1.一型糖尿病
2.グリコヘモグロビン
3.ランゲルハンス島
4.低インスリンダイエット
5.インスリン抵抗性
6.ソルビトール
7.細小血管障害
8.細小血管障害の原因
9.酸化ストレス
10.高中性脂肪
11.合併症の予防
12.亜鉛不足
13.クロムその他
14.まとめ
糖尿病

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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.97(糖尿病1 一型糖尿病)

ミスター売薬です。 アレルギーの話は、一応終了です。

 これから、糖尿病についてお話したいと思います。  糖尿病に関しては、余り関心がないという人も多いと思いますが、結構多い病 気ですので、一応予備知識として勉強しておいた方がいいでしょう。40歳を超 えたら10人に一人が糖尿病とも言われます。

 糖尿病の基礎知識として、インスリン依存型糖尿病とインスリン非依存型糖尿 病があります。インスリン依存型は、発病時からインスリンを注射しないといけ ない糖尿病で、一型糖尿病といわれます。膵臓でまったくインスリンを作ってな いタイプです。インスリン非依存型糖尿病はほとんど中年期以降の太った人に発 病する糖尿病で、インスリンはまだ出ているタイプで二型糖尿病といいます。糖 尿病の9割は二型糖尿病です。

 一型糖尿病は、以前は若年性糖尿病とも言われて、子供に多い糖尿病でしたが、 最近ではあらゆる年代層に起こりうることから使われなくなりました。  子供の一型糖尿病はウィルス感染症をきっかけとして、発病することが多いです。

 ウィルス感染によって子供の場合胃酸が出なくなることがあることを以前アレ ルギーのところでお話しましたが、一型糖尿病の場合胃酸が出ていないことが多 いようです。胃酸が不足すると、様々なミネラル成分も不足するようになります。 もしかすると、亜鉛が不足することで、自己免疫疾患を起こしやすくなっている かもしれませんし、インスリンを作る時に欠かせないミネラルですので、ベータ 細胞の機能が悪くなって自己免疫疾患をひき起こしやすくなったのかもしれませ ん。いずれにしても一型糖尿病には自分の膵臓のベータ細胞を破壊する自己免疫 疾患が原因であることがわかってきています。
また若年性の場合、赤ちゃんのときにミルクで育てると発生する可能性が高くな ります。
 米国での一型糖尿病が発病する確立は、母乳だけで育てられた子供は、そうで ない子供の三分の一とのことです。 最低6ヶ月までは、母乳で育てた方がいいでしょう。
 ミルクを摂ると、赤ちゃんの未熟な腸管からアレルギーを引き起こす可能性の あるたんぱく質が入り込んで、免疫系を混乱させます。

 またミルクの中には、ガ ンマ・リノレン酸がほとんど入っていませんので、アレルギー反応も起こしやす くなります。
 そのようなことから、免疫が暴走して、自己免疫疾患を引き起こして、自分の 膵臓のベータ細胞を破壊してしまうと考えられます。 しかし最近は、母乳が危険という話もあります。なんせ、日本の母乳中のダイオ キシン量は、世界一甘いといわれる基準値を超えてしまっているそうです。厚生 省はそろそろ母乳は危険なので飲ませないようにしましょうと、発表しなくては いけないかもしれません。 厚生省の決まり文句は、「基準値を超えても直ちに健康に影響がでる心配はない」 といいそうですが、「そのうちに孫ひ孫の時には、高率で奇形が生まれる心配は あるでしょう。」とミスター売薬はいいます。
でも仕方ありませんよね。

 売薬の仕事をしていると、何人か一型糖尿病の人がいます。あるお客様は、妊 娠中の辛いときに親が亡くなったというストレスが重なったときに発病したそうです。成人してからの一型糖尿病は、ストレスが原因のような気がします。
やはりストレスによって前回のお話のように、顆粒球が増え、炎症を起こしや すくなり、炎症がある場所で何か悪いやつがいるのではないかとリンパ球が必殺 の武器抗体を作ろうとするときに、誤って膵臓のベータ細胞を破壊する抗体を作 ってしまうのが原因になっていると考えられます。

 やはりストレスはよくないですね、  一日中辛いという生活はしないほうがいいとお話しましたが、もしそれでも大変な困難に直面したときには、爪もみ療法を思い出してもらいたいと思い ます。
ストレスからくる様々な自己免疫疾患を予防してくれるはずです。 性格的にストレスに弱いと思う人は、普段からの健康管理に高麗人参をお勧めします。








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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.98(糖尿病2 グリコヘモグロビン)


ミスター売薬です。
前回の話で、一型糖尿病は自己免疫疾患ということを説明しました。自己免疫疾 患の大きな引き金となっているのは、ストレスということです。あとはある種の 遺伝子も発見されているそうです。遺伝的にも一型糖尿病になりやすい体質の人 もいるようです。
 ということで一型糖尿病に関しては、予防しかありません。一旦病気になって しまうと、申し訳ありませんが、なかなかいい方法はないですね。
 一型糖尿病に関しては、治ることはないわけですので、コントロールが大切に なります。
 あ、そういえば、新聞で膵臓のベータ細胞の移植によって一型糖尿病が完治す るケースもあることが載っていました。まだまだ身近に使われるのは先かもしれ ませんが、近い将来どんどん最先端の治療法が研究されていますので、恩恵にあ ずかれるかもしれません。

 インスリンを補うようになったら、上手な血糖のコントロールが必要になりま すので、お医者さんの指導が欠かせません。持続性や即効性のインスリンがあり、 上手に使って、自分にとって一番いい状態に保てる方法をお医者さんと一緒に探 していかなくてはいけません。
 血糖を上手にコントロールしているかどうかの目安になる数値は、グリコヘモ グロビン(おもにHbA1c)です。これは何かといいますと、赤血球の中には、ブドウ糖とくっついたまま一生(120日)を過ごす赤血球がいます。これがグリコ ヘモグロビンです。もともと赤血球は酸素を運ぶ使命があるわけですが、このグリコヘモグロビンはブドウ糖とくっついたまま何の仕事もせずに、ただただ死ぬ まで生きている赤血球です。
 健康な人でこの変形した赤血球が4.3%〜5.8% います。この数値が6.5%以上となった人を糖尿病といいます。8%とか10% とか、あるお客様で13%あった人がいますが、そうなると余り上手にコントロ ールしているとはいえませんので、合併症が心配になります。
 グリコヘモグロビンは、1〜2ヶ月間の血糖のコントロールがうまくいってい るかの目安になる数値です。どれだけ断食して血糖値を下げてお医者さんに診て もらっても、1〜2ヶ月間の平均の血糖値がでてきますので、グリコヘモグロビ ンはごまかしがききません。  糖尿病になったら、いつも自分の血糖値のコントロールがうまくいっているか どうかを知るのに、血糖値と共に、グリコヘモグロビンの数値もチェックする必 要があるでしょう。

