さらに遠くへ…
サーキット走行会の手伝いに「やりがい」など感じながら、
自分自身の走行活動はしばらく休止していたワタシのもとへ、
突然信じられないようなニュースが飛び込んできました。
マツダスピードの解散、一部の業務の本社吸収、
およびモータースポーツ支援活動の中止。
…私とマツダスピードとの出会いは今から10年前のことになります。
Gr.Cの耐久レースで彼らの戦う姿を見て、
素直に「カッコイイ」と思いました。
そして、自らの技術に自信と誇りを持ち、
長年にわたって挑戦し続けていることを知り、
その姿勢に心から共感しました。
いまや十数枚を数えるほどになった、
私のマツダスピード・ウェアーコレクション、
記念すべき最初のジャンパーの背中には
次のように書かれています。
MAZDASPEED
MAZDA RACING TEAM
MAZDASPEED is a technical group which challenges the
upper limits of motor sports.
Beginning with the 24-Hours of Le Mans Endurance Race,
ever in pursit of technical limitations we continue to
challenge circuit all over the world.
MAZDASPEED, a name which stands for victory and the
dreams of tomorrow.
彼らは戦い続けたからこそ、栄光をつかんだのです。
勝負は時の運、そのプロセスこそに意味があったのです。
私をはじめ多くのファンも、そこに共感していたはず。
そこにはいつも、夢に向って努力を続ける姿がありました。
しかし、マツダのモータースポーツ活動休止宣言以来、
苦難の道は始まりました。一番やりたいことができない…。
この世界での「停滞」はすなわち、「後退」を意味します。
そしてその瞬間から、輝かしい栄光も
「過去の…」というコトバ付きになってしまいます。
サーキットでチャレンジをし続けることが彼らの本来の使命です。
それがあるからファンができるのです。
それがあるからアフターパーツが売れるのです。
彼らが身を持って教えてくれたのは
チャレンジングスピリットの尊さです。
「MAZDASPEED」の文字にはその意味がこめられています。
たとえ彼らがいなくとも、我々ファンはこのことを胸に刻んで
夢に向って挑戦していくべきでしょう。
だから、私は走り続けようと思い立ちました。
思えば私ごときには、これから挑戦する領域など
山ほど残されているではありませんか…。
さあ、サーキット走行活動の再開です。
ひとつは自分自身に対するあくなき挑戦、
より速く、より遠くへ辿り着くために。
もうひとつは、
慣れ親しんだMAZDASPEEDのロゴを、
生まれ故郷のサーキットで
活き活きと躍らせてやるために!
あまり悲観的になるのは好きではありません。
いつの日かきっと、さらに大きな体制で
MAZDAが、いやMAZDASPEEDが
モータースポーツフィールドに復帰してくれる日を
待ち続けようではありませんか。ではもう一度…
サーキット走行への復帰を宣言します!