター売薬です。
今日のお話は、小児のアレルギーについて考えてみたいと思います。よく「小児
喘息」といいますよね。「小児」ということは、大人までには治る病気だからこ
のような名前がついているのでしょう。
 はじめの方で、アレルギーは白血球のプログラムが狂ってしまう病気なので、
治すのは難しいといいました。白血球には記憶細胞があって、二度と同じ病気に
ならないような仕掛けになっているため、いったん抗原に対して、排除すべき敵
と判定してしまうと、普通プログラムの変更はしないので、一生続くことになり
ます。

 しかし、なぜか子供のアレルギーは治る可能性が高いです。小学生になる前ま
でのアレルギーに関しては、治る可能性はかなり高いと思われます。中学生を越
してからのアレルギーは、なかなか治すのは難しい気がします。
 
 どうしてでしょうか。
 子供のうちだったらプログラムの変更ができるのでしょうか。もしかしたらそ
ういうこともあるかもしれませんが、一番の原因は、小さい子供のアレルギーは
ほとんどが、食物アレルギーだからでしょう。
 アレルギーの専門医、ジェームズ・ブラナマン医博によると、小児のアレルギ
ーは、鼻から吸引するアレルゲンが主因になっていることはほとんどなく、大体
は食物アレルギーだそうです。
 そして、胃酸の欠乏や、膵臓消化酵素の不足による消化不良の問題は、アレル
ギーのある小児には、驚くほど頻繁に見られるとの事です。
 消化不良をおこすと、タンパク質の消化が不十分になり、腸管から未消化タン
パクが血中に入り込んで、アレルギーを引き起こしてしまいます。赤ちゃんのう
ちは、腸管も未熟なために未消化タンパクも入りやすいため、一過性の食物アレ
ルギーはよくあります。まして胃酸や、膵液があまり出ていないとなると、頻繁
にアレルギーを引き起こすことになるでしょう。

 また、ジョージ・ブライ医博のレポートによると、小児喘息患者の80%に胃
酸の不足が認められたとしています。
 ジョージ・ブライ医博によると、重症のウィルス感染の後に胃酸不足が数ヶ月
から数年にわたって現れることがあることを指摘しています。
 そして胃酸不足は、大体思春期までには、回復するとのことです。
 もちろん喘息は食物アレルギーだけではないと思いますが、小児の場合はその
ウエイトは大きいと考えられます。
 ウィルスの感染に関しては、致し方ないことですので解決の方法はわかりませ
ん。しかし余り早くから、離乳食を食べさせるのもアレルギーのきっかけを作っ
てしまうのかもしれません。

隠れた食物アレルギーのサイン
目の下にクマができる。
頻繁にリンパ腺がはれる、
鼓膜の裏に水が溜まる。
お腹が膨らんでいる(ガスがたまる)



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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.90(アレルギー19 食物アレルギー)

ミスター売薬です。
 食物アレルギーに対して一番効果的な方法は、食べないことです。食品に対し
て、強いアレルギーがあるときには、食べてはいけません。
 以前、そばアレルギーの子が無理やり先生に食べさせられて、喘息の発作を起
こして亡くなるという痛ましい事件がありました。
 
 そばでは、強いアレルギーを起こすことがありますので、アレルギーがあった
ら避けなければいけません。子供のアレルギーについては、未熟な腸管からタン
パク質の破片(ペプチド)が大量に入ることによる、アナフィラキシーショック
を引き起こすことがありますので、注意が必要です。
 特に小児喘息の発作は、食物アレルギーによって大量のケミカルメディエータ
ーが放出され、気管支が痙攣状の収縮を引き起こして、閉塞してしまいます。
 
 ところで食物アレルギーのアレルゲン(アレルギーを引き起こす原因物質)を
知らなければいけません。ジンマシンが出ればアレルゲンとわかりますが、症状
のないアレルギーもあります。自覚症状の無いままアレルゲンを摂り続けること
で、慢性的な炎症の原因になっていることもありうるのです。