 今日のお話は短いですが、このへんで、、、  






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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.99(糖尿病3 ランゲルハンス島)

ミスター売薬です。
 いよいよ普通の糖尿病(二型糖尿病)についてお話したいと思いますが、その 前にちょっと基本をおさえておきたいと思います。
 糖尿病とは尿に糖分が出る病気なので、糖尿病ということは知っていますよね。 ミスター売薬もたまにおしっこが甘いことがあります。別に測らなくても尿に糖 が出ているときには、はっきり臭いでわかります。大体缶コーヒーを飲んだ後に おしっこが甘くなることがあます。缶コーヒーはよくないですね。缶ジュースの 場合は、あまり甘くならないです。
 きっとジュースには、柑橘系はもちろん果樹が入っていなくても酸味料として クエン酸が入っていますので、糖代謝がよくなるからではないでしょうか。 ま、どちらにしてもそんなに体にいいものではないでしょうけど。

 一応ミスター売薬は糖尿病予備軍かもしれませんが、糖尿病ではありません。 尿に糖が降りても糖尿病でないこともあります。
 血液中のブドウ糖のことを血糖といいます。空腹時血糖が126mg/dl以上か、随時血糖が200mg/dlを越すと糖尿病ということになります。170mg/dl以上の血糖値 になると糖尿病でなくても尿中にブドウ糖が出てしまうことがあります。  しかし正常な人は、缶コーヒーを飲んでも血糖値が170mg/dlを越すことはあり ませんので、おそらくミスター売薬は境界型糖尿病ということかもしれません。  まミスター売薬のことはほっといてください。

 糖尿病の疑いのあるときには、75gのブドウ糖を飲ませて2時間後に血糖値を 測定するブドウ糖負荷試験を行います。健康な人は75gのブドウ糖負荷試験で も140mg/dl以下ですので、尿糖はでません。ブドウ糖負荷試験で140〜199mg/dlが 境界型で、200mg/dl以上は糖尿病と判定されます。 前回のグリコヘモグロビン ですが、普通はヘモグロビンA1c(エーワンシー)といいますが、6.5%を 越すと糖尿病と診断されます。

 糖尿病というと、インスリンとう言葉をよく聞くと思います。今日はちょっと 面白くない話ですが、一応続けます。
 インスリンは膵臓のランゲルハンス島のベータ細胞でつくられています。ラン ゲルハンス島というものは、ドイツのランゲルハンス博士によって発見された細 胞群で、ベータ細胞、アルファ細胞、ガンマ細胞などあり、ベータ細胞がインス リンを作っている場所です。

 膵臓は膵液をつくっている消化の要の臓器です。膵液を作っている場所を外分 泌器官といいますが、顕微鏡で見るとランゲルハンス島は,外分泌器官の中に島 のように点在して存在することから島の名前がつきました。
 で、インスリンは何をしているホルモンかというと、ご存知の通り血糖値を下 げるホルモンですよね。ホルモンというのは、細胞に対する命令物質です。肝臓 でブドウ糖からグリコーゲンを作りだして貯蔵しようとするのも、インスリンの 働きです。 そして一番大切な働きは、細胞に血液中のブドウ糖を入れることによって細胞に 対してエネルギーの貯蔵を促すことと、血液中のブドウ糖を消費させて血糖値を 下げることです。インスリンは細胞に対するブドウ糖を受け取りなさいという命 令物質なのです。 もし血糖値が下がりすぎたときには、同じランゲルハンス島にあるアルファ細胞 からグルカゴンというインスリンと反対の働きをするホルモンが分泌されて、血糖値を上げる働きがあります。

膵臓のランゲルハンス島からは、常にインスリン やグルカゴンが分泌されて、血糖値を調節しています。






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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.100(糖尿病4 低インスリンダイエット)

ミスター売薬です。
100号です!読者の皆さんに励まされて、ここまで続けることができました。 有難うございます。これで終わります。、、、というのは嘘。

 インスリンの話が出ましたので、今流行りは何と言っても低インスリンダイエ ットでしょう。ダイエットに関心のある人にとって常識でしょうけど、一応簡単 にお話します。

 前回のお話のように、インスリンは肝臓ではブドウ糖をグリコーゲンという貯 蔵用栄養素に変えて、貯蔵を促進します。また、筋肉細胞でもこの反応は起こり ます。しかし肝臓と筋肉細胞の貯蔵スペースはしばらくすると、一杯になってし まいます。そうすると、今度は無限に貯蔵できる脂肪細胞がその他の余ったブド ウ糖をすべて受け入れるようになり、脂肪として蓄えられます。
 ですからインスリンが出ると太るわけです。インスリンは血糖値が高いときに たくさん分泌されますので、なるべく血糖値を高くしないようにすると痩せるこ とができるというのが、低インスリンダイエットです。

 ま食べなければインスリンは分泌されませんが、そういうわけにいきません。 血糖は常に体で消耗しますので、ゆっくり吸収するものを食べたら余りインスリ ンを分泌する必要がないことになります。  

 低インスリンダイエットの情報には必ずGI値というものが出てきます。GI値 とは食品の血糖上昇率の値です。ブドウ糖を100とした値です。ミスター売薬の家のテーブルの上に、ブドウの絵が描いてある袋にブドウ糖とかいてありますが、白い結晶で癖のない甘さの糖分です。ブドウなどの果物に多い糖分のようですが、糖分の一番細かいかたちです。単糖類といい、人間の血液 の中を流れている糖分はブドウ糖です。グルコースともいいます。

 ブドウ糖は人間の体ではまったく消化する必要のない糖分で、もっとも血糖上 昇率(GI値)の高い食品です。果糖も単糖類ですので、次いでGI値の高い食 品でしょう。
 その次にGI値が高そうなのが二糖類の砂糖です。砂糖はブドウ糖と果糖が くっついた形の糖で、単糖類が二個くっついているので、二糖類です。砂糖(蔗糖) 以外に麦芽糖,乳糖などが二糖類です。  そしてブドウ糖が3個以上くっついた糖分を多糖類といい、でんぷんは多糖類 です。

 でんぷんの中でも、パンよりは米のほうが、GI値は低くなっています。なるべ く和食がいいですね。 GI値参考資料 

  糖尿病になったら単糖類、二糖類を含むものは余り食べない方がいいでしょう。 また、同じものをたべても食物繊維を摂ると、GI値を下げる働きがあります。 また食物繊維は脂肪とくっついて、脂肪の吸収を悪くしてくれますので、カロリ ーの摂り過ぎにもよさそうです。  

 ミスター売薬の話ですが、たとえば食後に甘いチョコレートでも食べると、い つもより早くお腹がすきます。そんな経験はありませんでしょうか。
 これは急に血糖値が上がりすぎて、体がびっくりしてインスリンをたくさん分 泌してしまった結果、どんどん脂肪細胞にもエネルギーが蓄えられて、血糖値が 早く下がったためと考えられます。

 またしても高インスリンデブ化が進んだことになります。






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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.101(糖尿病5 インスリン抵抗性)


ミスター売薬です。
二型糖尿病では、大抵は肥満があります。初期の糖尿病のうちであればダイエッ トするだけで、治ってしまうことがあります。
 多くの二型糖尿病では、ダイエットがかなり効果的のようです。この理由が最 近わかってきました。

 二型糖尿病ではインスリンが正常に分泌されているのに、血糖が高くなって糖 尿病と診断されることがあります。血糖値が高くなる原因では、インスリンが一 型糖尿病のように、ほとんど出なくなるタイプと、インスリンが正常に分泌され ていても、インスリンの効きが悪くなっているタイプ、そして両方とものタイプ があります。

 インスリンは細胞に対して命令するホルモンだという事を説明しましたが、普 通であれば言うことを聞かないといけないのが共同生活している細胞なはずです。 しかし言うことを聞かないから病気です。  
「食べなさい!」と言われても「フン」と無視されたようなものでしょうか。 丁度細胞が拒食症にでもなったようなものです。細胞がインスリンの指令を聞き いれずブドウ糖を受け取らなければ、血中にブドウ糖が溢れるようになります。
 ブドウ糖はすぐに燃やすことができる燃料です。細胞にブドウ糖が入ってこな くなると、餓死するわけにいきませんから、脂肪を燃やします。インスリンが効 きませんから、あちこちの細胞で脂肪の備蓄燃料を燃やします。脂肪を燃やすと、 ケトン体(アセトン、アセト酢酸、ベータ−ヒドロキシ酪酸)という不完全燃焼 物が発生します。このケトン体によって血液が酸性に傾いて全身の脱力感、吐き 気などが出てくる症状をケトアシドーシスといいます。ほとんどの糖尿病患者の 症状が体のだるさを訴えるのは、このケトン体のためです。糖尿病をまったく治 療せずに放置すると、このケトン体中毒になって意識がなくなる糖尿病性昏睡を 引き起こして、運が悪ければ死亡する場合があります。インスリン注射をしてい て、急に中止してもケトアシドーシスを引き起こして危険な状態になります。
 もともとケトン体は飢餓状態になって脂肪を燃やすようになると発生するわけ ですが、飢餓状態の非常時には脳神経細胞のエネルギー源としても使われます。 しかし糖尿病になって血液中にブドウ糖がたくさんあるのに、一番エネルギーに なりやすいブドウ糖を使わずに、ケトン体が発生する脂肪をエネルギーの中心に 使うようになるのは異常なことです。
ブドウ糖は血液にたくさんありますので、脳神経細胞ではブドウ糖を使います。 (脳細胞ではブドウ糖を受け取るためにインスリンは必要ありません。)

ということで話が横にそれてしまいましたが、ダイエットが糖尿病に効果がある 理由についてお話しようと思っていました。 注目は脂肪細胞です。実は脂肪細胞はインスリンを効きやすくするホルモンを分泌しているのです。しかし脂肪細胞に脂肪が蓄積してくると、だんだんそのホル モンを分泌しなくなります。するとインスリン抵抗性となってインスリンが分泌 されているのに、ブドウ糖が細胞に入っていかなくなるのです。 これまでの研究で、インスリンの感受性を高めるホルモンに「レプチン」が知ら れていますが、最近の研究で、「アディボネクチン」も関わっていることが動物 実験で結果が出てきています。
 脂肪細胞に脂肪が溜まってくると、このレプチン、 アディボネクチンが分泌されなくなって、インスリン抵抗性が引き起こされると 考えられます。 このような基礎研究から、今後インスリン抵抗性に効果がありそうな医薬品が開 発されそうです。 インスリン抵抗性に効果のある医薬品は今まで、副作用が強くあまり一般的な医 薬品にはなっていませんが、「アディボネクチン」の研究からもしかすると、画期的な医薬品が開発されるかもしれません。
しかし、ミスター売薬は今一この注目の研究について、「うまくいくかな?」と いう疑問を持っています。 なんせ前回の話のように、インスリンは細胞にブドウ糖をどんどん入れるホルモンです。インスリン抵抗性はいわば脂肪細胞のブドウ糖拒否のシグナルな訳です。
ブドウ糖が入っていかないから糖尿病になるわけですが、インスリンが効きすぎ ると、今度は際限なく太ることになるかもしれません。
この薬はちょっと怖いですね。
運動がインスリン抵抗性の改善に効果があることは、よく知られています。大体 お医者さんに言われるのは、カロリーに気をつけることと、運動して下さいという事でしょう。運動すると脂肪細胞で脂肪を消費させてブドウ糖を受け入れていい状態になるのです。するとインスリン感受性を高めるホルモンが再度分泌されるようになって、インスリン抵抗性が改善されるのです。
もし薬の力でエネルギーの消費もないのに、インスリン抵抗性だけが改善されると、、太るでしょうね。

やっぱ運動でしょう!

(アディボネクチンの記事、朝日新聞参考)






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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.102(糖尿病6 ソルビトール)

ミスター売薬です。
今日は合併症についてお話したいと思います。三大合併症とは何でしょう?

ミスター売薬の会社では毎月試験がありますが、以前糖尿病についての問題に三大合併症を言え、という内容がありました。  
ということで、

1糖尿病性網膜症、
2糖尿病性腎症
3糖尿病性神経障害、

ちゃんと覚えてくださいね。試験に出ます!