 特に牛乳アレルギーの場合、胃酸の分泌を抑えるように働くこともあるようで
す。胃酸の分泌がなかなか戻らないと、小児のアレルギーが長引く原因にもなり
ます。

 小児のアレルギーがいずれ治る訳は、このように食物アレルギーが隠れている
からとミスター売薬は考えています。もちろん喘息の原因は食物アレルギーだけ
ではありません。直接的なアレルゲンは、やはりハウスダストに含まれるダニや、
カビの成分がほとんどでしょう。しかしその背後で、隠れた食物アレルギーが炎
症をおこし、誘引になっているのではないかと思われます。
 ですから胃腸が丈夫になるとアレルゲンが腸管を通過できなくなって、食物ア
レルギーからの隠れた炎症が無くなり、小児の喘息や小児アトピーは治ってしま
うと考えられます。

(RAST法)
 食物アレルギーを簡単に調べることができる方法があります。小児科やなどで
は、RAST法という検査があります。これは少量の血液を使って数十種類のアレル
ゲンを調べることができます。完全に正確なアレルゲンの特定にはならないよう
ですが、目安にはなります。RAST法で強いアレルゲンの可能性のあった食材に関
しては、除去食をしてみて確かめたらいいでしょう。1〜2週間くらいその食材
を食べないようにしてアレルギーが治まるようでしたら、それがアレルゲンです。
しかし、二種類以上のアレルゲンがかかわっている場合もありますので、なかな
かアレルゲンの特定には手間がかかります。

 よくアレルゲンの特定がうまくいかない場合しばらく断食する方法もあります。
食物アレルギーがある場合は5日間くらいの断食で症状は治まるはずです。しか
しこれからが大変です。疑われる食材を少しずつ食べることで、アレルゲンを特
定していかなくてはいけません。アレルギー反応は数時間後に出るものもあるし、
一日後に出るものもあるようです。ですから、なかなかアレルゲンを特定するの
は、難しい作業です。
 ミスター売薬も余り詳しくありませんので、やはり除去食や断食によるアレル
ゲンの特定には、専門家の指導が必要でしょう。

 食物アレルギーの場合除去食が一番の解決策になるわけですが、子供の場合成
長する大切な時期ですので、むやみに除去食をするのはよくありません。なるべ
く食べさせることをお勧めしたいと思います。
 お医者さんに言われて、除去食をして後悔しているお客様もおられます。
大変強いアレルゲンの場合のみ完全に除去することはいいですが、なるべくなら
アレルゲンのリストにあがった食物に対しても、3日に一回食べてみるとか、一
週間に一回食べてみるなどして、様子を見ながら完全に除去する食品を減らすよ
うにした方がいいでしょう。
 赤ちゃんの場合ミルクがアレルゲンかもしれないとして、豆乳を飲ませる人が
いますが、豆乳にすると成長が遅れることもあります。

 アレルゲンになりやすい食品は、ご存知のようにタンパク質を含むもので、毎
日食べているものです。
 アレルゲンになる食品のベストは、なんといっても牛乳と卵でしょう。その他
に大豆、肉類などでしょう。米や、麦に対してもアレルギーが多いようです。

子供のアレルギーは、いずれ腸管の成長と共に治ってしまうものですが、その時々
の成長する時期は取り返しがききませんので、子供の除去食は特に慎重にすべき
です。

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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.91(アレルギー20 意外な原因)

ミスター売薬です。
 食物アレルギーについてですが、色々な病気の原因にもなっているとの事です。
 
(偏頭痛)
一番代表的なものは、偏頭痛です。
栄養療法のジョナサン・ライト博士によると、偏頭痛の原因として一般的なのが、
食物アレルギーと低血糖症候群だそうです。疑わしい食材を除去するだけで治って
しまうこともあるそうです。
 偏頭痛とは片頭痛ともいい、痛い場所が特定できる頭痛です。血管の急激な拡張
によってズキズキ痛みます。セロトニンのような伝達物質が出てくると血管が緊張
しますが、このときに血管がもとに戻ろうと緩みだしたときに、痛みがでるタイプ
が偏頭痛です。
 
(低血糖症候群)
話があちこちしますが、低血糖症候群について、一言。
最近注目が、低血糖症候群です。アメリカの調査によると、放火犯の約50%が
低血糖症候群とのことです。俗に「キレる」原因の一つが、低血糖症候群といわ
れます。砂糖のように急激に血糖値を上げてしまうようなものを食べ過ぎること
によって、インスリンの分泌が必要以上多くなり、低血糖をまねきます。体は血
糖が低くなると緊急事態ですので、アドレナリンのような興奮するホルモンをだ
して事態を解決しようとします。するとキレやすい状態になります。
低血糖症候群は、長年甘いものを食べ過ぎることによって、血糖の調節能力が低
下することが原因と考えられます。もしくは、砂糖に対して極端な過敏なアレル
ギーのような反応をしてしまう体質からくるかもしれません。
頭痛に対しては、低血糖によってアドレナリンと共に、血圧を上げるセロトニン
が分泌されて血管の収縮がおこり、その反動の血管の拡張によって偏頭痛が起こ
ると考えられます。