合併症の話になると、ちょっと込み入って分かりにくいかもしれませんが、お付 き合いください。

(ポリオール代謝異常) 
糖尿病は高血糖があります。高血糖になると、第一にダメージを受けるのは、イ ンスリンがなくてもブドウ糖を受け取ることができ細胞です。
 多くの細胞がインスリンというキーがないと細胞のドアを開けてブドウ糖を受 け取ることができないわけですが、三大合併症の起こっている部分の細胞ではイ ンスリン無しでブドウ糖が入ってきます。
 すなわち、網膜の細胞、腎臓のメサンギウム細胞、そして神経細胞です。これ らの細胞では、インスリンがなくてもブドウ糖が細胞に入ってくるために、高血 糖が続くと細胞内にどんどんブドウ糖がなだれ込んできます。
 血糖値に影響を受けてブドウ糖の入ってくる量が上下しますので、このような 細胞には独自にブドウ糖を代謝するポリオール代謝経路があります。
 ポリオール代謝経路とは、ブドウ糖をソルビトールからフルクトースに代謝分 解して細胞外に排出する経路で、インスリン非依存性の細胞にあります。

 細胞内にブドウ糖が多くなりすぎると、ソルビトールにはどんどん変換できま すが、その先のフルクトースに変換する酵素が追いつかず、だんだん細胞内にソ ルビトールが溜まってきます。このことをポリオール代謝異常といいます。
 細胞内にソルビトールが溜まってくると、水を吸って膨れ上がり細胞の機能が 悪くなります。

 ちなみにソルビトールって聞いたことあるとのではないでしょうか。ソルビト ールとは甘味料です。それもノンカロリーです。ノンカロリーということは、吸 収しないということです。どれだけソルビトールを食べても体に入りませんが、 高血糖が続くと、インスリン非依存性の細胞内ではソルビトールが増えるのです。

 マサチューセッツ大学の研究では、一型糖尿病の患者にビタミンCを一日 100mg〜600mg、58日間摂取してもらったところ、試験前は正常値の二倍だった赤 血球中のソルビトール値が正常値になっとのことです。
 この研究からビタミンCの大量摂取で、糖尿病の合併症の一部が予防できる可 能性があると考えられます。 糖尿病の合併症は今日のお話の、
1、ポリオール代謝異常の他に、
2、グリケーシ ョン、
3、PKC活性亢進などがあり、なかなか複雑です。

ミスター売薬も勉強し ながらお話していますが、専門家の書いているHPはちょっと難しい単語が多す ぎて、解読が大変です。

今日はこの辺で、、

(参考文献 「ふくだ内科クリニックHP」、 「これは効く!ビタミン・ミネラル事典」 プリヴェンション・ヘルスブックス編  主婦の友社)







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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.103(糖尿病7 細小血管障害)


ミスター売薬です。
前回のお話では、ポリオール代謝異常によって細胞内にソルビトールが蓄積す ることが、腎症、網膜症、神経障害の原因の一つになっていることをお話しま した。
もう一つ大きな原因があります。それは細小血管障害です。

 特に網膜症、腎症 では毛細血管の異常が見られます。
 糖尿病になると細い血管がつぶれていきます。網膜の血管は酸欠の刺激によ ってバイパスの血管を作るようになります。しかしこのバイパスの血管は弱く 破裂しやすいわけです。このバイパス血管(新生血管)が破裂して網膜に像が 写らなくなるのが網膜症です。そして網膜症は新生血管の影響で、繊維化がす すむと網膜がはがれる網膜剥離も起こってきます。失明の原因のトップはこの ような糖尿病性網膜症によって引き起こされます。

 糖尿病の方のお話を聞くとレーザー治療を何度も受けたという人もおられま す。このレーザー治療とは、脆弱な新生血管を焼いて内出血しないようにする 治療です。

 腎症にもこの細小血管障害が関わっています。腎臓、心臓、脳などの血管は、 一本の血管につながった細胞が定まっています。一本の血管がつぶれてしまう と、その一本の血管につながった細胞が死滅することになります。

 糖尿病になると、大きな血管も詰まりやすくなりますので、心筋梗塞、脳梗 塞、などの虚血性の疾患も増えますが、この虚血性疾患は糖尿病特有のもので はありません。糖尿病特有の症状としては、だんだんと心臓の機能が低下して 弱っていくようにして現れます。このような心臓病は、狭心症や心筋梗塞のよ うなつらい症状はありませんが、細小血管障害によって徐々に機能が低下し、 心不全へと進んでいきます。

 糖尿病で一番恐ろしい話は、壊疽によって足を切断したという話ではないで しょうか。これは神経障害を引き起こして、ほとんど足の感覚がなくなってい るところに、動脈硬化や細小血管障害で、血流が悪くなると起こしやすくなり ます。そういう状態だと、ばい菌が入るとあっという間に広がりますし、気が つくのも遅れやすくなります。そして気づいたときには手遅れということにな ります。 糖尿病の合併症はたくさんありますが、多くの合併症に関わる最も重要な疾患 が細小血管障害ではないかと思われます。




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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.104(糖尿病8 細小血管障害の原因)

ミスター売薬です。
前回のお話は細小血管障害が糖尿病の重要な合併症の原因になっていることをいいました。その原因について簡単にお話したいと思います。

一つ目はPKCの活性亢進です。PKCとは、血管の透過性などの血管機能の維持に関係する酵素ですが、高血糖によって活性が亢進してアルブミンなどの成分の透過性が高まります。このことが血管障害の原因のひとつになっていると考えられるとのことです。 意味わかりました? ま、ここは試験には出ませんので、流してください。

 もう一つにグリケーションがあります。グリケーションとは非酵素的にブドウ 糖とタンパク質が結合することで、非酵素的糖化と訳すことができます。
 わかりやすく糖化のことです。  グリケーション(糖化)によってできた物をAGE(後期糖化反応生成物)といいます。 グリコヘモグロビン、グリコアルブミン、糖化LDLなどがAGEということです。アルブミンとは血清に溶けているタンパク質のことですが、グリコアルブミン(フルクトサミン)は糖化されたアルブミンで糖尿病の検査項目にも入ってい ます。ヘモグロビンA1cと違って比較的に短期の血糖値のコントロールを調べ る検査で、2週間程度の血糖値がわかります。

 細小血管は、内皮細胞と周皮細胞からできています。内皮細胞からは、プロス タサイクリンという血小板が固まらないようにしている局所ホルモンが分泌され ています。しかしその管理は周皮細胞の影響を受けています。グリコアルブミン などのAGE(糖化物)が周皮細胞の受容体に引っかかって周皮細胞が失われる ことを金沢大学の山本教授などの研究グループが明らかにしています。
 またAGEは内皮細胞では、増殖因子を刺激して内皮細胞を増殖させます。  このような、内皮細胞、周皮細胞における変化がプロスタサイクリンの低下を まねいて、血栓を作りやすくなると考えられます。

糖尿病初期に、網膜細胞で血管周皮細胞が失われることが知られますが、このこ とが内皮細胞からのプロスタサイクリン低下をまねいて、血栓を作りやすくなり、 血流をわるくし新生血管ができる原因になっていると考えられます。

難しい言葉を使ってすみませんでした。

平たく言うと細小血管障害はグリケーション(糖化)によって発生した糖化物 (AGE)が血管を変化させて血栓ができやすくなることで起こるということで す。
 糖尿病のメカニズムが段々解明されるようになって、血糖値を下げる薬と、合 併症を予防する薬の併用によって、かなり合併症を予防できるようになってきて いることは有難いことだと思います。

 どちらにしてもやはり、ポイントは血糖値のコントロールは大切ということです。  





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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.105(糖尿病9 酸化ストレス)

ミスター売薬です。
糖尿病になると、白内障も早く進みます。白内障は、活性酸素によってタンパク質の酸化が原因で起こりますが、糖尿病によるソルビトールの蓄積などによって も水晶体蛋白の変性が進みます。
 白内障の薬としてブドウ糖をソルビトールに変換するアルドース還元酵素を阻害する薬もあります。つまりソルビトールが作ら れなくする薬です。

 ですから糖尿病による白内障は、アルドース還元酵素の亢進が原因と考えられ ています。糖尿病になると紫外線などによる活性酸素が原因でおきる通常の老化 と、ソルビトールの蓄積でおこる糖尿病特有の変性の両方合わさった原因で、年 齢より早く進んでしまいます。
 しかしミスター売薬はやはり、酸化ストレスの増大も関係している気がします。 というのも高血糖になると、酸化ストレスの増大によって抗酸化栄養素の浪費も 考えられるからです。もし水晶体を護っているはずのビタミンCが、酸化を防ぐた めに浪費されるようになると、水晶体を護る事ができなくなってしまうからです。  

(酸化ストレス)
 糖尿病になると、血管内の「酸化ストレス」が増大します。
 これはブドウ糖の「自動酸化」というブドウ糖の崩壊が原因で活性酸素を発生 させてしまうからです。このことが体全身の老化を進める原因になっている可能 性があります。
 糖尿病になると、通常の倍の野菜を食べないと酸化の影響を受けて、どんどん 老化していくとミスター売薬はお客様にお話しています。 ですから、「野菜を倍量食べるのは大変ですから、これを補助的に摂るようにさ れたらいいですよ」ということで抗酸化栄養素を売るチャンスがでてきます。
それはいいとして、、、

(動脈硬化)
 血中の酸化ストレスが増えると、一番はやはり動脈硬化でしょう。動脈硬化の 原因は何でしょうか。最近はテレビでよくわかりやすく説明してくれていますの で、よく聞く話ですが一応説明します。
 動脈硬化に一番関係のあるものは、何でしょう?
ご存知のようにコレステロールですよね。LDL(低比重リポ蛋白)が原因になって います。ブドウ糖の自動酸化などによって血中の酸化ストレスが増大すると、LDL の酸化も増えると考えられます。

 動脈硬化のリスクの多い人はやはり、高コレステロール血症でしょう。これは 血液中のコレステロールが多いということですが、コレステロールが多いことが すぐに血管を狭くする原因になるわけではありません。
 コレステロールは細胞膜 の栄養素ですので、少々多くあっても少ないよりましな気がします。しかしやは り高コレステロール血症は動脈硬化のリスクは増えます。
 動脈硬化の原因は、実はコレステロールの酸化です。酸化したLDLはもはやLDL を受け取る受容体には認識されません。球形をしていた形も壊れて、血中をうろ うろしてしまうものもあるでしょう。問題を起こすのは、血管の内皮細胞の奥に 入ってしまった酸化LDLです。はじめから酸化していたか、破壊された内皮細胞で 発生した活性酸素に巻き込まれて酸化されたか、いずれにしても酸化LDLが内皮細胞と中膜の間くらいに溜まってしまうのが動脈硬化の原因です。
 よくみると、その酸化したLDLが溜まった動脈をみると、マクロファージがお腹一杯に酸化LDLを溜めています。
 酸化したLDLは、細胞の受容体には認識されない 変わり、マクロファージに捕食される標的になってしまいます。
 しかしマクロファージはLDLを分解できずお腹の中にだんだん溜まってそのうち に動けなくなってしまいます。動脈の内皮細胞の奥に入り込んで動けなくなった マクロファージのことを泡沫細胞といいます。丁度泡をお腹に一杯に詰め込んだ ように見えるためです。
動脈硬化を起こした血管では、このお腹に酸化LDLを満載した泡沫細胞が身動きが 取れないまま堆積しているのです。
 高コレステロール血症が動脈硬化のリスクファクターになるのは、血中に多い ので細胞に届けられるまでの待ち時間が長くなり、途中で酸化される可能性が多 くなるからです。
 酸化さえしなければ動脈硬化の原因にはならないわけですので、 たとえ高脂血症(高コレステロール血症)でなくても糖尿病があれば動脈硬化の ハイリスク者ということになりますし、酸化を防ぐ対策をしていれば高脂血症で も動脈硬化になる可能性は、少なくなることでしょう。

こんな話しもあります。高脂血症の人が薬で下げていたとしても、薬自身が酸化ストレスを増やす原因になり、結局動脈硬化は薬を飲んで血中脂質を下げても、 下げずに放置しても余り変わらないというデータもあるそうです。
ですから糖尿病は細小血管障害など特有の変性を引き起こす原因にもなりますが、 酸化ストレスの増大は動脈硬化や白内障など老化を早める原因にもなるというこ とです。





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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.106(糖尿病10 高中性脂肪血症)

ミスター売薬です。
糖尿病の合併症の原因をまとめると以下の通りです。
1.ソルビトールの蓄積(ポリオール代謝異常)
2.細小血管障害
3.酸化ストレスの増大
 大きくはこのような原因が複合して糖尿病の合併症が発生していると考えられます。
それと糖尿病の人は大体太っていますが、高脂血症も多くなります。
 特に高脂血症の中でも、糖尿病になると中性脂肪の方が高くなる傾向がありま す。これには理由があります。

 重症の糖尿病になるとインスリンがほとんど分泌されていません。そして余り 治療していないと、とんでもない重症の高中性脂肪血症になっていることがある そうです。 (ここでちょっと用語の説明。「高脂血症」とは血中の脂肪が多いことですが、 高脂血症の中に、「高コレステロール血症」と「高中性脂肪血症」があります。 読んで字のごとく、それぞれコレステロールが血中に多い症状と、中性脂肪が血中に多い症状です。どちらか一方、もしくは両方高い状態を高脂血症といいます)