(ハイパーアクティビティ)  
 キレやすいということと関係ありますが、子供のハイパーアクティビティ
(HLD症候群)についても食物アレルギーと低血糖症候群が関わっていることが多
いようです。ハイパーアクティビティとは、極度に活発な症状でイライラして、
攻撃的な行動をとりやすい症状です。
 親も手を焼いて、強い薬を飲ませるようになります。

 このような子供に対して、大変効果的なものは、
1砂糖の入った食品を一切やめさせる。
2合成着色料、香料、保存料の入ったものを一切やめさせる。
(ファインゴール医博の長年の研究から、ハイパーアクティビティの多くにサリ
チル酸に過敏なことがわかっています。人工的な添加物の多くにサリチル酸がふ
くまれています。)
3食物のアレルゲンを排除する。
以上です。最近のキレやすい子供が増えた背景にも軽症のハイパーアクティビティ
が関係しているかもしれません。しかしハイパーアクティビティのようにはっき
りと、困った症状があれば別ですが、ちょっとキレやすいだけで砂糖の入った食
品を一切摂らないようにするのは、ちょっと難しいですね。まして食品添加物の
入っていない食品だけにするのは、かなり不可能に近い気がします。思い当たる
人は挑戦してみるのもいいでしょう。

 サプリメントとしては、血糖の調節に関係するビタミンB群と、様々な効能のあ
るビタミンCを大量に摂取するようにすることもいいことのようです。



(胆のう炎)
 またその他に、胆嚢炎もアレルギーが原因のことが多いようです。勿論胆石が
原因でしょうが、除去食によって痛みが完全になくなり、手術の必要がなくなる
ケースもあるようです。
 ブラナマン医博の研究データによると、胆のう炎のアレルゲンになっている食
物のパーセントは以下の通りです。

卵      93%
豚肉     64%
玉ねぎ    52%
鶏肉     35%
牛乳     25%
コーヒー   22%
オレンジ   19%
豆      15%
とうもろこし 15%
ナッツ    15%
リンゴ    9%
トマト    9%
キャベツ   6%
えんどう豆  6%
ピーナッツ  4%
魚      4%
薬品     20%   
その他    40%
以上ですが、日本人の場合は違ってくると思われますし、1978年のデータ
ですので、時代的にも違ってきているとは思いますが、、、
 
 このようにアレルギーとはまったく関係ないように思われているような病気に
対しても食物アレルギーがかかわっている事があるとは頭に入れておいたほうが
いいでしょう。

その他食物アレルギーか、低血糖症候群の関わっている可能性のある症状。
下痢、便秘
ガスが溜まる
異常な疲労感
アトピー
喘息
関節炎
神経症、うつ、不安
注意欠陥・多動性障害
慢性疲労症候群(微熱が一年以上続く原因不明の病気)


その他原因不明の病気に対しては、一度アレルギー専門の科のある病院で診ても
らうのもいいかもしれません。



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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.92(アレルギー21 自律神経)

ミスター売薬です。
 大変ご無沙汰しておりました。ストレスについて、ちょっと解らないことがあ
りまして、固まってしまっていました。
 
 ストレスについて、以前に活性酸素が増えることをお話していると思います。
ストレスが多いと確かに活性酸素が増えますので、白髪が増えたり老化が早く進
みますが、その原因をちょっと訂正したいと思います。
 ストレスを感じると抗ストレスホルモンが分泌されてエネルギー代謝が活性化
します。その分酸素をたくさん消耗しますので、活性酸素もたくさん発生してし
まいます。
 また、抗ストレスホルモン自身も分解するときに活性酸素の元になるとお話し
ました。
 しかし考えてみると抗ストレスホルモンは、量的に大変少ない量ですので、こ
んなものが分解して体に影響するほどの活性酸素が発生するかなーと少々疑問で
す。