 中性脂肪を運んでいるものは血液中のリポ蛋白ですが、リポ蛋白から中性脂肪 を取り出すのに必要な「リパーゼ」という酵素が働くにはインスリンが必要で、 インスリンが不足すると中性脂肪をリポ蛋白から引き離すことができず、血中に 中性脂肪があまってしまうことになります。インスリン不足が高中性脂肪血症の 原因になります。  

 もう一つ中性脂肪が高くなる原因があります。
 糖尿病のなり初めには、インスリン抵抗性になって、インスリンの効きが悪く なると説明しました。すると膵臓にインスリンを出すようにという命令がいきま すが、インスリンが分泌されても分泌されても、なかなかブドウ糖が細胞に届か ず、高血糖、高インスリンという状態になってしまいます。
 今度はインスリンが高すぎるわけです。インスリン抵抗性があるためインスリ ンは効きが悪いわけですが、高インスリンのため比較的感受性の高い肝臓でイン スリンの作用が強くなり、中性脂肪を満載したリポ蛋白をたくさん作るようにな ります。今度は高インスリンが高中性脂肪血症の原因になります。
 糖尿病になると、このような二つの原因により高中性脂肪血症になりやすくな ります。 中性脂肪は比較的すぐに燃やすことができる燃料です。食後にも中性脂肪はふえますので、コレステロールに比べると血中濃度は動きやすくなっています。

 中性脂肪はご存知の通りコレステロールほど直接的に動脈硬化の原因にはなり ません。しかし安心はできません。中性脂肪が高くなると、PAI-1(プラスミノ ーゲン・アクチベータ・インビビター・1)という物質が増えることが知られて います。
 このPAI-1は脂肪細胞がつくっているものですが、血栓を溶かす酵素を 妨げる働きをします。つまり血栓が溶けにくくなるわけです。
 血栓は、どこか血管に亀裂(キレツ)が生じたときに傷を治す役割りをしてい ますが、傷が治ったときには、溶ける仕掛けになっています。
 中性脂肪が高いと、この血栓が溶けにくくなって血管が詰まる病気になる可能 性が増えます。 糖尿病になると血小板も固まりやすくなることが知られています。
 つまり糖尿病 であり中性脂肪も高くなると、血小板は凝集しやすくなるし、赤血球を巻き込ん で作られた血栓は溶けにくくなるという事で、虚血性疾患(脳梗塞、心筋梗塞など) の危険が増えることになります。

(参考 「中性脂肪・高脂血症これで安心」渡邊清明 小学館)





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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.107(糖尿病11 合併症の予防)

ミスター売薬です。
 今までのお話で大体糖尿病のことを理解できたと思います。そろそろ解決編に しようと思います。
 解決編といってもミスター売薬的心のお話になりそうです。 今日は合併症に対して少しでも防ぐ効果がある方法について考えていきたいと思 います。 合併症の原因は何でしょうか。三つありましたね。
1.ソルビトールの細胞への蓄積(ポリオール代謝異常)
2.細小血管障害
3.酸化ストレスの増大ということでした。

1.インスリン非依存の細胞でのソルビトールの蓄積に対しては、ビタミンCに効果 があるかもしれないと言いました。 その他にもミスター売薬の取扱商品にダイエット商品のなかに「サヤシヤオブロ ンガ」という「アーユルヴェーダ」というインド医学で使われているハーブがありますが、この「サヤシヤオブロンガ」にアルドース還元酵素を阻害する効果が あるそうです。つまりソルビトールを防ぐ効果があることになります。
 他にもあるかもしれませんが、ミスター売薬の知っているのはこんなものです。 しかし、このポリオール代謝異常だけは血糖のコントロールが一番のような気が します。

2.次は細小血管障害です。毛細血管のことです。細小血管障害の原因は、「PKC活 性亢進」と、高血糖→後期糖化生成物(AGE)が増える→血管の周皮、内皮の異常 →プロスタサイクリンの分泌不足→血栓による細小血管破壊というメカニズムが あることをお話ししました。
PKC活性亢進に対してはビタミンEがその阻害効果があるそうです。
 また血栓症に対してもプロスタサイクリンの分泌を促進する効果がビタミンEに あることから、細小血管障害には第一にお勧めしたいのはビタミンEです。  またメカニズムはよくわかりませんが、ニンニク、ラッキョウ、タマネギなど ネギ類に血栓を防ぐ効果がありますので、細小血管障害の予防によく食べた方が いいでしょう。しかし摂りすぎは禁物のようです。特に生で食べ過ぎるとニンニ クは赤血球が壊れる溶血性の貧血を引き起こすことは有名です。
ミスター売薬の取扱商品としてはフランス海岸松が血栓を防ぐ効果がアスピリン とほぼ同等の効果があることから、アメリカでは心筋梗塞、脳梗塞の予防効果が あるとして特許を取得しています。そしてフランスでは糖尿病性網膜症の薬とし ての認可も受けています。
 フランス海岸松も細小血管障害の予防にはお勧めしたい健康食品です。

3.最後に酸化ストレスの増大でした。これに対してはすべての抗酸化栄養素に効 果がありそうです。とくに白内障に対しては、ソルビトールの蓄積と紫外線によ る酸化とどちらに対してもビタミンCが効果的ですので、第一にビタミンCでしょ う。 しかしビタミンCは水溶性です。水溶性の抗酸化栄養素は水溶性の部分での酸化を 防いでくれますが、脂肪の酸化を防ぐには脂溶性でなくてはいけません。
  血液中の動脈硬化と関係あるのは、LDL(低比重リポ蛋白)の酸化でした。LDLの 酸化を防いでくれるのは脂溶性の抗酸化栄養素ということになります。 すなわち一番有名な脂溶性の抗酸化栄養素はビタミンEとベータ・カロチンでしょう。
 国際的な医学雑誌「メディカル・トリビューン誌」に以下のような記事が載っ ています。
「テキサス大学サウスウエスタン医療センター(テキサス州ダラス)の Ishwarlal Jialal博士らは,健常者21名にビタミンEを 1 日当たり1,200IU,8 週 間与えたところ,アテローム性動脈硬化症の進行過程で確認されている因子である LDLの酸化,インターロイキン(IL)-1β活性化と内皮への単球付着が著しく減少 した,と『Journal of Clinical Investigation』(98:756-753)に報告した。」
(ちょっと解説します。ビタミンE 1,200IUとはd−αトコフェロール(天然ビタミンE) 約800mgに相当します。インターロイキン(IL)−1βは炎症性サイトカイン。サイトカインとは白血球など細胞同士の連絡シグナル。単球とはマクロファージのことです。)