 実はストレスによって増える活性酸素は、白血球が原因だったのです。このこ
とを説明するのに、自律神経からお話したいと思います。

(自律神経)
 ストレスを感じると抗ストレスホルモンが分泌されて緊張状態になりますが、
同時に交感神経を刺激するホルモンも出てきます。
 ストレスは自律神経に影響を与えるのです。自律神経とは自分の意思で動かせ
ない神経系で脳がコントロールタワーになっています。筋肉を動かすのが運動神
経で、痛みやかゆみ、温感などを伝えるのが知覚神経。
 そして、自律神経は気温にあわせて、血管を収縮したり、血圧を調節したり、
内臓を動かしたりしています。
 自律神経には、交感神経と副交感神経があってお互いにけん制し合いながら、
バランスをとっています。交感神経は、主に昼に興奮して、瞳孔が開き、心拍
数が増え、血管が収縮して血圧が上がり、気管支が開くというふうに活動的な状
態になります。

 一方副交感神経は、体がリラックスしたときや、食事をしたときなどに興奮し
て、消化器系が活発になります。副交感神経が興奮すると、心拍数がゆっくりに
なり、血圧が下がり、気管支は収縮します。主に夜になると活性化して、内蔵機
能も活発になり、肝臓でも昼の倍の仕事をするということです。昼の活動の準備
をするのが副交感神経という感じでしょうか。

 そして交感神経が興奮すると、白血球の中の「顆粒球」が増えます。顆粒球は、
ほとんどが好中球です。好中球は、アメーバーのような白血球で敵を飲み込んで
殺します。好中球は大変勇敢な兵士です。平均で、25人の敵をやっつけた後、
敵の多いところで、自爆スイッチをおして周りの敵にダメージを与えながら、死
んでいきます。好中球の武器は、活性酸素ですので、この自爆は敵だけでなく近
くの組織も破壊してしまいます。このことが活性酸素による炎症ということにな
ります。
 ですから、交感神経が興奮しすぎると、顆粒球が増えるようになり、炎症を起
こしやすくなり、老化も早まることにもつながります。


 ところで最近台風がよく来ますよね。喘息持ちの方なんか、発作が多い時期か
もしれません。自律神経は、気圧の影響も受けます。気圧が高くなると、気分か
高揚して、交感神経のほうが興奮してしまいます。反対に台風が来て、気圧が下
がると、副交感神経が興奮します。
 喘息の発作は大概夜に起こりますが、副交感神経優位になると発生しやすくな
りますが、低気圧になるとますます副交感神経が興奮しやすくなり、発作を起こ
しやすくなります。
 副交感神経が興奮すると、気管支が収縮しやすくなるからです。

 しかしここで疑問。喘息を引き起こす人は、副交感神経優位でいつもリラック
スしたストレスのない生活をしている人でしょうか。もしそうなら、喘息の人に
は、ストレスを与えた方がいいということになります。しかし客観的に反対です
よね。
 実はここでミスター売薬は固まってしまったんです。

 それでは、今日はこの辺で、、



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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.93(アレルギー22 安保―福田理論)

ミスター売薬です。
喘息の人の、副交感神経優位の不思議についてもう少しお話したいと思います。
以前「特命リサーチ200x」で晴れた日には虫垂炎が増えるという話、覚えてい
る人もいると思います。 
 これは気圧が高いと前回のお話の通り交感神経が興奮して、顆粒球が増えます。
それによって炎症性の病気が増えるということです。この内容は、福田稔医学博
士が発表しています。
 このように自律神経が白血球の分布に影響を与えて、様々な病気の原因になる
考え方を「福田―安保理論」といい安保教授と福田医博の共同研究で確立された
考え方です。

安保教授の調べでは、バランスのいい白血球の比率は、

マクロファージ  5%
顆粒球      54%〜60%
リンパ球     41%〜35%

とのことです。顆粒球とリンパ球は一日の間にも比率が動くそうで、上のような
比率で動けば理想的です。交感神経優位の昼は、顆粒球が増え、副交感神経優位
の夜になると、リンパ球が増えます。
 交感神経が優位の昼には怪我をしやすくなりますが、怪我をするとばい菌が入
りやすくなります。ばい菌のような比較的大きな敵をやっつける役目は、顆粒球
です。ですから交感神経系のホルモンの受容体が顆粒球にあるそうです。
 また副交感神経優位の食後や、夜の間は余り怪我をすることはなくなります。
消化器系が活発になって入ってくる敵は、ウィルスや、寄生虫です。このような
寄生虫や、ウィルスに対する防衛は主にリンパ球が担当しています。ですからリ
ンパ球は副交感神経系のホルモンによって活性化されるようになっているのです。
 うまくできているものです。しかしこの比率からずれると特に顆粒球が増える
と問題が起こることが多いようです。病気の90%近くの原因もしくは悪化の要
因になっているのが活性酸素であるとすれば、顆粒球優位があらゆる病気の背後
で悪化させている可能性があるのです。