 フランス海岸松なども40種類ものフラボノイド類を含む大変強力な抗酸化栄養 素を含むもので、専門的な研究こそ少ないのですが、天然のものですので大変効 果的に活性酸素の害を消す力があります。
 たまたまミスター売薬の取扱商品なので勉強しているのでお話していますが、 抗酸化栄養素としては別にフランス海岸松でなくても、プロポリス、イチョウ葉 エキスその他色々あると思います。

 あと一言。糖尿病は血管の中がブドウ糖の影響で糖化、酸化が促進されて、老 化が早く進むということです。この変化は別に糖尿病でなくても同じようなこと がゆっくり進んでいきます。ですから今日のお話の合併症を防ぐビタミン、健康 食品などは糖尿病でなくても摂取すると老化による変化を遅くすることもできる と思われます。






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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.108(糖尿病12 亜鉛不足)

ミスター売薬です。
今日のお話は糖尿病自体に対しての解決編といきたいと思います。糖尿病のメカ ニズムについて色々お話してきましたが、実はその根本的な原因についてミスタ ー売薬はよく理解していません。
 甘いものばかり好きで食べていたとしても糖尿病にならない人はなりませんし、 なる人はなります。ほとんど砂糖のような甘いものは嫌いで食べていなくてもあ る程度の年齢になると発病する人は発病するでしょう。甘い食品は糖尿病になっ ている人が摂ると血糖値を上げてしまいますので、合併症の点からするとよくな いかもしれませんが、糖尿病になりやすい食品ということでもないような気もします。では何が根本的な原因でしょうか。
 だから良くわらないといっているんですが、、、

 糖尿病は遺伝病だという人もいます。おそらく遺伝的な原因はかなり大きい気 がします。日本人の場合3割は遺伝的な素質があるとも言われます。遺伝的な素 質があっても、若いうちであればたとえ肥満になるような食生活をしたとしても すぐに糖尿病になるようなことは少ないようです。しかし無いとはいえません。
最近子供の糖尿病の中には、インスリン依存型の一型糖尿病が多いわけですが、 中高年に多い二型糖尿病の子も現れています。困ったものです。
 しかしほとんどは遺伝的な素質のある人が50代位のある程度の年齢になって から発病することが多いようです。
 子供に中年に多い糖尿病が出現した原因は、おそらくはファーストフードのよ うな栄養素の極端に悪い食品の常食によって、様々な体の機能が悪くなり、老化 して起こるはずの糖尿病が、栄養障害によって引き起こされているとミスター売 薬は考えています。

 栄養療法でおなじみのジョナサン・ライト博士は糖尿病の約半数程度に胃酸不 足か膵臓消化酵素の不足による栄養不足が見られるそうです。特に胃酸不足にな るとミネラルの不足が考えられます。

 糖尿病で関係のあるミネラルは何でしょうか。第一は亜鉛でしょう。亜鉛とい うと以前セックスミネラルという話をしましたが、精液の中に多く含まれるミネ ラルですので、特に男性の方が関係あります。H好きの男性は亜鉛を摂りましょう。
 糖尿病の合併症の一つにインポテンツもよく聞く話ですが、亜鉛不足も関係あるかもしれません。
 最近余り力を入れて販売していませんが、昔牡蠣エキスをよく売っていた時期 がありました。残念ながらミスター売薬は糖尿病の方に対してそれほど販売して いませんでしたが、よく売っている人に聞くと牡蠣エキスは糖尿病によく効くそ うです。
 牡蠣には他の食材の桁違いで、亜鉛が多く含まれています。実はインスリンの 製造に亜鉛がかなり影響を与えているようです。
 膵臓では、たくさん消耗する栄養素のようです。もちろん人によって原因が同 じでありませんので色々でしょうが、糖尿病になったら、一番に試してみたい栄 養素です。

他にも亜鉛不足になると味覚障害がおこります。亜鉛はよくキズを治しやすいミ ネラルでもあります。亜鉛は細胞分裂するときに必要なミネラルですので、怪我 をしたときにはたくさん使われます。皮膚は寿命も短い細胞ですので、亜鉛がた くさん必要です。味覚を感ずる味蕾(みらい)はもっと新陳代謝の活発な器官です。ですから亜鉛不足になると新しい細胞が作られにくくなって味覚が落ちてしまうわけです。糖尿病の1/4に味覚障害があるという話しもあります。もちろん 細小血管障害、神経障害が進んで味覚が低下するとも考えられますが、亜鉛の不 足もあるかもしれません。
糖尿病になると、キズが治りにくくなるというのも亜鉛不足も関係あるのではな いでしょうか。

 糖尿病になると、尿中に亜鉛やマグネシウムなどのミネラルが排出されやすく なるという話もあります。亜鉛不足は糖尿病の原因なのか、もしくは結果なのか わかりませんが、とにかく不足しやすいようですので、補って悪いことはないで しょう。  

 牡蠣の他に貝類には大抵多く含まれています。 牡蠣ほどは多くありませんが、牛肉などにも亜鉛が含まれています。しかしやは り糖尿病になってしまったら、サプリメントで亜鉛を補給することをお勧めします。  





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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.109(糖尿病13 クロムその他)

ミスター売薬です。
前回のお話で糖尿病の根本的な原因として栄養不足があるかもしれないことをお 話しました。基本的には遺伝的な原因があるところに、老化という条件が加わる ことによって発病すると考えられます。しかし最近のファーストフードなど栄養 価の乏しい食品の常食によって、子供にまで二型糖尿病が発症するようになった のだと思われます。
(クロム)
 糖尿病に関係のあるミネラルは亜鉛といいましたが、その他にもよく言われる のはクロムです。クロムはインスリンを効きやすくする因子の成分になっている ミネラルです。ですからクロム不足はインスリンの効き目が悪くなるということ です。

 クロムに関してはインスリン依存型、非依存型両方にとって必要と思われます ので、補った方がいいでしょう。インスリン注射していたとしても、インスリン が効きやすければ単位が増えずにすみますから。 しかしクロムの多い食品はなかなか普通の食事ではありませんので、糖尿病にな ったらサプリメントで補った方がいいでしょう。
 しいていえば今流行のビール酵母には比較的にクロムが多く含まれています。 一日9g程度摂取するといいそうです。ビール酵母には食物繊維も豊富ですので、 脂肪の排出を促しますし、糖の急激な吸収を防いでインスリンの必要量を減らし ます。