 喘息の人の血液を調べると、やはり交感神経系が興奮しているようで、炎症性
の顆粒球が増えているそうです。
 あるアトピーと喘息を併発している患者の血液を調べたら、
顆粒球  77%
リンパ球 19%
だったそうです。やはり喘息患者は交感神経優位が原因になっていそうです。

 喘息の発作は副交感神経優位で起こりやすくなりますが、このことはまず考え
ないとして、ストレスが悪い理由をお話したいと思います。

1まず第一に今までお話してきた、交感神経優位に立つことで、顆粒球がふえま
す。喘息の誘引は、気管支に慢性的に起こる「炎症」であることが近年理解され
るようになって来ています。病院の治療でも、炎症を抑えるステロイド剤を毎日
予防的に使うことで、かなり発作を減らすことができるようになってきています。
 しかしこの炎症の原因が顆粒球であるとすると、慢性的なストレスが交感神経
を刺激して、顆粒球を増やし、「炎症」という誘引を増やす原因になっている可
能性があります。

2ストレスは交感神経優位になりますので、胃腸の働きが悪くなります。以前に
お話した、アレルギーの人の中には、充分な胃酸が出ていないことがあるといい
ました。胃酸の不足は様々な栄養素が不足します。まず一番は、ビタミンB12で
しょう。ビタミンB12は胃粘液中の「内因子」というものと結びつくことで吸収
されます。胃粘液は、胃に血液がたくさん流れる副交感神経優位にならないと多
く分泌されません。
 十代までの喘息ではビタミンB12注射がかなり効果的のようです。
(米国、栄養療法の治療法の一つ)
 また、ミネラル不足です。特に喘息の人は、気管支に痙攣発作がおこると呼
吸困難になって大変危険な状態になります。痙攣の予防になるミネラルは、マ
グネシウム、カルシウム、カリウムなどです。勿論ナトリウムもですが、ナトリ
ウムは胃酸に関係なく充分吸収されますし、不足している人もまずいません。

3以前抗ストレスホルモンが分泌されると、NK細胞が自殺して減ってしまうので、
ガンになりやすくなるような話をしたと思います。
ところで白血球はお互い、サイトカインという言葉で連絡をとりあっているとい
いましたが、NK細胞が不足すると、リンパ球がバランスをとろうとして、活性化
するようです。 そしてなぜかアレルギーと関係のあるTh2(ヘルパーT細胞の一つ)
が優位になりやすいとの事です。

経験的に喘息の子供は、ちょっと神経が過敏な印象です。
話がまとまらなくなってきたので、今日はこのへんで、、、





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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.94(アレルギー23 自律神経の反動)

ミスター売薬です。
先日小学校の息子ですが、相撲の県大会に出場しました。団体戦と個人戦両方の
応援で結構長い時間外に出ていましたので、ミスター売薬は一日で真っ黒になり
ました。炎症を起こして、酒でも飲んだみたいに、赤くなりました。
 日焼け止めクリームをぬるようにしたほうがいいと、メールマガジンでお話し
たことがあったような気がしますが、実はミスター売薬は、一度も日焼け止めク
リームなるものを使ったことがありません。
 少し曇っていましたので、そんなに焼けるとは思っていませんでした。日焼け
もしたし、力も入りましたので、結構交感神経が優位のハイになったかもしれま
せん。
 その翌日はだるくてだるくて、たくさん寝たのに眠かったです。

 どうしてこんな話をしたのかといいますと、子供の自慢をしようと思ったわけ
ではありません。(ちなみに相撲はダメでした。)
 眠いということは、副交感神経が興奮しているということです。つまり前日に
交感神経が興奮しすぎると、バランスをとろうとして今度は副交感神経が優位に
立とうとするのです。福田−安保理論では、極端に一方に傾いた自律神経は、バ
ランスをとろうとして、反動で強く反対にかたむくことがあることを指摘してい
ます。

 喘息は交感神経優位になると悪くなりやすいけれども、発作は副交感神経が優
位の低気圧が来ている時の夜なんかに起こりやすくなるわけですが、なんとなく
理由が理解できましたでしょうか。
 リラックスしすぎているために発作が起こるわけではないのです。

 
 反動がこないようにするには、日中に副交感神経を刺激しておくといいわけで
す。つまり食後は、ゆっくり休んで、昼寝をするのもいいかもしれません。
 月並みな話ですが、食事はゆっくりよく噛むことも副交感神経の刺激になりま
す。
 これは家内に教えてもらったんですが、ウンチが出にくいときには、手を結ん
だり開いたりを繰り返すといいそうです。そうすると腸がごろごろ動き出して、
出やすくなるそうです。これも副交感神経を刺激することになるのかもしれませ
ん。

 福田−安保理論によると、爪もみ療法が自律神経のバランスをとり、白血球の
バランスをとるのに役に立つそうです。
 http://www.d9.dion.ne.jp/~shohei-c/s-4.html


 とにかく、一日中しんどいという生活はしないほうがいいわけです。体を無理
ばかりしていると、顆粒球が増えて炎症が起こりやすくなって、思わぬ病気にな
る可能性があります。
 特に自己免疫疾患です。膠原病や重症性筋無力症、クローン病その他の様々な
自己免疫疾患が増えてきているように思われます。膠原病にしてもリンパ球系の
病気のようですが、引き金になっているのは、顆粒球の暴走が関与していると考
えられます。
 自己免疫疾患の人の話を聞くと、発病した時、時間に追われた仕事をしていた
り、ショッキングなことがあったりという、ストレスに見舞われたことが引き金
になっているように思われます。一度自己免疫疾患になると、その後ストレスが
無くなったとしても、病気だけは残ってしまいます。

 余り一生懸命に頑張りすぎないほうがいいわけです。
 



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆ミスター売薬の健康雑学 NO.95(アレルギー24 薬の悪循環)

ミスター売薬です。
先日喘息の子供のいるお客様に話を聞いたら、最近やはり低気圧が来たときに喘
息がひどかったそうです。
 しかしそのお客様の子供は以前もっとひどい状態で、薬を飲み忘れると必ず発
作がおきていたそうです。そのような状態が4年ほど続いたそうです。お医者さん
が心配するほど、子供にとってギリギリの最大量の薬を飲んでいたそうで、これ
以上どうしてあげたらいいかわからないといわれ、半分さじを投げられたような
状態だったそうです。
 どうやってそのような状態から、現在のような状態まで、回復できたかという
と、このようにひどい状態になったのは、薬のせいではないかと考えて、なんと
体調がいい時期に薬をすっかりやめさせたとの事です。
そうすると、3日間は発作がおきてひどい目にあったそうですが、その後発作がお
きなくなってすっかり薬を飲まなくてもいい状態になったとの事です。その後は、
年に数回の発作のときだけ薬を使うところまでよくなったとの事です。
 なんと発作を抑える薬が喘息を悪化させていたのです。

 このことは、福田−安保理論でも指摘しています。前回喘息は、交感神経の興
奮の反動で、副交感神経の興奮が夜中に起こり、発作につながることをいいまし
た。発作は、副交感神経優位で発生しますが、原因は交感神経優位です。何とも
矛盾することですが、発作を抑える薬は、交感神経を刺激するわけです。つまり
緊急の発作を抑える効果はあっても喘息は悪くなるのです。
 安保教授は、出血性大腸炎という自己免疫疾患についても、薬が悪化の原因に
なっていることを指摘しています。お勧めの刺絡療法(※)をしながら病院の薬
をやめることで、治療法のない難病といわれてきた病気がどんどんよくなるとの
事です。
 難治性のアトピーにしてもステロイド剤が交感神経を刺激する悪循環につなが
っている場合があるとの事です。子供のアレルギーに関しては、いずれ治る可能
性が多いわけですが、病院の治療を受けることでどんどん悪化して、難治化して
しまう事があるのです。重症化したアトピーの中には、病院での治療が原因の場
合も少なくないそうです。
 喘息と違ってアトピーの場合命にかかわるということはありません。しかしだ
んだん難治化してしまうと、命に関わるような副作用のある内服のステロイド剤
を使うお医者さんもいるそうです。とんでもないことです。
 