(その他の栄養素)
 その他に糖尿病にいい食品は山ほどありそうですが、一応ミスター売薬の聞い た事のあるものについてお話します。まず酢でしょう。ミスター売薬は缶コーヒ ーでは尿糖が出ることはありますが、ジュースでは余りないといいました。ジュ ースに含まれるクエン酸という酸味料がおそらく少しは糖の代謝に役に立ってい るのではないかと考えられると言いました。
 クエン酸や酢酸は糖分の代謝燃焼を高める効果がありますので、糖尿病の方に はお勧めです。
 ミスター売薬は実はリンゴ酢の健康食品「バーモント酢」を扱っています。で すから夏場は一生懸命売っています。巨人の松井選手やマラソンの高橋尚子選手 もリンゴ酢を飲んでいるそうで、酢はパワーを出しやすく乳酸という疲労物質を 減らす効果があるということをトークして販売しています。  病気に対しては、糖尿病、高血圧、肝臓病に対して人によっては劇的に効果が 出る場合があります。

 エネルギー代謝をよくすると言えば、酢の他にビタミンB群も大切です。エネル ギー代謝でクエン酸サイクルという話を聞いたことあるでしょうか。ブドウ糖か らクエン酸、イソクエン酸、フマル酸その他どんどん形を変えながらエネルギー を生みだすサイクルのことですが、とにかくそんなものがあるんです。酢を摂る とこのクエン酸サイクルが活性化してエネルギーをつくりやすいそうです。この クエン酸サイクルでは酵素やビタミンB群の助けをかりてエネルギーを生み出し ています。
ビタミンB群はビタミンB1,B2、B6、B12、ニコチン酸、パントテン酸、葉酸、 イノシトール、コリン、ビオチンなど10種類を超える種類がありますが、サプ リメントを選ぶにはなるべく多くのB群を網羅した商品がお勧めです。Bの複合体 のことをBコンプレックスといいます。ビール酵母もBコンプレックス源になり ます。

 老化によって血糖を調節する為の様々な機能の低下が、糖尿病の原因であると すると、栄養療法で衰えた機能の補填ができると思われます。
 以前もお話しましたが、例えば必須アミノ酸が9種類あれば、理論的には他の 全てのアミノ酸は作れるはずです。しかしやはり老化することによってその合成 する能力が低下した場合、非必須アミノ酸であっても直接摂取した方が衰えた機 能を補填して体の様々なタンパク質を作りやすくなるわけです。
 栄養不足から糖尿病になったと考えられる子供は勿論、老化による調節機能の 低下が原因になっていると考えられる中年型の糖尿病にしても、栄養療法は期待 できると思われます。

 特に栄養療法のポイントはビタミン、ミネラル、アミノ酸です。




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◆ミスター売薬の健康雑学 NO.110(糖尿病14 まとめ)

ミスター売薬です。
ミスター売薬は読んで字のごとく売薬の仕事をしているわけですが、取扱商品の 情報はたくさん入ります。糖尿病については高麗人参に効果があることは様々な 実験で確かめられています。
 中国では人参の薬効を「人参7効説」としてまとめていますが、その中の一項目 に「生津止渇(せいしんしかつ)」という内容があります。
 「内分泌をたかめ口の渇きを止める」ということで糖尿病に対して効果がある ことが記されています。

 少し前の話ですが、愛媛大学奥田教授による研究で、21人のインスリン投与患 者に、一日2.7gの人参錠剤を3ヶ月飲ませたところ、半数に改善が見られたと のことです。内訳はインスリン投与中止が3人、インスリン減量が5人、2人は糖尿 病性網膜症がよくなって目が見えるようになったとのことです。その他にも肩こ りが改善したり、高血圧の改善が見られたとのことです。

 1994年、鉄谷多美子医師による論文の中に、糖尿病性腎症による蛋白尿につい ての高麗人参単独投与と、ジビリダモール・ACE阻害剤、との一年間の比較調査の 内容が発表されています。
106人による試験の結果は
高麗人参単独投与:改善27%、進行阻止55%、腎症進行18%、透析導入0% ジビ リダモール  :改善 6%、進行阻止29%、腎症進行53%、透析導入12%

ということで、今日のお話は高麗人参の宣伝のような感じになりました。

インターネットで糖尿病にいいものを調べていたら、「バナジウム水」というも のがありました。メカニズムはよくわかりませんが、とにかくいいのであれば魚 にバナジウムは含まれていますので、魚がいいでしょう。あと水を飲んだほうが いいですが、水は還元水がいいと思います。

 お医者さんでは糖尿病になると、とにかく食事療法ということで、カロリーの 計算という大変ストレスを感じるような療法を指導されます。  しかし、カロリーを控えるようになると血糖を調節するために必要な栄養素が それでなくても不足しているのに、ますます調節機能が衰えてしまって、回復す る可能性を消してしまっているとも考えられます。ですからお医者さんの食事指 導は余り科学的ではないと思います。
 ダイエットでも成功するためにはただ栄養を減らすだけだと、様々なエネルギ ーを代謝する微量栄養素まで不足するため、リバウンドを起こしやすくなります。 ビタミン、ミネラルを補給することで成功する可能性が増えるようです。 糖尿病も同じでカロリーを控えることでビタミン、ミネラル、アミノ酸などの栄 養素が不足すると、糖尿病は悪化することも考えられます。たとえ血糖値が下が っていたとしても糖尿病は悪化しているかもしれません。
 糖尿病の栄養療法としてバイブル的な影響力のある本があります。ミスター売 薬も読んだときには衝撃を受けました。初版は何と昭和63年です。  別に本を売りたいわけではありませんが、ちょっと紹介しておきます。
「糖尿病はたべなきゃ治らない」分子矯正理工学院教授 丹羽健次郎著(廣済堂) 「これまでの糖尿病食は殺しのメニューだった。カロリー制限 栄養不足が原因 糖尿病の正体は栄養障害である!血糖値が下がっても治ったとはいえない 80%の糖尿病患者が治っている、驚くべき活性素療法とは!」

表紙に以上のような内容が書かれています。「活性素」とはこ丹羽教授の造語だ と思います。ビタミン、ミネラルなどのエネルギー代謝に関わる栄養素のことで す。丹羽教授はそういえばオレンジの花粉を栄養療法の中心に指導しています。 バランスのいい形でアミノ酸、ビタミン、ミネラルを含む糖尿病の人には最適の サプリメントとのことです。

(まとめ) 糖尿病の合併症予防には
1.ビタミンC
2.ビタミンE
3.抗酸化栄養素(フランス海岸松など)
4.高麗人参

病気の改善には
1.亜鉛、クロム、その他ミネラルのサプリメント
2.クエン酸、酢酸
3.ビタミンB群
4.ビタミンE
5.高麗人参
6.還元水
7.魚
8.オレンジの花粉

まだまだ他にもありそうですが、お金かかりそうですね。 まずはお金のかからない運動からはじめましょう。