 やはり薬は怖いですね。我田引水っぽい話ですが、福田、安保両氏が勧める刺
絡療法以外で、副交感神経を刺激するいい方法は、やはり高麗人参がいいと思い
ます。
 2000年前の薬学書、神農本草経には、「五臓を補い、精神を安んじ、魂魄を定
め、驚悸を止め、邪気を除き、、(略)、、、、久しく服すれば、身を軽くし、
命を延ばす」という内容の記述があります。
 まさしく高麗人参は、副交感神経を刺激して、胃腸や内蔵機能を活発にして、
リンパ球を増やすことで、風邪を引かなくなり、炎症や余計な活性酸素を減らす
ことで、老化を遅くするという、昔から万病の霊薬といわれたゆえんは、やはり
副交感神経系を活性化するためではないかと思われます。

 それと一言いっておかなくてはいけません。闇雲にステロイド剤はよくないと
いうことで、自分勝手にやめるということは危険な場合があります。他の薬はい
いとしてもステロイドだけは、副作用で副腎が萎縮していて、急にやめると命に
関わるような事がありますので、ご注意ください。徐々に量を減らしていかない
といけませんので、お医者さんに協力してもらって時間をかけて離脱するように
した方がいいです。
 内服でなくても強力なステロイド軟膏でも広い範囲にぬっている場合、やめる
と危険な薬もあるようですので、注意が必要です。強い薬を使っている場合は、
やはり専門家の指示に従うのが無難でしょう。
 ステロイド軟膏には、レベルとして5段階に分けられていますが、普通子供に
は一番強いステロイド剤は使いません。いずれ治る可能性の多い子供のアトピー
に対して、一番強い薬を使ったりするお医者さんはちょっと心配です。

※ http://www.d9.dion.ne.jp/~shohei-c/shiraku.html





◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

◆ミスター売薬の健康雑学 NO.96(アレルギー25 還元水)

ミスター売薬です。
ミスター売薬の同僚の子供で喘息の子がいますが、その子は還元水で治ったそう
です。
アレルギーが治ったという話は、マルチミネラルでよくなったという話と、水で
よくなったという話はよく聞きますね。
 

 還元水とは、今流行の活性水素水のことです。以前200X特命リサーチで取り
上げていました。ルルドの泉やトラコテの水には、多くの病気を治す力があり、
奇跡の水といわれています。調べてみてもミネラルの量など特別な水ではないと
いうことですが、活性水素が通常の水より飛びぬけて多く入っているとの事です。
 活性水素とは単独で存在する水素原子で反応性に富み、長く存在することはで
きないはずですが、ミネラルとの相性でたまたま自然界の恵みの火山地帯で活性
水素を多く含んだ水が出てくるということです。
 
 水素は酸素とくっついて、水になります。(水=H2O)つまり水素を多く含む水
ですので、酸素を引き付ける力があるのです。通常水の中に釘を入れると2〜3日
でさびが出てくるそうですが、この活性水素水の中に入れた釘はすぐには、錆び
ないそうです。

 ということで活性水素水を常日頃から飲んでいると健康によさそうです。自律
神経の影響で、顆粒球が増えるといいましたが、顆粒球が増えると顆粒球の出す
活性酸素の影響で、炎症が起きやすくなります。そこに活性酸素を消去する活性
水素があると、炎症が起きにくくなります。

 喘息、アトピーにしてもやはり炎症がおこっていますので、活性水素水(還元水)
に効果があっても不思議ではありません。
 また、なぜか還元水を飲んでいると、ウンチの臭いが少なくなるような気がしま
す。
 腸内細菌の善玉菌が増えるのかもしれません。このこともアレルギーに対して、
改善につながりやすいと思われます。

 ちなみにミスター売薬の会社でも還元水でアルカリイオン水が出てくる浄水器
を取り扱っています。23.5万円します。ちょっと高めです。






   

アレルギー



1花粉症      
2.減感作療法   
3.免疫グロブリンE
4.環境汚染     
5.経口免疫寛容 
6.寄生虫      
7.ヨーグルト    
8.アレルギーと腸 
9.腸の浄化    
10.エイコサノイド  
11.オメガ6系    
12.ライバルのオメガ

13.アラキドン酸

14.オレイン酸
15.アトピー
16.妖怪型の脂肪酸
17.トランス型脂肪酸
18.小児アレルギー
19.食物アレルギー
20.意外な原因
21.自律神経
22.安保ー福田理論
23.自律神経の反動
24.薬の悪循環
25.還元水